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新井直之(執事)の名言

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新井直之(執事)のプロフィール

新井直之、あらい・なおゆき。日本の執事。大学卒業後、米系企業日本法人勤務を経て「日本バトラー&コンシェルジュ」を設立。著書に『執事だけが知っている世界の大富豪58の習慣』『執事が教える相手の気持ちを察する技術』『世界の大富豪を満足させる執事の仕事術』『執事が教える超一流と呼ばれる人のアタマの中身』。

新井直之(執事)の名言 一覧

目の前のお金に執着すると、より大きな儲けのチャンスを逃し、人が離れ、資産も失ってしまう。


お金持ちは、攻めの投機ではリスクのある商品でも買う一方、資産防衛のためには石橋を叩いて「壊す」ほど慎重。


仮にすべての資産を失いかねない事態に遭遇しても、子供に稼ぐ力があれば復活可能。その力を支えるのが、教育という資産防衛策によって身につけた知恵と人脈。


大きな目標を達成する人は、大ぼらを吹いて、みんなに夢を見させて、多くの協力を得て、成功を実現させている。


大ぼらは成功の前触れ。その口癖が成功を引き寄せる。


あなたが口にする言葉を最も近くで聞いている人は、他でもないあなた自身。つまり、人は何回も耳にする自分の口癖に、大きな影響を受けているのです。


お金持ちは投資に対して、1勝9敗でも、1度の勝ちで大きく勝ち抜ければいいと考えている。だから、その都度、その都度の失敗に対して、得した損したと一喜一憂することがない。


お金持ちに共通するのは、ネガティブな言葉はほとんど口にせず、ポジティブな言葉ばかり。そうやって常に前向きになるようコントロールしているのです。


「名経営者は自分が会社を去ったあとに備えて事業のタネを蒔く」といわれます。遠い未来に目を向けているのです。


きちんとした時間の区分けがなく、プライベート、ビジネス、ボランティアなどが渾然一体となって進んでいくのが大富豪の時間術なのです。


お金持ちは自ら動かなければ、ずっと居心地のいい場所にいることができます。それでもあえて居心地の悪いところに出て行くことで、刺激を受け、モチベーションを維持していくのです。


お金持ちは失敗の法則や経験を重視されている。実際、会社を潰した経験のある人、投資で損を出した人、節税でしくじった人など、実体験のある方に話を聞く習慣をお持ちです。


怪しい儲け話をもちかけられても、多くの人は、すぐ断るはず。しかし大富豪はすぐに断らず、話を聞きます。怪しい儲け話は時に本物がある。それを見つけるセンスを磨くために、話だけは聞いて判断するのです。


お金持ちの皆様は、朝をチャンスタイムと捉え、仕事に充て、午後は自分の自由な時間として活用されています。あなたも朝の時間をご自分のために使われてみると、素敵な変化があるかもしれません。


お金持ちは、人づき合いにおいて必ず、自分を大切にしてくれる相手を選ぶ。


社交の場で出会い、どうしてもこの方とお近づきになりたい相手ができた時は、大富豪は必ず手書きの手紙をお出しになっています。お礼状であったり、新たなパーティーへの招待状であったり。メールや電話の伝言だと、本人までたどりつくかわかりませんが、手書きの手紙は手元に届くことを知っているからです。


お金持ちがモチベーションを学ぶ先は、老人と若者です。70代、80代で現役の経営者に薫陶を受け、20代、30代の若い起業家の輪の中に飛び込んでいく。先輩の振る舞いを見ることで緩んでいた自分の気持ちを引き締め、斬新な発想で夢を描く若者から凝り固まっている自分を認識し、初心を取り戻そうとするわけです。


私どものお客様には、大きく分けて2種類のお金持ちがいます。代々の財を継承された方、一代で事業を成功させた方です。ただし、お金持ちであり続ける方法は共通しています。それは事業を継続させ、投資をし、節税をすること。皆様「お金の使い方」についてしっかりと学ばれています。


長期的視点に立つと人付き合いも変わります。例えば、「この人と付き合ってもメリットがないのでは」と思うのは早計。将来、状況が変化したときに大きな助けとなるかもしれません。


お金持ちは5年後、10年後、20年後の将来を見据え、ポジティブな自分であろうとする。一方、お金に好かれない人たちは、今日、明日のこと、来月のことを考えるので精一杯という状態になる。


「人はみんな夢を見たいのだ」と言った大富豪もいました。「自分が夢を追っていないのに、人に夢を見させることができるわけがない」と。彼らは新しい事業への出資に際も、確実性よりも夢、手堅い利益よりも大ぼらを求め、積極的に投資をしています。


周囲の人を叱責しなければならないときも、目力と笑顔が物を言います。普段は笑顔を絶やさない人が、険しい表情になり、強い眼力で相手を見つめると、それだけ怒りの大きさが伝わっていきます。表情のギャップで組織を引き締めることができるのです。


心理学の研究によると、第一印象で受けた相手への好印象は、半年近く持続すると言われています。そこで相手に「協力したい」と思わせることができれば、人間関係のベースが築かれます。なぜなら、人は感情的な動物で、感情に従って行動を決め、あとでロジカルに理由づけをしていくからです。


資産の額が増えれば増えるほど、小さなお金をコントロールする大切さをご存知です。皆さんの考えの根底にあるのは、「収入を1割伸ばすのは大変だが、支出を1割節約することは簡単にできる」という哲学なのです。


金持ちは、雑談時でも素直に「お金が欲しい」と言います。「お金が欲しい」本心を隠していると、金銭欲がまるで恥ずかしいことや悪いことのように思えてくる。それよりも、正直に言えば、お金を増やすための方法を考えたり、知識を得ようと努力して、お金は集まるようになる。


金持ちは普通の人が価値に気付かないものを目ざとく見つけ、コツコツ買っている。だから、どんどんお金が増える。たとえば資産数千億のお金持ちは、記念硬貨が発行されるたびに積極的に買います。お金持ちは記念硬貨を価格が下がらない資産と考えているからです。


富裕層の方は情報は何かしら意図があって流されることをご存じですから、必す当事者や話題になった会社の関係者にアポを取り、ニュースソースに近づこうとされます。


疲れたら寝る、眠くなったら寝ると、猫のように気まぐれなところがあるのも大富豪の特徴です。「ちょっと疲れたな」と感じたら、すぐ休憩されます。ときには3日3晩、不眠不休で事業計画を練るなど超人的な働き方ができる一方で、「気分が乗らない」と感じたら無理することはありません。


大富豪の方々はいつも20年後、30年後のことばかり考えておられます。あるお客様は、次の東京オリンピックに備えて競技場周辺の土地を所有されていますが、お買い上げ、になったのは2000年前後だそうです。「東京でまたオリンピックを開催しようという動きがあるようだ」と聞けば、すぐさま手を打つのが大富豪です。


大富豪の人づきあいは、プライベートとビジネスの区別がありません。もともと時間の使い方にも仕事と休暇、オンとオフの意識がなく、ワーク・ライフ・バランスとは無関係です。


会議を10分間にする大富豪が狙いは、緊張感があって質の高い会議です。「役員の給料を払っているのは僕だからね。彼らの時給が1万円だとして、10人の役員が2時間も3時間も会議に費やすといくらになるか。ムダな会議はやりたくないよ」そう説明してくれた大富豪の方もいます。


大富豪の時間術が最も端的に表れるのが10分間会議です。会議は討議するための場ではなく、すでに出た結論を承認する場だと考えています。出席者が何か提案する場合、10分しかなければ相当な準備が必要です。充分にリサーチし、資料づくりもプレゼンの組み立ても完璧にします。関係者への根回しも欠かしません。ほかの出席者も、事前に資料をしっかり読み込んできます。全員の準備が徹底されてこそ、10分会議は可能になるのです。


「大富豪の朝は早い」は世界共通のようです。投資家の方は起きるとまずロンドン市場ニューヨーク市場の動向をチェック。それから新聞各紙にさっと目を通し、特に予定がなければ、朝食がわりにフレッシュ・ジュースやサラダなどをお召し上がりになります。7時頃からブレックファースト・ミーティングを始められる方も珍しくありません。


私ども執事の朝は、まだ日も昇らぬ時間から始まります。なぜかと申しますと、お金持ちは朝の時間を大変大切にされているからです。これまでお仕えしてきた皆さまも朝4、5時に起床されて、重要な仕事の処理をされていました。その内容は決算書や稟議書の承認や投資の決断など、ビジネス上の重要な意思決定にまつわるものが中心です。


私が心がけているのは、ランチの際は月に何度か富裕層の方々が訪れる店に行くことです。夜は手の届かない価格でも、ランチならば2000円台。サービスや食器の質も良く自然と所作も変わってきます。将来の自分へのささやかな投資となる習慣です。


最近は贈る人が少なくなっているからこそ、お中元、お歳暮、お年賀のような「季節のご挨拶」の価値が高まっています。人は感情の動物ですから、贈られた好意にはより大きな好意で答えようとしてくれるのです。


普通、社会人は「お世話になっている先」に贈るだけですが、お金持ちは「お世話している先」にも贈り物を届ける。すると、受け取った側には心理学でいう「返報性の法則」が強く働き、一つの贈り物で破格の対応を介してくれるようになる。


本当のお金持ちは日々の暮らしは質素ですが、お客様や自分を支えてくれている人をもてなすときの出費は惜しまれません。自分のことにお金を使うのが成金ならば、普段は質素で状況に応じてメリハリのある使い方をされるのが、本当のお金持ち。


もし、あなたが資産のほとんどを銀行預金や株、ファンドで持たれているのなら、そのうちの3分の1でも防衛資産としてお金持ちが重視する現物(土地、金、プラチナなど)へと替えてみてはいかがでしょうか。「まさか」の事態は、起きてみてから慌てても対処できないからこそ、「まさか」なのです。


大富豪の人脈術の中で、私が特に驚いたのはペットによる絆づくりでした。ある犬好きの大富豪は、愛犬の子犬が生まれるとご自身の人脈の中から犬好きの方に連絡し、もらい手を見つけてしまうのです。それはまるで戦国時代の大名同士の政略結婚のようですが、実際に子犬を差し上げた先とは、家族のような関係になります。お金持ちは、金銭には変えられない人との絆、その大切さをよくご存知なのです。


多くの時間術の本は忙しい人が自身のやりくりの仕方を書いていますが、お金持ちの求める秘訣はそこにはありません。彼らが時間管理を学ぶ相手は、儲かっているのにヒマそうな経営者。彼らは本当にヒマなわけではありません。自分が動く必要のある仕事は月火にまとめ、残りの5日を自由にするなど、仕組みづくりがうまいのです。


語学などの専門知識は、身につけた人を雇えば、お金で買うことができます。しかし、1日を28時間にすることは、どんな大富豪でも不可能です。だからこそ、お金持ちは時間管理にこだわります。自分の自由になる時間を作り、やるべきことにフォーカスする。自分でやる必要のないことは人に任せ、切り捨てる。この秘訣を学ぶことで、新たな儲け話に巡り合う余裕や決断に必要な準備の時間を捻出しているのです。


成功したときのお金持ちの口癖は、「おかげさま」です。特に部下に対しては、「キミのおかげだ」と言い、周囲には「自分は何もしていない」と人を立てながら語ります。これはなぜか。成功者は、成功が自分の力だけでは絶対に成し得ないものだと知っています。だからこそ、成功に酩酊せず、人を立て、力を借り、次なる成功を呼びこむサイクルを作っていくのです。そしてもう一つ、成功者は絶対に妬まれます。この妬まれるリスクを減らすためにも、「みんなのおかげ」を口癖にされているのです。


大富豪は、事業で苦境に陥っても、どん底だとは考えません。口にするのは、「メイクドラマ」という言葉。「普通にうまくいってもドラマがない。今は成功への序章。メイクドラマだ」と。どこまでも前向きなのは完全に失敗した場合も同じ。事業を整理した後の感想は「成功しない方法がわかった」。成功の秘訣は、成功するまでやり続けること。彼らは「失敗」という言葉を使いません。


怪しげな儲け話を投機と考え、話に乗っかる資産家は少なくありません。彼らは「新しい手法で法整備が追いついていない」「実態がよくわからない」「投資している人がまだ少ない」を儲かる3条件だと考えて、逆に攻めていくのです。もちろん、怪しい話に乗って騙されたり損をするケースも少なくありません。それなので「こういうお金はなくなってもいいつもりで投じること」と言います。それでも積極的に怪しい儲け話に投資しているのは、儲かるときのリターンが大きいためです。庶民が躊躇している間に、彼らは大きく儲け、さらに資産を増やしているのです。


たくさんのお金持ちにお仕えしてきましたが、基本的にみすぼらしい格好をされている方はいらっしゃいません。ファッションに無頓着な方でも、必要とあらばファッションコーディネーターを付けるなど、財力を資源に身だしなみを整えられています。これは立場上、「自分がどう思うか」よりも「人からどう見られるか」を重要視されているからです。


日本での一般的なお受験のイメージは、学習塾で勉強し、いい学校に入学させるというものです。ところが、お金持ちは教育方針として勉強よりも人脈を重視されます。来年の受験、数年後の就職ではなく、20年後、30年後のご子息の将来を見据え、そのための準備として国内の小中高大一貫校やイギリス、スイス、アメリカ、カナダなどのボーディングスクール(寄宿学校)を選ばれるのです。


お金持ちにとって、銀行での貯金額を増やす理由は、「将来、お金を借りるときのため」です。具体的に言えば、勝負どころでの事業資金の調達や不動産投資などに使うローンの融資といった場面です。メガバンクでは個人の貯金は融資審査にほぼ影響を与えませんが、地銀、信金ならば3年以上に渡って定期貯金をしていることが信用となり、査定時にプラスに働きます。


大富豪の周囲は、いわゆるイエスマンで固められています。これもまた一般的には良くないこととされていますが、大富豪は自分の考えをポジティブに保ち、前へ進む意欲を持ち続けるため、あえてイエスマンを重用するのです。「この事業をどう思う?」とアイデアを明かすとき、少しは不安な気持ちを抱えています。そこで、「いいですね!」「いけると思います!」と答えてくれる人が身近にいることで、リスクを取ったチャレンジに踏み出せるわけです。


子供に稼ぐ力を引き継ぐことにお金をかける分、お金持ちは相続する資産自体を増やすことにはこだわりません。ですから、資産防衛でリスクのある投資は行わないのです。狙いは、今あるものを減らさない程度に引き継ぎ、次代にバトンを渡すこと。このように、一世代、二世代先を見据え、長いスパンで策を講じていく思想。これこそ、お金持ちが代々お金持ちであり続ける秘密です。


理論上、通貨は中央銀行と国、株券は企業という発行者の思惑でいくらでも増やすことができます。お金持ちは、心のどこかで「こうした人工的な価値は、ある日突然、暴落する可能性がある」と考えます。だからこそ、埋蔵量、発掘量が限られている金、プラチナ、やすやすと増やすことのできない立地の良い土地、発行数の決まっている記念の金貨、現存数の少ないクラシックカーなどを重視するのです。


幾度となく戦火に追われたユダヤ人が金(ゴールド)を重視し、金歯や指輪、ネックレス、時計などに形を変え、身につけていたように、お金持ちは燃えても残る資産を大切にします。実際、私がお仕えしているお金持ちの邸宅には、必ずと言っていいほど地下に金庫があります。それもホテルや旅館にあるようなボックス型ではなく、壁に埋め込んだ金庫です。そのなかには、金やプラチナの延べ棒が収められ、非常時の備えとなっています。


大富豪の方々がお休みに何をされているか。基本は、のんびり読書をされるか、家族との交流にお時間を使われるケースがほとんど。あくせく観光するでもなく、遠くに行き、何もしない。非常に贅沢な時を過ごされています。大富豪はお休みを通じて、ご自分を1回リセットされ、取り組んでいる事業を客観視し、新しい発想や新しい事業のヒントを見出していらっしゃるように思えます。


私ども執事のお仕えする大富豪のほとんどは周期的に休むという概念をお持ちではありません。つい最近も「ハワイに行ってくる」と言われるので、休暇かと思いきや、商談を軸にしながら前後に余裕を持ったスケジュールを組んだ、仕事中心のご旅行でした。私どもは仕事と休みを区分けしますが、大富豪は公私混同が基本。これは自分で時間をコントロールできるお立場だからこそだと思います。


脳科学では脳の働きのゴールデンタイムは朝、目覚めた後の3時間だとされています。実際、大富豪の皆様のほとんどは目覚めてすぐに次々と重要な案件の意思決定を済ませてしまいます。以来、執事である私もここ一番の繁忙期は徹夜などせず、あえて早く寝ます。目覚めはスッキリし、集中力が違います。大富豪となられる方は、経験的に良き眠りが良き日常を作り出すことを理解されているのでしょう。


大富豪は常ににこやかな表情を浮かべています。笑顔でいる効力は絶大です。人は目の前の人が笑顔でいると、無意識のうちに同調し、親しみを感じてくれます。また、笑顔で交渉やお願いをされると、相手の笑顔を崩したくない、相手の気分を害したくないと思いなかなか断りにくいのです。大富豪は経験値として笑顔の効力をご存知で、日頃からにこやかな表情を崩しません。その習慣が積み重なり、いつしか笑いジワなどによって、人相そのものが変わっていくのではないでしょうか。


本当のお金持ちは、たくさんの方々に支えられ、数十億円、数百億円という資産を築かれています。目力と笑顔は、大富豪を支え、応援する人たちを作り出す原動力となっているのです。人間関係の基本は1対1のコミュニケーションにあります。目力のある人が目線を合わせ、相手の話を聞くと、それだけで「しっかりと受け止められている」という印象を与えます。つまり、目力があれば相手の自己承認欲求を満たしてあげることができるのです。この無言の力がお金持ちの印象を「信頼できる」「大切に扱われた」「真剣に向き合ってくれた」というふうに、良いものへと変えていきます。


私は、本物の大富豪になる人は、共通の「金持ちの相」があると確信しました。目が大きく、目力があること。眉が太く、福耳で、口が大きく、歯並びがいいこと。そして、長年のにこやかな表情によって、目じりや口角に笑いジワが刻まれていること。こうした特徴を持った顔は、相手に好感と信頼感を与え、協力を得られやすいのです。ビジネスで有利なのは言うまでもありません。では、そうした顔は生まれ持った才能なのでしょうか? もちろん、はじめから「金持ち顔」で生まれ育った方もいらっしゃいます。しかし、日ごろの努力によって、金持ちの相を手に入れた方も大勢いらっしゃるのです。たとえば、とくに重要な目力と笑いジワ。目力はトレーニング、笑いジワは習慣で手に入れることができます。


私は執事として、多くのお金持ちの方々にお会いする中で、ときには険のある顔をされた方もいらっしゃいました。ところが不思議なもので、本当の大富豪、資産が数十億円という皆様は、にこやかないい顔をされているのです。それは代々続く富豪でも、一代で財を成した方でも同じ。著名な企業の経営者で、表の顔は厳しい表情で知られている方でも、普段は常にニコニコしていることが少なくありません。そして皆さま、生まれや立場は違えど、表情の特徴が似ているように感じられます。


私ども執事は新たにお仕えするお金持ちのお宅に伺うと、まず食器類をさり気なく、しかし、じっくりと拝見します。なぜなら、そこに皆様の食事へのこだわりが垣間見えるからです。高い食器があるのは当たり前ですが、ご家族の日常使いにも高級品をお使いの場合、所作に対する高い見識がうかがえます。例えば、100円のコップでも、100万円のグラスでも役割は変わりません。特にお子様は不注意から食器を割ってしまうことがありますから、扱いやすい物のほうがいいように思います。けれども見た目が美しく、壊れやすい食器であれば、大人はもちろん、お子様も丁寧に扱います。これが美しい所作の訓練となり、食を介した社交の場での振る舞いの下地づくりになっているのです。


贈り物を手渡しするというのも、お金持ちの贈り方の共通点です。ご自分ないしは私たち執事が相手のご自宅やオフィスを訪ね、品物の由来などをきちんと伝えます。これは贈り物をきっかけに大切な人とコミュニケーションを深めたいという思いがあるからです。とくに開店祝い、独立祝い、転職祝いなど、新しい門出の際は絶好のチャンス。お祝いの言葉とともに贈り物をすれば、強く相手の印象に残ります。


一般的な感覚では、人の意見を聞き、反省することが美徳だと考えます。ところが、大富豪はどちらもあまりされません。ある新規プロジェクトの失敗を受け、部下から「総括を兼ねて、反省会をしましょう」と言われている現場に立ち会ったことがあります。そのとき、オーナーである大富豪は「そんなことはしなくていい!」とお怒りになりました。「成功するためにやっちゃいけないことがわかったのだから、反省会ではなく、次へつなげる未来の会へ名前を変えろ」と。そう指示されたのです。


大富豪は事業が拡大し、手狭となって引っ越した後も、創業の地を所有され続ける傾向もあります。これは初心に返る場所として、何か迷いが生じられたとき、「この小さなオフィスから始まったのだ」と己を奮い立たせるため。一種の精神安定剤として活用されていく。大富豪は常に、自分の精神の健全性を守ることを優先されるのです。


これまでお仕えしてきた国内外の大富豪の皆様に共通する習慣、それは質の高い睡眠を追求する姿勢です。かつてあるベッドメーカーが「人生の3分の1は眠っている」というコピーを使っていましたが、実際、私たちは人生の20年以上をベッドや布団の中で過ごしています。この膨大な時間を快適で有意義なものにすることに大富豪は強いこだわりを持っています。巨額のお金を動かしたり、仕事で重大な決断をすることが多い大富豪は、睡眠の質がそのまま翌日のパフォーマンスにつながることをご存知だからです。


新井直之(執事)の経歴・略歴

新井直之、あらい・なおゆき。日本の執事。大学卒業後、米系企業日本法人勤務を経て「日本バトラー&コンシェルジュ」を設立。著書に『執事だけが知っている世界の大富豪58の習慣』『執事が教える相手の気持ちを察する技術』『世界の大富豪を満足させる執事の仕事術』『執事が教える超一流と呼ばれる人のアタマの中身』。