齋藤孝(教育学者)の名言

齋藤孝(教育学者)のプロフィール

齋藤孝、さいとう・たかし。日本の教育学者。明治大学文学部教授。静岡県出身。東京大学法学部卒業、東京大学大学院教育学研究科後期博士課程単位取得後、明治大学文学部教職課程助教授を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論。著書『声に出して読みたい日本語』は150万部を超えるベストセラーとなった。そのほか、日本語教育、ビジネス、コミュニケーションに関連した一般書籍を多数執筆。テレビで幼児教育番組の監修や、ニュース番組のコメンテーターとしても活躍した。

齋藤孝(教育学者)の名言 一覧

アウトプットを具体的に想定することが、インプットの感度を高める。

齋藤孝の名言|アウトプットを具体的に想定することが、インプットの感度を高める

真に「できる人」は、決しておごらず、媚びたりせず、「できる」「できない」の境界線を知っている。これが、様々な業種・業界の「できる人」を見てきた私の印象だ。

齋藤孝の名言|真に「できる人」は、「できる」「できない」の境界線を知っている

自分のツイッターのフォロワーがローマ法王と同じくらいいると仮定し、発言をそのままツイートすると考えてみるといい。軽率なことは言えなくなるはずだ。

齋藤孝の名言|軽率な発言をしないコツ

強引にでも声を出して笑うと、不思議と気分が明るくなる。

齋藤孝の名言|強引にでも声を出して笑うと、不思議と気分が明るくなる

人間社会において運やチャンスをもたらすのは必ず「人」です。適度な人付き合いをし、気持ちのいい人間関係を築くことが運を呼び込む秘訣。

齋藤孝の名言|運やチャンスをもたらすのは「人」

ものごとには必ずプラスとマイナスがある。両面から見ることの出来るのが本当に知恵のある人。

齋藤孝の名言|両面から見ることの出来るのが本当に知恵のある人

人というのは、普段はそれほど仲がよくない者どうしでも、みんなでこれを成し遂げようというものがあれば、手をとり合って協力するようになる。

齋藤孝の名言|人は、みんなでこれを成し遂げようというものがあれば、手をとり合って協力するようになる

長い人生には、勝つべき大事な勝負と、勝たなくてもいい「小さな勝負」がある。目先の勝ち負けだけではなく、もっと広い視野で考えることも大切。

齋藤孝の名言|目先の勝ち負けだけではなく、もっと広い視野で考えることも大切

うまくゆっくりよりも、多少粗くても早くできる人の方が、チャンスを掴む確率が高い。ミスがないことよりも、スピードが速いことのメリットを子供には教えるべき。

齋藤孝の名言|うまくゆっくりよりも、多少粗くても早くできる人の方が、チャンスを掴む確率が高い

ここぞという戦いに勝つためには、単に地道な努力を重ねるだけでは十分ではない。その努力は何のためにしているのかを常に意識することも重要。

齋藤孝の名言|その努力は何のためにしているのかを常に意識することも重要

世の中で成功している人というのは、「仕事をやることが楽しい」と言う人たちばかりです。逆に「報酬がいいから」と仕事をやっている人は、なんだかいまひとつですね。

齋藤孝の名言|成功している人というのは、「仕事をやることが楽しい」と言う人たちばかり

仕事も自分が選ぶのではなく、何でもいいですから自分の力を発揮できるチャンスを逃さないこと。「来た球は打つ」という気構えでのぞむ。最近、みんな選び過ぎなのではないでしょうか。

齋藤孝の名言|「来た球は打つ」という気構えでのぞむ

プライドは減らしていくというのが重要。30近くになったら、つまらないプライドなんか捨てていくこと。

齋藤孝の名言|プライドは減らしていくというのが重要

みなさんは楽しく仕事していますか? 楽しく仕事をしていれば、おカネも自然についてくるもの。

齋藤孝の名言|楽しく仕事をしていれば、おカネも自然についてくる

大量にこなしていると何かが見えてくる。すると「○○のことなら、あいつに頼め」となる。その職場に欠かせない存在になることができる。

齋藤孝の名言|大量にこなしていると何かが見えてくる

ジタバタする一方で、いつかはどうせ死んでしまうのだからと、達観しておくのも大切。

齋藤孝の名言|いつかはどうせ死んでしまうのだからと、達観しておくのも大切

私も30代までは自分の考えだけで表現しようと思っていたから、よい仕事ができなかった。でも、まわりの人の要求に応えるような姿勢で仕事をし始めてから、人生が良いほうに回っていった。

齋藤孝の名言|まわりの人の要求に応えるような姿勢で仕事をし始めてから、人生が良いほうに回っていった

イライラしたときは、その場で10回程度ジャンプしてみる。これだけで心がだいぶ軽くなりますよ。

齋藤孝の名言|イライラしたときの対処法

分厚い資料や100の言葉より、1個の現物を見せた方がイメージはずっと湧きやすい。

齋藤孝の名言|100の言葉より、1個の現物を見せた方がイメージはずっと湧きやすい

良かれ悪しかれ、人間はイメージの影響を受けやすい。成否は、いかに相手に具体的なイメージを伝えられるかに尽きる。

齋藤孝の名言|いかに相手に具体的なイメージを伝えられるかに尽きる

コミュニケーションに関する問題は、コミュニケーションで解決するしかない。

齋藤孝の名言|コミュニケーションに関する問題は、コミュニケーションで解決するしかない

幸運の女神は、前髪しかないと言われています。チャンスを逃さないためには、すぐに体をあけられる状態をつくっておく必要もある。

齋藤孝の名言|チャンスを逃さないためには、すぐに体をあけられる状態をつくっておく必要もある

私は書物を通じて古今東西あらゆる偉人に教えを請い、その言葉を身につけることで、自分なりに生きる技を磨き続けてきました。

齋藤孝の名言|書物を通じて古今東西あらゆる偉人に教えを請う

肝心なのは、師を間違わないということ。

齋藤孝の名言|肝心なのは、師を間違わないということ。

嫉妬心も恐怖心も重たく暗い。そんなものは人生に不要です。必要なのは、明るさと軽やかさです。

齋藤孝の名言|必要なのは、明るさと軽やかさ

大事なのは、相手が代われば戦い方も変わるということ。勝負に勝つには、まず相手を知ること。

齋藤孝の名言|相手が代われば戦い方も変わる

本番で結果を出すためには、日ごろから地道に努力をして力を蓄積しておくことが大事。付け焼き刃は通用しない。

齋藤孝の名言|日ごろから地道に努力をして力を蓄積しておくことが大事

聞き手が好意的な姿勢を見せれば、話し手は天にも昇るような気分になる。リアクションは円滑なコミュニケーションを育む大事なツール。

齋藤孝の名言|リアクションは円滑なコミュニケーションを育む大事なツール

重要なのは、積極的にリアクションすることだ。相手に提供できるネタがなかったとしても、相手の話に上手に反応すれば場は持つ。それさえできれば世の中は渡っていける。

齋藤孝の名言|重要なのは、積極的にリアクションすること

互いに情報やアドバイスを提供し合えるような組織は強い。

齋藤孝の名言|互いに情報やアドバイスを提供し合えるような組織は強い

ユーモアは単なる娯楽ではなく、人間関係を上機嫌に保つために身につけるべきもの。

齋藤孝の名言|ユーモアは単なる娯楽ではなく、人間関係を上機嫌に保つために身につけるべきもの

会議でも酒の席でも、些細な言い争いが人間関係をこじらせることはよくある。そうなる前に、言いたいことをグッとのみ込んで「スラリと流して」しまうのが得策。それが大人の度量というものだ。

齋藤孝の名言|言いたいことをグッとのみ込んで「スラリと流して」しまうのが得策

テーマすらはっきりしない会議が少なくない。状況を打破するためには、「何のための会議か」を、改めて自問する必要がある。

齋藤孝の名言|「何のための会議か」を、改めて自問する必要がある

相性や好き嫌いという感情は脇に置いて、いわば戦略的互恵関係を築くことが重要。

齋藤孝の名言|戦略的互恵関係を築くことが重要

メモというのはその行為自体が相手に対するアピール。「私はあなたの話をしっかり聞いていますよ」という証明になるし、敬意を表すサインにもなります。

齋藤孝の名言|メモというのはその行為自体が相手に対するアピール

ふりかかってくる困難を乗り越えることにこそ自分の存在意義があり、これがリーダーとしての必然なのだと考えられると、そこに苦痛はなくなる。難題をクリアしていくことは、むしろ自分の使命となり、モチベーションとなる。

齋藤孝の名言|困難な状況に立ち向かうには

どんな仕事も、人に受け入れられ、認められ、面白いと感じてもらえなければ先がなくなる。作り手、売り手がどんなにいい製品だと思っても、受けとめる側が「飽きたね」「要らないよ」と思ってしまったらそれまでなのだ。

齋藤孝の名言|どんな仕事も飽きられたり不要になったらおしまい

「考える」とは理性に徹することだ、という意識をもっと明確に持つほうがよいだろう。自己観照するにも、自分の心を抽象的に見つめてなんとなく「もの思う」のではなく、理性のもとにひたすら具体的に「考え抜く」のだ。理性という手綱で心の揺れをコントロールすることこそが考えることである。

齋藤孝の名言|考えるとは

考え抜くことで、自分の決断の一つひとつに対して、自己肯定力と自己客観性を十全に持てる状態をめざす。「自分は考え抜いた」という自信が、判断に対する自信になり、決断の強さとなって実現に向かっていく推進力を高める。

齋藤孝の名言|決断、自信を強めるには

決断に対する覚悟も、「本当に考え抜いたか?」に尽きるのではないだろうか。あらゆる疑念について吟味すべき要素をすべて洗い出し、分析、検討したか。私見や情動、己の欲などに左右されていないか。そう自問してみる。考え尽くしたと言いきれるのであれば、それは最善の判断である。たとえ結果的に失敗したとしても、後悔はしない。

齋藤孝の名言|後悔しないためにやるべきこと

日本の「○○道」といわれるものは、日々身体的な「技」の習熟に励むことで、その道の精神を会得していくものだ。「技」を鍛えることが、自分を見つめ、心の軸を鍛えていくことにつながる効果があった。「道を究める」ということは、体を軸とした自己観照の手法でもあったのだ。

齋藤孝の名言|技を鍛えることが心の軸を鍛えることにつながる

リーダーとしての精神の強靭さは、人格的、身体的迫力を持って行動できるかどうかという点にあるのではなかろうか。真のリーダーたりうる人は、ストレスや不安のない生活を望むのではなく、ストレスや不安を乗り越えることを自分の原動力にしていく人たちだ。

齋藤孝の名言|ストレスや不安のない生活を望むより、乗り越えることを目指す重要性

私たち日本人は、何かを判断する際、「論理的に正しいかどうか」よりも「感情的に納得できるかどうか」を優先させがちだ。理性よりも情動で動きやすい。しかし感情は揺れる。ブレる。その時々の主観に支配される。リーダーとして、自分を、あるいは自分の率いる集団をよりよい状態へと高めていくためには、みずからの理性の力に信頼を置き、確固たる基軸を自分の裡(うち)に持つことが重要だ。

齋藤孝の名言|ブレないためには感情的ではなく論理的に考えることが大切

高いリーダー資質とは、先天的なものではない。日々シビアな決断をし続ける状況、人を束ね率いていく責任感の中で、みずから身につけ「技」にしていくものだ。頭で生きるのではなく、行動で示す習慣を身につけることで、人格的かつ身体的な魅力・迫力が、自然に伴っていくのだと思う。

齋藤孝の名言|リーダーの資質は後天的なもの

リーダーとして大事なことは、自分自身の中に明確な基準を持って、確かな判断を打ち出せることであり、なおかつ独断や慢心に陥らないよう、自己客観視して自分を修正していく柔軟さである。ふたつを併せ持つことで、自己肯定力と自己客観力の具わったブレのないリーダーになれる。

齋藤孝の名言|リーダーに大事なこと

優れたリーダーといわれる方にお会いして感じるのは、状況がよく見え、的確な判断ができ、自分が今何をなすべきかを見誤らないということだ。混沌としている人がいない。経験と実績に裏打ちされた自信が体に漲(みなぎ)り、勢いがある。決断が早く、コミュニケーションに長け、声も強い。そうした精神の明晰さと身体的迫力が、人を惹きつける。部下やビジネスパートナーを「この人についていけば大丈夫だ」「この人と一緒に何かをなしとげたい」という気持ちにさせるのだ。

齋藤孝の名言|優れたリーダーの共通点

ほんの少し覚悟を決めるだけで、見違えるような環境が待っている。

齋藤孝の名言|ほんの少し覚悟を決めるだけで、見違えるような環境が待っている

重要なのは「できない自分」を自覚することだ。完全無欠のビジネスマンが存在しないように、何もかもすべてダメという人もいないだろう。日々の仕事を細かく分析すると、「この部分が駄目」「これができればいいのに」というポイントがあるはずだ。それを知ったうえで実際に改善できれば、もう「できる人」の仲間入りである。

齋藤孝の名言|できる人になるには、できない自分を自覚すること

仕事ができない人とは、単にミスをしたり成績が伸びなかったりする人を指すわけではない。同じミスを繰り返す人、その状態を放置したまま手を打たない人、すなわち修正の回路を持たない人を指すのである。ビジネスマンに必須の三要素(テンション、修正、確認)として、私がテンションに次に修正をあげるのは、このためだ。

齋藤孝の名言|仕事ができない人とは、修正の回路を持たない人のこと

ドラスティック(徹底的)に気づきを得たいときは、自分をより高いレベルの環境に置くのが一番だ。プロのサッカー選手が欧州を、野球選手がアメリカを目指すのは、単なる憧れや優越感に浸るためではない。厳しい競争に身をさらすことで、自分の欠点を明らかにするためでもある。その経験を経て自分を磨き、更なる高みを目指そうというわけだ。

齋藤孝の名言|厳しい競争に身をさらすことの大切さ

重要なのは、どうやって再発を防ぐか、その対策を具体的に提示することだ。しばらく時間を置いてでも、必ず考えた方がいい。

齋藤孝の名言|再発防止の具体案を考えることの大切さ

上司も部下の声を聞きつつ修正する必要もある。とくに昨今は変化のスピードが速いため、上司の経験より部下が現場で得た情報の方が有利なケースはよくある。それを真摯に受け止めてこそ、いまどきの上司といえるだろう。

齋藤孝の名言|部下からの情報を真摯に受け止めてこそ、いまどきの上司

決断が早い人は大きく3つの認識を持っています。

  1. ビジネスの決断に100%の完璧さは必要ない(=大きな方向性さえ間違えなければよい)と達観している。
  2. 最良の選択肢がなくても決断するという意識を持っている。
  3. いくらでもやり直しがきくという鷹揚さを持っている。

齋藤孝の名言|決断が早い人の3つの認識

A案かB案かで悩んでいるなら、A4のコピー用紙を横向きにして中央に縦線を引き、左側にA案、右側にB案の特徴をキーワードや概略図で書き込んでいきます。それによって視覚的に比較しやすくするわけですが、ポイントはこうして書き込むこと自体にあります。これによって情報が整理されるから、書き終わる頃にはほぼ結論が出ている場合が多いのです。

齋藤孝の名言|迷ったら紙に書き出してみる

頭の中で考えているだけではイメージをつかみにくいし、かといって長い文面は決断の材料には向いていません。決断を下すコツは図面化して考えることです。

齋藤孝の名言|決断をするときは図面化する

1分で次々と決断を下せるようになるには、相応のトレーニングが必要です。ポイントは、自らそうせざるを得ない環境をつくって数場を踏むことです。

齋藤孝の名言|決断しなければならない状況に自分を追い込む重要性

朝令暮改はむしろ称賛すべきでしょう。少なくとも、いつまでも決断せず、失敗も成功もできない状態よりは、本人にとっても組織にとってもずっといい。

齋藤孝の名言|朝令暮改は良いこと

どれほど天才的なビジネスパーソンでも、将来への見通しをすべて的中させることはできません。決断しても、それが裏目に出ることは大いにあります。しかし彼らは決断が早い分、撤回も早い。周囲を振り回すことになりますが、傷口を最小限に抑え、しかも短期間のうちに失敗の経験を蓄積し、また素早い決断で再生を期すことができます。このサイクルの繰り返しが、より大きな決断を可能にさせているのです。

齋藤孝の名言|失敗したと思ったらすぐ撤回することが重要

これだという最良の選択肢があれば、決断は簡単です。しかし現実にはそういう選択肢がそもそも存在しないケースも多い。そういうとき、決断が遅い人は思考停止状態に陥りがちです。かたや決断が早い人は、「手持ちの選択肢の中で、一番痛い目に遭わないのはどれか、仮に失敗してもなんとか取り返しがつくのはどれか」という視点で選択肢を消していき、素早く決断を下します。

齋藤孝の名言|選択に迷ったら「一番痛い目に遭わないもの」を選ぶ

ビジネス上の決断に、裁判の判決のような細かさや正確さが求められることはまずありません。むしろ、一定のグレー幅の中で決断すればいいことがほとんどでしょう。決断が速い人はそのことをよく知っているから、素早い決断が可能なのです。

齋藤孝の名言|決断を速くするには

仕事ができる人ほど決断も速い。これは、いままで多方面のビジネスパーソンと接してきた私の実感です。とくに、役職が上の人ほど、あるいは何十億、何百億円というお金を動かす立場にいる人ほど、余計な逡巡がありません。

齋藤孝の名言|仕事ができる人ほど決断も速い

問いが具体的になっていれば、それに対する答えも自然と具体的になります。

齋藤孝の名言・格言|問いが具体的になれば、答えも具体的になる

忙しくて読書の時間が取れないという人もいますが、読書をしないビジネスマンは論外です。1日1時間の読書タイムも捻出できないようでは、文章力以前に、仕事力に大きな問題があると言わざるを得ません。読書は人生を豊かにするために欠かせないものです。表現力の問題は脇に置いたとしても、本を読む時間は確保すべきでしょう。

齋藤孝の名言・格言|1日1時間の読書タイムも捻出できないようではビジネスマン失格

ビジネスにおける問題は、突き詰めると自分の会社や部署の利益になるかどうかです。利益といってもお金の話に限りません。信用を増すのも利益ならば、効率化も利益です。いずれにしても、ビジネス文書には「この文章は何の誰のどのような利益に向けて書いているのか」という意識が必要であり、そこから出発している限り、一般論や抽象論に終始するようなことはないはずです。

齋藤孝の名言・格言|この文章は何の誰のどのような利益に向けて書いているのか考える

技術的な話でいえば、文章に具体性を持たせるには比較を用いるのが有効です。たとえば「うちは営業が弱いのでテコ入れが必要」と書くより、「競合のA社より営業部員が少ない」と比較することで問題の所在がより具体的になります。ここで注意したいのは、比較する対象を一般論や抽象論に求めないことです。「一般企業より営業部員が少ない」という書き方では、本当にそこに問題があるのかよくわかりません。比較対象を具体的にすることで、結論にもリアリティが加わるのです。

齋藤孝の名言・格言|文章に具体性を持たせるには、比較を使う

私の場合、集めた事例やエピソードの約7割をどこかの文章で使います。無駄が比較的少ないのは、アウトプットを意識しながら情報収集をしているからです。付箋を貼る時点で、「これはあのテーマに使えるかもしれない」と直感的に理解しているわけです。その意味ではひとつのアウトプットしか意識しないのは非効率です。情報を捉えるための網が小さくなって、使えるはずの事例やエピソードを見逃す心配があります。複数のテーマを同時並行して進めたほうが、役に立つネタを拾いやすくなるでしょう。

齋藤孝の名言・格言|情報収集はアウトプットするときを意識しながら

文章を豊かにするボキャブラリーは書き言葉から得るしかありません。話し言葉は刹那的なものです。会話を盛り上げることが得意な人でも、文章になると上手く表現できなくなるのはそのためです。基本になるのは読書です。自分の価値観や問題意識に合う本を見つけたら、その著者の本を立て続けに読む。読むのは、小説や評論に限らず、ビジネス書でも新書でもいいと思います。特定の著者の本をひたすら読むことで、その著者のボキャブラリーが自分のものになります。

齋藤孝の名言・格言|ボキャブラリーを増やすには、気に入った著者の本を何冊も読む

タイトルは、文章を書いたあとに改めて付け直したほうがいいでしょう。文章を書いていくと、内容が広がりすぎて、当初の目的から外れた要素が入り込むことがあります。それを削ぎ落してシャープな文章にするためには、タイトルとなるような問いをもう一度立て直す必要があります。文章の目的が明確になれば、不要な部分をカットしたり、構成を直すこともできます。

齋藤孝の名言・格言|文章のタイトルは書き上げたあとに改めて付け直す

書き言葉を自分のものにするには、書き言葉で話してみることも大切です。本来、書き言葉と話し言葉は地続きではありません。それを本の内容を書き言葉を使って人に話すことで地続きにするのです。それにより、書き言葉が自分の中に定着して、自在に使いこなせるようになります。

齋藤孝の名言・格言|文章上達には書き言葉を声に出してみる

英単語を覚えるように言葉や用法を覚えても、それは知識として自分の文章で使えるようにはなりません。言葉と価値観とはワンセットです。好きな著者の本を何冊も読むことをお勧めするのも、著者の考え方や人生観も含めてまるごと輸入して欲しいからです。

齋藤孝の名言・格言|言葉と価値観はワンセットで覚える

ビジネスの書類作成で表やグラフを使うときは、何より求められている「利益」を意識することが重要です。その文章で問題になっている利益は何で、その利益に対して数字はどのような意味を持ち、どのような意思決定につながっていくのか。そこに関わる数字以外は不要です。必要のない部分はバッサリと切り落としたり、小さくする工夫が必要でしょう。

齋藤孝の名言・格言|必要のない部分はバッサリと切り落とす

数字やデータを見せるとき、最もやってはいけないのが、表などの外部資料をそのまま貼り付けることです。表やグラフは、その読み取り方自体が試験問題として出題されるケースもあるように、読んで消化するためには頭を使う必要があります。その手間を省きたいから、上司は部下に資料の作成を依頼するのです。それにもかかわらず生のデータをそのまま見せてしまうのは、上司の要求を理解していないことと同義といえます。

齋藤孝の名言・格言|表や外部資料をそのまま使わない

文章で使う事例は主に雑誌から拾います。インターネットでも収集できるかもしれませんが、総じて雑誌のほうが情報の精度が高く、取材や編集に手をかけてあるので内容も掘り下げられています。気になった記事には付箋を貼ってコピーし、まとめておきます。ある程度の量が集まれば、それがそのままネタ帳になります。

齋藤孝の名言・格言|文章で使う事例は雑誌から得る

事例やエピソードに依存した文章を書く人は、口舌の徒にすぎません。その場しのぎにならないように、まずは揺るぎない本論を立て、効果的な事例をひとつふたつ添える程度にした方が、本当の意味で説得力を持つはずです。

齋藤孝の名言・格言|文章で事例を使うときはひとつふたつに絞る

事例やエピソードの多用には、注意が必要です。事例やエピソードは、本論の説得力を高めるために用いるものであり、じつは事例やエピソードがひとつも入っていなくても、ビジネス文書というのは成立するのです。裏を返すと、事例やエピソードを多用しなければ説得力がない文章は、それだけ本論がぜい弱で、考えが練られていないといいえます。

齋藤孝の名言・格言|文章で事例に頼りすぎると本論が脆弱になる

ビジネス文書の結論の場合、原則的に一般論や抽象論はあり得ません。というのも、ビジネスにおいては出発点が必ず具体的状況なはずだからです。「我が社の売上を伸ばすためには何が必要か」という問題設定はあっても、「日本経済を立て直すにはどうすればいいのか」というテーマで文章を求められる機会は、まずないはずです。にもかかわらず抽象論を展開してしまうのは、書き始める前に問題設定ができていないからでしょう。

齋藤孝の名言・格言|文章が抽象的になってしまうのは、問題設定ができていないから

ビジネス文書を書くうえで、構成の段になって混乱する人は、文章の区分けが上手くいっていないのではないでしょうか。たとえるなら段ボールに種類の違う荷物を詰めたまま、整理するようなものです。ひとつの段落に複数の要素を取り込んでしまうから、構成で頭を悩ませることになるのです。具体的には、事実関係と意思決定の部分は分けて書くべきです。さらに、事実関係も、自社の事情、関係者の事情、市場環境というように分類します。きちんと要素を整理できているかどうかは、各ブロックに小見出しをつけるとわかります。小見出しとブロックの中身が合わなければ、要素が整理できていない証拠です。

齋藤孝の名言・格言|文章の構成は書くことを要素分けし、整理してから行う

ビジネスの世界では、書くことは決断することと同じです。選択肢が3つあるのであれば、最良と思うものをひとつ選び、それを中心に据えて論を展開すべきです。当然、実行の段階でリスクも発生しますが、上司が欲しいのは、どのような利益があるかという美辞麗句ではありません。撤退しなくてはならないときの損失はどの程度で、どこまでなら進んでも引き返せえるかというリスクについてもきちんと言及された文書です。経験を積んだ上司からは、リスクに触れられていない文書は、それだけで却下されると思っていた方がいいでしょう。

齋藤孝の名言・格言|企画書・報告書にはリスクも書き込む必要がある

ビジネス文書を書くときに問われるのは、文章力ではなく決断力です。ある問題に対して、3つの解決策があったとします。それらを思いついた順に羅列した文書は自分で考えることを放棄して、読み手に意思決定の負担を強いることになります。最終的に決断を下すのは上司だとしても、まず自分の意思を示さなければ、たんなる情報収集係と同じです。上司が直接、ネットで検索するのと大差がありません。

齋藤孝の名言・格言|何を書くかより、何を書かないか決めることが重要

ビジネス文書では、冒頭に結論を持ってくるべきです。読み手となる上司や取引先は、忙しくて文章にじっくりと目を通す時間がないかもしれません。そう考えると結論からはじめて、以下、優先度の高いものから書いていくのが基本でしょう。

齋藤孝の名言・格言|ビジネス文は結論から書きはじめる

ビジネス文書で、作文の体裁に縛られるのはナンセンスです。読み手が続きを読みたくなるような一文であれば、それで冒頭文の目的は十分に達せられるでしょう。

齋藤孝の名言・格言|ビジネス文書で作文の体裁に縛られるのはナンセンス

ビジネス文書を書くときに、最初の一文が思いつかないのであれば、ひとまず書いてしまってからキーフレーズを抜き出すといいでしょう。キーフレーズをそのままコピー&ペーストする感覚で冒頭に持って来れば、それが読み手にとって、もっともインパクトのある冒頭文になります。

齋藤孝の名言・格言|最初の一文は文章を書き終えてから考える

ビジネス文書では、最初に結論を持ってくる方法も有効です。一般的に文章は起承転結で書くべきだといわれますが、ビジネス文書に小説のようなドラマチックな展開は必要ありません。忙しい人ほどいきなり本質を知りたいはずですから、むしろ「起」や「承」を省いて、最初に「結」を持ってきた方が喜ばれます。

齋藤孝の名言・格言|ビジネス文書は「結」から始める

文章を最後までひととおり書いたら、その中から文章の核となるキーフレーズを3つ探します。キーフレーズは、問いと答えでいうと答えにあたる部分でもあります。本来であれば、「この文章は何のためにあるのか」という問いは、たとえ漠然としたものであっても書く前から浮かんでいるはずです。ただ、それを文章という形で表現することに手間取るなら、逆に答えの方から問いを明確にしていくアプローチがあってもいい。キーフレーズが見つかったら、逆にキーフレーズから問いを立てていくことにより、問題意識を読み手と共有できるような一文をつくるのです。あとは、それを頭に持ってきて二文目以降を整理するだけです。

齋藤孝の名言・格言|効果的な文章の推敲方法

文章の最初と最後は読み手の印象に残るような工夫が必要ですが、肩に力が入りすぎてしまうのか、最初の一文が浮かばないことがよくあります。解決策として、最初の一文にこだわらず、最後までひととおり書いてみることをお勧めします。

齋藤孝の名言・格言|文章は考え込まず一通り書いてみる

目標を「質」から「量」に変えてから、今回の論文は75%の出来栄えだったけれど、次の論文で残り25%をカバーすればいいといった考え方ができるようになります。数をこなすことで質も上がり、結果として質の高い仕事を量産できるというプラスのサイクルに入ることができるようになりました。

齋藤孝の名言・格言|目標は「質」より「量」にするとプラスのサイクルに入ることができる

量をこなさないまま、「質の高い仕事をしているはずなのになぜ評価されないのだろう」と思う気持ちに妥当性がないわけではありません。しかし、そう考え始めると独りよがりの悪循環に陥りがちです。そうならないためには、量という客観的な指標を基準にした目標設定が功を奏するケースがあるということを、知っておいても損はないと思います。

齋藤孝の名言・格言|仕事は量をこなすと、質の向上につながる

集中する、没頭するという状態を生むには、精神論ではなく環境や身体感覚から入っていくのが一番です。

齋藤孝の名言・格言|集中するには、環境を整える

いまの時代、人びとは必要以上に孤独を恐れているように見えます。私はむしろ、孤独こそが力を生むと思います。プロフェッショナル同士がある程度の距離感を持ってつながっていることで、いい仕事ができていくケースも多いと考えます。

齋藤孝の名言・格言|孤独こそが力を生む

私は仕事の相手と食事に行くことはほとんどありませんが、不都合はまったく感じません。仕事の相手とは仕事で向き合う、一緒にいる時間そのものが目的となるような人や、会いたい人とは会う時間をつくります。どっちつかずのグレーゾーンはありません。コミュニケーションが大切な仕事もありますが、必要なコミュニケーションは仕事の中で取り合うのがプロであって、飲み会に行かないとテンションが上がらない、感覚が共有できない相手であれば、思い切って関係を見直してみるのも一案です。

齋藤孝の名言・格言|仕事の相手と食事に行かない理由

相手が自分にとって利用価値があるかどうかは、付き合う人を選ぶ基準にはなりません。仕事につながるかもしれないと思って気乗りのしない相手と夜や休日の時間に会っても、しょせんは続かないのではないでしょうか。仕事関係の相手ならオフィスアワーに会って仕事を通じて信頼を得ていくのが基本ですし、仕事の内容によっては会う機会を設けなくても、結果を出し合ってよい関係を築けていけるケースもあります。

齋藤孝の名言・格言|仕事関係の付き合いは仕事を通じて信頼を得ていくのが基本

人との付き合いは結局、縁があるかないかに尽きると思います。結婚が最たる例ですが、条件を熟考したからといって、最高の相手が見つかるわけではないでしょう。縁がある人とはその日のうちに次に会う日程を決めたり、何かの機会に久しぶりに会おうという流れに自然となっていくものです。

齋藤孝の名言・格言|人との付き合いは縁で決める

集中力が続く時間には個人差もありますが、長い人でもせいぜい30分といったところでしょう。ですから仕事に取りかかって20から30分たったら机から立ち上がり、軽くストレッチをし、丹田呼吸を行って仕事に戻るのが効率を上げるコツだと思います。

齋藤孝の名言・格言|仕事効率を上げるコツは、定期的に軽い休息を入れる

質という客観性に乏しい指標は、目標として掲げるには難しいものです。自分のレベルを自分で判断すること自体が困難ですし、質を求めるプライドが前進の邪魔をすることもあります。プライドというのは見せまいと思っても自然と出てくるものなので、いったん心の中にしまっておき、まずは誰が見ても客観的に判断できる量で勝負してみると、他人の評価もついてくるようになるものです。

齋藤孝の名言・格言|「質」を求める目標を設定してはいけない理由

論文の「質」で目標設定を行っていたときは肩に力が入ってなかなか前に進めませんでした。しかし、「量」での目標設定に変えてみると、リラックスして取りかかれ、最後まで書きとおすことができました。完ぺきを求めるあまり完成に至らないという事態から、ようやく抜け出すことができたのです。

齋藤孝の名言・格言|目標は完璧を目指さない

過去に、論文を書くのが仕事であるのにもかかわらず、2年間にわたってまったく書けなかったという苦い経験をしました。当時は「驚くほど質が高くて画期的な論文を目指す」という目標を掲げていたのですが、いまにして思えば、この目標設定自体がつまずきの原因でした。高い理想を掲げても目標の内容そのものが具体的な実効性に欠けていては、行動にはなかなかとりかかれませんし、モチベーションも上がりません。それに気づいて、2か月に1本論文を書くという目標に設定し直しました。

齋藤孝の名言・格言|目標設定で失敗した経験

会議の目的は、ある課題に対してアイデアを出し合い、チームとして意思決定し、その直後から全員が具体的に動き出せる体制を整えることにある。私の感覚で言えば、そこまでに至らない会議は時間のムダでしかない。

齋藤孝の名言|全員が具体的に動き出せる体制を整えるところまで至らない会議は時間のムダ

ファシリテーターは要するに進行役だが、単なる司会者ではなく、時間内に結論を導き出す技術責任者と考えてほしい。

齋藤孝の名言|ファシリテーターは、時間内に結論を導き出す技術責任者

失敗するのが怖いからと70%程度の力で達成できることばかりやっていると、それ以上の力は付かない。潜在能力を含め100%発揮しないと乗り切れないような極限状態を経験することで、人はぐんと伸びる。

齋藤孝の名言|極限状態を経験することで、人はぐんと伸びる

現在は市場をとりまく環境の変化が激しいので、タイミングを逃さないことが何より重要になる。じっくり時間をかけてプレゼン資料をつくっても、その間にお客さんがライバル会社と契約してしまえば、どんなに素晴らしい内容であってもその資料の価値はゼロ。

齋藤孝の名言|タイミングを逃さないことが何より重要

プレゼンテーションやスピーチの実力を知るには、自分の姿をビデオに撮ってみるといい。画面の中の自分は想定したよりもみっともないので、ショックを受ける人が多いでしょう。でも、我慢して見続けていると、「えーと」が多すぎるから減らそう、目線を上げようなどと、どこをどう直せばいいかがわかってきます。

齋藤孝の名言|上達するために自分の姿をビデオに撮ってみる

試験ではいつも1間目からじっくり考えて解いていくので、最後の数問が必ず終わらないという子がいますが、これでは成績は伸びません。まずはひととおりやってみて、残りの時間で自信のない解答をもう一度考えたり、全体を見直したりするほうが、確実に点数は上がります。

齋藤孝の名言|まずはひととおりやってみる

苦労させるのが嫌で子供の身の丈に合ったことしかやらせていない親は、逆に子供の成長の芽を摘んでしまっているのかもしれない。子供の能力を伸ばそうと本気で考えるなら、時にはいまの実力よりも高い課題を与え、子供を追い込むことも必要。

齋藤孝の名言|子供の能力を伸ばそうと本気で考えるなら、時にはいまの実力よりも高い課題を与え、子供を追い込むことも必要

逃げると決めたら即実行。相手を傷つけるのではないかとか、途中でやめるのは恥ずかしいとか、あれこれ考えるとなかなか行動に移せなくなります。自分のセンサーが「これはだめだ」と感じたら、無理をせずに逃げる。そんな選択肢もある。

齋藤孝の名言|自分のセンサーが「これはだめだ」と感じたら、無理をせずに逃げる

20代とか30代の前半ぐらいまでは、鬱屈した時間を過ごすのも悪くないと思います。仕事がうまくいかない、恋愛も思うようにならない、それもブレークする前の燃料になっていると考えて。「くすぶる」という言葉も、出口を探してエネルギーがたまっている状態のことですから。

齋藤孝の名言|鬱屈した時間を過ごすのも悪くない

とにかく仕事でも何でも「来た球は打つ!」というふうに、私はずっと言い続けてきた。たとえワンバウンドの球でも、ボール球でも、とにかく「来た球は打つ」。来たら打ち返す気持ちでいれば、迷いもなくなる。

齋藤孝の名言|来たら打ち返す気持ちでいれば、迷いもなくなる

自分の目指す利益が明確に定まっていれば、どういう選択肢を用意できるかも見えてくる。あるいは相手がどういう利益に固執しているかが読めれば、その部分を譲ることで、「その代わり」と、自分の要求も出しやすくなる。より柔軟かつ多くの選択肢を用意すればするほど、交渉はスムーズに進むだろう。

齋藤孝の名言|より柔軟かつ多くの選択肢を用意すればするほど、交渉はスムーズに進む

交渉ではいくつかの条件やオマケを用意すること。お互いに「この案しか認めない」とごり押しし合っていては、らちがあかない。「この部分は譲歩するから、この要求はのんで欲しい」「こういうサービスを追加するから、料金はこれでお願い」等々と、足し算・引き算をしていく。

齋藤孝の名言|交渉ではいくつかの条件やオマケを用意すること

交渉はゼロサムゲームにしてはいけない。相手を論破したり、言いくるめたり、揚げ足をとったりして自分が利益を独占できたとしても、相手との関係はその場で終わる。場合によっては信用を失い誰からも敬遠されるようになる。結局、これは損でしかない。

齋藤孝の名言|交渉はゼロサムゲームにしてはいけない

私は仕事も勉強も、人生における「祝祭」だと考えています。新しい仲間と出会い、新しいアイデアを考え、新しいモノを生み出す。新しい意味が生まれる場所は、すべて祝祭の場となります。それを祝う心で、何事にも上機嫌で相対することができれば、いつしか小さい自分を乗り越えていくことができるはずです。

齋藤孝の名言|仕事も勉強も「祝祭」

ひとつの道を極めることは、人生の真実に到達していることを意味するので、たとえ文学のことを語っていても仕事や人生に通ずる教訓を引き出すことができる。

齋藤孝の名言|ひとつの道を極めることは、人生の真実に到達していることを意味する

名言を実生活に生かせる知恵として吸収するには、切り取った名言を覚えるのではなく、偉人の生涯を知り、世界観を知り、生き方を知る。その人物をトータルで理解したうえで名言に触れると、自分の深いところまでぐっと入ってきます。生き方の技として体得できるから、人生のさまざまな局面に応用が利くのです。

齋藤孝の名言|名言を実生活に応用するには

数字に着目することが大切。「へえ~」と思える話には、たいてい数字がつきものだ。「国民の100人に1人が○○」とか「△△の売り上げが前年の3倍になった」などと聞けば、誰でも関心を持つだろう。ネタとして覚えやすいし、イメージも即座に伝わるから、説得力が増す。

齋藤孝の名言|数字に着目することが大切

無駄な会議などもそうですが、自分だけでなく、人の時間を奪ってしまっていないかということも意識して、組織全体のスピード感を上げていけば、あなたの仕事もきっと早くなるはずです。

齋藤孝の名言|自分だけでなく、人の時間を奪ってしまっていないかということも意識する

私は仕事を「本業と雑用」つまり「本質的な仕事と非本質的な仕事」というくくりではなく、「システムにかかわる仕事とシステムでない仕事」に分けるようにしています。システムとは組織。つまり組織が動いていくために必要な仕事か、個人で完結する仕事か、ということです。そして、いわゆる「雑用」というのは、前者であることが多いのです。だからこそ私はむしろ、いわゆる「雑用」こそ早くやるべきだと考えます。誰か一人が「雑用だから面倒だ」と考え、後回しにしてしまうと、他の人にも迷惑がかかります。逆に、組織が円滑に動くようになれば、自分の仕事もまた早く終わるようになります。

齋藤孝の名言|組織に関わる仕事を先にやる

私は移動中などのスキマ時間に手帳を眺めるようにしています。手帳を眺めることで、そのあとの予定のシミュレーションをするのです。

齋藤孝の名言|移動時間にはそのあとの予定のシミュレーションを

メールがスマートフォンに入るようにしているので、移動中にアポイントの管理などをしています。また、「この件は引き受けるかどうか」という意思決定も、移動時間にやることが多いです。時間に余裕があるときだと、かえって悩んで決められないこともあるからです。

齋藤孝の名言|移動時間に適した仕事

打ち合わせや会議なども時間を計り、分単位で管理すべきです。たとえば打ち合わせの際、最初に「この打ち合わせは5分で終わらせましょう」とはじめに決めておく。5分しかないと思えば、私も相手も無駄な話はせず、重要なことから話し、時間内で結論を出すことを意識するはずです。時間に余裕がありすぎると、むしろ雑談に終始して、肝心なことを決められなかったりするのです。

齋藤孝の名言|打ち合わせに制限時間を

私は集中すべき仕事に関しては、大学の授業時間と同じ一時間半を一コマと考えて組むようにしています。これは、長年大学で教えていて慣れているからでもありますが、そもそもそれ以上の時間だと、人間の集中力はなかなか続きません。そして、時間を取るべき仕事のあとにはあえて5分、10分で終わる仕事を入れてメリハリをつけています。

齋藤孝の名言|集中して仕事に取り組むには

多くの人はやるべきことを1日単位で考えているはずです。つまり、朝会社に来ると「今日中にこれとこれとこれを終わらせよう」と決め、仕事を始める。ただ、1日単位だと、どうしても集中力は高まりません。むしろ、「この仕事は○時間、あるいは○分で終わらせる」という意識でスケジュールを組むべきなのです。

齋藤孝の名言|仕事の集中力を保つスケジュールの組み方

お勧めしたいのは、常にストップウォッチを持ち歩くことです。書類作りでも、打ち合わせでも、スタート時にストップウォッチを作動させます。まずはあらゆる仕事の作業時間を計測するのです。これが、次回同じ作業をする際の目安となります。次回はストップウォッチを意識しながら、前回より少しでも時間を短縮できるよう、仕事を進めていくわけです。感覚としては、タイムトライアルに挑戦するアスリートと同じかもしれません。時短をスポーツ感覚で楽しむことができれば、モチベーションも上がります。それを繰り返すことで、少なくとも、一回目に作業したときの半分ぐらいの時間で仕事を終わらせることができるようになるはずです。

齋藤孝の名言|仕事のスピードを上げるためにストップウォッチを使う

多くのビジネスマンの方は、自分がどれくらいの時間でひとつの仕事をしているかを、きちんと把握していない。なんとなく時計を見ながら、「15時くらいまでに終わらせよう」と思いつつ、時間どおりに終わらずに焦る。こんなことを繰り返していても、仕事の速度は上がりません。

齋藤孝の名言|多くのビジネスマンの仕事の速度が上がらない理由

私は、「前回1時間かかった仕事なら、次は45分で、あるいは30分でできないか」ということを常に考えながら仕事をしています。そもそも、一度やった仕事は、前回よりも上達しているはずですよね。本来なら、より早い時間でできて当然なのです。

齋藤孝の名言|同じ仕事は前回よりも早く終わらせる

伝えたい情報は、実は相手に伝わっていない。社会人向けセミナーで伝言ゲームをやるのですが、皆さんあまりに出来が悪くて、会場は笑いに包まれるのがほとんど。最初のお題の言葉は、良くて半分、悪ければ3分の1も伝わりません。

齋藤孝の名言|伝えたい情報は、実は相手に伝わっていない

依頼したあとに「何か質問は?」と尋ねると、「特にありません」と言われることが多いと思いますが、「強いて挙げるなら?」ともう一歩踏み込みましょう。その返答次第で、相手の理解度を測れるでしょう。

齋藤孝の名言|「強いて挙げるなら?」と一歩踏み込む

伝えたい情報はそう簡単には伝わらないという意識を持つことが大切。「十分に伝えた」「これだけ言えば分かるはず」という思い込みが、ミスの温床となる。確認と修正を習慣化するのが基本。

齋藤孝の名言|伝えたい情報はそう簡単には伝わらない

依頼内容を伝えるときは「いつまでに」「何を」「どうしてほしいのか」など、多くても3点に絞るのがコツ。最初から「ポイントは3つあります」と伝えれば、相手も頭の中で整理しやすく、何が重要なのかも分かる。

齋藤孝の名言|依頼内容を伝えるときのコツ

人に道順を説明する時、「右へ行って左へ行って」と伝えるより、地図を見せて「現在地はここ、目的地はここ」と言う方が、即座に伝わりますよね。人に何かを依頼する際も、まずは地図を見せること。「全体像の説明」が、それに当たります。

齋藤孝の名言|人に何かを依頼するときは全体像の説明から

本音を知りたいときに、個人の性格やコンプレックスは関係ありません。むしろ聞き方に問題がある場合が多いんです。質問の仕方を変えるだけで、驚くほど相手の回答が変わってきますよ。

齋藤孝の名言|質問の仕方を変えるだけで、驚くほど相手の回答が変わってくる

質問力を高めるには、人との対話が一番の近道。話しやすい人とばかり話していても聞く力は育ちません。苦手だなと思う人や状況こそ、聞き方の腕を上げるチャンスですよ。

齋藤孝の名言|質問力を高めるには、人との対話が一番の近道

読書は、過去の偉人や現代の知識人たちを、自分を助けてくれる「援軍」にしていく行為。逆に言えば、本を読まない人は、孤立無援で世の中を渡っているようなものです。そのまま読まずにいれば、読んでいる人との差は開く一方です。スマホを見ている時間を少しだけ減らして、本を読む時間に充ててはいかがでしょうか。

齋藤孝の名言|読書は、過去の偉人や現代の知識人たちを、自分を助けてくれる「援軍」にしていく行為

読書を仕事に役立てようとすると、「娯楽のための読書」が少なくなりがちですが、こちらもバランス良く取り入れることが重要です。新しいアイデアを生み出すための創造力が鍛えられるからです。小説を読むと、頭のなかで、文中に描かれた場面をイメージします。これによって、イマジネーションの力が磨かれるのです。

齋藤孝の名言|「娯楽のための読書」は、新しいアイデアを生み出すための創造力が鍛えられる

おすすめなのは、『論語』でも『君主論』でも、パラパラめくって、自分にとっての名言がないか探していく読み方です。すると、哲学書などの難解な本でも読むハードルが下がり、挑戦しやすくなります。こうして、様々な偉人の本を読めば、困ったときや迷ったときなどに、自分を精神的に支える「援軍」が増えていくのです。

齋藤孝の名言|難解な本を読むハードルを下げるには

「メンタルの強さ」は、経験の量に比例する。最初は辛いと思った仕事でも、繰り返すうちに慣れてくる。失敗を多く積み重ねた人ほど、その経験を糧にして後に良きリーダーになることもある。

齋藤孝の名言|「メンタルの強さ」は、経験の量に比例する

上司の大きな役割の1つは、部下に対する「御用聞き」だと、私は思っている。特に用件がなくても、機会を見つけては、「調子はどうだ?」「何か困っていることはないか?」と、声をかけた方がいい。部下の表情や声の調子から状況を把握でき、「気にかけてもらっている」という印象を与えられる。

齋藤孝の名言|上司の大きな役割の1つは、部下に対する「御用聞き」

私は毎年、社会へ巣立つ教え子たちに、「テンシュカクを目指せ」とハッパをかけている。テンション(テン)を高く保ち、間違いをすぐに修正(シュ)し、常に確認(カク)を怠らなければ、どんな職場でも通用するという意味だ。

齋藤孝の名言|テンシュカクを目指せ

自分のアイデアを通したいという情熱はもちろんだが、イメージ喚起にはデータによる裏づけも必要だ。統計的な数字に限らず、新聞・雑誌の記事や顧客の声などを提示すれば説得力も高まる。これは、プレゼン等での常套手段だろう。もう一段上を狙うなら、自ら動いてデータを作る手がある。

齋藤孝の名言|イメージ喚起にはデータによる裏づけも必要

口頭で謝罪する際には気の利いた「菓子折り」も忘れずに持参したい。人は現物をもらうと、つい怒りの矛先を鈍らせてしまうものだ。「隠蔽」より「懐柔」の方が、よほど気の利いた謝罪と言える。

齋藤孝の名言|「隠蔽」より「懐柔」の方が、よほど気の利いた謝罪

自分に不利な事実を隠蔽したりねじ曲げたりしても、大抵バレるもの。それによって、傷口を修復不能なほど広げてしまった事例は、新聞や週刊誌を広げればいくらでも拾える。

齋藤孝の名言|隠蔽したりねじ曲げたりしても、大抵バレるもの

しばしば携帯電話を片手に、空に向かって頭を下げている人を見かけるが、実はあれが正しい姿勢。身体の姿勢は、声や思考にも反映される。たとえ相手が目の前にいなくても、「申し訳ない」という気持ちを表すには平身低頭するのが第一歩。

齋藤孝の名言|身体の姿勢は、声や思考にも反映される

話が面白い人と面白くない人を分けるポイントは、ネタか視点の角度かタイミングです。

齋藤孝の名言|話が面白い人、面白くない人の違い

相手のことを覚えておく秘訣は、自分の頭には頼らないこと。すなわち、メモすることです。手帳に、その人と今日はどこまでお話ししたか簡単なメモを取るのです。

齋藤孝の名言|自分の頭に頼らずメモすることが大切です

人は嫌なことを吐露したとき、それを聞いた相手が共感してくれるか、もしくは「信じられない」と驚いてくれると、自分の思いが肯定された気持ちになりホッとするのです。

齋藤孝の名言|人がホッとする状況

話を繋げる練習をすれば、アイデアの発想力がつく。コツは、「そういえば……」で繋いでいくことです。

齋藤孝の名言|発想力を高めるコツ

雑談にはオチをつける必要はありません。雑談は雑な話だからこそ雑談。まとめようとした時点でゲームは強制終了。広がりがありません。時間がきてタイムオーバーくらいがちょうどいい。

齋藤孝の名言|雑談は雑な話だからこそ雑談

自分より相手に話の主導権を握らせるほうが盛り上がります。雑談では自分が話をする場ではないと割り切って、相手の話に質問をし、ひたすら返していくといいでしょう。

齋藤孝の名言|雑談は自分が話をする場ではないと割り切ることが大切

雑談がうまい人は、上手な質問ができる人。質問しないと、相手が何に興味があるのかわかりません。

齋藤孝の名言|雑談が上手い人の特徴

雑談の話題は芸能、スポーツ、経済、社会と何でもいい。当たり障りのない話題で複数のエサを撒き、相手が興味を持ってきたものを膨らませるのが有効です。

齋藤孝の名言|雑談の有効な始め方

会話では「微笑む、うなずく、相づちを打つ」の三大要素を欠かさないのが極めて重要です。何を話しても反応しない人というのが、一番つまらないのです。

齋藤孝の名言|会話で欠かせない三大要素

雑談は相手中心でやったほうがうまくいく。自分が興味を持っていることではなく、相手の関心事に合わせて、それに同調していくのが正しいやり方です。一方、うんちくの垂れ流しは、自分本位で嫌われる。

齋藤孝の名言|雑談を成功させるには

緊張する場面ほど、真面目一本やりでは空気が重くなる。いいアイデアも浮かばなくなるだろう。一言でも雑談が入れば、場は緩む。まして笑いが生まれれば、話しやすい雰囲気になるはずだ。

齋藤孝の名言|真面目一本やりでは空気が重くなる

社会人はもっと笑いにチャレンジしてもいいはずだ。お笑いのプロではないのだから洗練された笑いでなくていい。もとより笑いを期待されていないとすれば、ハードルは低いだろう。真面目な話の最中にポロッと一言をはさむことで、緊張と弛緩のギャップが生まれて笑いが起きやすくなるのだ。

齋藤孝の名言|社会人はもっと笑いにチャレンジしてもいい

メモを取る癖をつけよう。会議や商談の場で、手を動かしていない人は意外に多い。聖徳太子並みの能力を持っているならともかく、それほどでもないと自覚しているなら、メモすることで記憶しよう。

齋藤孝の名言|メモを取る癖をつけよう

メールは便利なツールだが、対面で話すのに比べ、誤解を招く点もあり、双方の距離感を縮めることが難しい。伝達手段が便利になった現代だからこそ、高いコミュニケーション能力が求められる。

齋藤孝の名言|伝達手段が便利になった現代だからこそ、高いコミュニケーション能力が求められる

会議で必要なのは天才的なひらめきではない。誰かの発言をヒントに、「それならこれもできる」と全員でイメージを膨らませ、それを積み上げてゴールを目指すことが大事。

齋藤孝の名言|全員でイメージを膨らませ、それを積み上げてゴールを目指すことが大事

お勧めしたいのが「挨拶プラス一言」の習慣化。同じ社内にいる以上、部署は違っても、廊下やエレベーターなどで顔を合わせることはあるだろう。その時、笑顔で軽く挨拶するのは当然として、それだけで別れてはいけない。何か一言、つけ加えることを自らに義務づけてみよう。地道な努力が、やがて豊かな人脈となって実を結ぶはず。

齋藤孝の名言|社内人脈をつくる習慣

男女年齢を問わず、他部署の人とも話せる関係を築ければ、もっと心強い。それぞれの立場で情報交換ができるし、融通を利かせ合うこともできる。いわゆる社内人脈の重要性は、仕事ができる人ほど認識しているはずだ。

齋藤孝の名言|社内人脈の重要性は、仕事ができる人ほど認識しているはず

報告をするときに参考になるのが、新聞記事だ。どれほど長い記事でも、最初にざっくりと概要を書き、後で詳細や周辺情報を書くのが基本パターン。小説やエッセイとは、まるで書き方が違うのだ。情報を迅速・正確に伝えるという意味では、新聞が長く踏襲してきた方法を見習わない手はない。

齋藤孝の名言|情報を迅速・正確に伝えるという意味では、新聞が長く踏襲してきた方法を見習わない手はない

自分のことをコミュニケーションが上手なほうだと思いますか? 自信のない人は、その認識がある分改善できる余地があります。むしろコミュニケーションが得意だと思っている人の方が危ない。本当はほとんどできていないのに、それすら気づいていないことも多いのです。

齋藤孝の名言|コミュニケーションが得意だと思っている人の方が危ない

その場でやれることはすべてやってしまう。これが融通が利くということ。友達と1週間後に飲むことになったらとりあえずお店をその場で予約を入れてしまう。後からいいお店の候補が出てきたら、その時は予約を取り消してもいい。こういう機敏さと柔軟さがコミュニケーションにはとても大事。

齋藤孝の名言|機敏さと柔軟さがコミュニケーションにはとても大事

私自身は打ち合わせの時には必ずそのポイントを箇条書きにしたものなど、資料持参していきます。紙を見ながら話をすると効率がいいし、その紙に書き込むことができるので、相手の人にも親切です。いずれにしてもちょっとした準備がコミュニケーションにはとても大切です。

齋藤孝の名言|ちょっとした準備がコミュニケーションにはとても大切

しっかり相手に伝えたいとき、人は自然に準備するものです。先日何も持たずに手ぶらでプレゼンした学生がいましたが、とても違和感がありました。ちょっとした準備が相手とのコミュニケーションをより円滑に深いものにする。「この人は準備してきて真剣だな」というアピールにもなります。

齋藤孝の名言|ちょっとした準備が相手とのコミュニケーションをより円滑に深いものにする

私はじつはメモを取るとき、相手の話やキーワードはもちろんですが、それよりもむしろ自分の発想や思いつきをメモすることが多い。相手の言葉、キーワードを書き込むと同時に、自分の頭の中でそれを膨らませて行く。するといろんな発想や記憶が出てくる。それをメモします。

齋藤孝の名言|自分の発想や思いつきをメモする

皆さんは誰かと話をするとき、メモを取りますか? もちろん家族とか友人と雑談するときなどは必要ありませんが、ビジネスの現場で相手と話をするとき、メモは大切なコミュニケーションのツール。基本と言っていいでしょう。私の経験上、頭がよくて仕事ができる人ほど、まめにメモを取ります。

齋藤孝の名言|頭がよくて仕事ができる人ほど、まめにメモを取る

特にビジネス現場では、とりあえず感情を排除して、伝えるべき事実を伝えることが重要だ。理想形は、新聞記事のような内容を、端的に話すこと。ただし記事を読み上げるだけなら、人工音声でもできる。人間が話す以上、もう少し柔軟性や応用力が欲しい。

齋藤孝の名言|ビジネス現場では、端的に事実を伝えることが重要

「上司や先輩から注意・叱責を受けるのは当たり前、顧客や取引先から要望・クレームを受けてこそ仕事」と常に身構えていれば、いざというときにも受け身がとれる。

齋藤孝の名言|注意されたりクレームを受けてこそ仕事と考えることの大切さ

頭に入っているから大丈夫、などと思っているから忘れてしまうのである。修正ポイントを付箋に書き、パソコンのモニターの縁にでも貼っておくことをお勧めしたい。

齋藤孝の名言|修正したいポイントは書き出して見えるところに貼っておく

いくら立派な対策を立てても、忘れたり、三日坊主になったりしては意味がない。継続することで身体に覚え込ませる必要がある。それにはまず、見える化することだ。中学生時代、テニスに熱中していた私は、自分のミスに一定のパターンがあることに気が付いた。そこでそれを紙に書いてラケットに貼り付けることにした。「努力」とか「根性」などと書く選手はいても、細かなチェックポイントまでラケットに書く人はそういないだろう。おかげでプレーの最中でも目に入るため、逐一修正することができた。

齋藤孝の名言|対策を立てたら見える化することが大切

多くの場合、修正すべき問題の根源は些細なところにある。コミュニケーションの不足や勘違い、不注意といった具合だ。したがって、対策を立てるのも比較的簡単だろう。

齋藤孝の名言|多くの場合、修正すべき問題の根源は些細なところにある

周囲から仕事ができない人と見られるのはつらい。多少は見栄を張ってでも、できる人と思われたいことだろう。だが、そんな感情がかえって裏目に出ることもある。できる人だと思われたいあまり、悪い情報には耳を閉ざして、「自分はできる人だ」と思い込んでしまう。当然ながら、こういう人では「できる」どころか「迷惑」な存在になる。できる自分を守るために協調性を欠いて意固地になったり、権威を振りかざしたりするためだ。やがて周囲から孤立することは、火を見るより明らかだろう。

齋藤孝の名言|仕事ができる人と思われたいという感情を持つことの欠点

いまや日本の会社そのものが、生き残りをかけた修正を迫られている。乗り遅れれば明日はないし、行き過ぎれば改悪になりかねない。

齋藤孝の名言|会社そのものが生き残りをかけた修正を迫られている

杓子定規に話すだけでは、嫌われはしないが好かれもしない。むしろ話に中身がなくても、とりあえず「うれしい」「楽しい」「悔しい」といった感情を前面に出す方が、親近感や共感を呼びやすい。

齋藤孝の名言|感情を前面に出す方が、親近感や共感を呼びやすい

ポジティブな感情なら、仕事の場でも無理に押し殺すことはない。感情は伝わりやすいから、相手もポジティブになれる。そういう関係を築ければ、お互いに悪い印象を持つはずがない。

齋藤孝の名言|感情は伝わりやすいから、相手もポジティブになれる

好印象を生み出す3つのポイント

  1. 身体を開くこと。へソを相手の正面に向けて目線を合わせ、うなずいたり、相づちを打ったり、笑顔を浮かべたりするだけで、随分オープンな印象になる。
  2. 感情を盛り込むこと。
  3. 感謝の気持ちを表すこと。

齋藤孝の名言|好印象を生み出す3つのポイント

もし「自分は話し下手で、雑談もあまり得意ではない」という人がいるなら、相手の話に質問で返すことをお勧めします。「私、犬を飼っているんですよ」と言われたら、「私も犬を飼っていましてね」と自分の話をするのではなく、「どんな種類の犬なんですか?」と質問するのです。

齋藤孝の名言|口べたが雑談上手になるには

組織において求められているのは、「ニュートラルな存在」であると私は思います。派閥やグループに属さず、誰とでも同じスタンスで関われる人がいると、その場が和んでオープンな空気になる。そういうニュートラルな人は、総じて雑談がうまいものです。誰とでも上手に話ができて、全員と適度な距離を保てる人は、人間としての器の大きさを感じさせます。つまり、周囲からの人望も厚くなるのです。

齋藤孝の名言|ニュートラルな人が求められている

雑談は、相手に話の主導権を渡した方が盛り上がります。相手本位の会話になるようにこちらがサポートする。それには、相手の話にひたすら質問で返すのがとても効果的です。

齋藤孝の名言|雑談は相手に主導権を渡した方が盛り上がる

何を話せばいいか悩んだときは、とにかく相手を褒めること。相手との距離を縮めるにはこれが一番の近道です。「何を褒めればいいのかわからない」という人は、目の前の相手の「見えるところ」を褒めてください。たとえば、「今日のネクタイ、おしゃれですね」というだけでいいのです。実際にそのネクタイがおしゃれかどうかは、この際関係ありません。褒める内容ではなく、褒めるという行為自体に雑談の目的があるからです。

齋藤孝の名言|何を話せばいいか悩んだときの対処法

雑談の基本スタイルは、「あいさつ+α」です。あいさつは雑談のきっかけにはなりますが、それだけでは雑談になりません。ですから、プラスαのひと言を加える必要がある。たとえば、ご近所さんと会ったとき、「おはようございます」で終わるのではなく、「ここのお店、改装中になっていますね」と短いひと言を加えてみる。そこで「新しい居酒屋ができるらしいですよ」という言葉が相手から返ってきたら、「若者向けの店ですかね?」「僕は静かに飲める店のほうがいいな」「じゃあ、オープンしたら一緒に行ってみませんか」「いいですね」などと会話が続くでしょう。プラスαがあれば、ただのあいさつが雑談に発展するわけです。

齋藤孝の名言|雑談の基本スタイル

話し上手な人が雑談上手というわけではありません。雑談力とは流暢に話すスキルではありません。雑談とは場の空気を作り出す技術のこと。たとえ口下手でも、朴訥な話し方で場を和ませる人もいますし、自分はほとんど話さず、相づちを打つだけで雑談を盛り上げる人だっているのです。

齋藤孝の名言|口べたでも雑談上手になれる

「雑談=中身のない無駄話」なのですが、だからこそ意味があるのです。雑談は、その場にいる人たちが共有する「空気」を作り出すものです。意味のある会話は重要ですが、それだけではどこか息苦しくなる。そこにいる人たちを気詰まりのない関係にして、互いの距離を縮めてくれるのが雑談力であり、それ等は「中身のない話」だからこそ可能なのです。

齋藤孝の名言|雑談は中身のない無駄話だから意味がある

目標を仲間内で話し合って決めれば、一人で悩まずに済む。モチベーションになるし、使命感に燃えるはずだ。チームとしての一体感も生まれるに違いない。個人プレーが多い昨今の会社組織でも、取り入れてみてはいかがだろう。

齋藤孝の名言|チームで話し合って目標を決める利点

雑談で緩やかに入り、人間関係ができたと思ったらギアチェンジをして要件を簡潔に伝える。これをスムーズにできるのが、優秀な営業パーソンだといえます。

齋藤孝の名言|優秀な営業パーソンの商談の進め方

身体を抜きにしたらコミュニケーションは成り立ちません。つまり、聞き方や話し方の本質は身体にあるのです。身体どうしで会話していると考えたら、相手の言葉に全身でレスポンスするのは、むしろ当然だといえます。状況に応じて笑顔をつくったり、身体を使ったリアクションが不得意だったりする人は、頭だけでなく反応できる身体を鍛えることも意識してみたらどうでしょう。

齋藤孝の名言|身体を抜きにしたらコミュニケーションは成り立たない

笑顔というのも、限られた時間で人間関係をつくるのに、たいへん有効な武器となります。といっても、最初から最後までずっと笑顔をつくっていればいいというわけではありません。相手の話を聞きながら、「ここはおもしろい」「共感できる」と感じたとき、自然と笑顔がこぼれる。それも、いつも同じではなく、さざ波のような微笑から大笑いまで、笑顔のパターンがいくつもあるというのが理想だといえます。なぜなら、笑顔というのは、たしかに私はあなたの話を興味を持って聞いていますという、一番はっきりしたメッセージになりうるからです。

齋藤孝の名言|笑顔は有効な武器

相手が言ったことに対するコメントがうまくできないという人は、相手の話に出てきた単語を繰り返すことから始めるといいでしょう。たとえば、相手が「うちの子どもは時間の使い方か下手で、いつも試験前にバタバタするんですよ」と話したら「そうですよね。時間の使い方っておとなでもむずかしいですよね」といった具合です。

齋藤孝の名言|相手に上手くコメントできないときの対処法

ビジネスの場合は、相手の話を肯定するほうがいいと思います。西洋だと、「でも」と相手の発言に対し反対意見を述べ、そこから議論を始めるのが一般的ですが、日本の場合は「そうですよね」とまずは相手の言葉を肯定して同調の姿勢を見せないと、相手がこちらに歩み寄ってきてくれないからです。

齋藤孝の名言|ビジネスの場合は相手を肯定することが大切

雑談の上手い人は、相手が男性で50代なら野球、30代の主婦なら子育てというように、相手の文脈を読んで、打ち返しやすいところに巧みにボールを投げます。

齋藤孝の名言|雑談の上手い人の特徴

会話中に質問することが苦手という人は、テレビのトーク番組を見ながら、自分なら次にこの人にこんな質問をしようと考え、さらにそれをメモする練習を、日ごろからするようにすると、質問に対し自覚的になって、質問力が確実に上がります。

齋藤孝の名言|質問力の鍛え方

相手の言葉を聞いて、そこにうまく質問を重ねていくと、会話はスムーズに流れていきます。質問力のある人は、話の最中に「次はこれを聞こう」と、2つから3つの質問を頭の中に用意しているのです。

齋藤孝の名言|会話の流れをスムーズにするには

雑談はたいして中身のない話でもかまいません。「今日は暑いですね」と天気の話をして相手が乗ってこなければ、次は「最近景気はどうですか」と商売や経済の話題というように、相手のストライクゾーンを探りながらどんどんボールを投げ、反応があったらすかさずその話題を広げていくのです。

齋藤孝の名言|雑談の話題探しのコツ

最初の訪問では買ってもらえなくても、そこで相手といい関係ができたなら、次にまた営業に行くことができます。ところが、騙してでも売ってしまえという態度では、人間関係が築けるはずもなく、毎回出たとこ勝負ですから、効率が悪いことこのうえありません。ましてやいまは、悪評はツイッターなどですぐに拡散するので、そういう自分のことしか考えない営業パーソンは、遅かれ早かれ駆逐されざるをえないのです。

齋藤孝の名言|自分のことしか考えない営業パーソンは、遅かれ早かれ駆逐される

最初から、どうすればこの商品を買ってもらえるかばかり考えていたら、営業はうまくいきません。大事なのは、いかにお客さんと良好な人間関係をつくるかです。

齋藤孝の名言|大事なのは、いかにお客さんと良好な人間関係をつくるか

年齢を重ねると、経験値の分だけ緻密なシミュレーションが可能になります。そのうえで挑戦するか否かを選ぶのですから、判断ミスは若い頃より格段に減るでしょう。そう考えると、年齢を重ねたほうが冒険しやすいと言えるのかもしれません。

齋藤孝の名言|年齢を重ねたほうが冒険しやすい

「自己実現」より「他者実現」を優先するのも、自分の可能性を広げる手段です。多くの人は「自己実現」ばかりを大切にしますが、何かを本当に自分の好きなように行うためには、ある程度の社会的な力が必要です。その信用やスキルがないうちに「自己実現とは関係ないから」と言って仕事を断っていると、みすみすチャンスを逃すことになります。他人に求められることをするのも、可能性やチャンスを広げるためには必要。

齋藤孝の名言|「自己実現」より「他者実現」を優先する

やってきたチャンスを逃さないためには、前倒しで作業を進めることも重要です。たとえば「半年から1年先に出版しましょう」という話がきたら、できるだけ半年後を目指して作業をするのです。そうすれば、次のチャンスボールがやってきたときに、すかさず打ち返すことができます。

齋藤孝の名言|チャンスを掴むコツ

高すぎる自尊心も人間関係を無意味に複雑なものにする敵です。「こんなはずじゃない」と現実を受け入れなければ、いつまでたっても幸福な状態は訪れませんし、自尊心を守るために相手を攻撃したりするのは、あまりに子どもっぽい衝動だといえるでしょう。

齋藤孝の名言|現実を受け入れなければ、いつまでたっても幸福な状態は訪れない

会社勤めの方であれば、「人事異動」などが不可抗力の典型でしょう。これは自分の努力だけではどうにもならない場合が多いので、ほぼ天変地異と同じです。それに対してはジタバタせず、マイナスはマイナスとして消化してしまうことが大切です。そうでなければ意味なく不機嫌になり、新たな運やチャンスも逃すことになります。

齋藤孝の名言|どうにもならないことはジタバタせず、マイナスはマイナスとして消化してしまうことが大切

私は「ご機嫌でいること」が社会人としてのマナーであり、必要なスキルだと思っています。上機嫌でいること、些事にムッとしないこと、プライベートのストレスを教室に持ち込まないこと。上機嫌でいられない理由があっても、それは学生にはまったく関係ありません。会社勤めをしている人も同様で、同僚も取引先の人も、あなたの不機嫌とは無関係です。たとえ相手のせいで不機嫌になっているとしても、それを表に出すのは大人としていかがなものでしょうか。

齋藤孝の名言|「ご機嫌でいること」が大切

互いに不機嫌になる材料を持ち寄っても、清々しい問題解決への道は開けません。表面を取り繕ってでも、笑顔で冷静な話し合いをすることで、ようやく問題解決への糸口が見えてくる。

齋藤孝の名言|表面を取り繕ってでも、笑顔で冷静な話し合いをすることが重要

齋藤孝(教育学者)の経歴・略歴

齋藤孝、さいとう・たかし。日本の教育学者。明治大学文学部教授。静岡県出身。東京大学法学部卒業、東京大学大学院教育学研究科後期博士課程単位取得後、明治大学文学部教職課程助教授を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論。著書『声に出して読みたい日本語』は150万部を超えるベストセラーとなった。そのほか、日本語教育、ビジネス、コミュニケーションに関連した一般書籍を多数執筆。テレビで幼児教育番組の監修や、ニュース番組のコメンテーターとしても活躍した。

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