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鈴木茂晴の名言

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鈴木茂晴のプロフィール

鈴木茂晴、すずき・しげはる。日本の経営者。「大和証券グループ」社長・会長。京都府出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、大和証券に入社。引受第一部長、事業法人本部担当、取締役、インベストメント・バンキング本部長、大和証券常務、大和証券経営企画・IR・広報担当、大和証券SMBC専務、大和証券グループ本社常務、投資銀行本部長などを経て本社社長に就任。また、日本証券業協会会長を務めた。

鈴木茂晴の名言 一覧

本来は社会的地位よりも、楽しく人生を送る方が優先です。偉くなっても、楽しくないのは嫌ですね。まず、人生を謳歌したい。


どんな部署も「自分は特別」という事情を抱えているもの。だが、そこに改革のタネが潜んでいる。昔からの常識で続いてきた不合理な仕組みを取り除き、生産性を向上するのだ。


10年以上働き方改革を進めてきた我が社でも、まだ幹部以上は「長時間残業のDNA」がある人が多い。不断の改革が必要だと気を引き締めている。


学生時代、重要な試験の前日には、しっかり寝て明日に備えたはずだ。働く上で重要でない日はない。


はるかに年配の先輩がたゆまずに自己研鑽を積む姿は、そばで見ている若手社員にも好影響を与える。新人からベテランに至るまで自己研鑽を続けることが重要。


会社が何もしないのにロイヤルティ(忠誠心)を得ることは無理だ。社員のプライベートも重視していることが伝わるような具体的な施策を打ち続ける必要がある。


トップとしてのメッセージをガツンと出しておかないと、いつまでたっても変わらない。


自分のことをちゃんと見てくれていると思わなければ、社員は働かない。社員が最大のステークホルダーだと会社が認識するのが、最も大切な部分。


私の哲学は「決めたら徹底してやる」です。最高の戦略が徹底されないで終わるよりは、最高の戦略ではなくても、徹底した作戦をとって実行した方が勝つ。


自分のことをちゃんと見てくれていると思わなければ、社員は働かない。


利益だけが企業の目的ではないけど、水や空気と同じで、生きていくためには、利益は絶対に必要なもの。


トップとしてのメッセージをガツンと出しておかないと、いつまでたっても変わらない。


どうすれば幸せな気持ちでいられるか。それは仕事も遊びも全力投球すること。


どんなに能力が高くても、どんなにお金を持っていても、「幸せな気持ちでいる習慣」がなかったら絶対に幸せにはなれない。


ルールや制度を作るだけでは意味がない。きちんと守られているか、制度が運用できているかに常に目を光らせる。


能力やスキルに個人差はあれど、男女差はない。女性の活躍を支援しないことは人材という経営資源の損失。


優秀な人には活躍してもらわないといけない。同じ世代の優秀な人が、同じ部署に固まっていることもありました。すると出世も順番待ちになる。だったら、早いうちに分散させて、それぞれ活躍してもらったほうがいい。


正直、会社を辞めようと思ったこともあるんです。それでも、長く続けさせていただいて、今がある。自分の性分なのでしょうが、あまり細かすぎず、深刻になりすぎないところが良かったのかもしれません。


会社が自分のことを考えてくれていると実感した社員は、自分の力を高めながらこの会社でずっと働いていこうという気になってくれる。「働き方改革」と会社の競争力は直結している。


利益だけが企業の目的ではないけど、水や空気と同じで、生きていくためには、利益は絶対に必要。要は利益を出して、たくさんの人をきちんと雇用するということが重要。


昔は同じものを同じ形でどんどんつくり、時間と人を投入すれば業績が上がる時代でした。しかし今は、いろいろな工夫をしなければ生き残ることができない時代。


大事なのは「マインド」であり「ハート」。それを持ってもらうためにも、「いい会社だ」と思ってもらい、団結心を持ってもらうことが大事。


人によって抱える事情は千差万別。社内制度だけですべてを解決できるものではない。何より大切なのは、積極的に社員の相談に乗り、出来る限り手段を尽くす企業姿勢だろう。


時間を厳守した働き方を企業全体で徹底することを長年口酸っぱくして言ってきたため、当社の企業文化となりつつある。


自分の時間がコントロールできないのは、やはりどこかおかしい。だいいち、毎日夜遅くまで働いたら、心身ともに持ちません。以前から仕事の時間効率の見直しを考えていました。
【覚書き|社内に19時退社のルールを徹底させたことについて語った言葉】


会社にロイヤリティ(忠誠度)の高い営業マンほど、お客様のリスクに対して敏感になります。そして、細かい点にまで気を配った商品の説明を行い、長期的な信頼関係を築き、成績をあげていくものなのです。


学生が入社したい会社であるほど、社員も家族もいい会社で働いているという誇りを持てるようになります。
【覚書き|大学生の就職人気ランキングで50位以内を目指すことにした理由について語った言葉】


時々手綱を締めないと、すぐ元に戻ってしまいます。
【覚書き|グループ内の業務改革について語った言葉】


かつてのような株式の売買手数料中心から、どれだけお金を預けていただくかに、証券会社のビジネスモデルは大きく変わっています。そこでは顧客の立場になってものごとをとらえられる人間性豊かな社員が、粘り強く信頼関係を築き上げていくことが重要になります。ですから、そうした人材を育てて大切にしていく働き方にシフトするのは、当然のことなのです。


社長時代、夜7時以降の残業を原則禁止にした。だが、最初は7時15分までといった具合に、社員にちょっとずつ残業をさせる支店がほとんどだった。制度をつくっても、きちんと運用されなければ意味がない。そこで人事担当者に、最も残業が多い支店の支店長を呼び出して注意させた。効果はてきめんだった。あっという間に全支店に情報が駆け巡り、こうした行為はやんだ。


女性が活躍できるかどうかは、会社が本気かどうかに尽きる。肝は時間管理だ。長時間労働が前提の会社では、女性が働き続けることはできない。


政府の社会保障財源は厳しい状況で、満ち足りた老後を年金だけで生活することは無理というのが現実。リタイア後にバラ色の生活を望むのであれば、バラの部分は自分でつくることが必要な時代。


自分の会社に対して、全く不満のない人っていうのは、あんまりいないと思うけれど、そうは言っても最後には「ウチはいい会社だよな」と社員から一言出てくるような会社は素晴らしいと思うんですね。私はそこを目指しているんだと昔からよく言ってきました。


働き方改革の最大のポイントは長時間労働の撲滅である。睡眠時間を削って働くことが続けば、当然のことながら健康に悪影響があり、日々の生産性は落ち、社員が自己学習する時間もなくなる。当たり前のことがやっと社会的に認識され、残業削減を打ち出す会社が増えてきた。


「社員はもっと働きたがっています」と言われることもある。私はいつも「どうかもっと働いてくれ。ただし、時間内に」と答えている。始業のベルが鳴ってから本気で仕事し続けたら、夜遅くまでもつはずがない。フラフラになるまで働くのは昼だけで十分。


今の時代に、「女性が戦力でない」という会社はないはずだ。母親が保育園に間に合わないような働き方は持続的ではない。時間内に必ず仕事を終えなければいけないのだ。そこからはみ出して業務を続けることは、不正をしているも同然だ。


証券業界も自分たちのことだけを考えていていい時代は終わりました。持続可能であるためには、利益を出すだけではなく、利益を社会に還元していくことも欠かせません。絵空事ではなく、実現していく。証券業協会で話をすると、他の証券会社の経営者も、ほとんどが同じ意見ですね。


今、時代小説が好きでよく読んでいます。この歳になると、日本という国の歴史は世界でも有数の豊かさだと感じます。ところが、学校教育では暗記一辺倒になっていて、歴史が面白くない。これはもったいない。子供のうちから歴史を楽しめるような環境、本を手に取れるようにしてあげたいですね。


最近の営業には無口な人が増えた気がします。私の頃は、営業といえば立て板に水のごとく喋ったものですが、必ずしもそれがいいということではないんですね。無口な営業相手だと、お客様が話す。聞き上手になるんです。結局、喋るのが得意な人も無口な人も、自分の特長を生かしていくんですね。


最近、ワーク・ライフ・バランスが注目されるようになりました。これはとてもよいことだと思います。我々の世代が若かった頃は、人生のすべてを会社に捧げる時代でしたが、もはやそれではダメです。働き方も持続可能でなければいけません。


私自身が若い頃、朝早く出社し、夜は22時、23時退社がざらという働き方をしていました。毎日夜遅く、いつ帰れるかもわからないので友人と会う約束もできないし、何も自分のことができません。自分が社長になったときは、もうそこまでひどい状況ではありませんでしたが、それでも遅くまで社員が仕事をしている実態がありました。私は女性にもっと活躍してもらう必要があると考えていたので、これではいけないと思いました。毎日帰りが遅い職場では、女性は活躍できずに辞めてしまいます。終業時間をきちんと決める必要がありました。


遊びだけでなく、家族との時間も大切です。私は毎朝、妻と一緒に散歩しています。40分くらいぶらぶらしながら「あれをしよう、これをしよう」と考える。これが私の健康法でもあります。


いつ、趣味や遊びに使う時間があるのかと尋ねられることがありますが、私の場合、何かに凝ると一生懸命時間をつくっちゃう。「時間がない」といっても、好きならいくらでも見つかるものです。


私のモットーは「ワーク・ハード、ライフ・ハード」です。余裕を残すより、いろんなことを全力でやっていると道が開けてくるし、何よりそのほうが楽しく取り組めます。


自分が嫌なことをやっているときは一分でさえ非常に長く感じますが、好きなことをやっているとすぐに時間は過ぎていき、一時間が一分くらいに感じます。やはりいかに楽しく過ごすかが大切で、それは人間の幸福そのものであると思います。


重視しているのが、新人教育。新人教育を行うインストラクターやチューターには、現場で最も優秀な人材を就かせるようにしている。新人は最初の上司から、仕事の技術面のみならず、取り組む姿勢など精神面にも大きな影響を受けるからだ。


決めたら徹底してやる。最高の戦略、これ以上ないと思われる戦略が徹底されないで終わるよりは、最高の戦略ではなくても、徹底した作戦をとって実行した方が勝つ。


自分の会社に対して、全く不満のない人っていうのは、あんまりいないと思うけれど、そうは言っても最後には「ウチはいい会社だよな」と社員から一言出てくるような会社は素晴らしいと思うんです。私はそこを目指している。


どのトップも、ただ利益をあげるだけでいいとは考えていないはずだ。同じ利益でもどうやって稼いだのか、その出所が問われる時代になったといっても過言ではない。社会的意義のある稼ぎ方、利益の出し方をしていかなければ、いくら収益をあげても「良い会社」とは見なされなくなっている。


投資家が投資対象を選定する際の基準において、もちろん利回りをはじめとするパフォーマンスは重要だ。しかし、物差しはそれだけではなくなってきている。環境に対する配慮は行き届いているか、ジェンダーフリーがどの程度浸透しているのかなど、投資家は、こうした定性的な面まで目を光らせるようになってきた。


終業時間も、女性活躍もそうですが、私は働き方で講演を頼まれた時には必ず、「社長がその気になっていなければ絶対に進まない」という話をします。逆に言えばトップが、長時間労働の成功体験から頭を切り替えて決めれば進むということです。何事もトップの決断が大事です。


全国に異動がある支店長以下についての方針は、「キープヤング」で新陳代謝を怠らない。一方で、ベテランについては地域密着型コンサルティングなどを行う「上席アドバイザー」という役職を設けている。明確に役割分担を分けることで、組織の活力を維持し続けている。


年齢を重ねれば個体差もでてくるし、価値観もそれだけ多様になってくる。定年をはじめとする企業が定めた人事制度は、高度成長期時代に確かに機能してきた。だが、もはや多様な社員の人生を一律の考え方に当てはめる時代ではなくなりつつあるのではないか。


社長時代には、様々な改革に取り組みました。今までのやり方を大きく変えることですから社内からの反発もありました。しかし当時副社長の前(まえ)哲夫さんなど賛同してくれた人たちと「我々は理想を追っていこう」と決めました。評価の仕方も変え、それを徹底したことで社内も確信に変わり、その方向に走り出すことができました。


私は若手社員時代から、仕事に関して「違う」と思うことがあれば意見を言っていました。上司から見れば扱いにくい部下だったと思います。そんな私が社長になるとは、指名される直前まで思ってもいませんでした。


仕組みを整えても、悪意を持って行動する人がいた場合に不正を防ぐことは困難だ。健全な精神を持つ人材をいかに企業トップに選ぶかが問われる。


人件費はコストではなく、投資である。今まで働き方改革などを通じて生産性を上げることに注力してきた企業ならば、ある程度の賃上げは必ずできるはずだ。賃上げで従業員が安心して働く環境を整備し、やる気を出してもらう。結局はそれが、自社の経営方針や哲学を貫くことにもつながる。


社長になって、支店を回った時、頑張って働いている女性社員をたくさん見ました。結果も出しているのに、男性社会のせいで評価されず、出世も遅い。それではモチベーションも下がってしまいます。優秀な戦力なのに、会社はそこに戦力があると認めていない。これではダメだと思いました。

【覚え書き|社長就任後、女性役員を増やした理由について】


最近、女性が集まる場所でうちの社員に話すのは、とにかく辞めたらいかんと。自分たちだけの問題ではないぞと言っているんです。せっかく新規採用でも男女比率を五分五分にしているのに、女性がどんどん辞めていくと、やっぱり女性は駄目だということになってしまいます。君たちの力を、この社会に還元してほしい。自分の能力を信じて、意欲を持って生きていってほしいと強く言っているんです。


私は社員に、会社に来ている間は100%ではなく、120%、150%で働いて欲しい、その代わり、労働時間はきちんと守ると言ってきました。実際に取り組んで感じるのは、絶対にその方が効率がいいということです。なぜなら、夜があると思うと必ず昼の仕事が薄くなるからです。終わりの時間が切られていると、そこまでに何をしなければならないか分かっていますから中身が濃くなるのです。


いま、一定の条件付きで副業を認める動きが出始めている。しかし、個人的に副業は筋が立たないと思っている。社員には毎日、最高のコンディションで一生懸命働いてほしいと考えているからだ。退社後や休日はゆっくり休んだり、自己研鑽に励んだりしてほしい。いくら本業に差し支えない時間とはいえ、休みを使って働いていたら、そのうち本業にも悪影響を与えてしまうのではないか。このような話が盛り上がるのは、制度や待遇を整備し、社員に不安なく働いてもらう企業の努力が足りないからではないかと感じている。無駄を省いた経営スタイルを追求するあまり、社員を育てる研修や働きがいを高める給与体系といったものに経営資源を投入していないように映る。その結果、会社に対する帰属意識が薄れてしまっているとも考えることができよう。


労働時間削減において一番悩ましいのは、社外との接点だ。午後7時以降の残業禁止を徹底した時、ある支店長から相談を受けた。支店全体の売り上げを左右する大口顧客に必ず毎日午後8時に電話しているが、先方の仕事の都合があり時間を変えられないという。悩んだが、「理解してもらえなければ、取引が打ち切りになっても仕方がない」と指示した。社会常識にのっとったことを納得してもらえない顧客とは、いつかトラブルになる可能性が大きいからだ。結局、大きなお客様を担当しているような優秀な営業員がきちんと説明したら、納得してもらえたという落ちがついた。


これまでの中心顧客は中高年層に偏っていた。保有資産の多い中高年層にアプローチしていた方が経営効率は高かったからだ。これが投資の裾野が広がらなかった要因の一つだと個人的には思っている。しかし、こうした既存顧客も高齢化してきた。ビジネスを継続的に広げていくためにも、いままで手薄になっていた若年層へのアプローチが欠かせない。目先の利益にとらわれず、長い目で自分たちの将来の顧客を開拓する覚悟がいまこそ必要とされている。


社長就任後、「7時には帰れ」と声を上げました。言い始めたころは「どうせ口だけの号令だろう」と現場は思っていたようです。そこで、こちらも本気だと示すために、何度でも言い続ける。残業が多い支店には支店長に電話を入れて注意する。すると「どうやら本気らしい」となってくる。徐々にではありましたが、7時前退社は浸透しました。自然に昼間の効率が上がるし、仕事のやり方そのものも変わったようです。


専門性が高い部署だと、基本的に優秀な人材が配属されています。ところが、いくら専門性が高くても特化しているので、何度かやると飽きてしまって、同じことのくり返しになる。優秀な人材ほど、そうなるのが早い。すると、仕事が面白くなくなるんです。そこで、そういう連中には「3年は頑張ってくれ。その代わり、3年後には好きな部署に異動させる」と話しました。そして、すぐに人事に相談に行く。その時、海外に行きたいという部下がいたので、たまたま帰国していたロンドン支店長をつかまえて直談判したこともありました。


会社の中にはいろんな部署がありますが、どの部署にもその道一筋という人がいるものです。引受の部長になった時には、入社以来ずっと引受をやっているという部下もいました。歴代の部長もほとんどは叩き上げで、他の部署からやって来た人間なんていない。引受業務の知識については、全くかなわなかったですね。でも、若い頃に営業を経験してきているので、こんな商品だ、サービスだと部下が提案してきても、それが売れるかどうかという勘が働くんです。発行体はそれでいいかもしれないけれど、お客様は買わないよ、と。そういうところは武器になりましたね。


入社後は4つの店舗で働き、そのまま営業職で勤めあげるだろうと思っていました。当時の証券業の営業は、まさに鉄火場なんて言われていて、人によっては厳しいと感じたかもしれませんが、私にはそれが楽しくもあった。本当にこの仕事で生きて行くのだろうと思っていたんです。ところが、ある日突然、秘書室に異動だといわれて、いきなり会長秘書です。細かいことは苦手だし、向いていないと思いましたが、必死に1年、2年とやっていくと、それはそれで楽しくなる。秘書が天職ではないかなんて思い出すんです。でも、それから3年後に今度はアメリカに行けと。先物取引を始めるので、アメリカで勉強をしてこいというわけです。このアメリカが楽しかった。


終業時間が決まって何が変わるかというと、その後安心して何でもできるようになります。そうすると、みんな飲みに行くのではなく勉強をするようになったのです。例えばチーフファイナンシャルプランナー(CFP)というアナリスト資格と同様に難しい資格の勉強を多くの人がしたことで、当時は取得者が社内に100人を超えたくらいだったものが、今は700人を超えています。もちろん英語を勉強する人も増えてかTOEICの成績も上がっています。CFPは相続などの相談に応じるには非常にいい資格ですから、お客様も喜んでくださいます。働き方改革をきちんと進めると、会社にも社員にもお客様にもいいということなんです。


大和証券の場合は、自己研鑽をずっと続けてもらうためのインセンティブを設けている。45歳以上になった人に対して、研修を受けたり資格を取得したら、その実績に応じて55歳以上になった際の給与水準を優遇するというものだ。この制度が始まってから、それまでは集まりが悪かった研修セミナーがすぐに満員御礼になるようになった。45歳を超えた先輩が精力的に自己研鑽に励み続ける姿は、若手にとっても良い影響を与えている。


副業、そして雇用の流動化。この2つに共通するのは、一見聞こえは良いが従業員に自活を迫る不完全な制度であることだ。従業員の将来不安を「副業解禁」という手段で解消させる。「雇用の流動化」とうたって働きがいのある職場を自分で探させる。いきいきと働かせることができなくなったから、後は自分で考えてくださいと言っているようなものだ。働きに応じた処遇をきちんと整備すれば、従業員のモチベーションは上がり、やりがいを持って仕事ができる。その結果、生産性も上がる。副業を始めようと考える人も出なくなるだろう。雇用維持と利益増加という2つの目標を両立させるのは企業の責任だ。経営者はこの点を心にとどめてほしい。


鈴木茂晴の経歴・略歴

鈴木茂晴、すずき・しげはる。日本の経営者。「大和証券グループ」社長・会長。京都府出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、大和証券に入社。引受第一部長、事業法人本部担当、取締役、インベストメント・バンキング本部長、大和証券常務、大和証券経営企画・IR・広報担当、大和証券SMBC専務、大和証券グループ本社常務、投資銀行本部長などを経て本社社長に就任。また、日本証券業協会会長を務めた。