谷原誠の名言

谷原誠のプロフィール

谷原誠、たにはら・まこと。日本の弁護士。愛知出身。明治大学法学部卒業後、司法試験に合格。主に企業法務、事業再生、交通事故、不動産問題などを扱っている。みらい総合法律事務所共同経営者。テレビのニュース番組で解説としても活躍。主な著書に『人を動かす質問力』『思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術』『弁護士が教える気弱なあなたの交渉術』『するどい「質問力」』『同業の弁護士から「どうしてそんなに仕事ができるの」と言われる私の5つの仕事術』ほか。

谷原誠の名言 一覧

人は自分の言いたいことを言い切った時、初めて相手の言い分を本当に聞ける準備が整う。

谷原誠の名言|人は自分の言いたいことを言い切った時、初めて相手の言い分を本当に聞ける準備が整う

成功者の共通点は、目標を設定し、行動を起こし、さらなる成長に必要なポイントを押さえていること。

谷原誠の名言|成功者の共通点

相手に好意を持って質問をする人は親しみを持ってもらえる。相手に苦手意識をもって質問をしていれば距離が縮まらない。

谷原誠の名言|相手に好意を持って質問をする人は親しみを持ってもらえる

無口な人や話し下手な人でも、その人が食いついてくる話題は必ずある。様々な話題を振って当たりをつけていくことも大事。

谷原誠の名言|無口な人や話し下手な人でも、その人が食いついてくる話題は必ずある

自分の言うことを相手に聞いてもらうために大切なのは、相手の言い分をよく聞くこと。

谷原誠の名言|自分の言うことを相手に聞いてもらうには

重要なのは、相手の考えをできるだけ正確につかむこと。相手のニーズがどこにあるのか。何をしたくて、何をイヤがっているのか。彼らの考えに合わせて、自分の主張をすれば、相手も聞く耳を持ってくれるし、多少ムリな主張も通るものです。

谷原誠の名言|相手の考えに合わせて、自分の主張をすれば、相手も聞く耳を持ってくれる

最後に花を持たせ、相手に「勝った印象」を残すことで、負けたという感情を薄めることができます。私も弁護士として和解交渉をする時は、10割勝つケースでも、最後に1割譲歩します。こうすることで、依頼者が相手から恨みを買わずに済むのです。

谷原誠の名言|10割勝つケースでも、最後に1割譲歩すべき理由

人は誰でも相手に認められたいと考えています。「確かにその通りです」「おっしゃるように、そういう面があります」等と、相手の話を肯定していくと、相手は「認められた」と感じ、その後は好感を抱いて話をするようになります。

谷原誠の名言|相手の話を肯定していくと、相手は「認められた」と感じ、その後は好感を抱いて話をするようになる

先送りした仕事は、後になるほど億劫になるものです。つまり、意思の弱い人こそ「すぐやる」ことが必要なのです。

谷原誠の名言|意思の弱い人こそ「すぐやる」ことが必要

自分の能力を客観的に見ること。自分の処理能力を把握できれば、「今始めないとマズイぞ」と、適切なタイミングで自分に指令を出せます。

谷原誠の名言|自分の処理能力を把握することが大切

思考のスピードが遅くても、気に病むことはありません。多面的に物事を考え続けていれば、よい結論にたどり着く確率も高まっていくはずです。

谷原誠の名言|思考のスピードが遅くても、良い結論にたどり着ければいい

よい結論にたどり着くための基本は、なるべく多くの時間を使い、思考の幅を広げて考えてみることです。途中で考えるのを諦めてしまえば、それらに到達できないのは当然のことです。

谷原誠の名言|途中で考えるのを諦めてしまえば、良い結論に到達できないのは当然

着目すべきなのは、他業界での成功事例です。たとえばコンビニ、ホテル、企業でいえばアマゾンなど。成功している彼らには、何らかの成功の要因があるはずです。それを考えて、自分の業界に取り込めないかどうかを探ってみることです。

谷原誠の名言|他業界の成功事例に着目し、自分の業界に取り入れる

交渉に臨むすべての人に共通して言えることが、大きく分けて2つあります。

  1. 自分がいま交渉の場にいるのは「問題を解決する」という目的があってのことで、それを忘れないこと。
    交渉の途中でどんなことを言われようと、自分がどんな気持ちになろうと、最優先すべきは問題の解決です。それ以外のことにとらわれてはいけません。
  2. 人間関係と問題を分離すること。
    交渉によって相手と気まずくなったら嫌だなと思うかもしませんが、それと問題を解決することは別です。感情に流されると、まとまる話もまとまりません。

以上、2つを守るだけでも、交渉はこれまでとかなり違った展開を見せるはずです。

谷原誠の名言|交渉を有利にするための2つのポイント

ところで、これを読んでいるあなたは、「質問の効用」をどんなときに実感しますか?
……いま私の質問を読んで、あなたはとっさに質問の答えを考えてしまったと思います。よほどひねくれた人でない限り、それが自然な反応です。じつは、これこそが質問の機能なのです。質問することは相手の思考を支配することです。

谷原誠の名言|質問は相手の思考を支配する

私もかつてはマイナス思考でしたが、司法試験の勉強中に「絶対に受かる。そのためにはどうすればいいか」とHOWの質問を習慣づけてきたことがきっかけで、プラス思考に切り替わりました。自分に対する適切な質問は人生を変える力もあるのです。

谷原誠の名言|自分に対する適切な質問は人生を変える

仕事が上手くいかないと「なぜ駄目なんだろう?」と自問する人は多いと思うのですが、WHYを問うと「あのとき努力しなかったから」「上司との相性が悪いから」といった不毛な思考に陥りがちです。そういう場合は、「どうやったら仕事が上手くいくか」とHOWの質問をするのが有効です。「これから何をしたらいいか」と、思考が前向きな方向に自然と向かっていきます。

谷原誠の名言|不毛な思考から抜け出すには

質問による思考のコントロールは自分に対しても有効です。自分に適切な質問をすることで、自分の思考の方向を変えることもできます。

谷原誠の名言|自分に質問することで、自分の思考の方向を変えることができる

説得の場面で有能な営業マンがよくやっていることですが、自分の希望が受け入れられるという前提で質問するという方法があります。「うかがってもよろしいでしょうか?」ではなく、「いますぐうかがえるのですが、明日改めてうかがうのとどちらがよろしいですか?」と聞くと、相手は無意識のうちに「今日か明日か」と考えはじめ、「訪問を断る」という選択肢が浮かばなくなってしまいます。

谷原誠の名言|相手に断られない説得の方法

質問をする際にはマナーを逸脱しないことに注意が必要です。質問したら相手の答えをちゃんと待ち、答えに対してコメントを返してから次の質問に移る、という「質問→回答→コメント→質問」のサイクルを守ること。そうしないと、相手は責められているなどと感じて、口をつぐんでしまう可能性があります。

谷原誠の名言|質問をするときの注意点

私たち弁護士にとって、依頼人とのやり取りや法廷の尋問で質問することが欠かせません。いわば弁護士は質問のプロです。それはたくさんの質問をしているだけではなく、目的を明確にしたうえで訓練をしているからです。たとえば法廷での尋問には、「依頼人にとって有利な情報を引き出す」という明確な目的があります。この目的を意識して実践を繰り返すから質問力が磨かれるのです。ですから、質問力を高めるためにまずやるべきなのは、自分にとっての質問の目的をはっきりさせることです。

谷原誠の名言|弁護士の質問力の磨き方

質問の際に「どういう目的で尋ねるのか」を意識している人は少数派です。質問力を身につけたいなら、目的が曖昧なまま質問することは非常に損なことです。

谷原誠の名言|質問の目的を明確にすることの重要性

新しいことを始めるには、これまでやってきたことを犠牲にしなければいけない。例えばTOEICスコアのアップが目標ならば、テレビや飲み会の時間を犠牲にする必要がある。その覚悟があるかどうかを、自問してください。

谷原誠の名言|新しいことを始めるには、これまでやってきたことを犠牲にしなければいけない

相手が答えやすいようにするためには、ストレートすぎる質問を避けることも重要。関係がうまくいかない同僚には「なんか避けてない?」とストレートに聞くより、「チームのみんなとうまくやっていきたいんだけど、どうしたらいいのか、アドバイスをしてほしい」と質問するほうがいいでしょう。

谷原誠の名言|ストレートすぎる質問を避ける

私の経験から思うに、強引に主張してくるタイプの人は、ひとつの物事に対して使えるエネルギー量が決まっています。ですから、話す機会を何回かに分けることで、こちらが耐えられる範囲でエネルギーを消費させることができるのです。

谷原誠の名言|強引に主張してくるタイプとの交渉は回数を増やす

最近増えているのが「ちょっとしたことで傷つきやすい人」。部下がこのタイプだと、おちおち叱ることもできず、なかなかやっかいです。傷つきやすいのは、自信がなくて自己評価が低いためです。そこにさらに自己評価を落とすような言葉をぶつけてしまうと、深刻なダメージになり、こちらのいいたいことなど伝わらなくなってしまうのです。こういう人への対処法は、「評価」ととられないような言葉を使わないことです。「これからどうすればいいと思う?」といったフレーズで、自分で問題に気づかせるように促すのが効果的です。

谷原誠の名言|傷つきやすい部下の傾向と対策

「のらりくらりと話をそらす人」。このタイプへの対処法はシンプルです。話をそらすポイントが相手の弱点なのですから、こちらはそこに集中すればいい。

谷原誠の名言|話をそらす人への対処法

強引に主張してくるタイプには、相手がエネルギーを使い果たすのを待つのが有効です。待つ方法については、残念ながらじっと亀のように耐えるしかないでしょう。テレビゲームでいえば、ずっと「防御」のコマンドを選択してチャンスを狙って耐えるイメージです。しつこく要求を突きつけられると、つい譲歩をしたくなってしまうかもしれませんが、それでは相手の思うつぼ。このタイプに譲歩してしまうとさらに押し込まれて、もっと辛くなるだけです。とくに会話に苦手意識のある人は、へ夕にしゃべればつけこまれる可能性がありますから、無理に会話を膨らませる必要はありません。言葉少なに「応じられない」ということだけを伝え、相手のガス欠を待つことです。

谷原誠の名言|強引に主張してくるタイプと交渉するときには

ビジネスには交渉が伴うものですが、そこでは「強引に主張してくる人」が非常にやっかいな相手になるでしょう。このタイプは、自分に都合のいい同意を得るために話を組み立ててきます。要するに、自分のいうことを聞かせたい、自分の世界だけで生きていて、相手のことを思いやろうとしない。だから交渉でも強引で押しが強いわけです。とはいえ、このタイプにも弱点はあります。それは、交渉にエネルギーを集中するために、そのぶんエネルギーの消費が早いということ。それを頭に入れておけば、エネルギーを使い果たすのを待つことでラクに話を進めることができます。

谷原誠の名言|強引に主張してくるタイプの弱点

弁護士の仕事でも、依頼者がダラダラと長話をすることはあります。たしかにムダな部分も多いのですが、じつはこの長話のなかに、訴訟で勝つ決め手になるような有益な情報が散らばっていることも多いのです。おそらく、こうしたことは商談の場合でもあるのではないでしょうか。一見ムダな話のなかに相手の本当のニーズが隠れている。いってみれば、長話のなかには「宝」が埋まっているのです。これを遮ってしまうのはもったいない話です。

谷原誠の名言|長話のなかには「宝」が埋まっている

ビジネスの場で出会うやっかいな人の典型として「話が長い人」がいます。たとえば早く商談を進めたいとき、取引先の担当者がこのタイプだと苦労することでしょう。対処法としては、基本的には「長い話でも聞いてあげられる自分になる」ことを目指すのがいいと思います。

谷原誠の名言|長い話にはつきあう

「あなたはいつもそうだ」「Aさんはルーズなところがありますね」。そう否定されれば傷つき、言った相手の意見に聞く耳を持たなくなる。人格否定をしないコツは、「あなたは」と言うのをやめること。代わりに「私は~」を口癖にすると、会話が自分の話に絞られ、他人の批判はしなくなります。

谷原誠の名言|人格を否定すると相手は聞く耳を持たなくなる

自分の立場が弱いなら、いったん折れて相手の主張する本音を探ることです。それがわかった上で自分の意見を言い、落としどころを見つける。こうすれば、無用のケンカをしなくてすむでしょう。「気になる点はどこですか」などと質問して、相手の譲れない点をハッキリさせれば、そこで主張をぶつけることを避けられます。

谷原誠の名言|相手の譲れない点をハッキリさせれば、そこで主張をぶつけることを避けられる

こちらの選択肢が一つしかないと、それを押しつけることになり、相手は「負けまい」と反発します。しかし、「これならどうですか?」「あの方法は?」と多くの選択肢を示して、その中から選んでもらう。そうすれば、他人の意見でなく、自分で選んだ意見となり、相手の「負ける」感覚は薄れます。

谷原誠の名言|複数の選択肢を示すことで、相手の「負ける」感覚は薄れる

1対1で話すと、互いの感情が高ぶった時に、ケンカに発展しやすくなります。どちらの味方でもない中立な立場の人がいると、一方が熱くなった時になだめたり、冷静さを取り戻しやすくなります。ただし、他人がいる前で、相手を否定すると、「人前でメンツを潰された」となり、相手の怒りが増幅するので、ご注意を。

谷原誠の名言|どちらの味方でもない中立な立場の人を加えて話す

厳しいことを言われても、穏やかな表情を崩さず、相槌を打って、相手が話しやすいようにしましょう。人は、他人の些細なクセを敏感に感じ取ります。貧乏ゆすりや、やたらと足を組み替える等落ち着きのない様子は、「自分との話は退屈」などと不安を抱かせ、不愉快な気分にさせます。

谷原誠の名言|人は、他人の些細なクセを敏感に感じ取る

「仕事を先延ばしにする人」は3日前、1週間前、ひと月前にできていたはずの仕事に追われ、仕事ぶりにも余裕がなくなります。対して、「すぐやる」人は、仕事が終わった時点で次のプラン、つまり未来に視点を向けることができます。結果、仕事の内容も生産的なものになるのです。

谷原誠の名言|仕事を追う人、追われる人

受信したメールは、できるかぎりその場で返します。メールを溜め込む人は、「読む・考える」のあと、いったん停止して他の仕事をしているのではないでしょうか。すると思考が途切れてしまうので、再び取り掛かる際に「読む・考える」を最初から繰り返すことになります。この二度手間が、時間のロスを生むのです。

谷原誠の名言|メールを溜め込む人の傾向と対策

お断わりやお詫びなど、言いづらい内容のメールを書かなくてはならないときは、億劫になって先送りしがちです。この場合は「下書き」を活用するのがお勧めです。下書きなら比較的気楽な気持ちで、すぐ取りかかれるでしょう。簡単に返信文を書いておき、少し時間をおいて内容を確認し、適宜調整して送信すればOKです。このようにタスクを細分化すれば、心理的ハードルを上手に下げられます。

谷原誠の名言|タスクを細分化すれば、心理的ハードルを上手に下げられる

すぐ返せないメールとは、いわゆる「重い仕事」です。調べ物や考えごとが必要な内容であることが多いでしょう。それを前にしたときに「大変だから、あとに回そう」と漠然と考えるのが間違いのもと。「あと」をいつにするか、その場で決めることが不可欠です。調べ物にかける時間、返信を書く時間をスケジュールに組み込んでおけば、確実に処理できます。

谷原誠の名言|あとでやるの「あと」をいつにするか決めることが大切

強気な人は交渉でどうしても勝ち負けにこだわり、最終的に損をしていることが少なくありません。その点、気弱な人はいい。勝ち負けにこだわらないから変なプライドもなく、相手に譲歩すべきときはすんなり譲歩できます。また、気弱な人は周囲の状況に敏感なので、実はその場に適した対応ができます。交渉において「気弱な性格は武器になる」と私がいうのは、こうした理由からです。

谷原誠の名言|交渉で気弱な性格は武器になる

私が交渉において最も重視しているのは、「勝ち負けにこだわらない」という考え方です。交渉というと勝ち負けを意識しがちですが、そうすると目が曇って大切なことを見逃します。たとえば、弁護士の仕事は依頼者の問題を解決することです。問題が依頼者に最も有利な状態で解決すれば、裁判に勝とうが負けようが関係ありません。これは一般の交渉事にしても同じで、商談なりなんなり自分に有利に解決するためのひとつの方法として交渉があるわけで、交渉自体の勝ち負けには、さほど意味がないんです。

谷原誠の名言|交渉事では自分の目的が達成されるのであれば負けてもいい

強気というのは一見、交渉事に有利に思えますが、かつての私のように強く押しすぎて相手を不機嫌にさせて交渉決裂、なんてことにもなりかねません。

谷原誠の名言|強気な交渉の落とし穴

いつも交渉に勝てないと悩んでいる人の多くは、自分の気弱な性格に問題があると考え、そんな自分を変えたいと思うのでしょう。けれど、私が声を大にして言いたいのは「自分を変える必要はない」ということです。ずっと強気な自分を演じ続けられるのならそれはそれでいいでしょう。しかし、多くの場合、本来の自分と演技している自分が矛盾しているとストレスが溜まります。ですから、心の健康のためにも性格は変えない方がいいと思います。また変える必要もありません。

谷原誠の名言|交渉のときに自分の性格を変える必要はない

司法試験に合格したころには、もう誰にどんなことを言われても勝てるような気がしていました。ところが、いざ交渉の場に臨むと、話が全然まとまらない。相手をやっつけることはできるのですが、強気で押せば押すほど結果は悪い方向へ進んでしまうのです。いま思えば、議論のテクニックばかりに走って人間の本質を見失っていたといえます。人間は感情の生き物なので、相手の感情に配慮し、コントロールすることが交渉事をまとめるカギになります。

谷原誠の名言|交渉事をまとめるカギ

異業種の成功事例を応用したいい例はフォード社です。昔、自動車業界では、静止した状態で置かれた自動車の周りを作業員が取り囲み、組み立てる方法が一般的でした。あるとき、創業者のヘンリー・フォードが食肉工場を見学に訪れた際、食肉がベルトコンベアで室内を移動しているのを目撃したのです。自動車を大量生産できる仕組みをずっと考えていた彼は、そこでひらめいたといいます。食肉工場の肉のように、車ごとベルトコンベアに載せて工場内を移動させればいいのではないかと。ライン生産を導入した結果、作業員はライン上を次々と運ばれてくる自動車の一部分を組み立てればいいということになり、作業効率が飛躍的にアップしました。大量生産が実現したというわけです。

谷原誠の名言|異業種の成功事例を応用することが大切

やっかいな問題が目の前にあるとき、解決までのプロセスをいくつかにわけて、いまやるべきことを特定します。まずはそれを片づけて、残りは別の機会にやればいい。そうすれば、いまの段階で心を煩わせるものは消えるでしょう。

谷原誠の名言|いまの段階で心を煩わせるものを消すには

悩んでいることのプラス面とマイナス面を書き出すことをお勧めします。雑念とは、忘れたくないために頭の中にくすぶっているもののことですから、もしそれがあるなら、紙に書き出して忘れてしまいましょう。そうすれば、脳みそを煩わせる必要もありません。

谷原誠の名言|悩んだら紙に書き出して頭の中から出すことが大切

どうしても悩みに気をとられ、目の前の仕事に集中できないのなら、いったん悩みに真正面から向き合うのもひとつの方法です。そこで一応の結論を出して、仕事に戻ってくればいいでしょう。

谷原誠の名言|悩みに気をとられるなら、いったん真正面から向き合い一応の結論を出す

私はあまり雑念を抱かないほうです。なぜなら、やるべきことを片っ端から片づけていくので、「あれをやらなきゃ」と考える必要がないからです。

谷原誠の名言|やるべきことを片っ端から片づけていくことが大切

気づきが記憶に残るのも、普段から必死に考えるのも、裁判に絶対に負けたくないという強い気持ちがあるからです。そうでなければ悔しさも感じませんし、どすれば勝てるかを必死に考えることもないでしょう。仕事にれだけ真剣に向き合っているか。考えるという行為の源はそこにあるように思います。

谷原誠の名言|考える行為の源は仕事に真剣に向き合うこと

短絡的に考えることは、法廷では失敗や敗訴につながります。失敗を繰り返さないためにはどうすればいいかを日々考えることが、多面的に物事を見る訓練になっていたと言えます。

谷原誠の名言|多面的に物事を考えられるようになるには

これは新人の頃に多かったのですが、依頼者の話だけで物事を判断して裁判を闘おうとすると、相手側から思いもよらない主張が出てくることがありました。そうすると、自分が窮地に立たされるわけです。

谷原誠の名言|一面的な情報で判断すると窮地に立たされる

聞きたいことは一つでも、質問の仕方はいくつもあります。雑談にせよ、商談にせよ、質問をしたくなったらいくつかの聞き方の候補を考えて、最適なものを選ぶ。そのうえで、もっと良い聞き方がないかも考えてから、実際に質問をする。そして、相手の反応を見て、良かったところ、悪かったところを反省する。相手に好かれる質問ができるようになるためには、この練習を日々、繰り返すことです。

谷原誠の名言|質問をしたくなったらいくつかの聞き方の候補を考えて、最適なものを選ぶ

話は聞いてもらえるけれど、なかなか受注に結びつかない取引先があるとします。そのときは、「当社の製品にプラスアルファする点があるとしたら、なんでしょうか?」のようにアドバイスをもらう形を取ることで、相手は気軽に話すことができますし、しかもそのアドバイスから「どんな提案をすれば契約してもらえるのか」という問題の答えも見つかるでしょう。

谷原誠の名言|アドバイスをもらう形を取ることで、相手は気軽に話すことができる

相手への質問以前に、自分にどんな質問をするかが重要。相手と会話するにあたって「この人はどんな人だろう?」のような質問を自分にしてしまうと、相手の良いところも悪いところも見えてきますが、「この人から何を学べだろう?」のように自問すると、その人の良いところを探す方向でしか考えられなくなります。質問が持つ強制力を利用して、相手に好意的なマインドセットに自分を導くことができるわけです。

谷原誠の名言|自分にどんな質問をするかが重要

相手の話を聞かずに、自分の主張ばかりすると、相手はやり込められた気分になります。だから先に、話してもらいましょう。先に聞くことは、いわば情報収集です。そして、得た情報から自分の話を展開していくことができます。例えば新規企画の案件なら、コストやリスクなどの中から、相手が何を重視しているかがわかる。それを踏まえ、「コストは~」と相手の関心に絞って話すと、聞き入れてくれるようになります。

谷原誠の名言|自分の主張をする前に、相手の意見を聞いて情報収集する

誘導質問をされると、相手の都合のよい展開にどんどんなっていく。それを不快に感じる人も多い。誘導質問とは知らずに使っている人は、それを自覚した方がいい。例えば、モノが売れても、売った人や商品、企業の評判が落ちてしまう危険性がある。相手が後で「騙された」と苦情を寄せてトラブルに発展するケースもあります。

谷原誠の名言|誘導質問を不快に感じる人も多い

自分の意見に対して、最初は反対していた上司が最後に渋々通してくれた時、「意見を認めさせた」「議論で勝った」と喜んではいけません。上司は、部下に「負けた」感情を引きずっていて、あとで足を引っ張る可能性もあります。そうならないためには、上司に感謝をすること。加えて「不完全な部分もあるので、今後もご指導下さい」と伝えることです。そうすれば、上司のプライドも保たれます。

谷原誠の名言|上司のプライドにも気を配る

相手が「負けた」と感じるとあとが残ります。逆にいえば、こちらの主張が通っても、相手に「負けた」と思わせなければ、あとが残ることはありません。重要なことは、勝とうとする心を捨てること。話し合いや議論をする時、相手同様、あなたにも「意見を通したい(勝ちたい)」心があるはず。それがある限り、勝っても負けても相手とのシコリは残ります。相手に「勝った」と思わせておいて、こちらの主張はしっかり通して、実質的に勝つ。これぞ大人のケンカです。

谷原誠の名言|重要なことは、勝とうとする心を捨てること

谷原誠の経歴・略歴

谷原誠、たにはら・まこと。日本の弁護士。愛知出身。明治大学法学部卒業後、司法試験に合格。主に企業法務、事業再生、交通事故、不動産問題などを扱っている。みらい総合法律事務所共同経営者。テレビのニュース番組で解説としても活躍。主な著書に『人を動かす質問力』『思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術』『弁護士が教える気弱なあなたの交渉術』『するどい「質問力」』『同業の弁護士から「どうしてそんなに仕事ができるの」と言われる私の5つの仕事術』ほか。

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