越智仁の名言

越智仁のプロフィール

越智仁、おち・ひとし。日本の経営者。「三菱レイヨン」「三菱ケミカルホールディングス」社長。愛媛県出身。京都大学大学院修了後、三菱化成工業(のちの三菱化学)に入社。三菱化学執行役員経営企画室長、三菱ケミカルホールディングス取締役執行役員、三菱化学取締役常務執行役員などを経て三菱レイヨン社長に就任。

越智仁の名言 一覧

大事なことはもっとグローバル化を進めること。付加価値の高いものを欧米でもっと売らないといけない。そのために日本から全部指示するな、と言っています。現地の人材の発想で新しい事業を作らないと。欧米でもまだまだいけると思いますよ。


理論的な仕組みを理解したつもりでも、事実は違うことがある。


「知っているつもり」は仕事の邪魔をします。現場だけでなく、事業部でも同じ。


様々な技術を集めて、いかに新しいものを開発できるか。これからは、その勝負になってくる。


グループ従業員一人一人が、「変わらなければ生き残れない」ということを自覚してもらうということに尽きる。


エネルギー問題にしても、環境問題にしても、問題があるから解決しなければいけないわけで、それを解決する方法を提案できなければ、事業は伸びていかない。


業務の棚卸をせず、今やっているやり方が正しいと思っているから生産性が落ちる。そういう無駄をバサッと切ることが、本当の業務改革。


我々も健康経営を進めています。個人の健康と会社の業務は密接に関係するので、個人の健康のためには、仕事のやり方そのものを変えていかなければいけない。


我々はコモディティにはならない、スペシャリティニッチを押さえていく。きめ細かく対応して、性能の高いものを出していくのは、日本人ならではの力だと思っています。


スピードがなければ世界では勝てない。


新たな価値を生み出すには、「自分たちだけでできる」というような思い込みを捨て、別の知見を融合させる必要がある。


我々の武器はやはり技術力。勝ち残るためにも、技術によって日本の化学会社ならではの優れた機能商品を数多く育てていくことが必要だ。


どう仕事を進めていくべきかをよく考えないと、メリハリがつかないし、人は幸せにならない。


より強くするために切り出す事業もあります。JSRや宇部興産との新会社に移すABS樹脂事業がそうです。ウチのABSはしっかり稼いでいるけれど、よそさんと一緒になった方がいいと判断しました。


変化のスピードに対応するには自前の技術に頼っていては不可能。我々化学業界には何百社もあるので、互いに連携して事業開発をするような例が出てくると思います。逆にそうでなければ、競争に勝てなくなる。


三菱レイヨンのこれまでを振り返ると、苦しい時期が長かった。しかしながら、苦しみ、力を蓄え、数々の困難を乗り越えてきたからこそ、本当に人が強い。実直で粘り強い人間ばかりです。再び厳しい局面が訪れるかもしれませんが、こうした社員の力があればきっと乗り越えられる。苦難の時代も当社にとって決して無駄ではなかったのだと思います。


航空機や自動車の部品、ゴルフクラブのシャフトなどに使われる炭素繊維は、単純化して言えばアクリル繊維を焼いて製造したものです。指1本分ほどの径に約2万4000本の繊維が入っています。繊維1本1本の精度が重要で、そのうちの1本でも切れたら性能が低下します。原料となる糸をどう作るか、いかに焼くかに技術とノウハウが詰まっています。これを製品として世に送り出せたのも、長年にわたり糸を扱い、糸を知り尽くしていたから。繊維事業で培った技術やノウハウなしでは新しい製品など生み出せず、今の三菱レイヨンは存在しなかったかもしれません。


1970年代は、企業の存続をかけ、繊維事業の合理化を進めるとともに、事業構造改革を断行しました。そのひとつが、新事業の立ち上げです。それが今では会社を支える事業のひとつとなるまでに成長した炭素繊維・複合材料であり、1984年に発売した、世界初の中空糸膜(ちゅうくうしまく)を使用した家庭用浄水器「クリンスイ」をはじめとするアクア事業です。もちろんここに至るまでの道のりは決して平坦でありませんでした。しかし、全社一丸となり地道な努力を続けた結果、うまく転換が図れたものと思います。


1つのお手本になる企業が米国の「3M」。材料やプロセスなど46の基盤技術を最大限に活用し、幅広い分野を対象に5万種類以上もの製品を展開している。我々も統合会社に集めた技術をうまく組み合わせながら、独自のニッチなソリューションを効率よく生み出していきたい。


成長するためには、今までの考え方でR&D(研究開発)や事業、製造をしていては勝てない時代になっている。R&Dの考え方、事業への取り組み方を変えるなど、成長の方法論を新たにしていかなければならない。


技術をもった上で、その技術に対して、マーケットがどう動くか、ニーズはどこにあるかを考えていく。ニーズに対応し、ソリューションを生み出していくことが重要になってくる。


これから力を入れなければいけないのは事業の「ポートフォリオ改革」。今までは事業の構造改革をするのと同時に、ベースとなる規模も求めてきた。今度は規模というよりも、どう実を取っていくか、という方向にフェーズが変わっていきます。がーっと大きくしたんだけど、枝ぐらいばっさり切っておく。そういうイメージですね。


すべてを日本からコントロールするのは無理がある。案件ごとに本社の指示を仰ぐようなビジネスのやり方では、世界のスピードについていけない。日本では事業戦略のマネジメントを行い、日々のオペレーションや人材育成などは現地に任せるようにしていく。


三菱化学と三菱樹脂、三菱レイヨン3社の壁を取り払い、それぞれの事業ユニット、技術プラットフォーム、販売チャネルなどを戦略的に統合すれば、変化の激しいグローバル市場も攻略しやすくなる。


今後は、マーケットのニーズを考え、技術を組み合わせて対応する製品を開発し、一体として提供できるように変える。そのためには、事業部門間のコミュニケーションを高めるだけでなく、これまでバラバラだった事業部門を、ターゲットに合わせて統合するといったことも積極的にやっていく。


三菱レイヨン社長就任直後、ホールディングス傘下の事業会社の各技術を「協奏」させる取り組みを始めました。炭素繊維は三菱レイヨンの主力技術。ただ独力では今後本格採用が進む自動車向け製品の開発に限界があります。複雑な形状を均一に加工できるような樹脂は三菱樹脂が、どのような素材とも接合できる接着剤やなじませ剤は三菱化学が持っていました。


商品が売れない場合、一方的に部下を叱責してはいけません。一緒に議論しながら思い込みを取り払い、売れない原因を突き詰めていく。時間がかかりますが、実は問題解決へ向けた一番の近道であることが多い。


目指すのは多様な高機能商品を数多く有する会社。欧米の巨大化学企業も高機能化学品を手掛けるが、塗料用途などボリュームの大きなものが中心。我々の高機能素材・材料は、顧客ごとの要望に合わせて仕様を作り込んでいる。ある意味ニッチ商品の集合体だが、だからこそ付加価値があるわけで、そこが私たちの生きていく世界なのだと思う。


一番は技術の融合だ。これまでも3社が協力し合って新たな技術や商品を開発するよう号令をかけてきたが、「会社が違うので機密情報は出せない」「権利や利益はどちらが取るのか」といった問題が出てきて、なかなか前に進まなかった。スピードが求められる今の時代、そんなことでは競争に勝てない。3社統合で経営資源を結集し、総合力を発揮する。

【覚え書き|三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンを統合する理由について】


長時間労働の抑制を語る前に、なぜ長時間労働しなければいけないのか、という根本的な問題を考える必要がある。残業削減のために、19時になったらオフィスの電源を落として、社員を帰らせるような一律的なシステムは、本質的な回答にならない。


素材に要求される技術レベルは年々高くなっています。これまで以上に時代の先を見て、新しい動きに素早く対応する必要があります。ホールディングスの中に社長直轄の「先端技術・事業開発室」を作りました。通常、各事業部の研究部門は3~7年先を見て動いていますが、この部署では5~20年先の市場を見据えて、もっと専門的に深掘りした技術開発をするのがミッションです。


(三菱レイヨン、三菱化学、三菱樹脂の)統合前は「組織の壁」が立ちはだかっていましたね。私が三菱レイヨンの社長になった時に痛感しました(笑)。炭素繊維の関係で新しいことをやろうとしたら、当時の三菱化学社長の石塚(博昭)さんの所へ、その都度頼みにいかなければならない。そんなことをしているうちに半年なんかあっという間に過ぎてしまう。彼らにしてみれば、三菱化学という収益体の中にいるわけだから、まずそこの成長を第一に考える。炭素繊維という「レイヨンの事業」には直接関係していないのだから、身が入るわけがないんです。3社を統合して三菱ケミカルを作りましたが、社長が私1人になったので、何でもパッと決めてパッと動けるようになりましたね。以前とは雲泥の差ですよ。


グループ内で持っている事業については、組み合わせてより強くしていきます。例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)。炭素繊維は旧三菱レイヨン、固めるエポキシ樹脂は旧三菱化学、加工技術や販売チャネルは旧三菱樹脂が持っていました。それまでばらばらにやっていた事業を整理し、技術とノウハウを持ち寄ることで、トヨタ自動車さんの新型車で採用されるようになりました。


新興国が技術的に追い上げてきたことは認めざるを得ません。だからこそ我々は、高度な技術が必要な最先端の分野を攻めていかなければなりません。たとえば、現在、世界の液晶テレビの多くは、中国メーカーが製造していますが、液晶テレビのパネルに使うフィルムなどの素材は、ほとんどは日本の素材メーカーが提供している。それだけ、製造や加工が難しいからです。もっとも、いずれは彼らも追い付いてくると思います。我々は今のうちに先へ先へと素材の機能を進化させていくしかありません。


越智仁の経歴・略歴

越智仁、おち・ひとし。日本の経営者。「三菱レイヨン」「三菱ケミカルホールディングス」社長。愛媛県出身。京都大学大学院修了後、三菱化成工業(のちの三菱化学)に入社。三菱化学執行役員経営企画室長、三菱ケミカルホールディングス取締役執行役員、三菱化学取締役常務執行役員などを経て三菱レイヨン社長に就任。

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