横山進一(経営者)の名言

横山進一(経営者)のプロフィール

横山進一、よこやま・しんいち。日本の経営者。「住友生命保険」社長・会長。静岡県出身。一橋大学経済学部卒業後、住友生命保険に入社。松山支社長、財務企画部長、金融関連事業部長、常務、専務、副社長などを経て社長に就任。そのほか、生命保険協会会長などを務めた。

横山進一(経営者)の名言 一覧

道元は「自分を習うことは、自分を忘れることだ」と言っています。なかなか自分を捨てることができないのが人間です。しかし、自分を捨てる覚悟がなければ社長は務まりません。住友生命には5万人の職員がいるわけですから、軽微なことまで含めれば、社内には常に何か問題が起こっているのです。禅の精神はそういう時に役に立ちます。


私が修羅場を生き抜いてこられた秘訣をひとつだけ挙げるとするなら、「自分を捨てる」ことです。修羅場では生命の危機だってあるかもしれない。そういう腹をくくって取りかからなければいけない場面に直面した時に、怖がって逃げずに立ち向かっていけるかどうか。北九州で苦情処理をしているときは私は生きて帰れるとは思っていませんでした。


禅に「随所に主となる」と言う言葉があります。あらゆるところで自分が主人公になって主体的に行動すれば、必ず道は開けるのだということです。ただし、禅の意味はもっと深いところにあって、自分の目に見えるものは自分が目で見て認識しているわけですから「すべて自分」なんです。要するにどこにいても自分が主人公であることを自覚することが大事だという風にとらえています。


お客様にじかに接しているのは営業職員ですから、彼らが感じたことはお客様の声でもあるわけです。その要望の中にマネジメントのヒントがあるのです。たとえば、この間(お客様に過去の病歴などを告知していただく書類)告知書を変えました。職員からの要望もあって文字を大きくし、内容も簡素にしたんです。


現場も頻繁にまわります。地方の小さい支社の営業職員の大会や懇親会にもよく出席します。第一線の営業職員とじかに話ができますから。トップは現場に近くないとだめです。現場の営業職員から聞いたことが、私のエネルギーになっている。だから私は彼らの要望を聞くんです。要望を聞くからには実行しなくてはいけません。現在も、何十という宿題を抱えています。


経営に対する私の信念は「衆知を活かす」ということです。役員ばかりと話をするのではなく、部長はもちろん、課長や一般の職員の中に入り込んでいって意見を聞く。私の部屋には毎日ひっきりなしに職員がやってきます。私が八時半に会社に着きますと、もう部屋の前で待っているんです。


ローマ帝国があれだけ長い間繁栄したのは、環境に応じて根本的なインフラから変革させているからだと思うのです。塩野七生さんにいわせると「平家物語」にある「盛者必衰の理」の理とは、環境の変化のことだというのです。つまり、繁栄したものが必ず衰えるのは、環境は変化していくものなのに、過去に成功したシステムをそのまま使い続けているからなのです。右肩下がりになったとき、本来ブレーキをかけなければいけないにもかかわらず、アクセルを踏み続けていたら転落してしまいます。


組織の継続は環境が変わった時にシステムを変えられるかどうかにかかっているんです。日本が苦しんできた「失われた十年」は結局、「変えられなかった十年」だと思います。組織を変えるのが難しいのは既存のシステムの中で恩恵を受けている人が多くいるからです。その分だけ抵抗がある。


現状維持を望む人がいるんです。でも、明らかに日本の環境は変わったんです。保険会社を巡る環境も大きく変わりました。少子高齢化や規制緩和、外資の参入など競争が激化しました。まさに、思い切った変革を行わなければ生き残れない時代になったのです。


私が若い人たちに言いたいのは、「ノーから入るのではなく、イエスから入れ」ということです。これはイエスマンになれという意味ではない。物事を変えなければいけない時に、若い人たちは「変えるには、これだけの問題点があります」と言ってきます。問題点を発見するのは上手なんです。でも、問題点を挙げるということは、要するに「私はやらない」ということなんですね。


問題点を明確にできるのならば、それをできない理由とせずに解決策を一緒に考えるべきだと思います。つまり「どうやったらできるのか」という「イエス」の方向から入るべきだということです。実践するより、批判する方が楽です。それに、問題点は指摘しやすい。問題点は必ずあるものですから。


横山進一(経営者)の経歴・略歴

横山進一、よこやま・しんいち。日本の経営者。「住友生命保険」社長・会長。静岡県出身。一橋大学経済学部卒業後、住友生命保険に入社。松山支社長、財務企画部長、金融関連事業部長、常務、専務、副社長などを経て社長に就任。そのほか、生命保険協会会長などを務めた。

他の記事も読んでみる

塚越寛

自社が何のために成長するか、その目的を明確にし、それに見合った成長率を実現する。これが会社の存続には大切だ。


サム・ウォルトン

長年いわれてきたように、ウォルマートの成長と店舗管理にとって、情報システムと物流システムは本当に重要だったのである。だが、たとえあなたが、わが社のビルから通信衛星のアンテナが何本も突き出ているのを見、内部のコンピュータの話を聞き、あるいはレーザー誘導式物流センターの模様をビデオで見たとしても、けっして騙されてはならない。こうしたシステムも、有能な管理者や店長たち、献身的な店員やトラック運転手がいなければ、一セントの価値もないのだ。


磯崎功典

今春には海外の投資家25社を回り、つくづく皆さんはっきり物を言うと感じました。我々が意に介さないような態度を取れば、彼らは委任状争奪戦を仕掛ける権利があります。こうした投資家に納得してもらうためには、株主の意見を経営に反映させるガバナンス体制は不可欠でしょう。最近は日本でも新しいタイプの投資家が増えており、時代は変わりました。


長田貴仁(大富敬康)

企業内で情報の流れが悪くなれば、松下幸之助が重んじた「衆知を集める経営」ができなくなる。そうならないようにするためにはトップ自身が衆知を集めるように努めなくてはならない。


榎本博明

未来に何が起こるかなんて、誰にもわかりません。わからないからワクワクするし、予想外の出来事に直面して、いままで見えなかった風景が見えるようになる。それが成長なのです。


スティーブ・ヴァンアンデル

最も欲しかったのは柔軟性です。初めて経営陣の世代交代を行いましたが、将来も繰り返される世代交代を見込んで、様々な選択肢が可能となるような柔軟な状況に置いておきたいという考えがありました。
【覚書き|意思決定の場を創業一族のみから、非創業一族を含む取締役会に移行したことについて語った言葉】


河村修一(経営者)

組織のリーダーたる者、ひとたび物事の方向性を決めたらいつでも身を引く覚悟を持って、それを貫かねばならない。


岩崎博之(経営者)

経営者は「目標とする姿を画像化しておく」ことが大事。会社を作る時にはいろいろな計画書を策定するもの。そのほとんどはテキストから成り立っています。これを画像化するとイメージを共有できるので賛同者、協力者を得やすい。今と将来像との違いも明確になり、どの方向に進むべきかの判断が容易にできます。


安永竜夫

社長就任1年目で初の赤字に転落したのは、ある意味、天の僥倖です。こう言うと投資家に怒られそうですが、逆境は好機。赤字転落で、さすがに社員の目の色も変わってきました。


瀬戸健

期限を決めないとトレーニングが目的化してしまい、結果がぼやけてしまう。


生月誠

ハプニングすら楽しむぐらいの思考でいる人のほうが、思い立ったらすぐに行動に移していて、結果、いろんなものを手に入れている。それを目の当たりにすれば、あなたも肩に力を入れすぎないで物事に挑むことの大切さに気付くでしょう。


塚越寛

私は企業経営では性悪説より性善説で全ての物事を考えるべきだと思います。経営者が社員を思いやり、信頼すれば、社員は応えてくれるものなのです。


石井純二

トップの立場でいえば、繰り返し伝え、議論する風土をつくるために各分野にそうした挑戦の心を持った人材を配置していくことが大事だと考えます。


鳥居勝幸

最近の営業マンはおしなべて情報収集に熱心ですが、そのなかでデキる人は情報収集の量そのものよりも、気づきの多さが突出しているのが特徴です。本を読んだり映画を観たり、普通に街を歩いていても、目に入るものすべてが仕事のヒントになっていく。仕事のことがいつも頭の片隅にあるから、気づきも多くなるのでしょう。


レオナルド・ダ・ヴィンチ

「独創的な自然が創造したさまざまに不思議な形がたくさん寄り集まっているのを見たいものだ」という熱い思いに衝かれて、うす暗い崖の周りをしばらくさまよっていると、大きな洞穴の入り口に出くわした。しばらく、呆然としてその前で立ち尽くしていた。こんなものが存在するとは知らなかった。背を丸め、かがみ込んで左手を右ひざに充てると、まぶたが下がり、閉じる。その中に、何かを見つけることができるかどうか見極めようと、何度もそんなふうにかがみ込んだ。そうして、しばらくそこにいると、私の中に恐怖と願いのふたつが浮かび上がってきた。恐ろしげな暗い洞穴の恐怖と、その中に不思議なものがあるかどうか見たいという願いだ。


ページの先頭へ