朝井リョウの名言

朝井リョウのプロフィール

朝井リョウ、あさい・りょう。日本の小説家。岐阜県出身。早稲田大学文化構想学部在学中に『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を獲得。大学卒業後、会社員をしながら小説を執筆。『何者』で直木賞、『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞を受賞。

朝井リョウの名言 一覧

小説すばる新人賞を受賞しても考えは変わらなかったし、「自分をわきまえろ」と、客観的に見ているもう一人の自分がいた。


スピードとは、推敲を重ね、加速するもの。


大切なのは推敲。小説であれ、会社の業務であれ、ひと呼吸置いて、客観的な視点で俯瞰すべきですよね。推敲によって質は高まり、その繰り返しが、結果的にスピードを加速することにつながる気がします。


集中力の持ち方次第でスピードの質を変えられることも、会社に勤めているからこそわかったこと。学生からそのまま専業作家になっていたら、気づかなかったかもしれません。


スピードの質は何で決まるかというと、集中力。1日の執筆時間が、学生時代は10時間、いまは3時間だとしても、アウトプットの量はそれほど変わらない。いまの3時間のほうが、集中力の密度が濃いから。


(兼業は)大変かどうかと聞かれれば、もちろんしんどいです。でも組織に所属し、様々な価値観を持つ人と接することが、結果として作品の広がりにつながっている気もします。


学生時代は時間がたっぷりあり、自分のペースで書くことができましたが、社会人になるとそうはいきません。会社で過ごす時間が長くなるため、自然に時間配分を考えるようになる。会社勤めが始まってから、執筆は朝のほうが集中できるのだとわかりました。


作家という「もう1人の自分」がいることは、大変なことばかりではなく、精神的な支柱になっている部分もあります。会社の仕事でミスをして凹んでも、「ミスした自分は、会社員としての自分だ」と考えると、自分を全否定することはなくなる。むしろ、大いに救われていると言った方が正しいかもしれません。


半人前社員の今だからこそ、体を使うことでインプットしていけるものがある。いま、自分はそういう時期なのではないかと思う。


今後は、自分の中にたぎるメッセージを伝える作品と、読者や出版社など外部からの様々なニーズに応える作品と、バランスよく両方書いていきたい。


誰しも表現欲は持っているし、実は自分は普通だって自覚している人こそ「表現欲」が強いんじゃないかと思う。僕らの世代は、ブログやSNSといった表現の場を最低1つは持っているもの。皆、プロフィール文やアイコンの写真で自分を表現するために工夫しているんです。それが僕の場合、たまたま「小説」という形だっただけだと思います。


次の本が10冊目になるということもあり、「会社を辞めてそろそろ執筆活動に専念したら?」と言われることもあります。でも、作家専業になってしまったら、意外とダラダラ過ごしてしまい、小説の生産性は今とあまり変わらないような気がして。結局、社会との接点を求めてバイトなどを始めてしまうような気がします。


毎朝5時に起きて、出勤時間まで作品を書き、長く残業をせず会社を出ることを目標に仕事に励む。そして家に帰って作品の続きを書く。これが僕の今の日常です。執筆を中断しても、プロットさえできていればわりと簡単に続きに没頭できるので、集中力の面では不自由は感じていません。


朝井リョウの経歴・略歴

朝井リョウ、あさい・りょう。日本の小説家。岐阜県出身。早稲田大学文化構想学部在学中に『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を獲得。大学卒業後、会社員をしながら小説を執筆。『何者』で直木賞、『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞を受賞。

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