高田明(ジャパネットたかた)の名言

高田明(ジャパネットたかた)のプロフィール

高田明、たかた・あきら。日本の経営者。通販会社「ジャパネットたかた」創業者、プロサッカークラブ「V・ファーレン長崎」社長。長崎県出身。大阪経済大学経済学部卒業後、京都府内の機械製作会社の阪村機械製作所に入社。大学時代に鍛えた英語が認められ東欧を中心に数年間海外赴任する。帰国後、翻訳会社設立を目指すも挫折し、実家のカメラ店を手伝った後、独立しジャパネットたかたの前身であるカメラ店を創業。その後、たまたま知人に依頼され出演した長崎放送のラジオショッピングで驚異的な売上を達成し、通販分野に進出することを決断。ラジオだけでなくテレビにも進出し、独特な語り口で多くのファンを得た。

高田明(ジャパネットたかた)の名言 一覧

できない理由を考えたらキリがない。僕は、どんなときでも「どうしたらできるか」ということしか探さないし、そうやって生きてきたんです。ずっと。


目の前の課題に対して自分の力の200%、300%を出して立ち向かっていけば、自ずと道は開けていく。


いまを一生懸命生きれば、すぐ先の未来は変わる。だから、常にいまの自分を更新し続ける。ずっとそうして生きてきました。


多くの人は失敗したことを後悔するのではなく、ベストを尽くさなかったことを後悔する。


机の上でいくら考えても、現場に立って行動しないと現状は変わらない。


人は失敗すると反省し、今のままで良いかと考える。反対に成功するとどうしても同じやり方を続けたくなるもの。しかし、それでは成長や発展はない。


商品が売れているときも、毎回同じことをしていては、お客様に飽きられてしまう。日々、工夫をして変わることが重要。


真剣になって、次の新しい突破口を探していく。真剣の度合いが深ければ深いほど力が付いてくる。


脇目を振らないで、今やるべきことに集中している人や会社が変化に対応も出来るし、変化を創っていける。


人生、何を始めるにも遅すぎることはありません。私はやりたいことが沢山あります。あと50年、夢を持って今を生き続けていきたい。

【覚え書き|68歳時の発言】


やらなかった失敗はあっても、一生懸命にやった失敗はない。毎日300%の力で取り組んでいるという自負がありますから、他人から失敗に見えても、私には試練と映る。


トレンドを捉えるのが難しくなっている。トレンドが変わる中でヒットを生むには、別々のカテゴリーの商品を組み合わせて、新しい価値を持たせることも大事。


私はよく「伝えたつもりになっていないか」と自問自答します。相手に伝わってこそ初めて伝えたと言えるからです。


問題の原因を見つけて解決するのが人生。それをずっと続けていたら、結果的に自分の成長に繋がり、人にも幸せを与えられる。


自分を信じ、できることを考え続ければ、あとはほとんど気力で達成できる。


人生で無駄なことは何一つ無い。積み上げていけば、必ず後に生きてくる。


あまり複雑に考えず、シンプルに今を一生懸命生きる。ただこれだけ。


人生は素晴らしい。一度きりですから、意義のある人生を送りましょう。


相手のためになることを10年、20年やり続けていれば、利益はあとから付いてくる。


商品はその魅力が伝わらないと買っていただけません。従って常にどう伝えるかを考え、実践してきました。


人生はシンプル、複雑に考えてはダメ。今を一生懸命に生きる。これに尽きる。


今を一生懸命生き続ければ、課題が見えてくる。それを一歩一歩乗り越えていく。そこに人生がある。


変えようという勇気と行動次第でさらによいものができてくる。


お客様の一つひとつの声から信頼を得ていかないと、企業は存続しない。


進歩というものは、今あることを否定するところからしか生まれない。


情熱を持って走り続ければ、何事もなんとかなる。


失敗というのは、失敗と認めてしまったから失敗になるのだと思います。失敗は乗り越えるべき課題が見えたということですから。


どうせ読めない未来を心配するより、今やりたいこと、今楽しいと思うことをやればいい。


私もまだまだ修行中です。伝え方というのは本当に奥が深い。日々勉強です。


技術なくして思いは伝わらない。


人生は一回。だから、その都度の年齢に応じた生き方がある。


その歳に応じた夢を持ち続けることが大事。


危機のときは受けて立たねば先には進めない。現状を100%受け入れて、今できることを考えればいい。


今を一生懸命、300%の力で頑張ってきましたから、結果が良くても悪くても受け入れられる。受け止めたら、いつのまにか乗り越えている。


チャレンジ精神がなければ人生つまらない。良い人生だと思って死ぬためには、チャレンジ精神は欠かせない。


エンターテインメント性がなければ、お客様の気持ちを動かす事はできない。


もう変化対応では追いつかない。変化を先取りして創っていかないと間に合わない。


今を生きなくては未来はない。


一歩間違ったらすぐに凋落してしまう。栄枯盛衰ですから世の中は。


良くなればそこに驕りや慢心が出てくるのでそれを正していくことも大切。


経営者は覚悟を見せなくてはいけない。


後ろ向きになるな、攻めろ。


内部留保したい気持ちもわかりますが、貯めたものは還元すべきだと思います。お金は循環してこそ成長につながる。


世の中も商品も常に変化し、商品サイクルがものすごく速いから、止まった瞬間に我々がつくった数字も過去のものになる。


変化にスピーディーに対応するだけでなく変化を自分たちで創造していくことが大切。


社会のため人のために企業はある。理想通りにはいかなくてもその精神を持つことが大切。


人間の一生は一回限り。人生をどう生きるか、どう死ぬかは自分次第です。


ビジネスも人生もうまくいかないこともありますが、「やる!」と決め、信じてやり続ければ必ず成功する。


変化に対応しないと企業は生き残れない。


人は前向きに行動すれば結果を生むことができる。だから一番厳しいときこそ、引かずに進むのです。


過去最高益を達成できたのは奇跡ではありません。必然です。それを成し遂げられた理由の一つは、現実を受け入れて、「やるぞ!」と決めたこと。


価値を伝える力、説明力が大切です。消費はまさに創るもの。


当社にライバルはいません。強いて言えば、自分たちの中にあるといえます。


普通にやっていたら普通でしかない。


仕事は極めていけばいくらでもつくれる。


これは女性向け、これは若い人向けというように決めてかかっていることが多い。しかし発想を変えればまだまだ市場を創造することができる。


いまあるものでも見直すと、その価値を紹介しきれていないものがたくさんある。


お客様目線で変化対応し、本気で戦略を変えていかないと生き残れない。


エンターテイメント性がお客様の心を動かす。


瞬間瞬間をいかに全力投球できるかという精神を持てば必ず苦難を乗り越えられる。


危機が自分への試練だと思えば何にも辛くない。それに向かって行っているうちにいつの間にか乗り越えている自分がいる。


現実を直視し、現実を受け入れないと、危機は乗り越えられない。


我々が売り上げ1000億を達成して満足したら、そこでもう終わりです。結果よりも常に自分が努力し続けるというプロセスが大事。


私も社員に何度言っても伝わらないことがあります。熱意を持って徹底的に伝えなければいけない。


一所懸命にやらなかった仕事は実らない。死に物狂いでやったことは自分に返ってきます。


やり続けた努力は100%無駄にならない。


勝算があったわけではありません。大きな目標と条件を掲げ、それに向かって挑戦してくのが私流のやり方です。


私も会社も元気なうちに引き継ぐのが大事。


原稿どおりに読んでいては人に伝わりません。自分の頭でよく考えたことしか聞く相手は理解してくれない。


私もアイディアには自信がありますが、若い人たちは私とは違った発想をします。


分かりやすく伝えることは難しいことです。伝えたつもりになってしまっていることが一番恐ろしい。


商品はただの物ではありません。その商品やサービスによって、その人の人生がどのように変わるのか考えなければいけない。


人はよく能力で他人を判断しがちですが、それ以上に情熱や感動を持っていることの方が重要です。


何事も熱意や情熱、思いの強さが重要です。人生の全てに通じている。


いまは思い立ったらすぐ実行できるスピードがないと勝てません。


未来を想像して不安になるよりも今が大切。今をつくることが一秒先の未来を確かなものにする。


どれだけ妥協せずに問題をしっかり見て、議論を重ねて、自分で考えるかが大事。どれだけ議論を尽くしたかで成果が違う。


夢を持ち続け、日々精進。いま目の前にある状況を受け入れて最善の努力をし、それを乗り越えていく。そのひとつひとつの積み上げが夢へとつながっていく。


できないと決めているのは誰かというと自分白身なんです。人は決めませんから。まず自分ができると信じることが大切です。


売れる商品を予測するよりも、売れる商品を自分たちで作ればいい。


未来や過去のことよりも、目の前の課題が大切なんです。未来を変えていくのは、いましかないんです。


情熱があれば能力は勉強で補えます。


いろいろな商品が存在しますが、使ってみて自信を持てなければ販売してはいけません。


チャレンジ精神を常に持ってほしい。商品が1000個売れたと満足しては駄目だ。どうしたら2000個売れるのか。売れなかったら、過去のデータと照らし合わせてなぜかを考える。そういう思考が求められます。


社長は自分で決断しないといけない。会社のすべてのものに最終決裁者となるわけです。その経験を積めば積むほど経営者として成長する。


ワンパターンだと飽きられてしまいます。失敗から学ぶことも重要ですが、うまくいっても成功体験にとらわれないことが長く活躍できる秘訣ではないでしょうか。


反省会でもっとも重要なことは、売れなかった理由を探すのではなく、売れる理由を探すこと。失敗の中から、次に活かせる可能性を見い出し、次はどうするかを話し合うこと。


未来を不安に思って悩んでいたら、今が疎かになってしまう。変えられる未来を作れるのは、今しかない。一番伝えたかったことは、「今を生きる」こと。


明日を変えるのは今しかない。過去に起こったことはどんなに頑張っても変えられない。一方、未来も変化が早く、3年後や10年後のことを考えても空論にしか過ぎない。


理念という変えてはいけないものが人の生き方にも企業にもある。


いま、ジャパネットの業績が伸びていますが、好調なときは危険なんです。時代は常に変化していますから、課題も次々に出てきます。


企業の成長のためには、ライバルが必要。


この歳になってサッカーという、新たなスポーツ・ビジネスと出会うとは。幸せというか、いい勉強させてもらってますよ。これまでの仕事とは違う、いろんな刺激と課題を与えられて。


伝えるというのは自分が話したら終わりではなく、相手に伝わって初めて「伝えた」ことになる。


必要な商品は時代の流れとともに変わっていく。そのトレンドは一日ごと、いや一時間ごとに変わっています。こうした流れを読む努力は必須です。


テレビもラジオもペーパーもインターネットも共通して、いかにお客さんの期待に応えていくものを作っていくか常にお客様の目線で考えています。


マーケティングの言うところの数字は過去の情報でしかありません。それを参考にするけれども、動いている数字をどう捉えるかが重要です。


経費が少ないから無理だという人は、その範囲内で最善のことをやっているかを問うのです。考え続けなければ、ビジネスは成功しません。


理念とミッションなくして企業の継続・成長なし。パッションなくして夢は語れない。売上げの先には人の幸せが無くてはなりません。それこそが企業のミッションであり、不可能を可能にする力なのです。


うまくいかないこともあるでしょう。でも落胆する必要はないのです。一番大切なのは、そこへ向かう自分がいるかどうか、情熱を持って今という瞬間を一生懸命に生きているかどうかです。


よく日本のメーカーは「いい商品だから売れる」と言いますが、いい商品をいくら作っても売れなければ意味がない。


できない理由ばかり言う暇があったら、まずはその事実を受け入れて、十数%の「できる」可能性を100%に膨らますための施策を打ちましょう。


物事を達成できない原因は2つあります。ひとつは自分自身が自分を信じていないこと。もうひとつは「できない」という考えに囚われてしまうこと。


前へ前へと常に変化する中でも、創業期の精神に戻らなければならない。


覚悟すれば、奇跡を起こせる。


常に一生懸命やっていれば、失敗を失敗と思わなくなります。その結果、いつのまにか「成功」という言葉が出てくるのかもしれません。


私は67年間、「失敗」が無い人生でした。本当に一生懸命やったことは、たとえ結果が出なくても「失敗」ではありません。


現場で私が意見を言うだけでなく、仕組みをつくることで、社員の成長をすごく早められます。


僕は商談で遠慮せずに申し上げるのですが、日本のメーカーは成功体験が長すぎたのではないかと思います。もっと消費者視点を掘り下げる必要があります。


私は「人生の中でどのくらい感動を味わって一生を終えるか」ということを大事に思っています。


感動は、相手の立場に立ち、本気でぶつかり合う気持ちが生み出す。


商品に対しての知識だけでなく、色んな物に関心を持ってアンテナを張っていないと、生放送でエンターテインメント性のある語りはできなくなる。


会社としてお客様への責任を果たし、スピード経営で生き残っていくためには、やはり自前で行うのが一番。


リーダーに求められるのは、「パッション」「ミッション」「アクション」。


リーダーに何より求めたいのは、ブレない信念を持ち、ありったけの情熱を傾けて、自己成長に向けて絶えず行動する姿勢。


懸命に向き合えば、今何をすべきかがわかる。わかれば、あとは一気呵成の行動あるのみ。


ヨボヨボになる前に社員にいろいろなことを伝えていきたい。一番大事なのは、この会社が100年続くようにすることです。女房とよく話をするんですが、「我々の時代は今よりもよかった」と言うのではなく、30年後が一番よくなるようにしたい。


もし売れなかったときは、お客様の支持が得られなかったと反省が必要。商品がダメなのか、値付けがダメなのか、それとも提案の仕方が悪いのかを、徹底的に考える。


僕はもともとカメラ屋だったから、家電を中心に取り扱ってきました。でもお客様が求めるものは、テレビやパソコンだけではない。ものはとらえようで、テレビが悪くなったから落ち込んでしまうのではなく、神の教示と考えて対応策を考えればいい。だから全部受け入れて、その中からベストを作れと社員には言っています。


「ジャムの理論」って知っていますか。ジャムをスーパーに並べて、5個並べた場合と20個並べた場合とでどちらがレジで売れるかといえば、5個のほうが売れる。人間は20も30も選択肢があると、もう面倒くさくて迷う。結果的に、その選択の部分を我々がやっているのだと思います。その代わり、ひとつの商品をたくさん売るのです。


アマゾンさんも楽天さんもライバルではありません。ライバルは過去の自分です。売上高が1170億円に下がったんだから、これを上げればいい。あくまで自分との比較です。無理をして2000億円を目指そうとしたら、商品を増やしすぎて品質が落ちてしまう。


私がいま、一番目指しているのは会社の継続です。ジャパネットを100年以上続くブランドにしたいのです。


変化に対応するには、自己否定できることがすごく大事です。すべて打ち消すという意味でなく、常に変わろうと考え、何かを求めていく心を持たなければなりません。


私個人の知名度に依存するリスクは大きいのです。だからテレビやラジオで商品を説明する役割は、若手社員にどんどん任せています。ラジオに私はほとんど出演していませんし、テレビでも若手が登場する機会を増やしています。


重要なのはブレない考え方だと思っています。私たちは人間として大事なものを見失ってはいけません。人間が本来持っている感情の中に、ビジネスは存在しています。


ジャパネットという会社のブランドを高めるには、やはり社員と業務の質を着実に向上させていくしかありません。人間的な誠実さ、謙虚さを持ち、アクティブな社員が、常に会社を改革し続けていく。極めて人間的な問題です。


商品は生き物だと思うようにしています。デジタルカメラは画素数だけを言っても仕方がありません。「お母さん、撮影したお子さんの写真を1年に1回大きく引き伸ばして渡してあげてください」と話すのです。その商品が持つ目的を、お客様に明確に伝えなければなりません。


ジャパネットは商品の先にある幸せを届ける義務があります。「この商品を3万円で仕入れて、10万円で売れば儲かるよ」という話があっても、その基準で商品を選んで売ると会社は駄目になります。


ジャパネットにとって生命線になるのが、販売する商品の選び方です。カギになるのは「使いやすさ」です。高齢者でも簡単に操作できる商品が最も適しています。買った商品が届いて、使いにくかったらどうなるのか。説明を求める購入者からの電話がカスタマーセンターに集中して、電話がつながりにくくなります。そうなると、他の商品を買ったお客様からの電話がとれなくなり、ジャパネットというブランドの品質を落としてしまいます。そんな商品は売ってはいけません。


改善によってみんなが成長していきます。論理的な思考が身についてくると、人は非常に力を発揮できるようになります。若手の中からも優秀な人材が育ってきています。


業務の流れを図に描いて、何をどう変えたらいいのかを考えて、改善の精度を高めています。木だけでなく、森を見る。点でも線でも考える。様々な部門を集めた全体会議は2、3か月に1回ですが、部門の中には改善をテーマにした会議を頻繁に開いています。


常に上を目指して、改革を続ける企業文化が必要です。トヨタ自動車の「カイゼン」に学ぼうといつも言っています。改善活動はやらない方が仕事は楽かもしれません。しかし現状に満足すれば、成長力も落ちます。高い目標を掲げると、自然にその方向に向かうものです。


当社はテレビの通販番組だけでなく、チラシもすべて自社で制作しています。見出しの大きさや写真の配置に加え、使う場面をイメージしやすいように工夫しています。


当社の2007年12月期の売上のうち、紙のチラシやカタログの比率が44%を占めています。紙媒体ではテレビのように私自身が、視聴者に話しかけることはできません。それでもチラシを見て、商品を買いたいと思ってくれる人がたくさんいるのはなぜか。本質はテレビとまったく同じで、消費者が商品の特徴を理解しやすいように様々な工夫をしているからです。


お客様にわかりやすくメッセージを伝えるには、言葉以外の様々なノウハウも重要です。商品の展示の仕方、カメラのレンズは説明する人の目の位置にあるかといったことも意識するように言っています。


販売で若い人は自分の思いをなかなか上手く説明できません。消費者が求めているものは何かを理解しきれていないからです。お客様は話し手の生き方や経験を見ています。失敗しながら人間として魅力を磨いてほしい。


当社の通販番組は生放送で、台本はありません。どのように説明すれば、視聴者に商品の素晴らしさを感じてもらえるのか。私自身が、説明する社員にアドバイスし、本人にも考えさせています。このプロセスを繰り返すことで説明力は増すのです。


会社がつぶれるかもしれない。本気でそう思うほどつらい経験でしたが、会社のあり方を根本から見直す良いきっかけになりました。組織を強化しなければ、会社は存続できないことを教えてくれたからです。
【覚書き|2004年に51万人の顧客情報を流出させてしまった事件を振り返っての発言。ジャパネットは1か月半にわたり販売自粛を行い、存亡の危機に瀕した】


ブランド力を向上させるには、会社を構成する社員一人一人の質を高めなければなりません。通信販売は、消費者と直接顔を合わせるわけではありません。テレビやラジオ、チラシなどを通して販売する商品を説明し、お客様から電話を受けて注文や質問に対応します。コミュニケーションのハードルが高いのは当然ですが、そこで人間の質が問われます。


感動や喜びをお客様が共有すれば、自然に商品を買ってもらえます。共感を与えるメッセージは、私だけでなく全社員が一緒に発信するのです。私がいなくなっても、社員みんなが感動を伝えられる会社が目標です。


一番大事なのは「感動を伝えること」です。人間は喜怒哀楽があり、感動する生き物です。いろいろなことを感じながら人生を全うする。だから私たちは、ある商品を手にすることで得られる感動を、お客様に届けなければなりません。この商品があれば、生活がどのように変わるのかを、具体的にイメージできるように工夫しています。


ジャパネットとは、どんなブランドであるべきなのか。当社は何のために存在し、何を目指していくのか。それを考え抜いて3年前に「クレド(経営理念)」をつくりました。


通販会社は星の数ほどあります。その中から当社を選んでもらわなければなりません。そのカギを握るのがブランドです。


私個人の人気に頼っていては、会社を存続させていくことはできない。そう強く感じていることが、ジャパネットたかたが企業ブランドを強化する一番の理由です。私はただのおじさんですが、テレビ通販で知名度は高まり、それが当社の成長を支えてきました。しかしそれだけでは長続きしません。


データ一辺倒も課題を見えにくくします。100個売れていた商品が1000個に伸びたらデータ的には期待が持てそうですが、じつは単にインフルエンザ特需で売れただけの「まぐれ当たり」かもしれません。一方、いまは3個しか売れていないけれど、大ヒットの可能性を秘めた商品もあるんです。それを見極める力もまた、目の前の課題を解決しながら試行錯誤で身につけていくものです。


昔、ジャパネットのラジオショッピングが好調だったとき、ラジオの聴取者は5%程度と知り、残る95%の人に伝わっていないことに気づいてテレビに進出しました。テレビやラジオでお年寄りがあまり買ってくれていないことがわかり、新聞チラシも使うようになりました。他社よりスピードを上げたいと考え、自社スタジオで番組を制作するようになりました。進化しようと思えば課題が見えてくるんです。その積み重ねが「いま」です。過去の成功体験は捨て去ることです。


私たちにとって最大の課題は、お客さんの人生に商品がどのように役立つか、具体的に考えることです。商品だけを見ている人は、商品しか語れません。私は、商品がお客さんの人生にどうかかわれるのかをいつも重視しています。この商品の購入が夫婦の会話が増えるきっかけになるのではないか。そういったことを常に考えています。


私たちの提供する商品が人のために役立てるかどうかは、提案ひとつで変わります。実際、私が商品説明の言葉を変えただけで、売れ行きが3倍違ったこともありました。


仮に上手くいかなくても失敗や挫折とは感じません。いまの結果を素直に受け入れ、そこからスタートすればいいのです。自社スタジオ建設など大きな投資は、最悪のケースを織り込んで決断します。投資が半分しか回収できなかったとしても、最善を尽くした結果であり、社員のモチベーション向上や、会社の存在感アップになるのなら、投資価値はあったと考えます。


私はいつも課題に挑んでいますが、それをキツイとは思いません。そういう生き方を自分の行動パターンにしているからです。前向きなら苦痛ではないのです。目の前の出来事を課題として意識し、好きになって楽しんで挑めば、いかようにも未来が広がっていきます。教会を造る石積み職人が石を積むだけの単調な仕事と思ったら苦痛ですが、人の役に立つことをしていると考えたら喜びが生まれ、工夫するようになるのと同じです。


買う人の人生にどういう形で役に立てるのか、そこまで踏み込んで販売したら、きっとお客さんにも伝わるはずです。そして、そんなことが結果的に「売れるネタ」につながっていくのです。


いまの課題をコツコツこなしていけば、語学学習のように、いつか大きく飛躍する瞬間が訪れます。そこまで根気強く努力を続け、夢を持ち続けられるかどうかが成功するか、しないかの分かれ道です。


いきなり売れるネタを探そうとしても上手くいきません。ネタを探すことに躍起になるのではなく、目の前の課題をひとつひとつクリアしていくことが大切です。課題というのは、目の前の常にあるものです。ある商品が100個売れたら、「なぜ1000個売れないのか」と考えれば、それが課題です。現状に疑問を持つことです。それを自分の努力や情熱で乗り越えていけば将来につながります。


私は常に今を大事にしています。スタジオに立ったら、その商品を紹介することしか考えていません。それを乗り越えて一歩一歩行かないと未来は創れない。


いつまでも「ジャパネットたかた」のままではダメ。社名から“たかた”が外れても世間に認知される企業にならないと。


常識にとらわれず、お客様が何を求めておられるのか、相手の立場から俯瞰する、読み取る力、感じる力が大切です。そのために現場に立ち続けてきました。


100年、200年続く会社になるためには、事業継承は大切なこと。いつかはやらなくてはなりません。これには割り切りと覚悟が必要。


私は23歳のときに貿易会社に勤めて半年くらい営業の通訳としてヨーロッパにいたことがあります。東西冷戦の時代で、自分でカメラをかついで東ドイツやポーランドの工場に行き、価値観や考え方の異なる人と接する機会があったのは、今思えば非常に大きな財産になったと思っています。


私たちは「声の改革」ということをかなりやっています。お客様からの生の声が日々入りますから、それを元に商品のマニュアルに1枚の紙を入れて説明することにしたら、問い合わせの電話が3割減りました。


カメラは画素数ではなく、ものの背景に人の歴史や人生の証を残すものと考えれば、全く違った売り方になります。我々の視点はそこではないかと。作り手や使う人の思いをどうやって伝えるかということを私はいつも考えながらやっています。


私はいろいろな商品を販売していて思うのですが、日本はモノづくりの技術は素晴らしい。でも非常にいい商品の価値を知らしめる立場の人が少ないと思います。そうすることで市場を創造することができるのに、どうして伝える手段がないのか。ジャパネットたかたは、この市場創造をする会社でありたいと思っています。


価格は一番大きな要素ですが、それがすべてではありません。それは全体の中の8割か9割の要素であって、残りの1割とか2割の部分が重要なのです。私たちは価格のほかに品質、会社の理念などを消費者の皆さんに浸透させていく。それによって安心して買っていただくということを目指しています。


私は言葉だけで商品の説明をしていません。例えば小型のカメラを持ったら「小さいでしょ」と指先の動きで示します。表情や動作、自分の体全体で「すごいですよね」と語りかけ、数十万人の方との会話を楽しむのです。


メディアは時間も費用もかかりますが、商品をしっかり表現して、同時に数十万人ものお客様に説明ができます。店頭ではできないことですし、情報の送り手としても、ありがたい事です。番組をご覧の皆様にはご自宅から電話やインターネットでお買い物を楽しんで頂けますし、時間を有効に使う事もできます。


講演でお会いした若い社長から「会長が口出して困る」とよく相談を受けます。そうではなくて、社長は耳を傾けてあげるだけでいいのです。そして自分が好きなように決めればいい。そう話すと皆笑います。話も聞かないで入り口でシャットアウトしたら創業者だって怒ります。


仕事のやりがいが何かと問われれば、結論は1つ「お客さんの笑顔を見ること」です。そこを感じたときに人は「仕事は面白い。やってよかった」と思う。最終的にはお客さんの笑顔を感じる社員の集合体を作っていくことではないでしょうか。まだ課題もあるし、難しいが、是非やり遂げてもらいたい。


私自身がスタジオで「どうしたら伝わるんだろう」と悩みながら何度も試行錯誤して、1つの商品をどのようにしたら魅力が伝わるかと考え続けたから、工夫も生まれました。この過程を通して、段々成長をさせてもらいました。


社長が替わって休暇制度などが変わっています。世の中が日々変わっているのですから、会社の有り様も変わっていきます。いろんなことに影響されて世の中は変わっていくのですから、それにトップが変化対応できなかったら企業は生き残れません。それは簡単なことではないですが、トップになる人の課題ですね。


事業を譲渡するのは覚悟がいる。逆に言えば、私は覚悟があるから社長を交代した。不安は無いかといったら、当然不安もあります。だけど次の社長を信じたら期待もあるではないですか。


ファミリー企業であれ、一般企業であれ、企業の使命というのは同じ。だから誰が社長になるのか、ファミリーがどうかというのを前提に考える必要はないんじゃないかと思います。


誰を採用するかも大事ですが、どう育てるかも重要です。


部下に仕事を任せることに対して正直、フラストレーションはあります。自分でやったほうが全然速いですからね。任せることの大事さは以前からわかっていましたが、現場の仕事を優先したのです。それを後悔してはいませんが、やはり百年続く企業になるには人材育成は避けて通れません。


大事なことは何度も伝える、ということもお客様への伝え方と一緒です。伝わるまで社員に何度でも同じことを言わねばなりません。当然、時間はかかりますよ。おかげでいつも昼食は3~4時です(笑)。


私は常々、思っていることがあります。それは人間というのは、年を重ねるにつれ、親や子供、部下、そして世の中全体など、どんどん多くの人を幸せにしたいという想いが生まれてきます。でも、その際に自分のレベルが足りないと、それを実現できません。そんな後悔を、社員にはしてほしくない。だから結局、社員にはどうしても厳しくなります。


ひとつの商品を一日限りで徹底的に売る「チャレンジデー」という企画は、私は反対でしたが、ぜひやりたいという担当者の熱意でOKを出しました。結果は大成功。逆に私自身が、過去の経験に囚われていたのだと反省するとともに、嬉しくもありましたね。


東京オフィスを開設したのは、社内に競争意識を生むためです。佐世保の本社スタジオが地上波用、東京オフィスのスタジオが専門チャンネル用にそれぞれ番組を作り、お客様の反響を競い合いました。ジャパネットは家庭的な会社で社員はみな仲良しですが、企業の成長のためには、ライバルが必要です。結果的にはそれが活力を生み、勢いに乗ることができました。


業績が悪化したら人員削減、経費削減。これもある種の固定観念だと思います。私たちは、経費を絞るどころか、東京オフィスの開設など、むしろ投資を増やしました。先のことを心配するより「今」に集中することを選んだのです。


私はこの会社を百年続く企業にしたい。そのためには、限界に囚われてはならない。


多くの人は固定観念や経験則に囚われて、無理と判断してしまう。でも、たとえば今、取材に使ってらっしゃるボイスレコーダー。「仕事用」という用途に囚われてしまうと、それ以上市場は伸ばせません。私はこれを「お母さんがお子さんにメッセージを伝える」ツールとして提案し、大きく売上げを伸ばしました。ボイスレコーダーは仕事用、という枠を破ったのです。


ある商品を500個売るという目標を立て、500個売れたとしても私は満足しません。本来は1000個、1500個と売れたかもしれません。


私は二期連続で減収減益だったときも、心配したり悩んだりしませんでした。それは、地デジ完全移行後のテレビ関連市場の停滞が理由だということがわかっていたこともありますが、心配するよりも今、何をやるかが重要だと考えたからです。


私はずっと「今」に集中することで経営をしてきました。時代の先を読むことが重要だとよく言いますが、学者の方がどんなに知恵を絞っても、時代の先なんて読めないのが現実だと思います。明日の株価だってわからない。なのに、「景気の先行きがどうなるか」なんて心配してもしょうがないですよね。


ITが発達し、これだけ情報過多の時代になっていくと、変化に対応しているだけでは、お客さんを振り向かせることができなくなるんじゃないですか。むしろ、自分たちから「変化をつくり出していく」という気概がないと。変化対応では、もう遅いので、どう変化をつくり出していけるかがこれからの企業の課題になるでしょう。


ジャパネットでのビジョンも、ただ「モノを売ればいい」というだけではないんですよ。売るだけだったら、面白くないし、続かなかったでしょう、きっと。僕たちは「モノの先にある幸せ」を見つめてきたんです。僕たちが紹介する商品を買ったことで、お客さんが「どれだけ幸せになるか」を目指すことがミッションですから。


失敗はないんです、100%(笑)。人生をシンプルに捉えて生きてますから、悩みもしないし、あえて失敗もないと。そういうと、なにかすごく横着に聞こえるかもしれないですけど、違うんです。失敗というのは、後悔するから失敗なんです。僕は、失敗を「試練」と思ってますから、一所懸命やった結果の失敗、いや、試練は必ず自分の身になります。


AI(人工知能)などデジタル技術に偏り過ぎることで、新しいものを生み出す力も失われる。人間が退化してしまうのではないかという懸念を持っています。


失敗と言えば私も何度か、本番中に携帯電話を鳴らしたことがありますよ。しかも電話に出て、「ごめん、いま生放送中」って(笑)。まあ、これは好き勝手にやりすぎかもしれませんが、失敗を過剰に恐れる必要はないと思います。


今日まで私は、とにかくひたすら「自己を更新する」という思いで毎日、走り続けてきました。過去も、遠い未来のことも考えず、とにかく今を全力で生きる。すると、次にやるべきことが自然と見えてくる。そしてそれをさらにクリアしたら、また次の課題が現われる。このようにどんどん目の前のことを乗り越えていくうちに、ここまで大きくなったのがジャパネットという会社です。


私もいまだに「つもり」になってしまうことがあります。自分ではしっかり伝えたつもりでも、なぜか売れない。そういうときはやはり、振り返って考えてみると、お客さんに伝えたいことをしっかり理解してもらえていないのです。


最初から言葉を発しなくても伝わると考えたら、何も始まりません。欧米人は自分の意見をどんどん言いますが、日本人も伝えたいことをしっかり言葉にして、しっかり伝えることが重要だと思います。


最近よく、「以前は世界一だった日本の製造業も、今では他国に負けつつある」ということが言われます。ただ、私は日本の技術は今でも世界最高だと信じています。ただ、それを世界に伝えていく術が弱いのではないか、と思うことがあるのです。


今後、日本の人口が減っていき、市場がどんどん縮小すると言われますが、提案の仕方次第で、商品を2倍3倍と売り伸ばすことはいくらでも可能だと思います。これからは海外進出だ、という企業は多いですが、私はまだ、日本でやりたいことがいっぱいあります。


ある女性のお客様はずっとお姑さんとうまくいっていなかった。でも、あるときジャパネットでカラオケセットを買ってくださったんですね。すると、実はお姑さんがカラオケが大好きで、これがきっかけでとても仲良くなることができた。そんな手紙をいただいたのです。まさに、その方の人生はこの商品で、価格で言えば29800円で変わったわけです。一つの商品には、人の人生を変える力があるのです。


企業が危機を乗り越えるときに一番必要なのは理念だと思います。企業がどういう姿勢で、世の中と向き合っているのか、理念を持たない人や企業は、消費者から見限られると思います。常にまじめに謙虚にお客さんに向き合っている姿勢を企業家はもたないといけない。


スティーブ・ジョブズはプレゼンが上手いとよく言われますが、1か月前からプレゼンのプロを雇って、部屋にこもって猛勉強していたそうです。それぐらいやらないと伝わりません。


私は人間性や考え方について人一倍厳しく指導しています。9叱っても1しか褒めません。今の若い人がメンタル的に耐えられるかという難しさはありますね。


思いがお客様に伝わるかは、自分の人間性そのものが問われる。「伝える力」を伸ばすには、人間力を磨き続けなくてはならない。


「目は口ほどにモノを言う」という言葉もありますが、実際には目も、手も、指も、身体も、表情もしゃべります。そういう非言語の力を活用することが、伝える際には不可欠。


何をどう伝えるかは相手が男性か女性かによっても違いますし、お子さんなのか、社会人なのか、シニアなのかによっても違ってくる。


テレビ通販は、どう伝えるかで商品の売れ行きが全く異なります。例えば、値段を言って、続いて注文を受け付ける電話番号を伝えるとき、私は必ず間を置いていました。わずかでも、間があるかないかでお客様からの反響に大きな差が出ます。値段を言った後、1秒でも0.5秒でも静寂を置くことがお客様の背中を押すのです。


私たちの会社では次の様な言葉を大切にしています。「思いを言葉にしましょう」。つまり、思いを言葉にできる人、言葉を実践できる人、実践した後に感動できる人、感動を共有できる人を求めているということです。


私はテレビを見て感動したら、商品を見て感動したら、本を読んで感動したら、社員たちへ必ず伝えるようにしています。人間にとって、人生の中で感じた情熱や感動を共有していくこと程、生きててよかったなと思う瞬間はありません。


物事を人へ伝えるときに大切なのは情熱。人間は情熱を持てるか持てないかで、パフォーマンスが大きく変わります。見ている人、聞いている人は、パフォーマーが本当に伝えたいと思っているかどうかを、目や耳で感じているからです。


ただ単に、商品を説明するだけではお客様に思いは伝わりません。私たちはテレビの前に立った時、カメラそのものを意識するのではなく、「誰に対してメッセージを出しているのか」、「何を言いたいのか」から向き合うようにしています。


テレビショッピングの場合は言葉だけが表現方法ではありません。声、表情、手、指など全てが表現方法です。携帯電話を紹介する時も、手に持って「いかに軽いか」を、指で「いかに小さくて持ちやすいか」を表現します。


ラジオショッピングでは「声だけが伝わる」と思っている方が多いですが、声の中にも心の目があるのです。ラジオを聞いている方々に、目の前のモノが見えないと思ったらとんでもない。ラジオくらい、モノが見えるメディアはありません。


メーカーさんと議論するうえで僕が「高い」と言いましたら、メーカーの担当者は「いや、これでも価値がありますから」という。でもこれは私とメーカーさんの議論でしかないですね。お客さんがどう評価するんですかというところに踏み込まないと市場は作っていけません。


いいものはみな高い。これは業界の常識です。今後は、この常識を変えないといけない。高すぎては駄目です。程よく高いのがいい。価格が下がり手の届くようになると市場が出来てくる。


我々はメーカーが作ったものを販売する立場ですが、日本式の商品開発は、メーカーがメーカーを見て競争をするあまり、消費者を見ないようになったと感じています。本当に消費者が必要とするものを作っているでしょうか。特に日本は使わない機能でも付けてしまう。しかし、日本ではすべて高機能でなければいけないというモノづくりの方向性が、自分で自分の首を絞めていると思います。グローバル化している経済の中でも同じように、日本式が通用するかどうか疑問です。


アウトソーシングはメリットが多いといいますが、まったく逆だと思います。なぜ私たちがコールセンターも自社で持っているかというと、自分の会社を大きくするよりも、100年続く会社にしたい。会社のやっていることをブランドにしたいと思っています、買っていただいた後のアフターケアまでをパーフェクトにしたい。1番大事なものは責任だと思います。アウトソーシングでは、結局は責任を果たせないと考えています。


テレビにしてもチラシにしても3年も経てば、お客さんは飽きてしまいます。だから飽きられないように常に新しいことをするためには、社員と一緒に議論する必要があります。議論することを会社のひとつの文化にしていきたい。


インターネット事業をはじめた時、スタートを延期しました。なぜなら自分が満足するものが作れなかったからです。とにかくやるのだったら議論を尽くして、皆さんがサプライズしていただけるものを目指しています。


伝えることは饒舌に語ることではありません。本当の心を出せるかどうか。


言葉だけに頼らないことも大切。私たちは口から声を発しますが、最もしゃべっているのは目かもしれません。「目は口ほどにものを言う」ということわざがありますよね。目だけではなく、手もしゃべっている、指もしゃべっている。何かを伝えたいなら、全身を使って表現することです。


最初の1分間は大切にしています。人は相手を見ると1秒でどんな人かを決めると言われます。テレビ通販でも、最初の1分間で心をつかまなければチャンネルを変えられてしまう。反対に、最初の1分間の話が面白ければ、1時間だって集中して聞いてくれます。ビジネスパーソンがプレゼンする時も同じ。持ち時間が20分あったとしたら、最初の5分間で何を言いたいかを相手に伝えられなければ、その提案は採用されないでしょう。


生きがいを持つと、健康でいられる「健康寿命」が延び、幸せになれます。食事や運動も大事ですが、それだけではなく、生きがいも必要なんです。


私の場合、商品と向き合い、その商品で人の生活がどう変わるのかといった「商品の先にある幸せ」を考えます。お客様の幸せな姿をイメージできれば、商品のメリットがはっきりする。


商品の魅力を伝える場合、商品の価格がいくらで、機能はこうですというのは、モノについて単に語っているだけになってしまいます。モノは使われて初めて人の役に立つ。「具体的にどう使うと、どういう目的を持った人に役立つのか」を、しっかりと伝える必要があります。


お客様がその商品を使うシーンを思い浮かべると、それまでとは違った、新しい使い方が見つかることがある。それを提案すると、売れなくなった既存商品でも、売り上げを大きく伸ばせることがあります。


相手に納得してもらうには、「何を伝えるか」「どう伝えるか(方法)」の2つを考える必要がある。


私は伝えることの大切さを30年かけて学びました。伝わらなかった時には、商品を買ってもらえなかった。いかにコミュニケーションをとっていくことが大事。


自分の持っている軸を絶対にぶらしてはいけない。黒色と白色を混ぜたらグレーになるように、今持っている強みから新しい業態や商品、サービスを作ることは可能。


若い時は、夢は漠然としていてもいい。何かをやると決めても、その通りいかないことが多いですから。チャレンジしてみたら徐々に関心が出て来て、そこから夢へと繋がっていく。


危機でも決してひるまず、通常とは逆のことをした。そうしたら社員がよく動いてくれた。その結果、私は社長を辞める決心がついた。もう若手に任せても大丈夫だと。


私は20数年間、食事時間は常に10分、社長室は1回しか使っていません。本当にそれくらい、ずっとスタジオに立ち続けたのです。どうすれば皆さんに商品の魅力が伝わるか、お客様目線で試行錯誤し続けました。だからこそジャパネットは皆さんにご支援いただけたのだと思います。


人材育成に関して、スキルはマニュアルを作れば教育可能です。しかし昨今は、そうした部分にばかり目が行き、夢を語る経営者や上司が少なくなっている気がします。


異なるモノを混ぜて新しい物が生まれる例はたくさんある。異なる絵の具を混ぜたら全く違う色になるように、素材は今あるもので良いのです。天才的な独創性やひらめきが無くとも、イノベーションは起こせる。人生は変えられます。


今を一生懸命生きていれば、必ず挑戦しなければならないことに遭遇します。それを乗り越えることで人は成長しますし、悔いの無い人生だったと思うことができる。


私はこれまでの人生で眠れなかったことは1日もありません。私はいつも、今この瞬間を生きている人間です。これまで数えきれないほどスタジオに立ち続けてきましたが、毎回全力投球。そういう生き方をしてきたので、後悔がないのです。


私もあまりゆったりと出来ない性格です。だからこそ、社長を辞めたのは正解かもしれません。75歳や80歳まで第一線で踏ん張っていると、辞めた頃には体も弱って、やりたいことも出来ないでしょうからね。


消費者の方々にメッセージを届けていく上で、満足していい段階はない。5年後か10年後に、もしお客様に飽きられ、信頼されなくなったら、そこで本当の経営リスクが浮かび上がってくる可能性がある。


皆さんから執着がないといわれますが、私自身は一代で大きな会社を作ったという意識が全くない。本当のところ、心の中では「カメラのたかた」の店を譲ったような感覚です。実は事業継承の覚悟って、そんな大それたものではないんですよ。


私は社員を自分の子供のように感じています。彼らの人生の多くの時間を預かっているのですから、会社は一生懸命社員の事を考えていかなければなりません。


社員に結婚式の挨拶を頼まれた時によく話すことなのですが、お子さんに恵まれたのなら、感動を伝えられるような親にならなければ、子供もまた自分の家族に感動を伝えていくことができない。


社員は全員一冊ずつ「アイデアノート」を持っています。自分のアイデアに絵をつけ、部署毎に発表の機会を設けています。考える力をつけ、人に伝える。常に勉強できる環境を会社のなかにしっかりと作っています。


会社が生き残る上で企業理念が重要。「人の人生を幸せにするために」という思いと、それに向かっていく社員を大事にする文化を作り、お客様と常に向きあっていける企業理念を確立できれば、どんな事が起こってもその企業は残っていくと信じています。


我々の売る商品が、お客様やご家族の人生を変えていく。そのぐらい商品には力があります。それを伝えるためにも、納得できる商品を紹介していきたい。


たとえ利益率が非常に高くても、結果的にお客様の満足に繋がらなければ、企業の信用に関わってきます。ですから利益や売り上げよりも、お客様の感動に繋がる商品を探す事が一番重要。


真実を語る、誠実に伝えるなど、収録の中で大切にしていることは何点もあります。しかし一番大事なのは、お客様の目線で自分の心から思うことを伝えていくこと。


私自身、原稿があるだけで途端に話せなくなってしまいます。数十ページの台本を覚えるよりも、「昨日は地震で大変でしたね」というような、自分の言葉と思いをお伝えする方が、テレビの向こう側で聞いていらっしゃるお客様の心と繋がる事ができます。


コールセンターは通信販売会社にとっては生命線です。リアル店舗と違い、お客様と相対できませんから、電話を受けるコミュニケーターの一声に、お客様の気持ちは左右されます。ですからコールセンターは単に受注するだけの場所ではないのです。


起業家には明確な理念、ミッションが不可欠です。もちろん利益も大切ですが、私も単にたくさん売れたというだけでは、うれしくない。商品を通じて(お客様の)生活が豊かになった、その変化を感じる時が、事業をやっていてよかったと思える瞬間でした。


起業を目指す方には、「あなたが起こそうと考えている事業には人に感動を伝える力がありますか?」と問いたいですね。もし100%自信を持って答えられないようなら、考え直したほうがいい。逆に、胸を張ってイエスと答えられる人は、今を生き続ける自分を確立している証拠。そういう人には、納得がいくまで挑戦してほしい。


今を生き続ける自分をつくる。そうすれば、自分が限界だと思っているラインを越えて頑張っても疲れを感じなくなり、結果が出る。メンバーにもいい影響を与え、みんながついてくる。


これも持って生まれた性格なんでしょうか、ゆっくり休むということがどうも苦手です。そういえば女房が言ってました。あなた、仕事してない時のほうが疲れた顔してるって(笑)。


ラジオ通販から通算26年、私は日々の大半をスタジオで過ごしました。そこで学んだのは、伝えることの大切さです。この商品を使うことで、こんな感動が得られますよ。このボイスレコーダーであなたの生活がこう変わりますよ。と、誰にでも伝わる言葉にかみ砕き、声のトーンや間の取り方にも研鑽を重ねた日々でした。


これは厳しいな、失敗したなと思ったことも一度もありません。なぜなら、失敗を失敗と思わないから。失敗や苦労は自己更新、つまり自分を成長させるための試練だと思えば、モチベーションになる。


おカネは使うべき所には使います。新しいスタジオ付きオフィスには何十億円も投資しましたが、それを超えるだけの利益を出せばいい。しかし、無駄遣いはダメですよ。私は経費には厳しい。すべての稟議書を見ている。100円単位ですべてチェックしています。無駄な出費はしないようにしています。


当社が上場する可能性はありません。上場がダメというより、生き方の問題と方針の違いです。上場してスケールを大きくしてグローバル企業を目指す、ユニクロの柳井さんやソフトバンクの孫さんはすごいですよね。私は正直、そのレベルまで志を持てないです。だから自分たちの考える範囲でブランドを作り上げていく。企業とは、誰かのためにあるのではない。株主のために企業が存在すると言ったら、方針がブレてしまう。ずっと守ってきた世界だから、僕らの中に上場はないです。


ジャパネットは2年続けて減収です。それ自体は全然問題ないのですが、お客様の期待に応えられていないのではないか、という反省があります。


日本の家電メーカーはライフサイクルが短いのが問題です。マイナーチェンジの新製品が多すぎる。たとえばカメラでも3カ月に1回、商品を替える必要が本当にあるのか。そのたびに値段が5割ぐらい上がるでしょう。お客様にどこを伝えればいいのかがわからない新製品が多く、すごく悩んでいます。


昨年はあともう少しで増益だったのに8000万円届かず減益でした。これは覚悟が足りないんだ、と思った。そこで今年は「覚悟の年」という標語を掲げました。言葉だけでは覚悟にならないから、私が辞めると社内外に発信しました。


ジャパネットの社長を退いて、もうすぐ3年。会社も大きく変わりましたよ。100年続く会社にしていこうとしたら、創業の精神だけでは、思い切った改革はできないでしょうから。不易流行の、不易――変えてはいけない「人の幸せに貢献する」という会社のミッション、使命さえ変えなければ、流行――時代に合わせてどんどん変えていけばいい。


「パソコンが1000台売れました」となると、みんなで「バンザーイ」とやりますけど、僕はやりながら「なんで2000台売れなかったのだろう」って考える人間ですから。周りは大変でしょうね(笑)。「何が足りなかったのだろう」と、絶えず考え続けるのが、「今を生きていく」ということですから。今を生きていたら、現状維持には満足できなくなるんです。「どうしたら、もっとお客様に喜んでもらえるのか?」とか、「もっと多くのお客様に満足していただけるには、どうしたらいいのか?」って。


ビジネスの世界も、サッカーといったスポーツの世界も、何を目指すかといったら、ミッションは一緒。サッカーは、確かに勝たなきゃいけない。でも、勝つことだけが目的じゃないんですよ。勝つことは手段であって、勝った先に何があるか。そこには、子供達の喜ぶ姿や、声援に生き甲斐を感じるサポーターに笑顔と勇気を与え、長崎県全体が燃えて元気になっていけばいいじゃないですか! ビジネスも、サッカーといったスポーツにしても、根幹のミッションは、「人の幸せに貢献していくこと」でしょう。すべては、そこに繋がると思っていますから。


サッカーのクラブといっても企業再生ですから、大変なんですよ。なんといっても、ゼロからじゃなくて、マイナスからのスタートですから。いったい、今、どういう状態になっているのか? その現状把握にすごく時間がかかり、手こずりました。そこがわからないと、改善しようにもできませんから。残すものは残して、捨てるものは捨てる。そこに新しいものも加えて、「捨てる、残す、加える」の3つを、企業再生の基本にしようと思って、この半年やってきたんです。

【覚え書き|V・ファーレン長崎の経営再建について】


高田明(ジャパネットたかた)の経歴・略歴

高田明、たかた・あきら。日本の経営者。通販会社「ジャパネットたかた」創業者、プロサッカークラブ「V・ファーレン長崎」社長。長崎県出身。大阪経済大学経済学部卒業後、京都府内の機械製作会社の阪村機械製作所に入社。大学時代に鍛えた英語が認められ東欧を中心に数年間海外赴任する。帰国後、翻訳会社設立を目指すも挫折し、実家のカメラ店を手伝った後、独立しジャパネットたかたの前身であるカメラ店を創業。その後、たまたま知人に依頼され出演した長崎放送のラジオショッピングで驚異的な売上を達成し、通販分野に進出することを決断。ラジオだけでなくテレビにも進出し、独特な語り口で多くのファンを得た。

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