新井健一の名言

新井健一のプロフィール

新井健一、あらい・けんいち。日本の経営コンサルタント。「アジア・ひと・しくみ研究所」代表。神奈川県出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、大手重機械メーカー、外資系コンサルティング会社、同ビジネススクール責任者、医療・IT系ベンチャー企業役員などを経て独立。著書に『いらない課長、すごい課長』『いらない部下、かわいい部下』。

新井健一の名言 一覧

産業構造が大きく変化する中、上司に指示されたことを過不足なくこなすだけの会社は、生き残れない。真っ先にAIに代替されてしまうだろう。


これまでの日本企業は一般的に減点主義なうえ、個々の責任の範囲が曖昧で、責任転嫁を生みやすい環境だった。今の管理職が若手だったころは、減点主義に基づいた上下関係も職場によっては当たり前だったため、チャレンジして失敗することをよしとする「加点主義管理職」になるのは、簡単なことではない。しかし、今転換を図らないと、その会社の未来はない。


今後は女性や高齢者、外国人など、多様な背景や価値観を持つ人が日本の職場に増える。曖昧な条件でもあうんの呼吸で仕事を進めるというやり方が通用しなくなる。あらかじめ仕事の前提条件や個々の責任範囲などを明確にし、コミュニケーションを密にしながら働くことが、生産性を上げるためにも不可欠になる。


責任転嫁をする人が多い職場は、そもそも将来の見通しが暗い会社といえる。責任転嫁する人は、「加点主義」ではなく「減点主義」の職場に生まれやすいからだ。減点主義の職場では、前例に倣って、決められたこと、上から指示されたことを過不足なく行うことが評価され、チャレンジして失敗するのはマイナスになる。こうした職場では、責任転嫁して保身に走る人が、案外出世してしまう。


責任転嫁をする部下に、「責任転嫁をするな」と説いても効果はない。その人が「失敗を認めると、よくないことが起こる」と考えていれば、行動は変わらないからだ。「失敗しても大丈夫」と思える職場環境づくりと、上司・同僚との信頼関係の構築が必要だ。こちらの思いを一方的に伝えるのではなく、聞き役に徹し、相手が抱える不安や不信感をじっくり聞く。失敗しても責めず、チャレンジしたことを評価する。仕事を与える際には、「私もここまでやってみるから、半分やってみよう」と伴走する。こうして関係の質を変えて、失敗しても安全な環境であることを丁寧に伝えるのだ。


世代や業界、職種にかかわらず、どの職場にも責任転嫁する人は存在する。責任転嫁する人には共通点がある。出された指示内容や条件を確認しない、相手に指示を出すときにも責任範囲や実施条件を明確に提示しないなど、「曖昧さ」を残そうとする。失敗したときに「聞いていない」「私の担当範囲ではない」と、人のせいにしやすいように、最初から自分に責任が生じない状態をつくっているのだ。被害を避けるには、仕事に取り掛かる前に、仕様や分担、責任範囲を明確にし、文書などに残すようにして防御するしかない。また、一対一で対応せず、「証人」となってくれる複数の人に立ち会ってもらうことも重要だ。


新井健一の経歴・略歴

新井健一、あらい・けんいち。日本の経営コンサルタント。「アジア・ひと・しくみ研究所」代表。神奈川県出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、大手重機械メーカー、外資系コンサルティング会社、同ビジネススクール責任者、医療・IT系ベンチャー企業役員などを経て独立。著書に『いらない課長、すごい課長』『いらない部下、かわいい部下』。

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