鈴木喬(経営者)の名言

鈴木喬(経営者)のプロフィール

鈴木喬、すずき・たかし。日本の経営者。エステー社長・会長。東京出身。一橋大学商学部卒業後、日本生命保険に入社。法人営業部第一課長、総合法人業務部次長を経て、エステー化学(のちのエステー)に出向。企画部長、取締役営業本部首都圏営業統括部長、常務営業本部マーケティング部長、専務などを経て社長に就任。経営合理化と新商品開発により同社をさらに成長させた。「消臭ポット」「消臭力」「脱臭炭」などをヒットさせた。

鈴木喬(経営者)の名言 一覧

不景気になったからって、グーグルやアマゾンのような企業はひっくり返らない。消費者が本当に欲しいサービスや商品を作っていれば景気は関係ない。

鈴木喬の名言|消費者が本当に欲しいサービスや商品を作っていれば景気は関係ない

エステーには「4気」という言葉があります。「景気より天気、天気より元気、元気より人気」。だから、もとから景気を相手にしない商売を考えています。

鈴木喬の名言|景気より天気、天気より元気、元気より人気

仕事を離れて楽しいことやバカバカしいことをやらないと、アイデアなんて出てこない。会議や書類仕事など目先の作業をしながら、長期的な展望なんて考えられませんよ。

鈴木喬の名言|仕事を離れて楽しいことやバカバカしいことをやらないと、アイデアなんて出てこない

3分考えても結論の出ないことは、3年考えても結論は出ない。

鈴木喬の名言|3分考えても結論の出ないことは、3年考えても結論は出ない

少しバカになるぐらいのほうが、視野が広がり、新しい発想ができる。

鈴木喬の名言|少しバカになるぐらいのほうが、視野が広がり、新しい発想ができる

失敗はつきもの。大事なのは、致命傷にならないように、できるだけ小さな失敗にすること。それを繰り返すうちに、この先どんな動きになるかも読めるようになってくる。

鈴木喬の名言|致命傷にならないように、できるだけ小さな失敗にする

結局、自分の頭で考えるしかない。どこかからコピー&ペーストしてきたようなアイデアでは、競争相手と同じなので、勝てるわけがない。もう一手、二手、三手先を読んで、競争相手がやらないことを考えないといけない。

鈴木喬の名言|もう一手、二手、三手先を読んで、競争相手がやらないことを考えないといけない

トップの仕事は決断業。上に立つ人は、いろいろなことを自分の頭で考えないといけない。そのためには、一人になる時間が大切。時には山の中にでも行って、じっくり考える時間をつくることも重要。

鈴木喬の名言|トップの仕事は決断業

非常時になったら、心を鬼にしなければ、生き残れないことだってある。

鈴木喬の名言|非常時になったら、心を鬼にしなければ、生き残れないことだってある

ビジネスの世界も政治と同じで、きれいごとだけでは済まない。しかも、バブル崩壊後の日本経済は、ずっと非常時みたいなもの。清濁併せ呑まなければ、企業経営はやっていられない。

鈴木喬の名言|清濁併せ呑まなければ、企業経営はやっていられない

先手必勝で、相手の度肝を抜かなきゃケンカには勝てない。

鈴木喬の名言|先手必勝で、相手の度肝を抜かなきゃケンカには勝てない

日本の皆さんに会社を育ててもらった恩義がある。日本人が困ったときにお役に立とうとするのは当然のこと。ときにはソロバン勘定よりも心意気が大事なこともある。

鈴木喬の名言|ときにはソロバン勘定よりも心意気が大事なこともある

頭なんて、帽子を被るか、人前で下げるか、それくらいしか使い道がないですよ。頭の下げっぷりのいい人は、とにかく人に可愛がられる。わざとチョンボをやって頭を下げて、相手の懐に入っていく強者もいますからね。

鈴木喬の名言|頭の下げっぷりのいい人は、とにかく人に可愛がられる

昔から誇大妄想なんですよ。小さいときから、「俺が世界で一番だ」ってかたく信じ込んで、大ボラを吹いて自己暗示をかけ続けてきた。

鈴木喬の名言|大ボラを吹いて自己暗示をかけ続けてきた

平凡な人間が勝つためには、まず人が戦わない、戦ってもこちらが主導権を握れる場所をまず選ぶのが定石。

鈴木喬の名言|凡人が勝つための定石

ルーティンをこなしているだけでは、前には進めない。

鈴木喬の名言|ルーティンをこなしているだけでは、前には進めない

中堅でも老舗でも、常に新しいことにチャレンジしなければ、会社は錆びついてしまう。同じことをやっていると、腐ってしまう。

鈴木喬の名言|常に新しいことにチャレンジしなければ、会社は錆びついてしまう

商品開発のキーワードは「聞いて分かる、見て分かる、使って分かる」。まずは「アイデアありき」で走り出すことが大切。

鈴木喬の名言|聞いて分かる、見て分かる、使って分かる

経営者はバクチを打つもの。未来は誰も読めませんから。バクチに勝ったヤツが名経営者。負けたヤツは落伍者。

鈴木喬の名言|バクチに勝ったヤツが名経営者。負けたヤツは落伍者

難しいところに行く方が楽。ダメだと思うところが、実は穴場。

鈴木喬の名言|難しいところに行く方が楽

世の中の状況と自分の会社の状況は別。みんなが同じ方向に動いていたり、へばっているときこそ、成長のチャンス。

鈴木喬の名言|世の中の状況と自分の会社の状況は別

経営者の心意気が大事。くよくよしても始まらない。前に進むことが必要。

鈴木喬の名言|経営者の心意気が大事

3分考えて結論が出ないということは、普段の考えが足りない証拠。

鈴木喬の名言|3分考えて結論が出ないということは、普段の考えが足りない証拠

ロングセラーが生まれないのはみんな、新商品を作り過ぎるからなんです。それで自分の敵が自分になる。

鈴木喬の名言|ロングセラーが生まれない原因

基本方針は、お客様を創造し、維持・拡大していく。エステーはモノなんか作っていません。お客様をつくり、リピーターをつくる。

鈴木喬の名言|エステーはモノなんか作っていません。お客様をつくり、リピーターをつくる。

一度坂を転がり出したら止めるのは大変。営業も販売店も売らなくなる。

鈴木喬の名言|一度坂を転がり出したら止めるのは大変

ロングセラーが行き詰まったら、スパッと諦めることも大事。

鈴木喬の名言|ロングセラーが行き詰まったら、スパッと諦めることも大事

撤退は会議で決めてはダメです。論争していたら、時間ばかり食ってしまいます。撤退を決めるのは大将の仕事です。

鈴木喬の名言|撤退を決めるのは大将の仕事

普通のことをやっていたら、うちはつぶれる。

鈴木喬の名言|普通のことをやっていたら、うちはつぶれる。

人間、大事なのは運と勘と度胸だ。

鈴木喬の名言|人間、大事なのは運と勘と度胸だ。

同じことばかりやっていては、アイデアは出てこない。

鈴木喬の名言|同じことばかりやっていては、アイデアは出てこない。

新商品はアイデアが肝です。他社のマネでは、価格競争になってしまいますから、儲かりません。それに、人のマネなんて悲しいじゃないですか。

鈴木喬の名言|他社のマネでは儲からない

どうせ現実は何が起こるか分からないのだから、市場調査に時間をかけて出遅れるより、転んだときの備えをした上で、とにかくまず走ってみたほうがいい。

鈴木喬の名言|時間をかけて出遅れるより、とにかくまず走ってみたほうがいい

成功は「たまたま、偶然」の結果であることも多いものですが、失敗には必ず失敗につながった理由がありますから、学べることがたくさんあります。

鈴木喬の名言|成功よりも失敗の方が学べることがたくさんある

人間、失敗しないとカンは磨かれません。同じ体験でも、成功より失敗のほうが、身に染みる分、血肉になります。

鈴木喬の名言|失敗の方が血肉になる

細く長くやるのが商売の原点。ブームのときだけ買ってくれる一見さんは相手にしないぐらいのつもりでいるのが、商売を続けるコツ。

鈴木喬の名言|細く長くやるのが商売の原点

損切りはさっさとやる。見込み違いだと分かったら即撤退、「見切り千両」です。

鈴木喬の名言|見込み違いだと分かったら即撤退

「この商品を絶対に売ってのける」というトップの意気込みの強さが命運を分ける。

鈴木喬の名言|「この商品を絶対に売ってのける」というトップの意気込みの強さが命運を分ける。

業界の枠にとらわれず、幅広く興味をもち情報収集することで、「これまでにない商品」をつくる糸口が掴める。

鈴木喬の名言|業界の枠にとらわれず、幅広く興味をもち情報収集することで、「これまでにない商品」をつくる糸口が掴める。

マーケティングのデータは、アイデアが有効かどうかの裏付けの一つにはなりますが、データからアイデアが生まれるわけではない。

鈴木喬の名言|データからアイデアが生まれるわけではない

成功体験が多すぎると、方向転換ができないんです。私が大ナタを振るえたのは、よそから来た人間だったからでしょう。

鈴木喬の名言|大ナタを振るえたのは、よそから来た人間だったから

今までやっていたことは全部間違い。ガラガラポンですべて変える。これからは太陽が西から昇ると思え。
【覚え書き|エステーの経営再建着手時の発言】

鈴木喬の名言|これからは太陽が西から昇ると思え

制作チームが萎縮しないよう、余計な雑音から守るのがトップの役目。

鈴木喬の名言|余計な雑音から守るのがトップの役目

常識を壊すんだから、イノベーションとは要するに喧嘩。

鈴木喬の名言|イノベーションとは要するに喧嘩

運なんていうのは打席に立った数なんです。僕も「消臭力」「脱臭炭」「米唐番」というヒット商品を出したけど、それだけ失敗も重ねている。

鈴木喬の名言|運なんていうのは打席に立った数

仕事で命までは取られないんだから、やりたいことをやればいい。そしたら度胸も付くし、運も回る。

鈴木喬の名言|仕事で命までは取られないんだから、やりたいことをやればいい

大ぼら吹きと言われるくらいでちょうどいい。誇大妄想と思われても、根拠なき確信を持つことが大切。

鈴木喬の名言|大ぼら吹きと言われるくらいでちょうどいい

今の若い人は、優秀で体力もあるし、ITもできて礼儀正しい。唯一、欠けているのは自信というか、根拠なき確信なんですね。

鈴木喬の名言|若い人に唯一欠けているものは根拠なき確信

大切なのは自信を持つこと。自分は運が強いと思い込むこと。

鈴木喬の名言|大切なのは自信を持つこと

日本人の自信喪失の原因は勉強し過ぎなんだよな。日本ほど活字を読む国はない。だからみんな人の意見を信じ過ぎるんですよ。

鈴木喬の名言|日本人は勉強しすぎ

規模が小さいことは、むしろ強み。特に先行きの不透明な現代は、身軽で、小回りが利く会社こそ、強さを発揮できる。

鈴木喬の名言|規模が小さいことは、むしろ強み

大企業を上回るスピード経営は、トップがリーダーシップを発揮しやすい、小さくてシンプルな組織から生まれている。

鈴木喬の名言|大企業を上回るスピード経営をするには

時間は皆、平等に与えられている。その中で、いかに速くことを成し遂げるかが、勝負を分ける。

鈴木喬の名言|いかに速くことを成し遂げるかが、勝負を分ける

私たちは多数の技術を開発しては、引き出しにしまってきた。そして市場の変化に応じていつでも取り出せるようにしている。

鈴木喬の名言|変化に対応できるように引き出しを多くしておく

経営者の中には、大きな相手を前に萎縮する者がいるが、縮こまっている場合ではない。今こそ自分たちの強さを発揮する時ではないか。

鈴木喬の名言|大きな相手に萎縮している場合ではない

実際に自分が現地に行って、見て、触って、経験することで、情報収集の肌感覚が身につきますし、経営者にとって大切な「大局観」や「勘」を養うことにもつながります。

鈴木喬の名言|現地に行って、見て、触って、経験する

勉強しすぎると、逃げ口上がうまくなる。しかも世の中が見えすぎて、バクチを打たなくなる。

鈴木喬の名言|勉強しすぎると、逃げ口上がうまくなる

勘がないと決断できない。どんなデータを見てもダメ。

鈴木喬の名言|勘がないと決断できない

独裁はいけないかもしれないけれど、独断専行の部分がないと経営はうまく回らない。怖れられるぐらいでないと、改革なんてできない。

鈴木喬の名言|怖れられるぐらいでないと、改革なんてできない

反対意見が多いことほど、実行する価値がある。

鈴木喬の名言|反対意見が多いことほど、実行する価値がある。

算盤勘定だけで会社は経営できない。

鈴木喬の名言|算盤勘定だけで会社は経営できない。

「タヌキ」でないと、経営者は務まりません。

鈴木喬の名言|「タヌキ」でないと、経営者は務まりません。

大きな賭けに出たければ、それに見合った財務内容を整えてからにすべきです。身の丈を超えた博打は厳禁です。

鈴木喬の名言|身の丈を超えた博打は厳禁

朝令暮改は何も悪いことではありません。むしろ自分の間違いを認められずに、そのまま突っ走ることの方が、よほど間違っている。

鈴木喬の名言|朝令暮改はいいこと

社員が売れると信じ込んでくれないと、小売店のバイヤーもそう思ってくれるはずがない。

鈴木喬の名言|売れると信じ込むことが大切

フタを開けてみれば、見込み通りに売れない時があります。撤退を決断しなければならない局面になったら、躊躇してはいけません。

鈴木喬の名言|撤退を決断しなければならない局面になったら、躊躇してはいけない

私は「やめておけ」と言われることをあえて実行するようにしています。反対が多ければ多いほど、やろうとしていることに価値があると考えます。

鈴木喬の名言|反対が多ければ多いほど、やろうとしていることに価値がある

世の中にないタイプの商品を創り出すには、相当の執念が必要で、好きでないとできません。

鈴木喬の名言|世の中にないタイプの商品を創り出すには、相当の執念が必要で、好きでないとできません。

周囲が反対することをやれ。周囲が反対するのは、大抵それが、従来とは違う新しいことだからです。リスクを伴うからこそ、周りは反対するのです。

鈴木喬の名言|周囲が反対することをやれ

売上や利益のみを追求している経営者には、周囲もついてきません。会社を経営する根源的な動機が、利潤の追求だけでは、存在基盤の弱い会社だと言わざるを得ないでしょう。

鈴木喬の名言|売上や利益のみを追求している経営者には、周囲もついてきません

株価、売上、利益、シェアのことばかり気にする経営者であったら、消費者の共感を得ることはできない。

鈴木喬の名言|株価、売上、利益、シェアのことばかり気にする経営者であったら、消費者の共感を得ることはできない。

居留守を使う相手には朝、会社の前で張っているといい。朝イチから衆人環視で「申し訳ありません!」ってやられたら、無下にはできない。

鈴木喬の名言|衆人環視で「申し訳ありません!」ってやられたら、無下にはできない

世の中、先に頭を下げられて命まで取ってやろうという根性のあるヤツはそうそういない。腹を括って先に頭を下げたら勝ちなんです。

鈴木喬の名言|腹を括って先に頭を下げたら勝ち

今取り組んでいるのは「脱成熟化戦略」です。もっとイノベーティブなカテゴリーをつくる。要は、この国でまだない商品を開発すればいいんです。

鈴木喬の名言|この国でまだない商品を開発すればいい

運を引き寄せるかどうかは、その人の考え方次第。それが「根拠なき確信」。

鈴木喬の名言|運を引き寄せるかどうかは、その人の考え方次第

優秀な人ほど、メンタルに問題を抱えて潰れていく。それではもったいないでしょう? リーダーは皆を元気にするのも大事な仕事。そのためには、まず自分が元気でなくちゃいけない。

鈴木喬の名言|リーダーは皆を元気にするのも大事な仕事。そのためには、まず自分が元気でなくちゃいけない。

工場や商品を減らす決断に、周囲は大反対しました。それでも僕が確信を持って「これはやらない!」と言えたのは、やはり普段から、休息を兼ねて一人になる時間を作り、考え続けてきたから。

鈴木喬の名言|確信を持って言えたのは、考え続けてきたから

真面目、博覧強記で何でもできそうな人はたいがいダメ。未来は誰も教えてくれませんし、本にも出ていません。

鈴木喬の名言|未来は誰も教えてくれない。本にも出ていない。

ニッチのマーケットをつくって、絶えず成長させないといけない。大手と同じことをやっては勝負にならない。

鈴木喬の名言|大手と同じことをやっては勝負にならない

新商品はヤマ勘なんですよ。当たり損ねがホームランになる。狙った通りのホームランなんてありえない。

鈴木喬の名言|狙った通りのホームランなんてありえない

うちは「製造業」というより「お客様満足業」。お客様の好き、嫌いで戦っている世界です。今、生きているのが不思議ですね。毎日バクチをやってるようなもの。一寸先は闇ですよ。

鈴木喬の名言|「製造業」というより「お客様満足業」

いいものは売れない。売れたためしがない。逆です。売れるからいいんですよ。いいものだと思った瞬間、目が曇るんです。「買わねえ奴が悪い」とか言って、高慢ちきになっちゃう。

鈴木喬の名言|「いいものをつくれば売れる」という考え方の落とし穴

他人から教わることは嘘っぱちが多い。

鈴木喬の名言|他人から教わることは嘘っぱちが多い

「世にない商品」なんて、世の中になかなか受け入れられない。一人一人の消費者の頭に刷り込むには、お金も人手も時間もかかります。年中、「脳みそ絞って売り方考えろ」と言います。

鈴木喬の名言|いままでにない商品は受け入れられるまでが大変

人は変化を嫌う生き物ですから、ちょっと命令されたぐらいじゃ、新しい行動なんて起こさない。「このオッサンの言うとおりにしないと、本当に叩き殺されるかもしれない」ぐらいの恐怖感がないと動きませんわな(笑)。

鈴木喬の名言|人はちょっと命令されたぐらいじゃ、新しい行動なんて起こさない

粉飾決算をしていた米国子会社に乗り込んだときの話です。僕に反発したその会社のナンバー2を呼び出しました。その米国人は身長が2m近くあるうえ、ボディビルをやっていて筋骨隆々。小柄な僕と対照的でしたが、ビビったらナメられるだけですからね。英語ができないので、「インチキな書類を持ってくるんじゃねえ!」「いい加減なこと言ってたら裁判に持ち込むぞ!」と日本語で怒鳴りまくりました。最終的には、大男も「このオッサンは危ない」と思ったのか、大人しくなった。ビジネスは喧嘩ですよ。リーダーはナメられたら終わりです。

鈴木喬の名言|ビジネスは喧嘩ですよ。リーダーはナメられたら終わりです

人は1回や2回言われるぐらいでは、心に響くどころか、覚えもしません。3年間言い続けて、やっと、「この人、何か言っているな」と思ってもらえるぐらいだと思うんです。だから、嫌がられようが何だろうが、100回でも200回でも言っていました。それだけ言えば、相手も「本気なんだな」と思いますよね。

鈴木喬の名言|人は1回や2回言われるぐらいでは、心に響くどころか、覚えもしません

結局のところ、人間は浪花節。感情の生き物だから、理屈じゃ動かないんですよ。中途半端な理屈をこねるぐらいなら、理屈は多少めちゃくちゃでもいいから、情熱を伝えたほうがいい。そのほうが、「何だかよくわからないけど、そんなに言うならやりますよ」となるものですよ。

鈴木喬の名言|人間は感情の生き物だから、理屈じゃ動かない

トップが「誰がなんと言おうと売ってやるんだ」という思い入れがあるから石だって木だって売れるんです。

鈴木喬の名言|「誰がなんと言おうと売ってやるんだ」という思い入れ

売れる商品が、商品開発会議や消費者調査で分かるほど世の中、甘くはない。

鈴木喬の名言|売れる商品が、商品開発会議や消費者調査で分かるほど世の中、甘くはない

「俺はゴマなんかすらない」という人は、100日間ゴマをすってみろ。相手がどんな反応をするか、どんな変化があるか、面白いじゃないか。ゴマすりも、人間関係の潤滑油の一つ。そう考えてやるくらいのしたたかさが必要だ。

鈴木喬の名言|ゴマすりも、人間関係の潤滑油の一つ。そう考えてやるくらいのしたたかさが必要だ

じっくり考える時間は、上になればなるほど大事。考える時間をつくるためには、常に現在の仕事を整理する習慣を身につける必要がある。

鈴木喬の名言|じっくり考える時間は、上になればなるほど大事

市場調査やマーケティングデータなどを、鵜呑みにするのは危険。やろうと思えば、都合のいい数字ばかりを集めることは簡単にできますし、数字を改ざんすることだってできます。

鈴木喬の名言|市場調査やマーケティングデータなどを、鵜呑みにするのは危険

誤解を恐れずに言えば、経営者というのはある種、バクチ打ちの親分みたいなものです。うまくいったらお慰みで、上手にバクチを打って、負けが込んでもそれほど損をしないようにするのが仕事です。

鈴木喬の名言|上手にバクチを打って、負けが込んでもそれほど損をしないようにするのが経営者の仕事

「もう少しがまんしていれば、売れ始めます」とか言って、損切りを先延ばししようとする人もいますが、私の経験では、がまんして売れたためしはありません。逃げ足は、早ければ早いほどいい。

鈴木喬の名言|逃げ足は、早ければ早いほどいい

ホラも本気で吹けば、現実になる。自分で自分に言い聞かせているうちに、確信が芽生えてくるのです。その意味では、知能指数の高い人は経営者に向きません。少しおバカなぐらいが丁度いいと思っています(笑)。

鈴木喬の名言|ホラも本気で吹けば、現実になる

トップが「売る」と決断し、その覚悟を示せば、社員も「しょうがないな」と思いながらも動いてくれる。トップが不退転の覚悟を示し、商品を店頭の目立つところに山積みにしてもらえば、たいていは売れるもの。

鈴木喬の名言|トップが不退転の覚悟を示し、商品を店頭の目立つところに山積みにしてもらえば、たいていは売れるもの

ポイントは、物事をできるだけ大局的にとらえ、「勘」を働かせること。「勘」といっても、あてずっぽうの単なる「ヤマ勘」ではなく、現場を知り、経験を積んで磨き上げた「勘」でなければなりません。

鈴木喬の名言|物事をできるだけ大局的にとらえ、「勘」を働かせる

社長はコミュニケーション業だと私は思っています。社員に根気強く語りかけるしかない。わかってもらえるように努力するしかないんです。

鈴木喬の名言|社長はコミュニケーション業

最初にガツンと旗をぶち上げたら、ひたすら旗を振り続ける。継続は力なりというけれど、社長業は我慢業です。

鈴木喬の名言|社長業は我慢業

新市場の開拓は大切だが、撤退の決断はもっと亜要で、早ければ早いほどいい。社内でも「撤退を決断したヤツには表彰しろ」と言っている。

鈴木喬の名言|撤退を決断したヤツには表彰しろ

理論ばかり振り回すお利口さんのトップは信用できない。頭でっかちでは駄目。だから「勉強は体に良くない」といつも言っている。

鈴木喬の名言|頭でっかちでは駄目

在庫で潰れた会社はあっても、品不足で潰れた会社はない。

鈴木喬の名言|在庫で潰れた会社はあっても、品不足で潰れた会社はない

改革は、社長にしか起こせない。

鈴木喬の名言|改革は、社長にしか起こせない

会社が潰れるのは、経営トップが財務諸表などを見てもピンときていないからです。そもそも、財務諸表を読めない経営者が結構多いのが実態です。

鈴木喬の名言|会社がつぶれる理由

経営はバクチ。負けたら、首を切られても仕方がない。それをやる社外取締役こそ、最後の安全装置。

鈴木喬の名言|社外取締役こそ、最後の安全装置

実際に世の中を見ていると、私はそんなに景気が悪いとは思わないのです。だから、なぜ経営者たちが「悪い、悪い」と言うのか不思議で仕方がない。したり顔で「世の中が悪い」と言うでしょう。私に言わせれば「おまえが悪いのだよ、経営者よ」。トップが「悪い」と言うから部下も引きずられ、その相場が日本全体に表れているのです。

鈴木喬の名言|儲からないのは景気が悪いからではなく、トップが悪いから

社長の任務は明確な旗印を掲げることにあります。震災(東日本大震災)の直後、社長だった私がまず掲げた旗印は「負けてたまるか」でした。「やっちまえ」のひと言でもいいんです。短くてわかりやすい旗印ほどいい。

鈴木喬の名言|社長の任務とは

社員には「頭は人に教えを請うて下げるためにある」と伝えています。もちろん、社長もそうです。

鈴木喬の名言|頭は人に教えを請うて下げるためにある

社長は自分が掲げた方向性に対して、ある程度はプロにならんといかんのです。だから、たとえばエアカウンター(家庭用放射線測定器)をつくるときには関連本を片っ端から読み漁り、専門家に話を聞いて回りました。そんなことを3週間もやれば、セミプロぐらいにはなれます。

鈴木喬の名言|社長が勉強することの大切さ

エステーが扱う日用雑貨は、景気がいいから購入数が増えるものではありません。エステーは空気をよくする商品など、世にないものをつくってきた会社です。あくまでも、需要を創造するのが僕らの仕事です。

鈴木喬の名言|需要を創出するのが仕事

景気より天気、天気より元気、元気より人気。

鈴木喬の名言|景気より天気、天気より元気、元気より人気。

他社の株主総会や決算報告を見ていると、たいてい「そもそも我が国の経済は」といった文面から始まります。世の中の景気が悪いから、自分の会社の業績も悪いというわけです。しかしそんなことはないだろうと、私は思うわけです。世の中が駄目だから自社も駄目。それが本当なら、経営者など必要ありません。

鈴木喬の名言|景気が悪いから自社も駄目というのなら経営者など必要ない

心意気と算盤。私が常に意識してきた言葉です。経営者は常に、心意気と算盤の間で揺れ動いています。社長に心意気がないと、社員はついてきてくれません。経営者がぶれたらダメなんです。数字感覚を失ってしまっては立ち行かなくなりますが、かといって算盤勘定ばかりでは社員も私も精神的に参ってしまいます。バランスが重要です。

鈴木喬の名言|心意気と算盤のバランスをとることの大切さ

社長が強くなくては駄目です。学校も家庭も頼ることができない時代、支えになるのは会社です。会社が強くなれば日本は強くなる。社員のためにも、社長は心意気を発信し、社員を先導していかなければなりません。

鈴木喬の名言|会社が強くなれば日本は強くなる

社員と話をするときに心がけているのは、長話をしないことです。キーワード一発。出合い頭の勝負ですな。

鈴木喬の名言|社員に話すときは短く

セールスマンシップとは何かといえば、コミュニケーション能力です。ではコミュニケーション能力とは何かといえば、相手の話をよく聞くことなんです。保険営業を始めた頃、セールスの研究をするためにいろいろな業界のトップセールスの人たちに会いましたが、おしゃべりな人はいなかった。セールスマンシップのある人は、相手に気持ちよく話をさせるのがうまい。

鈴木喬の名言|セールスで大切なこと

処世術のポイントは愛嫡があるかどうかです。愛嫡がなければダメ。諸先輩や仲間から「あの野郎」と思われたら最後だからです。自分で知っていても、わざわざ聞いてみるとか、そのぐらいの芝居は必要でしょう。要は、人に聞くことが最大の勉強です。

鈴木喬の名言|処世術のポイント

世の中のものの半分は「面白い」から買うんです。理屈で買っているものなんて、実際にはほとんどない。「見たことなくて面白そう」。じゃあちょっと買ってみるか、と。

鈴木喬の名言|世の中のものの半分は「面白い」から買う

お客様は、よく分かっています。消費者の方が社内のマーケッターよりも利口なんです。マーケッターは理屈ですが、消費者は直感です。ヒット商品が出る時には、自分でも「これは売れるな」という予感がします。

鈴木喬の名言|消費者の方が社内のマーケッターよりも利口

休日に店に行って、名刺を出して、売れているかどうか店長に聞く。それで「ダメです」という言葉を5~6軒聞けば、ダメだなと思ってやめます。早いものだと1週間くらい。売れないとCMもすぐ止めます。そうしないと損が膨れ上がる。「頑張ります」「あともうちょっと」といって、うまくいったためしはありません。

鈴木喬の名言|「頑張ります」「あともうちょっと」といって、うまくいったためしはない

美容院は僕にとって、最大の情報源です。おしゃべりしていると、世の中のことがすごく分かる。ほかにも、ホームセンターやドラッグストアからブランド店、自動車販売店まで、いろんなところに行きます。ストアチェックは僕の趣味。電車に乗るのも大好き。どの電車がどれくらい混んでいるのか。乗って何をしているのか。電車も情報の宝庫。

鈴木喬の名言|情報を得るために、いろんなところに行く

世の中の購買者のうち、好奇心で買う人は5%はいるそうです。消費者の5%が買ってくれたら、その商品は大成功です。まず買ってもらって、使っていいとなれば、それがクチコミで広がります。

鈴木喬の名言|好奇心で買う人が買ってくれたら大成功

今の若い人はとても優秀です。これ以上勉強する必要はありません。相手を恫喝する。危なくなったら逃げる。捕まったら死んだふりをする(笑)。そんなハッタリやケンカの仕方を学んだ方がいい。そういうメンタルタフネスの根底にあるのは、基本的には体力です。自分は絶対死なない。そう思った方が勝ちますよ。

鈴木喬の名言|若い人はハッタリやケンカの仕方を学んだ方がいい

社長がやるべきことは、そう多くないんです。大型買収の決定とか事業撤退とか、社長にしかできない決断をして、ゴールを見極め、「あっちへ進め」と旗を振る。そのために必要なのは、「学歴」とか「頭の良さ」とか、「もっともらしい理論」ではありません。だから僕は、勉強は体に悪いと言っています。もっと素朴にやったらいい。

鈴木喬の名言|勉強は体に悪い

市場調査のためにアンケートを取っても、答える人が「お金を出さない人」だった、なんていうことも多々あります。それを信じていたら、理路整然と、会社は潰れていきます。

鈴木喬の名言|市場調査アンケートの落とし穴

一番大事なことは、もっと自分に自信を持つこと。「根拠なき確信」を持つこと。昔は終身雇用ですから逃げ場がなかった。今は転職もできるし、逃げ場はたくさんある。もっと暴れればいい。

鈴木喬の名言|「根拠なき確信」を持つことが大事

営業は、大企業を攻略するより、実は社員数が少ない会社の方が、労力がかかるもの。小さい企業からスタートするのではなく、日本一のところからやった方がいい。

鈴木喬の名言|営業の秘訣

最近の経営者は、理屈が多い印象を受けます。みんな枕詞のように「我が国の経済は低迷して、だから業績も危機的状況で……」と言う。そんなの関係ないですよ。ちょっと具合が悪いと、「リーマンショック以来の危機」とか言って騒ぎ出す。歴史を見れば分かる通り、いつだって危機なんですよ。そこをどうするか考えるのが社長でしょう。

鈴木喬の名言|危機をどうするのか考えるのが社長

僕は「社長」と「経営者」は違うと思っています。「社長」は、決断を先送りして、任期が切れればやめてしまって、お咎めなしの人。「経営者」は決断ができる人。「死んでも自分の責任でやる」という決意を持っている人のこと。

鈴木喬の名言|「社長」と「経営者」は違う

仕事や経営は日々、「現実」との取っ組み合いです。理論だけで太刀打ちできない。私は理論家が大嫌いです。なるべく会わないようにしています。

鈴木喬の名言|仕事や経営は日々、「現実」との取っ組み合い

今は何でもある時代ですから、比較対照できない「新しいもの」を出さないとヒットしません。だから、役員、支店長、営業、すべてが反対するぐらいの商品の方がいい。

鈴木喬の名言|比較対照できない「新しいもの」を出さないとヒットしない

現場から出てきたネーミングは大抵、小難しくて、一度聞いてもよく分からないものが多いんです。誰か「独裁者」がいて強引に決めないと、ネーミングは決まりません。

鈴木喬の名言|誰か「独裁者」がいて強引に決めないと、ネーミングは決まらない

「世にない新しいもの」は、比較対照ができません。つまり、「売れる」「売れない」の判断ができない。だから会議をして考えれば考えるほど、変なものになっていく傾向があります。議論すればするほど、分からなくなりますから、エイヤっとやらないとダメ。

鈴木喬の名言|まったく新しいものをつくるには、エイヤっとやらないとダメ

経営のトップに立っていると、「会社が潰れるんじゃないか」といつも思うんです。だから、「いつも何かやらないといけない」。そんな恐怖感を持っている。だから新しいことに挑戦する。

鈴木喬の名言|いつも何かやらないといけない

「脱臭炭」は、社員や取引先がみんな反対したのを押し切って、世に送り出したら大ヒットしました。むしろ、みんなが反対したときほど、商品化には熱が入ります。成功したら、「あの人にはかなわん」と全員、私にひれ伏すでしょう。それが楽しみですね。

鈴木喬の名言|みんなが反対したときほど、商品化に熱が入る

経営者はケチであれ。好業績のときでも利益を内部留保し、業績が悪いときに取り崩して、金額は少なくてもボーナスに上乗せして支給し続けたほうがいい。キャッシュフローが潤沢になれば、社員を長期に安定雇用することもできる。

鈴木喬の名言|経営者はケチであれ

いつも仕事のことばかり考えていたら、身も心も干上がってしまいます。何がヒットするか分からない時代だからこそ、成果が予測できないようなことに、意味があるのではないのでしょうか。

鈴木喬の名言|いつも仕事のことばかり考えていたら、身も心も干上がってしまう

新商品で世間をアッと言わせることができれば、「エステー、ここにあり」という存在意義を世の中に示すことができます。逆に他社商品のマネばかりしていたのでは、より確実に売れるかもしれませんが、充実感は弱い。これでは社員のやる気も湧きません。

鈴木喬の名言|他者のマネばかりしていたのでは、社員のやる気も湧かない

私が様々な新商品を開発したのは、お金儲けが目的でした。ただし根底には、損得勘定抜きに世の中を驚かせたいという願望がありました。

鈴木喬の名言|損得勘定抜きに世の中を驚かせたいという願望を根底に

当然ながら経営者は、お金儲けに貧欲でないといけません。しかし同時に、儲けたお金を社会に気持ちよく還元する、「道楽者の心意気」がないといけないと思うのです。

鈴木喬の名言|貪欲にお金儲けし、気持ちよく社会に還元する

経営者の仕事は過酷です。寝ても覚めても株価、売上、利益、シェアといった数字が頭から離れません。特に私のように独りで決断する独裁的なタイプの経営者であれば、なおさら負担は大きく、道楽でないとやっていられません。

鈴木喬の名言|経営者は道楽でないとやっていられない

こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが、経営というのは結局、社長の道楽なんじゃないかな。道楽だからこそ、精神的にも体力的にも続けられるのだと思います。

鈴木喬の名言|経営というのは結局、社長の道楽

優位性の乏しい中堅企業でも、勝てると信じ込むことができれば、大胆に戦うことができます。そうした思い込みを社員に植え付けるのが、宗教指導者たる経営者の役割だと思うのです。

鈴木喬の名言|勝てると信じ込むことが大切

社員に自分の言葉を信じ込ませるためにも、経営者は神がかり的に見える人の方がいい。周りから「あいつ少しおかしいんじゃないか」と思われるぐらいがちょうどいいのです。淡白な性格の人や、理詰めの人はあまり向かない。特にエステーのような中堅企業の場合はそうです。

鈴木喬の名言|経営者は「あいつ少しおかしいんじゃないか」と思われるぐらいがちょうどいい

本当は発売されるまで、売れるかどうかなんて分かりません。そこでまず「これは絶対に売れる」と、自己暗示を掛けます。その上で、疑心暗鬼の営業部隊に「これは必ずヒットする」と信じ込ませるわけです。

鈴木喬の名言|自分に信じ込ませてから、社員に信じ込ませる

私の経営は独裁といっても、独善とは違うのです。現場の社員と対話し、世の中の流行にも敏感であらねばなりません。そうでないと、トンチンカンな方向に行ってしまいます。

鈴木喬の名言|独裁と独善は違う

店頭の動向を知るため、休日には趣味の自転車で50kmぐらい走りながら、様々なお店に立ち寄ります。他社製品が自社製品のトレンドとどう連動しているのか、どのようなネーミングが流行っているのか、洗剤や柔軟剤など、近しい分野の製品はどうなっているのかといったことを気にしながら回ります。

鈴木喬の名言|店頭で定点観測をする

それまで世の中になかったタイプの商品を欲しがるかどうかは、実際に手に取って使わないと消費者も分かりません。事前に市場調査で顧客の嗜好を探っても無駄です。未来のことは誰も教えてくれませんから、自分で想像するしかないのです。

鈴木喬の名言|いままでなかった商品に対する市場調査は無駄

経験上、優れたアイデアを出す人材は一部に限られます。しかも一時期だけです。その人材の旬の時期を捉えることが、チーフイノベーターである社長には求められます。商品名も自分で決めます。行き詰まると、社員を飲みに連れていって、反応を見たりします。そうやって商品化したのが、ゼリー状の消臭剤、消臭ポットでした。

鈴木喬の名言|アイデアを生むときに社長に求められること

一般の社員が何か突飛なことを口にして、実行しようとすると、変な奴と思われて上から抑え込まれがちです。周囲が呆れるようなことを実行できる立場にいるのは、社長しかいません。社長は「チーフイノベーター」であるべきです。

鈴木喬の名言|社長は「チーフイノベーター」であるべき

商品やネーミングを会議で決めるのではなく、本当は常識外れの柔軟な発想力を持っている者が、独裁的に決定すべきです。

鈴木喬の名言|良い商品名を生み出すコツ

「衆知を集める」と言えば聞こえはいいですが、社員が集まって商品名を決めるとロクなことがありません。意見を出した人たちの顔を立てるために、妥協点として誰の心にも響かないネーミングを落としどころにしてしまいます。

鈴木喬の名言|社員が集まって商品名を決めるとロクなことがない

「開発者はこれだけ頑張ったので何とかしてほしい」などという泣き落としで、商品化が実現することも珍しくありませんでした。これではお客さんの視点も何もあったものではありません。

鈴木喬の名言|お客さんの視点で考える

開発会議では、出た様々な意見をできるだけ商品に取り入れようとします。そうして多くの人々に配慮した結果、最終的に折衷案のような無難な商品が出来上がります。それは他社の売れ筋をマネたような、新規性のない商品であることが多い。

鈴木喬の名言|開発会議は無難な商品を生む

商品開発にも民主主義はそぐいません。次に出す新商品を合議で決めれば、結果として、つまらないものばかりが量産されることになります。あれほど議論に時間を掛けたのに、ありきたりの結論しか出なかった。そんな経験を持つ人は少なくないはずです。

鈴木喬の名言|新商品を合議で決めるとつまらないものばかりになる

理想は社長の号令で一斉に動くシンプルな組織です。私は社長になってからは、部長や課長という階層をなくして、組織をフラット化しました。社員に、指令がよりダイレクトに伝わるようにするためです。

鈴木喬の名言|シンプルな組織に

民主主義には意思決定に時間力掛かるという弊害もあります。やたらと会議が多くて、なかなか結論に至らないという経験があるでしょう。企業には本来そんなことをしている余裕はないはずです。市場という戦場で、ライバルと戦争しているのが民間企業です。常に戦時下なのに、社内の合意形成に時間を空費していては、あっという間にライバルにしてやられてしまいます。

鈴木喬の名言|企業経営に民主主義がそぐわない理由

私も社長就任当初は、役員たちから随分と抵抗されました。皆、自分を役員に任命してくれた前任の社長にシンパシーを感じており、規定路線の変更を快く思いません。当時、役員は13人もおり、役員会で私は孤立無援でした。多勢に無勢で、さすがに自分の好き勝手にはできません。そこで独裁体制を確立するために、役員の人数を半減することにしました。敵が減れば勝てると思ったのです。「だいぶお疲れのようだから、しばらくちよっと休んでいてくれ」と言って、適当なポストを与え、一人ひとり「引き込み線」に入れます。クビにはしません。そして理屈にならない理屈を並べて、少しずつ権限を外していきます。一度にやったら、また総掛かりで袋叩きに遭ってしまうので、「徐々に」が肝心です。役員が半減したことによって、思い通りの経営がしやすくなりました。

鈴木喬の名言|抵抗勢力の力を削ぐときは「一度に」ではなく「徐々に」やる

経営というのは、将来を見据えて1歩も2歩も先んじて動く必要があります。しかし人は将来のために、今、困難を受け入れようという判断がなかなかできません。そういう人たちの意見をいちいち聞いていたら、いつまでたっても改革は成し遂げられません。

鈴木喬の名言|改革を妨げるもの

私が民主的な手続きを踏む経営者であったら、改革を断行できなかったでしょう。従来のやり方を変えることに抵抗するのは人間の性(さが)だからです。

鈴木喬の名言|私が民主的な手続きを踏む経営者であったら、改革を断行できなかった

社長就任当時のエステーは経営難に陥っていました。バブル経済崩壊の余波で利益は減り、所有している有価証券や土地の価値は暴落、株価は低迷していました。私はどん底から這い出すために、過去のやり方をすべて否定することにしました。

鈴木喬の名言|改革は過去のやり方をすべて否定することから始める

民主的な経営者であれば、多数決や合議を隠れ蓑に、責任を逃れることができます。一方、独裁体制ではトップが全部決断し、全責任を自分独りで引き受けなければならない。社長就任時にはもう63歳になっていましたが、あえて困難な道を選びました。

鈴木喬の名言|民主的な経営は責任が曖昧になる

私は幼少期から民主主義に疑問を抱いていました。終戦がきっかけです。私たちの世代は戦後、学校の先生から民主主義の大切さを学びました。ですが、戦中に「鬼畜米英」と叫んでいた大人たちが、いきなり民主主義をあがめるようになったことに、子供ながら違和感を覚えました。大体、日本に民主主義を根付かせようとしていた連合国軍のダグラス・マッカーサー最高司令官も、その統治手法は独裁的でした。私は決して歴史上の独裁者を礼賛しているのではありません。ただ民主主義はどこか胡散臭い。特に経営にはなじまないと思っています。ですからエステーを率いることになった時、迷わず独裁者になろうと決めました。

鈴木喬の名言|民主主義は経営になじまない

強いブレーキがあってこそ、安全にアクセルを踏み込めるのだと思います。独裁者であると同時に、謙虚にアドバイスに耳を傾ける「もう一人の自分」がいれば、経営のリスクは減るでしょう。

鈴木喬の名言|独裁的経営者に求められること

「社長は、正直に忠告してくれる忠臣のような部下を持つべきだ」と言う方もいます。しかし、上司に異を唱えるような社員は、組織内で生き残れないのがサラリーマン社会の現実だと私は認識しています。ですので会社組織で上司批判はほとんど期待できません。上司が独裁的であればなおさらです。そこで私は社外取締役に期待することにしました。社外の方なら、忌憚のない意見が出ると思ったのです。

鈴木喬の名言|会社組織で上司批判はほとんど期待できない

反対意見が出れば、自分がやろうとしていることが正しいのかどうかを客観的に見つめ直せる。ですが、誰も批判を口にしなくなると、逆に自信が持てなくなります。

鈴木喬の名言|反対意見の効用

ある時は用心深い臆病者となり、別の時は自信満々の宗教指導者を演じる。この2つの顔を使い分けることが、経営者には求められます。

鈴木喬の名言|経営者に求められること

日本で新型インフルエンザが大流行していた頃のことです。マスクが飛ぶように売れ、エステーでも増産に次ぐ増産を指示していました。しかし、調子に乗った時が危ない。ある時、ふとそう思って減産を決断しました。まだマスク需要が旺盛だった段階だったので、社内からは大反対に遭いました。それでも私は譲らなかった。しばらくすると、新型インフルエンザ騒ぎは沈静化して、あっという間にマスク市場は冷え込みました。大量の返品に苦しむメーカーが何社かありましたが、エステーは難を逃れました。

鈴木喬の名言|調子に乗った時が危ない

本当に怖いのは、商品が見込み通りに売れなかった時よりも、実は売れてしまった時の方です。どんなヒット商品でも、いつかは需要がピークアウトします。ピークアウトの時期を予測して早めに供給を絞っておかないと、売れなくなった時に不良在庫を抱えることになbます。特に日用雑貨は店頭に商品をたくさん並べないと手に取ってくれません。流通在庫を多めに用意しているだけに、不良在庫を抱えるリスクは大きい。ピークアウトした段階で供給を絞っても、遅いのです。

鈴木喬の名言|売れなかったときよりも、売れてしまったときの方が怖い

「最後まで頑張った奴が偉い」などという考え方は、ビジネスの世界では通用しません。一方で撤退したとしても、それが正しい判断だったかどうかは、実は誰にも分からない。粘れば、販売が好転していたかもしれません。だからこそ撤退は、経営者が腹をくくらねばできない重い決断なのです。

鈴木喬の名言|撤退は経営者が腹をくくらねばできない重い決断

撤退の判断は、経営者にとって最も重要な仕事のひとつでしょう。特にエステーの扱う日用雑貨品は、市場に定着させるまでものすごい資金とエネルギーを要します。ですから「もう少し頑張ったら、定番商品になるのではないか」という思いをなかなか断ち切れず、多くの経営者は撤退を時路します。そして深追いして、大ケガを負ってしまう。

鈴木喬の名言|撤退の判断が大切

自社の新商品が売れているのかどうかは、客足が集中する週末に店頭を巡って自分の目で確かめます。中でも週末を締めくくる日曜日の夕方から夜にかけてが重要で、商品棚から自社商品がどれくらい減ったかを確認すると、土日の販売動向が見えてきます。

鈴木喬の名言|土日に店頭に行って売れ行きをチェックする

経営者がビクビクしていては、不安が周囲にも伝わり、達成できる目標も達成できなくなる。どんなに不安でも、大仕事を成し遂げる時、経営者は自信に満ち溢れた宗教指導者を演じ切らねばならない。

鈴木喬の名言|経営者がビクビクしていては、不安が周囲にも伝わり、達成できる目標も達成できなくなる

私は新商品を投入する人件費や宣伝費から損失を詳細に見積もり、どういう状況になったら撤退するかを考え抜いています。失敗した時のリカバリー策まで用意します。目標を達成できなかった時に倒産してしまうようなリスクの高い博打は、決してしてはいけません。

鈴木喬の名言|失敗した時のリカバリー策まで用意しておくことが大切

社内を動かすには、まず自分自身が「絶対に売れる」と思い込むほかありません。毎日のように「売れる、売れる、売れる」と唱えて、自己暗示を掛けました。ですが、完全に暗示に掛かっていたわけではありません。冷静に状況を分析している「もう一人の自分」を残しておかないと、会社を倒産させるような大失敗を犯しかねませんから。

鈴木喬の名言|人を動かすには、まず自分が思い込むことが大切

大きな仕事を成し遂げようとする時、経営者は自信に満ちた宗教指導者のような態度で社員を鼓舞すべきです。社内を改革する時には、独裁者のように振る舞わないといけません。

鈴木喬の名言|経営者が演じるべき二つの役

消臭ポットを開発するとき最初は周りが反対しました。しかし当初、「絶対に売れない」と断言していた小売店からも、矢の催促で注文が届くようになりました。商品が革新的で常識外れだからこそ、反対されると思っておいた方がいいでしょう。

鈴木喬の名言|商品が革新的で常識外れだからこそ、反対されると思っておいた方がいい

会議で話し合っていては、他社の売れ筋商品をマネたような、無難な名前にしかなりません。いくら画期的な商品を開発しても、ネーミングがありきたりであれば、斬新さは伝わりません。ネーミングは鋭い感性を持つ人に独断で決めさせるべきです。

鈴木喬の名言|商品名を会議で決めてはいけない理由

商品名には徹底的にこだわることが大切です。というのも、心に響く商品名をつけられるかどうかで、売れ行きが大きく左右されるからです。

鈴木喬の名言|商品名に徹底的にこだわる

私の商品開発のモットーは「聞いてわかる、見てわかる、使ってわかる」です。例えば脱臭炭は、商品名からどのようなものであるのか「聞いて分かる」、脱臭機能が効いていることや、使用期限が「見て分かる」ようになっています。その新鮮な驚きが、「使って分かる」となれば、購入者はリピーターになってくれます。

鈴木喬の名言|聞いてわかる、見てわかる、使ってわかる商品を

ヒット商品をつくるときに大切なことは成熟市場を狙えということです。要するに、競争がほとんどなくなってしまった寡占市場や独占的市場です。成熟市場の企業は、安定的に収入を得られているため、あえて商品にイノベーションを起こして競争を仕掛けようとは思わないものです。現状維持が最も賢い選択肢となります。長年、市場にも商品にも変化がなく、油断している状態と言えます。そこに、後発メーカーが一工夫を加えた製品を投入すれば、オセロゲームのごとく、面白いようにシェアをひっくり返すことができます。

鈴木喬の名言|成熟市場が狙い目

私は無駄な在庫が大嫌いです。売れない在庫を抱えて、資産に計上しても、財務が表面上、良く見えているだけです。いずれは在庫を処分して損失を計上しなければなりません。

鈴木喬の名言|無駄な在庫が大嫌い

社長に就任し、商品を絞り込みました。当時、エステーは860品種も取り扱っていましたが、そんなに多くては、全商品を頭に入れて営業トークができるはずがありません。営業マンが記憶できるのは、せいぜい50品種が限度ではないでしょうか。実際に860品種の大半は流通しておらず、倉庫でほこりを被っていました。在庫を圧縮する意味もあって、私は3分の1程度まで減らしました。

鈴木喬の名言|商品数は絞る

テレビからは毎月4000種類ものCMが流れてくるそうです。その中で自社商品が人々の記憶に残らなかったら、CMを流さなかったのと同じです。同時期にCMを出稿しているすべての商品が、競合相手だと思わないといけません。莫大なCM予算を持つ大手企業に対抗するためにも、エステーのような中堅企業は広告宣伝費を特定の商品に集中投下する必要があります。

鈴木喬の名言|中堅企業は広告宣伝費を特定の商品に集中投下する必要がある

私がエステーに入る前に勤めていた日本生命保険では、保険の種類が増えるほどに、エネルギーが分散して、営業力が落ちることを知りました。またエステーに入社した80年代半ば以降、外食チェーン吉野家の事業拡大を、驚きを持って眺めていました。お店で提供するのは基本的に牛丼だけです。単品ビジネスはすごく強いものなのだと痛感しました。

鈴木喬の名言|単品ビジネスはすごく強いもの

商品数が多ければ、1つが見込み通り売れなくても、別のものでリカバーする余地があるので、リスクは小さいでしょう。しかし品数が多いと、宣伝や営業にかける資金や人的資源が分散してしまい、結果として、どれも売れなくなる恐れがあります。私はリスクを負ってでも、特定の商品に経営資源を集中させて、ヒットを狙うべきだと考えます。

鈴木喬の名言|商品数を多くすることのデメリット

利益のためだけの経営など、長くは続けられません。「エステ-ここにあり」と、その存在意義を示したい。500人程度の会社で「日本の空気までもかえたい」と唱和しているなんて、正気の集団とはいえないけれど、そんな会社が、世の中に一つぐらいあってもいいでしょう。

鈴木喬の名言|利益のためだけの経営など、長くは続けられません

努力したって未来は保証されない、それが現実です。だからこそ、「今日はダメでも、あしたはあしたの風が吹く」と楽観していられる脳天気さが大事です。

鈴木喬の名言|楽観していられる脳天気さが大事

私は、保険のセールスマン時代にメンタルを鍛えられました。保険の営業は、成功率ゼロに近い仕事。いちいち落ち込んでいたら、できるはずのこともできなくなります。おめでたい人が、結局は勝つんです。

鈴木喬の名言|おめでたい人が、結局は勝つ

商品開発をする立場の人間は、あまり慎重すぎてもよくない。おっちょこちょいで、おだてに乗りやすいようなところがないと、リスクをとって前例のない新商品を売り出すようなことはできません。だから私も、失敗はよくしました。

鈴木喬の名言|商品開発に適した人の条件

新型インフルエンザが流行して、マスクが飛ぶように売れていたときも、「このまま調子にのっていたら、痛い目に遭う」と危機感が膨らみ、売れ行きがまだ伸びているタイミングで、マスク事業からの撤退を決めました。「せっかくのチャンスを逃すのか」と社内からは猛反対されましたが、頭を冷やして考えれば、インフルエンザの流行がそういつまでも続くはずがありません。実際、その後まもなくマスク需要は沈静化して、増産していた企業はだいぶ困ったようです。

鈴木喬の名言|売れ行きがまだ伸びているタイミングが撤退のチャンス

大事なのは、まず小さく賭けること。新製品の開発は賭けですが、失敗したときに取り返しがつかなくなるような賭けには出ません。たとえば、まず地区限定で売ってみる。あるいはバリエーションの数を絞る。「5種類もつくるな。3種類にしておけ」と言ってやっています。

鈴木喬の名言|大事なのは、まず小さく賭けること

ブームで怖いのはしっぺ返しなんです。商品が調子よく売れているときというのは、たいていそこがピークです。急激な需要の増加に合わせて供給を上げていけば、いつかは供給が需要を上回る。そうなれば、待っているのは在庫と返品の山。

鈴木喬の名言|商品が調子よく売れているときというのは、大抵そこがピーク

見切りの決断は難しいものです。「ここまでやったんだ。もうちょっと続ければうまくいく」と、つい考えたくなりますから。でも、「もうちょっとやれば」は、たいていうまくいきません。

鈴木喬の名言|「もうちょっとやれば」は、たいていうまくいかない

儲けることより、損しないことのほうが、会社の存続にとっては重要。私も、「絶対売るぞ」と思う一方で、もう一人の自分は売れなかったとき逃げる(撤退する)算段をいつもしています。

鈴木喬の名言|逃げる算段もしておくことが大切

失敗に備えることはトップの大事な役目です。大部分の新製品は、結局は失敗します。あのイチローだって打率4割はいかないんですから、我々が10出して3当たれば上出来でしょう。10出して1当たる程度でもいいぐらいです。要は、失敗が大きなロスにならないようにすればいいのです。

鈴木喬の名言|失敗に備えることはトップの大事な役目

私は水泳やスキーもしますが、趣味を一つ挙げるとすればお店めぐりです。うちの商品が置いてあるような店に限らず、カーディーラーにも行きますし、とにかくあらゆるジャンルを見て、「今はこんな色が流行っているのか」とチェックするのが楽しみなのです。髪を切るときは美容院に行って、「最近どんなモノを買った?」と若い美容師さんとおしゃべりします。

鈴木喬の名言|あらゆるジャンルのお店を巡ってみる

「社員からいい知恵が出てこない」と経営者が嘆くのは間違い。アイデアは、危機感がないと出てこないものだからです。「ここで一発、ドーンとやらないと、会社が危ない」という恐怖を身に染みて感じられるトップが、一番いい案を思いつけるはずなんです。

鈴木喬の名言|アイデアはトップが出す

鈴木喬(経営者)の経歴・略歴

鈴木喬、すずき・たかし。日本の経営者。エステー社長・会長。東京出身。一橋大学商学部卒業後、日本生命保険に入社。法人営業部第一課長、総合法人業務部次長を経て、エステー化学(のちのエステー)に出向。企画部長、取締役営業本部首都圏営業統括部長、常務営業本部マーケティング部長、専務などを経て社長に就任。経営合理化と新商品開発により同社をさらに成長させた。「消臭ポット」「消臭力」「脱臭炭」などをヒットさせた。

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