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樋野興夫の名言

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樋野興夫のプロフィール

樋野興夫、ひの・おきお。日本の医師、医学博士。「順天堂大学医学部病理・腫瘍学」教授。島根県出身。愛媛大学医学部卒業。著書に『がん哲学 がん細胞から人間社会の病理を見る』『末期がん、その不安と怖れがなくなる日』『がん哲学外来の話 殺到した患者と家族が笑顔を取り戻す』。

樋野興夫の名言 一覧

変えられない過去についてあれこれ後悔するのはやめましょう。


どんな人生にも意味があるし、等しく素晴らしい。


死が迫っていたとしても、やれることはあります。悔いを残さないよう行動を起こすのもひとつの手でしょう。


日本は「クオリティ・オブ・デス」つまり、死の質についての議論が欧米などに比べて遅れているため、がんになったことではじめて「死」について考える人が多いようです。死を忌むべきものとして避けるのは日本人の国民性でもあるので、一概に「いけないことだ」とは言えませんが、死とはどういうものなのか、自分がどう死んでいきたいのかが決まっていれば、いざというときに慌てずにすみます。心に余裕が生まれ、穏やかに過ごせるのです。


私はいつも患者さんに、「人生は宴会だ」とお話ししています。病気になると「茨の道だ」「不条理だ」と感じるでしょう。ですが、すべては人生という宴会の余興であり、スパイスです。そう考えれば、少しは気が楽になるのではないでしょうか。


過去を悔やみ、他人と比べて人生を恨み、後悔を抱えて生きるのは悲しいことです。余命宣告されても自暴自棄にならず、日々を大切にする。その姿を大切な人たちに見せることができれば、いつか誰かを勇気づける記憶としての贈り物になります。


最後の5年間が一番大切ですよ。いつ死ぬかは誰にもわからないので、今日も明日も「最後の5年間」。死期が迫っているかに関係なく、「明日死んでもいい」という気持ちで生きられているかが肝心。


自分の人生に意味が見出せないのは、いつも他人と比べているから。人間は、価値を確認するために何かと比較する癖がついています。ですが、人生においてそれは意味のないこと。


誰にでも、天から定められた使命や役割があります。それが世界中から認められるような偉業だとは限りません。誰かの父として、母としての役割もあるでしょう。つまり、「社長」「役員」などの肩書を取り払って、自分を認めることが、人生を肯定して後悔を残さないための第一歩なのです。


死を恐れる人たちに対して、私はいつも自分の死後の夢の話をします。私の夢は、尊敬する勝海舟と新島襄、内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄、そして吉田富三と私の8人で天国にカフェを開くこと。死後のことはわからないのだから、どんな夢を持つのも自由。信仰に頼らなくても、心を穏やかに保つ方法はあるのではないでしょうか。


がんを含めたすべての病気は不条理なものです。つまり、人間には病気をコントロールできないのです。もしタバコを含めた生活習慣で「やめたほうがいい」と感じるものがあれば、今からやめればいい。ですが、病気になってから「あれが原因ではないか」と想像して、後悔するのは無駄なことです。


ある女性は、遺産のことで悩んでいました。自分が死んでからどのように分配すべきか、家族がきちんと話し合ってくれるのか、不安で仕方がないというのです。これに対する私の答えは「ほっとけ」です。自分が死んだあとのことは、なるようにしかなりません。もし何か対策を講じたいなら、遺言書を書けばいい。ですが、きっと彼女の悩みの本質は、家族とのコミュニケーション不足によるものでしょう。


死を意識した人たちの悩みは、病気によってもたらされたものばかりではありません。どちらかといえば、それまで見ないふりをしてきた問題が顕在化すると思ったほうがいいでしょう。死を意識すると、自然と感情の襞が繊細になり、いろいろなことが目に付くようになるのです。


樋野興夫の経歴・略歴

樋野興夫、ひの・おきお。日本の医師、医学博士。「順天堂大学医学部病理・腫瘍学」教授。島根県出身。愛媛大学医学部卒業。著書に『がん哲学 がん細胞から人間社会の病理を見る』『末期がん、その不安と怖れがなくなる日』『がん哲学外来の話 殺到した患者と家族が笑顔を取り戻す』。

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