田中仁(経営者)の名言

田中仁(経営者)のプロフィール

田中仁、たなか・ひとし。日本の経営者。メガネ・ファッション雑貨のJINSを運営するジンズの創業者。群馬県出身。高校卒業後、前橋信用金庫(のちの しののめ信用金庫)、スタジオクリップなどで実務経験を積んだのち、25歳でジンプロダクツ(のちのジンズ)を創業。同社を大きく成長させた。

田中仁(経営者)の名言 一覧

怖い決断だったけど、僕は選択するときに「厳しい方」を選ぶようにしているんです。抵抗が強い方が高く飛べる。そういうものでしょ?


考える素材が足りないのに、悩んでいるのは時間の無駄だ。


いつも無我夢中。先が見えないなか、自分の思いだけを信じてこれまでやってきました。まさに「フォースの赴くままに」という感じです。


起業するという夢を持ちながら大企業に勤める人がいますが、起業するならむしろ小さな会社に入って、経営の「け」の字から勉強したほうが身になるかもしれない。


まず社員がJINSのファンでないと、お客様をファンにすることはできない。そこに気づいたら、他社との競争にはあまり興味がなくなった。


数値目標がビジョンだと、社員は疲弊してしまう。ビジョンを何に置くかは非常に重要。ビジョンがあるから、製品や戦略もどんどん立ってくる。


企業の成長は広告宣伝とか表面的なことではなく、人であり商品である。けれども商品は人がつくるのだから、最終的には人がすべて。人を中心とした経営をして行かなくては長期的な成長はあり得ない。


お客様を見て仕事をする。それが商いの基本。


僕は、メガネ業界とは畑違いのアパレル雑貨事業で起業したので、業界の慣例をやめるという思い切った転換ができた。


失敗しないと見えてこないことも多い。どんどん失敗したらいい。


ビジネスはシンプル。顧客に喜ばれ、社員に喜ばれ、世の中の役に立つ。これができたら、ビジネスは必ず成功する。


突飛な商品であってはいけない。普段のライフスタイルの中の延長線上に新製品がなければ、広がらない商品になってしまう。


商品のアイデアは偶然生まれることもありますが、自分たちがそういうものを作りたいという思いがあれば何かしらヒントが出てくるもの。


新しいライフスタイルを作り出すことが、非常に大きなビジネスチャンスになる。


ブレークスルーのきっかけというのは、ピンチの時。危機に陥った時が、その人の能力が最大限活用できる、チャンスの手掛かりを掴める。


世の中に足りないもの、補完できる商品が開発されれば必然的に消費者の支持を勝ち取ることができる。


周りが反対していることにこそ、鉱脈がある。ビジネスは、人と違うことを思いつき、実行することでしか成果は出ない。


ビジネスの中では必ず、大勝負をしなければいけない場面がやってくる。


絶体絶命の場面で逆転弾を打つには、三振をするリスクを冒してでも、振り切るしかない。


人生には一度か二度は、自分の進退を賭けた勝負をしなくてはいけない場面がある。


100人中、100人が賛成するようなアイデアは危険。


低価格競争のときも、追随企業は無数に現れたが、最後にはほとんど生き残らなかった。顧客はちゃんと品質を見抜く。


志を定めたことが一番大きかった。


取り返しの付く判断は即決し、後で大きな影響が出る判断は答えが出るまで寝かせるようにしています。


大事にしているのは、ブレないビジョン、方向性、判断。


「我々はどういう企業であるべきか」を軸に製品開発を行っています。発想ありきではありません。


社長が方向性を明確に示さないと、組織は崩壊する。


迷ったときの判断基準は、自分自身が納得できるかどうかです。色々な条件に合わせて妥協した決断は、絶対に上手くいきません。


日本人は安定を求めますが、安定に成長はありません。


難しく考えず、それぞれ自分ができることをやればいい。


誰かが何かを実現すれば、それに呼応する人が少なからずいるはず。


いい時には新しい種をまかなければならない。


業界の常識とは違う、9割の人が反対するようなところに、ビジネスの金脈がある。


「業界の非常識」と言われれば言われるほど、その業界にはチャンスがある。


経営者の役割は社員に対して明確な方向性を示すこと。つまり、社員の戸惑いをなくすこと。


誰と仕事をするかが一番大事だと思っていますので、この人ならば大丈夫だと確信した人にこそ海外地域を任せます。


大変なときが面白い。自分にとっての成長のチャンス。


社長の多くは気が小さく、そうでないと成功しない。気が小さいからこそ小さいことから真剣に、慎重に考えるのです。


何の取り得もなくても、振り切ってチャレンジすれば成果を納めることができる。


経営者は本当にピンチなときに進退を決するような決断をしなければならない。


自分がどんな人生を歩んだら納得できるかという考え方が大切。


年数が経つと熟成されてお酒が美味しくなるように、ビジネスの中で人一倍色んな多くの経験ができるとそれだけ成長にも繋がる。


世の中の人が納得し、安心出来るものの上に成り立たないとビジネスは発展しません。


世の中に対して、サプライズを提供したい。新しいものを提案したい。


始めからビジョンとか志とか格好いいことを言わなくてもいい。それは行動していくうちに出てくるもの。逆に言えば行動しないと分からない。


社員一人一人が愛する仕事をしている自覚を持つことが大切です。一人の人間が大きな影響を及ぼします。


弊社は大きな壁を乗り越えなければいけない時期だと認識しています。でも、それは次の成長の大きなチャンスだと私は思っていますし、ワクワクしています。


大変な道を選んでおいてよかった、という経験は他にも数えきれないほどあります。苦しいことに正面から向かっていくからこそ、壁を乗り越えられるのです。


人との関係においては、積極的なアプローチをするとむしろ相手は逃げてしまうのではないでしょうか。自然体でいれば、いずれ「時」が来るものです。


環境の変化によって刺激を受けるのは良いものです。人間は刺激がないとダメだと思います。


明確なブランドイメージがなければ「ワン・オブ・ゼム」になってしまう。


スタッフに対する教育は時間とカネをかけて地道にやるしかない。


組織の改革で重要なのは、社長である私自身が扇の要となり、会社全体の方向性をもう一度すり合わせて各事業部のマネジャーを束ねることです。


打開策が見つからなかったとき、社員と腹を割って話し合いました。すると、みんないいアイデアを持っていたんです。日々、現場でお客さんの声を聞いていますから。


「選択と集中」を心がけ、従業員にも強く求めています。余計なことに時間をかけず、大事なことにしっかり時間を割くという意味です。


私が目指しているのは、「人類全員がメガネを着る市場」を創出することです。


これまで成功と同じくらい、失敗も経験してきました。でも今振り返ると、失敗はすべてその後の成長につながっています。今では失敗すると「また成長できる」とうれしくなる。


物事を人と違った視点で見ることができる「同化しない人」だけが、イノベーションを起こせる。


イノベーションは常識的な人には起こりません。私が知る成功した経営者はほぼ全員、ある種の非常識人です。大手企業で出世できるような人は一人もいない。


結局、どういう会社にしたいかという明確な志に尽きる。ただ、ぼんやり業務に打ち込んでいるのとは成長のスピードが全然違う。


企業というのは、トップの確固たる理念が社員に浸透し、双方のベクトルが定まった時に最大限の成長を可能にする。


ビジネスはチャレンジ。チャレンジ精神を失った人間や組織に成長はない。


組織というのは、頭が変わらないと変革は無理。


我々はベンチャーですから厳しくなった時こそ、一人ひとりに新たな挑戦を促すことが重要。


力というのはピンチを迎えた時に付くもの。


私はもともとメガネが好きだったというわけではないのですが、商売すること自体が好きなのです。実家が商売をしていたこともあって、「自分もいつかは起業したい」と昔から思っていました。


サンフランシスコは8月8日にグランドオープンしました。かの地でアイウエア文化を広めたい。アメリカは難しいからこそ、チャレンジしたい。


物事を拡大して見ることで、人生を無限に広げていけるような、そんな商品やサービスを提供していかないと成長は難しい。


技術は大切ですが、そのものを通して、どういう人生、どういうライフスタイルをもたらすかを提供できないと成長はない。


まずやってみないと分からない。やって成功することもあれば失敗することも当然ある。しかし、失敗は気付きを与えてくれるため、その次の成功のタネになる。


大切なのは人と違う視点を持つということ。たとえば森を見た時、9割の人は森にしか見えない。しかし人によっては、それが豊富な食材の宝庫に見えることもある。


ビジネスは厳しい。いつでも転落する可能性を秘めている。信金時代、資金繰りに窮して夜逃げしたり自殺したりする経営者も見ました。


本気になることは、自分への最大にして最良の投資です。目の前の仕事に本気で取り組めば、それは自分の血となり肉となり、周りからも評価されるはずです。反対にサボって適当にやれば、一見、得するように見えても、自分の力にはならず、周りからも評価されない。結果として大きな損になるのです。


もしかしたら「本気で取り組めるものがない」と悩んでいる人がいるかもしれません。でも、本気というものは対象が先にあって出てくるものではなく、何かに取り組んでみて初めて、自分の内から湧き出てくるものではないでしょうか。


メガネ事業に進出しようとしたとき、周りからずいぶん反対されました。雑貨の事業が好調でしたから、「二兎を追う者は一兎をも得ず」なんて言われて。でも、そう言われてやめるぐらいなら、最初から起業なんてしていません。勝手にバラ色の未来を思い描いて、成功すると本気で信じる。新しいことを始めるには、そういう闇雲なエネルギーが必要なのだと思います。


雑貨の製造卸業が順調に伸び、「余裕のあるうちに何か新しいことをしなくては」と考えていたときに、たまたま訪れた韓国で、日本ではあり得ない安さでメガネが売られていたのを見ました。いろいろ調べてみると、日本のメガネ業界は、メーカーや販売店が非常に高い利益を得る半面、顧客は品ぞろえや納期、そして何より価格に不満を持っていることがわかりました。これらを解消すればビジネスになるのでは……。そう思ったのが、「JINS」を始めたきっかけです。


私は24歳のときに雑貨の製造卸会社を興しました。雑貨事業全体は順調だったのですが、そこに至るまでには会社の存続が危うい場面が何度もありました。それで、「いいことは長続きしない」ということを学んだのです。


チューリップの根っこにバラの花は咲かないでしょう。逆に根っこさえしっかりすれば、枝葉の部分はおのずと決まってきます。ビジョンが決まればやるべきこともおのずから決まってきます。


もし、赤字部門を任されたなら、まずいろいろな人の話を聞いて回り、問題の本質を見つけなければなりません。そして明確なビジョンとシナリオをつくり、従業員のやる気に火をつけることです。


当社に限らず多くの会社を見ても、生きるか死ぬかという局面での踏ん張りが次の成長につながっています。だから赤字部門を任された人は、腐らずにラッキーだと思って欲しいのです。赤字部門の立て直しは面白いし、実現できたら会社の伝説の人になれるのですから。


改革に先立ち、店長以上の全社員を熱海に集めて決起大会を開きました。赤字である現状と、このまま改革を行わなかった場合の最悪のシナリオを示して危機感を持たせる一方、今後のビジョンと改革シナリオを伝え、全員のベクトルを合わせていきました。とくに本部の社員には一人一人に意識改革を求めました。


世の中の多くの会社を眺めても、みな勝つための戦略は考えていますが、「我々は何のためにこの事業に取り組んでいるのか」というレベルにまで落とし込んでいる会社はあまりありません。やはり事業の根っこである志がしっかりしていなければ、いくら枝葉の戦略や戦術だけいじってもうまくいきません。


2008年度決算で赤字に陥りました。その要因のひとつは、上場し資金調達できたが、ゆえ甘い判断で次々に新規出店をしてしまったことです。戦略を間違え、気も緩んでいたのです。


像の歪みの少ない薄型非球面レンズを標準搭載し、4プライスでどんなレンズでも追加料金ゼロという販売形態に刷新しました。こうすると原価が上がってしまうため、利益を確保するには客数を増やし、人時生産性を高めなければなりません。苦しい決断でしたが、ビジョンに従って突き進み、商品企画、生産、流通、販売まですべてを見直しました。
【覚書き|2008年に赤字に転落してしまった当時を振り返っての発言】


この株価は御社には将来性がないと思われている、ということです。

【覚え書き|メガネのJINSの株価が41円だったとき、同社の田中仁社長に言った言葉】


当社は、「視力が悪いからメガネをかける」のではなく、パソコンを使うから、花粉対策用にとメガネのマーケットを拡張してきました。メガネを大量に安価で販売したいのではなく、常にイノベーターでありたいと考えています。


当社は、メガネの付加価値を模索し、世の中に提案してきた会社です。常に新たな機能を考え商品に反映させていくというビジョンを持って商品開発を行っています。


組織のビジョンがなければ、製品やサービスで他社に勝つことはできても、会社を永続させることはできません。


組織ビジョンを決めただけでは大きな変化は望めません。決めた組織ビジョンに基づく仕組みを、現場の細部に至るまで落とし込んでいくことが大切。


個人の視点から物事を判断するような、私利私欲に走る人は信頼出来ません。お金の使い方が綺麗であることは当然として、会社全体の視点から物事を判断する人を育てたい。


強い経営者とは真剣勝負をくぐり抜けた人。真剣勝負とは読んで字のごとく真剣なので、負けたら斬られて死にます。そこを斬られずに生き残った人は強い。


勝負どころでは、フルスイングすることが大切。エア・フレームの勝負を振り返ってみても、保険を持っては駄目だと感じました。思いっきり振り切らないと、成功するものも成功できない気がします。上手く行かなかったら、次があるさではいけません。


究極的には、「メガネをしていない人は恥ずかしい」という時代を作りたいと思っています。視力のいい人もメガネをかけるのが当たり前、人類が進化して服を着て、靴を履くようになったことと同様にです。


日本人社員にとって、外国人と働くことは刺激になります。


我々は2009年にレンズの度数や薄さにかかわらずフレームと込みでワンプライスで販売するように業態変更しました。それ以後、視力補正メガネの売上を着実に伸ばして地力を付けています。パソコン用メガネとか花粉症対策用メガネといったまぐれ当たりで伸びてきたと言われますが、実際は違います。


たとえ販売数量は多くなくとも、定番商品があるからこそ、幅広い層のお客様が来店し、品揃えに満足していただけるのです。


今までメガネは視力矯正のための道具でした。メガネをかけ換えてファッションを楽しむ文化を提供したい。それ以外にも新しい付加価値があるのではないかと考えながら、事業を進めています。


眼鏡には700年以上の歴史があるのに、ずっと役割が変わらなかった。そこを「眼鏡って、ただ視力が矯正できればいいの?」と視点を切り替えることで新しい市場が生まれた。


iPadを活用しています。移動中も、社内のイントラネットにアクセスして指示を出すなど、返信は誰よりも早くして、時間の管理を徹底しています。


私の責務は、現場がすぐ動けるように、意思決定を早くすること。社員にも会議や資料作成に費やす時間は徹底して削ることを求め、前倒しできる仕事は次々と進める。時間を最大限に捻出して、本当に重要な案件の検討に全力を注ぎます。


自分をさらけ出して、相手に知ってもらおうとすることが大切です。自分の考えを理解してほしいと思うなら、リーダーは相手が自発的に理解してくれることを期待してはいけない。プライドを捨てて自分から積極的に思いを伝えていくべきです。その熱が一人ひとりにいきわたれば、組織として迷いなく物事を進めていける原動力になるのです。


本気で会社を変えようと決心したとき、それまで以上に社内への発信に力を入れました。当時100人ほどいた社員を集めて決起集会を開き、会社の事業価値とこれから進むべき方向性を熱を込めて伝えました。とはいえ、100人を相手にした言葉は100分の1に薄まってしまいますから、今度は7~8人のグループごとに、社員たちと直接話をする機会を設けました。しっかりと聞く姿勢をつくってもらうために、社外の会議室を借りて、膝を詰めた話し合いを行なったのです。


私が社員によくいっているのは、十字のコミュニケーションが大切だということです。上司と部下の縦のコミュニケーション、そして同僚同士の横のコミュニケーションの両方を意識しておくと、周りにいる人たちの考えていることがたいていわかるようになります。そうして日ごろから周囲の考えを理解しておけば、何か協力してほしいことがあった場合も、誰にどのように頼んだらいいか迷わないはずです。


仕事は一人で完結するものではなく周囲の人を巻き込んで進めていくものですから、チームの協力を得るために、相手のことを知らなくてはなりません。


目の前にやるべきことがたくさんあれば、先延ばしをしたらたちまち仕事が積み上がってしまいます。逆にいえば、先延ばしができるということは、まだまだ余裕があるということかもしれません。


弊社のようなベンチャー企業はスピードこそが競争力の源泉です。大げさにいえば、一分一秒でも早いほうがいい。組織としてそのスピード感を保つには、みんながとにかくたくさんの仕事をこなすことです。社員に次々とミッションを与え、進捗度合いを確認しながら期限を区切って実行することが大切です。


自分が何をしたいのか明確でないと、課題にぶつかったときに何を基準に判断をしたらいいかわからず、先延ばししたくなるものです。とくに新しいことに取り組む際には、大きなエネルギーが要るもの。「こうしたい」という意思がなければ、「できればやりたくない」という気持ちが勝ってしまいます。何かを決断して先に進めるには必然的にリスクを伴いますから、そのリスクを無意識のうちに先延ばししているともいえます。要は、気持ちが逃げているんですね。ですから、先延ばしを防ぐためには、自分のやりたいことを明確にして、「何が何でもやるぞ」という強い覚悟をもつことが必要だと思います。


私はもともと物事を先延ばしするタイプではありませんでしたが、決断がより速くなったのは、2009年ごろからです。それ以前は業績が思うように伸びず、苦しい時期もありました。ちょうどそのころ、柳井正さん(ファーストリティリング会長兼社長)にお目にかかる機会があったのです。「あなたの志は何ですか」と問われて、すぐに答えられない自分に愕然としました。このひと言をきっかけに、自分の仕事を振り返り、改めて志を定めました。「私たちがめざすのは、メガネを通して新しい価値を提供し、お客様に喜んでもらうこと」だと。こうして改めて会社の進むべき方向が明確になると、判断基準がよりシンプルになり、それまで以上に物事を先延ばししなくなりました。


「自分は会社で何を実現したいのか」を書き出して見える化しておくといい。目標や指標を明らかにしておくと、判断や決断に迷いがなくなるので、仕事のスピードアップにつながります。


企業の「ビジョン」が定まっていると、仕事の選択基準が明確になり、ムダな時間をかけずに済む。スピード感のある仕事をするためにも、「ビジョン」をしっかり意識すべき。


仕事のスピードを速くするためには、その案件を「会社のビジョンにのっとっているかどうか」で判断し、「不要な仕事」に手を出さないことを徹底しています。


これからの時代、ビジネスの仕組みはどんどん複雑になりますが、一方でテクノロジーの進歩によって業務を処理するスピードが上がる。「時間をかけるべき仕事」かどうかを見極めながら、それ以外の仕事をどれだけ速く処理していけるかが、これまで以上に大切になると思います。


会社にいる時は、会議や来客で時間がふさがるので、まとまった時間が取りにくい。じっくり検討するのは、タクシーの中や、出張の移動中が多いですね。


事業の規模を大きくし、新しい仕事を増やしたいと考えているリーダーなら、なんでもかんでも1人でやろうとせず、人に任せることも考えなければいけません。部下に裁量を与えて、どんどん任せましょう。


ビジネスパーソンに与えられた仕事の大半は、自分一人だけでも進められるもの。すぐに取りかかる習慣をつけましょう。周りの人に影響を与える仕事であれば、なおさら速くこなすべき。


「A案とB案で集客効果が高いのはどちらか」といった議論に時間をかけるのは「ムダ」だと考えています。「やってみなければ効果や結果が分からない仕事」は、とにかく早く決定していくことが大事です。どちらかに「エイヤッ」と決めて、A案がダメならば、次はB案に替えればいい。


「人生は思い通りにはいかない」。この諦念からスタートすれば、気持ちを切り換えられると思います。他人を変えることはできません。変えられるのは自分だけです。そう思えばおのずと、「すべきこと」が見えてくる気がします。


僕が「門外漢」だったことが、奏功した面はある。先入観を持たないことが重要。流行っていることに対して、自分がどう感じるかを大切にして欲しい。


悩み抜いていたからこそ、人の話を真摯に受け入れる準備ができていたのでしょう。大事なのは、本当に謙虚になって、アドバイスを受け入れる準備ができているかどうか。


いまの私の課題認識は、店舗よりもむしろ本部ですね。やはり人員が増えて、業務が多岐に渡るようになってから、誰が何をやっているかを可視化できていない。本当に必要な業務にフォーカスさせて成果を上げていくようにしなければなりません。時間だけ浪費して業務を遂行した気になってしまう傾向も散見しますので、これらを改めアグレッシブな本部にしたい。


私が気を付けているのは、社員一人ひとりが能力を発揮できる環境や仕組みが整っているかどうかです。常に社長がいないと会社が回らない状況ではまずい。


組織の長がワンマンでなければ、組織は絶対にまとまりません。ただ、組織力を潰すワンマンではいけないと思います。


私は、メガネの歴史を変えたい。それは、今までのビジネスの延長線上にいては成し得ません。新しいイノベーションを起こし続ける必要があります。


当社の強みは常識に囚われず、革新的なチャレンジをし続ける企業姿勢だと思います。業績が安定すると守りに入りたくなるもの。しかし我々はそうならず、今でもチャレンジしています。


振り返ると、小さなヒットやバントを狙って行った施策は後に活きません。失敗した時の怪我も小さいからです。でもフルスイングして空振り三振すると、反省も大きくなります。だからこそ学びがあり次に繋がるので、中途半端はいけません。


創業社長の強みというのは、ビジョンを作る過程で真剣勝負をしていること。だからビジョンにも力があるし、組織の中で生きる理念になる。社長が2代目、3代目と代わっていくうちに、立派なビジョンの言葉だけが残り、絵に描いた餅になってしまう傾向があるのはもったいないと思います。


ビジョンを描くには苦しまなくてはダメです。きれいなビジョンを描いても、つらい状況になると変わってしまったりする。そうならないためには、真剣勝負をすること。背水の陣を敷いて「ここで負ければ後がない」という場面で、悔いのないビジョンを描く。それが本当のビジョンです。


私が社員のところに行くだけでなく、社員もまた社長のところに来やすいようにしています。社長室のドアが開いていればいつでも入って話しかけてもいいというルールですし、今度の新オフィスでは、社長室は全面ガラス張りで、社員からは私がいるかどうか、何をやっているかが前以上に一目瞭然です。


何か新しいことを始めるにあたり、決裁書類に上司のハンコをいくつももらって、最終的に社長に上げる……というような仕組みは、弊社にはありません。社員は直接私や上長と話をして、そこで私も意見を言い、議論して、物事を進めていくのです。


周りの人に聞くと、私は「よく話をする社長」ではあるようです。何を話しているかというと、多いのは「なんで?」という質問です。なぜなら、基本的にはどの社員も、担当している分野においては私よりも深く物事に精通している「プロ」だからです。社長の役割は全体を見て判断をすること。そこで間違った判断をしないためには、上がってくる情報を見ているだけでは不十分です。人のものの見方にはどうしてもバイアスがかかります。ですから、データとして整理された情報は「作られたもの」という前提で見たほうがいい。だからこそ、むしろ各分野に精通している社員たちと直接会って質問をぶつけることが大事なのです。


あえて大変な道を選ぶ、苦しいことに正面から向かっていくというのは、言い方を変えれば「より本質的な解決策を取る」ということです。ポイントは、直近の1、2年でうまくいく解決策ではなく、「長期的な成長を考えたときにどうすればいいか?」を考えること。すると、たいていはより困難な道を選ぶことになるものです。


私は、子供のころは楽なほうばかりを選択していました。でも、あるときからそれではダメだと気づいた。とくに、ビジネスを始めてからです。経営者として経験を積む中で、安易な方向に進むとほとんどがうまくいかない一方で、あえて険しい道を選ぶとまず間違いがない、ということを何度も思い知らされたのです。


交流会や勉強会に積極的に参加している方もいらっしゃるようですが、それがやみくもに名刺を集めるだけのものであるとしたら意味がないと思います。そのようなことをしなくても、会いたい人物には「会いたい」と思い続けていれば、機会が巡ってくるものです。実際、ファーストリテイリングの柳井正会長をはじめ、私は「会いたいな」と思っていた方にはだいたい引き寄せられるようにお会いできています。


真摯にやっていれば助けてくれる人が現れるもので、私の場合も懇意にしていたバイヤーが「1980円で売れるエプロンを作ったら大量に買う」と言ってくださり、それが大ヒット。会社は軌道に乗りました。


苦しいときこそ、「まっすぐお客様のほうを向いているか」ということを振り返ってみる時間を作ることが必要。お客様のことだけを考えて商売するのは、当たり前のようですが、経営者としてはなかなか勇気のいることです。


浮き沈みから学んだのは、起業して成功するには、「ビジョンや志がないとダメだ」ということです。「木」でたとえると、ビジョンや志は「根っこ」の部分になります。本当は商売を始める前に考えなければなりません。新しい戦略を生み出す際に必要なものがビジョン、つまり「根っこ」だからです。


サングラスは色々な形状や色があります。レンズの濃さやフレームの形はどういうものが求められるのかという気付きを得て、次の商品開発に活かす。これを繰り返して少しずつ売れるようになり、将来には花を咲かせる。売れないテイストを外して売れる要素を盛り込んだものに変換していったのが勝因です。


サングラスは試行錯誤を経て昨年から、ようやく売れるようになりました。一昨年までは、サングラスが日本人の購買行動になかなか結び付かなかった。日本では「悪い人」というイメージが強かったのかもしれませんね。「日常生活で普通に掛けてもいいもの」ということが、なかなか浸透しませんでした。おそらく、日本人の性格に同質化を求める傾向があるからだと思います。それが、サングラスを掛けている人が増えると、掛けてもいいものとどんどん広がる。その始まりが昨年なのかもしれません。ようやく地道な紫外線啓蒙、ファッションサングラス啓蒙活動か実を結び「普段から掛けていいもの」となった。特に今年は夏前に売り切れてしまい、販売ピーク時に店頭に在庫がないという状況になりました。


メガネには、視力補正、目を守る、よりよく見えるという3つの機能を持たせています。しかし、これは全部外の世界に対してのもの。外の世界を見るものという発想を変えて、内側、つまり「自分を見る」という機能も実現できるのではないかという視点から開発に着手しました。目は心の窓、目は口ほどに物を言う、という言葉からもわかるように、目は非常に多くの情報を有しています。自身の状態を知ることで新しいライフスタイルを提供することを約束します。


世間から認められる良い会社になることが大切。会社に魅力がなければ良い人は集まりません。


失敗を後に生かすためには前もってデータを用意することも重要。


人が考えた通りに上手く運ぶ事はないので、判断する際に勘は必要。


昔の私にはあまり自信がなかったので、人前で何かを話す際はいつも一歩引いていました。しかしやりたい事が明確になると、その様な気持ちはなくなり、むしろ前進するくらいがいいと思うようになりました。


小さな場面でも、自分で考えて決断し、行動することが大切。小さな勝負の積み重ねが、自分の中の価値観や判断基準といった「軸」を作りあげていく。


私はオープンマインドで積極的にさまざまな方々と関わり、意見を聞くことを心がけています。狭い人間関係の中で完結するのはもったいない。より良い結論を導き出し、決断の精度を上げるために、多くの人の意見や異論は欠かせません。


大きな決断の際、私は十人くらいの意見を聞くようにしています。できれば、私とは90度、あるいは180度違う視点を持つ人物が良い。また、できるだけ自分とは違う立場にある人や、年齢層の違う人のほうが良いと考えています。課題がボールで、意見が針のようなイメージだとするならば、あらゆる角度からボールに針を刺していく中で、どこがボールの中心か、つまり本質かがわかってくるのです。


もちろん空振りすることもあります。しかし、自分なりに必死に考えて決断をした末に失敗をしたのであれば、その決断のプロセスと結果を分析することで、次に活かすことが可能になる。


真剣に考え抜いた決断をしたからこそ「こうすればいいのか」というコツを掴める。すると、次に大きな決断をするときに、また振り切ってヒットする確率が高くなる。勝負を重ねるごとに、経験値が上がるので、どんどん決断力は磨かれていく。


スターバックスはコーヒーを飲む習慣を変えていきました。我々は新しいメガネの文化を、今どこにも無く、ジェイアイエヌだから創れる世界に求めていきたい。


人の評価は成果や実績であることが多いですが、それらは本人の力だけではない場合がありますし、チームや人の協力によって得られることのほうが多い。だからこそどれだけクオリティの高い商品・サービスの創造に注力したかと、その人の働く態度(姿勢)を重視しようと評価制度をシフトしているところです。


ややもするとビジョンが単なる数値目標になってしまうことがある。何年後に売り上げや利益を何億円に、何店舗出店という目標は重要。しかし本当に大切なのは、自分たちがどういう価値を世の中に提供するか、という価値目標。


MY CLOSETというメガネのつるの内側に様々な柄を施したオリジナルの商品がありました。年間何十万本も売れている商品でしたが、完成度が低いと考えてやめました。こうして自分たちが本当に納得できる商品に絞り込むのに2年ほどかかりましたが、そのことで足腰が強くなった。


ビジネスパーソンの多くが無意識にやりがちなのが、さほど時間を割かなくてもいい「作業」にムダな時間をかけることです。例えば、会議やプレゼンに使う資料作り。書体や書式、見せ方にこだわって時間を費やすのはムダの典型です。そこに時間を割いていたら、肝心の中身をブラッシュアップする時間が減る。私にプレゼンする時の資料は、「手書きでいいから、A4一枚にキーワードだけ書いて持ってきて」と言ってます。ポイントが絞られている資料ならば、「言葉の羅列」でも意図は十分伝わります。


ヨーロッパで成功している「無印良品」さんの成功理由を考えた時、思うのは、企業のDNAや企業姿勢をきちんと消費者にコミュニケートできているのだと思います。我々のDNAは何で、どんなことをメッセージとして発信していくべきかという「ブランドビジョン」をあらためてブラッシュアップしなければならない時期にきていると思います。米国に進出し成功を収めるには、そこまで準備を整えることが必要です。


ビジョンに支えられて戦略が生まれ、戦略から戦術が導かれ、商品やサービスを実らせる。この順で成長していくのが理想的。会社が育っていくためにビジョンは絶対に欠かせないものだということを覚えておいてほしいです。根っこがしっかりしていないのに果実を一杯に実らせたら、少し風が吹いただけで木は倒れてしまう。成功したのにその後続かず、倒産してしまう会社というのは、そういうケースが多いのですよ。


生活雑貨メーカー勤務時代、営業成績はトップ、企画した商品も大ヒット。「これはいける」と自信満々で会社を退職し、雑貨を企画制作する会社を起業しました。しかし商売は甘くありませんでした。何を作っても売れず、すぐ資金繰りに行き詰まりました。売れなかった原因は、ニーズに沿った商品作りができなかったこと。勤めているときは、会社の売り上げと自分の生活か必ずしも直結しないですよね。だから純粋にお客様のことを考えて仕事ができましたが、起業すると、「もっと売り上げが欲しい、利益が欲しい」という思いに囚われ、お客様のニーズが見えなくなってしまったのです。


高校を卒業して信用金庫に就職したのも、起業するときに役立つだろうと思ったからです。信用金庫には5年弱在籍しました。ノルマに追われて大変なときもありましたが、自分に向いていたこともあり、営業成績もよく、2~3年目以降は新入社員を教育するトレーナーのような役割も与えられました。信用金庫を退職後、起業するまでの1年間、知人に誘われ生活雑貨を扱うメーカーに勤めました。小さな会社でしたから、営業も企画も流通も生産管理もなんでもやりました。一通りの経験ができたことは、後の会社経営で非常に役に立ちましたね。


起業で成功したいなら、第一に「好きなこと」をやることが大事なのではないかと思います。よく「起業したいけど、やりたいことがわからない」と言う人がいますけど、みんな本当は、やりたいことが何かしらあるのではないでしょうか。その思いを大事にしてチャレンジすることが重要で、二の足を踏んでしまうようなら、それほど好きではないということです。


田中仁(経営者)の経歴・略歴

田中仁、たなか・ひとし。日本の経営者。メガネ・ファッション雑貨のJINSを運営するジンズの創業者。群馬県出身。高校卒業後、前橋信用金庫(のちの しののめ信用金庫)、スタジオクリップなどで実務経験を積んだのち、25歳でジンプロダクツ(のちのジンズ)を創業。同社を大きく成長させた。

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