山田昇(ヤマダ電機)の名言

山田昇(ヤマダ電機)のプロフィール

山田昇、やまだ・のぼる。日本の経営者。ヤマダ電機創業者。宮崎県出身。日本ビクター入社。品質管理担当として実務経験を積んだのち独立し、群馬県前橋市でヤマダ電機の前身である山田電化センターを創業。同社を東京証券取引所市場第一部に上場させ家電量販店業界トップに成長させた経営者。

山田昇(ヤマダ電機)の名言 一覧

頭だけで考えるのは駄目です。答えは現場にいって確認しないと。


恵まれていたら、発想も生まれてこなかっただろう。恵まれていなかったから、考えるしかなかった。


私の場合、独立から45年、ずっと共に歩いてきたパートナーがいてくれた。2人の甥がいて1人は亡くなりましたが、1人は副会長をやっています。彼はまた、私にないキャラクターで私を支えてくれた。


成果が出るうんぬんというのは、議論する前にまずは現場に出ないといけない。頭だけで考えて、現場に出ないのでは何も進まない。机の上で戦略を立てておしまいではなく、店頭に立って営業した結果を踏まえて初めて自分たちの強み、弱みを知るのであって、現場に立たなければ何にも分かりませんよね。


社長は既存ビジネスをしっかりやる。会長の私は、新しい仕組みづくりなどを考え、いろいろ可能性のあることを手がけるという分担です。


いいと思ったら、積極的にどんどんやるし、失敗したらやり直せばいい。リスクをとって挑戦するのが私のやり方。


努力は人一倍する必要があるが、その努力も、可能性があってはじめて報われる。


やはり人間は高い目標を持つことが大事である。人生にしてもビジネスにしても、目標がなければ達成感もないし、前進も成長もない。


当社の場合、「創造と挑戦」という経営理念があったからこそ苦労や挫折を乗り越えてくることができた。


経営者というのは、ともすると独善的になりやすい。しかしどんなビジネスをやるにしても、やはりマーケットを第一に考えなければならない。そのマーケットの中での可能性を探ることが大事であり、ビジネスでは、これが最もオーソドックスな方法でもある。


起業するときに自分がやりたいのなら、ラーメン店でも手芸店でもいい。その代わり、そのマーケットに可能性があるかどうかを最初に調べなければいけない。自分はやる気があるから大丈夫だというのはあてにならないし、山勘だけでやるのもダメである。


家電というのは、衣・食・住の住まいという生活インフラの中で重要な役割を果たすもの。住まいという切り口でこれからの事業を考えていくと、家電プラスいろいろな可能性が広がってくる。


会社が大きくなるには、人が大事です。企業が利益を安定的に上げていくためには、人材教育が大事です。これからも当社が発展していくためには人材教育は欠かせません。社員一人ひとりが成長する場をつくり、会社を発展させていきたいと考えています。


会社を立ち上げた当初は生きるか死ぬかで必死だったから、社会貢献とか、CSRなんて言っていられなかったけど、やはり、人が成長すれば会社も発展していく。逆に人が成長しなければ会社も発展しない。それをつくづく体験してきましたので、経営理念というのは大事だと思います。


ある意味で、我々はゼロから会社をつくってきた。逆に最初から条件が恵まれていたら、あまり考えずに出発して、今はもう会社も潰れていたかもしれません。条件が恵まれていないんだから、自分たちで考えるしかなかったのです。


創業期は創造と挑戦が経営理念。これは基本的にいまも変わっていませんが、チェーン化の頃は感謝と信頼になり、今度は社会貢献というふうに変わってきました。仕事を始めた頃は生きるか死ぬかでやっていますし、やはり企業の成長とともに人も理念も変わっていくのだと思います。


だって、皆さんね、たとえば電気製品を買われるときに、自分の住まいの広さや間取りを考慮して購入されるように、全部住まいに関連する商品ばかりなんですよ。家電という側面で住宅のことを考えると、家丸ごと、算出できる業種なんですよ、家電というのは。


リアルな店舗はお客様と接する大切なコミュニケーションの場。お客様の相談を受け、逆にお客様に提案していく大切な場ですが、リアル店舗だけの手法に頼っていては、来店客は減る。だから、ネットとも融合していかなければならない。


全国チェーンに3番4番はありえない。1番2番は利益が出るが、3番は利益がなく、4番はつぶれる。食うか食われるかという競争がまだまだ続くだろう。圧力は厳しかったけれども、あえて先頭を切って風を受けてきたことが、ヤマダの強さにつながった。


調査機関が重視するCS(顧客満足度)評価項目は、接客じゃないですか。でも、実際のお客さんに聞くと、購入時に接客を重視する割合って、どれぐらいだと思います?たった6%ですよ。トップは何かというと「立地」で25%。二番目が「価格」で19%。次が「品揃え」。その次が「ポイントサービス」や「無料長期保証」。「接客」はその後です。これで納得できるでしょう。なぜヤマダにたくさんのお客さんがくるのかが。ビジネス誌の調査では、そこが分からなかった。そんなにCSが低いのに、なぜヤマダに買いにくるのかが。


うちは量販店チェーンなんだから、最大公約数的な品揃えなんですよ。これが方針です。年に1個しか売れないものも置かなきゃならないという発想はありません。それでキャッシュフロー経営が成り立っているわけです。家電専門量販店だから。これだけのチェーン店で、郊外店を含めて、(在庫回転率を)年間14回転させるためには、コンセプトが違う。その代わり、量販商品の在庫がなくなるのは絶対駄目だと言っています。


優秀な社員ほど企業理念を気にします。会社は自分たちをどう思っているか、とか、どこに目標を置いてやっていくのかということを一番気にします。それに答えるには企業理念がしっかりしていないといけません。


私は、店長がリーダーシップをとるべき一番重要なことは「部下育成」だといっています。では、いかに部下を育成するかというと、やっ ぱり職場環境から作らなければいけない。職場環境を整備し、会社への「帰属意識」が生まれるようなことをやっていかないと、本当の部下育成になりません。その根底が「感謝と信頼」ですよ。やっぱり、人を中心とした企業経営をやらないといけません。


チェーン店というのはね、自社競合するのは当たり前なんですよ。常々皆さんデメリットをおっしゃるけど、それは当たり前の話です。それを克復してメリットに変えるのがチェーン店なんです。理論的にそれをやっているだけの話ですよ。
【覚書き|既存店舗に近いところに新店を出すことについて語った言葉】


「創造と挑戦」は大事だけど、それだけじゃ駄目ですね。皆に感謝され、信頼されて、そして結果的に企業価値が高まって社会貢献できる。これができるようになれば、うちは永遠に安泰ですよ。


もし、感謝と信頼がなかったら、何を持って企業価値を高めていくのか。単に合理主義でやるのかと。そうじゃないですよね。そこに人間性が介在するわけじゃないですか。相手があるわけじゃないですか。こういった考え方がないと、本物ではない。今はそういう思 いでいます。


他企業のほとんどが、日本人と現地人との間に通訳がいて、それで経営しているんじゃないかな。うちでは、そうじゃない。立ち上げの応援では20人いきますけど、軌道に乗ったら全部引き上げます。日本で採用した中国人幹部候補生を軸に、天津でまた新卒を採用します。この態勢で発展させれば、現地では日本人社員はいりません。最初だけです。


これまで座右の銘として「創造と挑戦」といってきましたが、これは目的じゃなく手段なんですね。そして、企業理念の中でも特に私は 「社会貢献」を重視しています。より利益を高めて、納税額を増やすこと。納税することで、国や社会の発展に貢献していきます。しかし、それをどうやるんだといったら、やっぱり「感謝と信頼」というものが必要です。感謝と信頼を念頭にしながら、企業価値を高めて社会貢献しようという、 会社としての思いを込めたんです。
【覚書き|経営理念に「感謝と信頼」を新たに加えたことについて語った言葉】


チェーン店として、店コンセプトごとの最大公約数的な品揃えで、お客様のニーズに応えていく。これが規模利益の創出になり、当社の強みになるんです。


やっぱり郊外型のお客さんからすれば、近くにヤマダがあることが一番のメリット。当たり前ですよね。投資家さんからもCS(顧客満足)に関する質問をされるんですよ。今度はデータを使って説明できます。実はこうですと。


地方の百万都市は東京とはマーケット事情が違うんですよ。仙台に出店して初めて気づいたのですけど、要はLABIではなく、コア型の郊外型店で十分。それで吸収できるんです。例えば東京だったら、サラリーマンが電車で一時間ぐらいかけて通勤する。その行き帰りに買ってもらうとかね。あるいは店の近隣に大きなビジネス市場もある。じゃあ福岡はどうなのといったら、そういう市場ではありません。広島、札幌、京都なども同じ。百万都市ではあるけれども、LABIは実績検証の結果、必要ないと考えます。


英語の社内公用語化で本当に企業理念を理解できるかというと、どうなんでしょうか。やっぱり日本の市場で、日本語で育った会社ですから。その理念や文化を外国語で教育するのは、なかなか難しいよね。理解できないでしょう。日本語の実態が分からなければ。


中国では現地の既存販売店の経験者は一切採りません。純血主義です。その方が方針の徹底や、文化の違いを克復できるんじゃないかと思っている。まったく異質な企業文化が混ざると、徹底できませんよ。うちが採用した人は、みんな純真だから。うちで教えたことが、ビジネスだと考えてくれる。これは強いですよ。


私は、中国は中国人にやってもらうという考えですから。最初はお手伝いするけど、あとは中国の人。そういう採用をし、教育をしています。


メーカーさんはグローバル展開しているじゃないですか。考え方は同じですよ。流通として、その一端を担うというか。 むしろ流通業とすれば遅いぐらいでしょう。百貨店もGMSもコンビニも先へいってる。アメリカのベストバイさんにしても、どんどん世界展開している。そういったことから考えると、むしろ遅いぐらいですよ。
【覚書き|ヤマダ電機の海外出店について語った言葉】


国内市場が高齢化社会や少子化が進む中で、今後の成長戦略を考えるとなると、海外展開は避けて通れない企業戦略です。特にアジアは世界の中でも可能性が大きいわけだし、マーケットの規模は魅力があります。地理的にも既存の各種インフラを利用できます。


中国式の家電店はどこも状況はよくないようです。自分のための店であって、お客様のための店づくりができていないからです。中国でヤマダ電機は、大きな一番店をつくる都市型の拠点展開だから影響が大きい。ユーザーも徐々に現在の中国式では満足しなくなくなります。ヤマダタイプの店にせざるを得なくなります。その結果、中国家電販売市場の近代化が進むことになるでしょう。お客様のための店づくりを通じて、中国での業界の発展に寄与していきたいと思います。


家電専門店としての究極のサービスは、住宅を丸ごと提供することだと常々思っていました。究極のサービスの実現に向けてチャンスだと思っています。
【覚書き|住宅市場に参入したときの発言】


M&Aはまず、基本的なことを合意した上でスタートします。お互いが合意した上でスタートすれば、経営の細部は合意する時に決まっていますから、後はそれを実行するだけです。


日本のメーカーには技術力がある。中国の商品を見ると、みんな日本の技術を模倣している。中国メーカーだけでなく韓国も同じ。いまでも日本メーカーの技術力は最先端だ。いまアップルの商品が売れている。日本はデザインを含めたコンテンツが劣っている。だが技術は日本発だ。だから、日本のメーカーはもっと自信を持ってやればいい。悲観することはないと思う。


お客様にとっては、近い所に店があったほうが便利。わざわざネットで買う必要がないし、万が一トラブルがあっても安心感があるのが店舗の一番の強み。これが基本的なネット対策になる。


ヤマダのシェアは3割あるかないかで、出店の余地はまだある。なぜチェーン店化するかというと、総合的なスケールが欲しいから。ユニクロさんやニトリさんも、自社競合するデメリットを承知のうえで店舗展開している。密度を上げてシェアを得ることで、逆に利益が上がるというビジネスモデルだ。


ベスト電器買収は、時間を買ったのです。放っておいてもヤマダは出店するからいずれは駆逐することになっただろう。しかし1年前倒しでシェアを買えば、次のステップへ経営努力を注ぐことができる。


あくまでこだわるのは、専門店としての事業領域を外さないこと。住宅を新築する段階から住空間に合った電気製品を提案することができるため、お客様にとっては専門店としてのサービスがより深くなる。


うちもリーディングカンパニーの一つだと思いますが、リーディングカンパニーは雇用の面でも税金の面でもいろいろな社会貢献をしています。そういう姿を見て、業界全体が待遇改善・労働環境の改善を行うわけです。だからこそ、我々自身がしっかりしていないといけない。


経営理念がしっかりしていなければ、やる気のある人間ほどついてきません。会社を経営者が私物化すれば、「こんな会社につとめていて本当にいいのだろうか?」と思うのは当然です。


私は、経営幹部には5つの条件が必要だと考えている。それは「企画力」をはじめ、「実行力」「貢献度」「使命感」「スピード」であるが、これらのうち、一番大事なのは「使命感」であると常々言っている。たとえば、ここに一人の社員がいるものの、この5つの条件を備えているかどうかはまだ分からない。けれど、少なくとも使命感だけはあると思えば、「やってみろ」と昇格させるのである。


当社の場合には週単位で目標を立て、達成度合いを見る。そのためすぐに修正が利くのである。


私が新規店に行けば、必ず問題点に気づく。かつてはそれがいくつもあったが、今は一日で直せる程度に減った。つまり、専門の担当者たちが成長し、会社の考えを理解してくれているために、私が指示を出すことも少なくなったのである。これは店づくりの場合だが、人事にしても商談にしても、指示を出すことはほとんどなくなってきた。


現場で何が問題なのかを知るには、やはり経験が必要になる。私や社長は、地域店の時代から混売店(複数メーカーの製品を扱う店)、量販店と変わっていくなかで、商品の管理、サービス、接客と、すべてのことを経験してきている。現場が分かっているから、現場の社員たちの話の中身が分かるし、どうすればいいかという発想も出てくるのである。


社員たちが行うさまざまなミーティングに出ていると、半分は基本的な方向性が違っていると感じることがある。そのときは私たち経営陣が軌道修正をする。


「ヤマダ電機はスピード感のある経営をしている」とよく言われるが、それは目標を設定、管理する仕組みがしっかりしているからであり、それほど目標は大事なのである。


当社の経営理念は「創造と挑戦」である。挑戦して失敗したらそれはしかたない。何もやらないより、挑戦することで問題を発見したほうがいい、というのが当社の社風である。だから、誰もが目標や課題には積極的に取り組んでくれる。


社員がひとつのことをなし遂げたら、評価し、ほめる。あるいは昇格させることで自信をつけさせる。そうして人は育つのだ。


仕事も、せっかくするのであれば高い目標を持つ。目標に挑戦して成功し、実績を積み上げれば自信になる。育てる側にすれば、達成感を与えることができる。これは教育には必要なことである。


当社の全員参加型の経営の仕組みのひとつに、社員による「改善提案制度」がある。よい提案をした社員は、毎年社員総会という場で表彰している。そういう制度にすることで、仕組みが継続するのである。


社員がやる気を出すには、経営陣が社員の意見をくみ取り、反映させる制度があったほうがよい。それがあれば社員も会社の考え方を理解できる。そうした私自身の経験から、私は経営者になるとすぐにそのための制度を取り入れた。


人こそがヤマダ電機の宝であり、礎である。私はそう考えている。つまり、経営の根幹をなすのは社員であり、それが、当社が全員参加型の経営を重視するゆえんである。


私には、創業前に日本ビクターに技術者として10年間勤めた経験がある。製造技術や品質管理、品質保証を担当したが、一兵卒として仕事をしていて感じたのは、やはり社員にやる気がなければ会社の成長は望めないということである。


トップのリーダーシップは必要だが、それによってできることはたかが知れている。上に立つ人間は、規模にかかわらず全員経営ができる仕組みを、コーポレート・ガバナンスを含めてつくる必要があるのだ。


創業当初、私自身営業に忙しかったため、社員教育に時間がとれなかった。しかも、有能な社員は独立してしまい、あとには未熟な社員ばかりが残った。このとき私は人材育成の大切さを痛感した。


社員一人ひとりが、自分も経営に参加しているのだという意識を持つことは、社員のモチベーションを高め、人材の育成にもつながる。そして、この思想は、会社が小規模であっても大規模であっても変わらないものである。


「なぜ自分は経営するのか」を考えることが大切だ。どこに生きがい、やりがいを感じるか。名誉のためなのか、とにかく仕事が面白いからなのか。これは人それぞれだし、その時々の立つ位置によっても変わる。


家電量販店の業界というのは、都市型から発展して成功したチェーン店はどこもありません。東京・秋葉原から出ていったチェーン店はみな失敗しています。要するに、百貨店と同じというのか、都心部の好立地なお店であれば、お客様が来てくれるんですから。一方、我々はお客様のいない郊外型から出発した会社ですから、どうやってお客様を開拓し、どうやってお店に来てもらうか、ということをずっと考えてきた。


伸びる人はやはり現場を把握している人ですね。現場を知っていて、現場での問題意識があって、それにプラス企画力のある人がいい。問題意識の旺盛な人が失敗した場合、どうするか。そういうときに、いいパートナーがいるといいですね。自分のキャパシティがいっぱいだというときに、そうしたパートナーがいれば、議論や対話もできるし、お互い現場をよく知っているもの同士ですからね。なんとか解決策を見出していく努力をする。


お客様づくりというのは、そもそも商品を買ってもらったお客様という考え方がある。それと将来は買ってもらうというお客様と2通りあるわけです。私は後者のタイプ。それには、お客様のニーズをどう掘り起こして、それにこちらの営業をどう沿わせていくかということを真剣に考えないと。それはパパママ店時代から、ずっとやってきたことです。


事業が伸びていく時にはどうしても人手が必要になりますし、協力してくれる人がいないと事業も拡大できない。その意味では、私を支えてくれたパートナーがいたのは大きかったです。やはり、自分のキャパシティが一杯になった時でも、パートナーがいれば事業は継続できるし、議論も対話もできる。だから、現場をよく回りながら営業の大切さを身に付けていって、こういうことをすれば成果が出るとか、顧客管理はこうした方がいいとか、いろいろな議論をしてきましたよね。


我々は家電プラス・アルファということで、環境や金融ビジネス、住宅といった9つの事業部セグメント別に決算の発表をするようにしました。この9つの事業部別というのは、これからヤマダ電機が進むべき方向性を示しています。我々が得意としてきた家電というのは、衣食住の中でいったら「住」ですよね。いわば、住まいという一つのインフラなんです。だから、住まいという切り口で考えてみれば、家電にプラスしていろいろな可能性があるわけです。


誰に師事されたんですかとよく聞かれますが、そういう人はいません。ただ、あえて言えば、起業前の10年間を過ごさせてもらった日本ビクターで企業人としての考え方を学ばせてもらいました。日本ビクターの前橋工場はビデオの主力で、優秀な人材もいましたし、いい経験をさせてもらった。その経験はいまも生きています。私が就職した頃は白黒テレビの時代ですが、ラインで製品をつくったり品質管理をやったり経営の発想も学ばせてもらいました。


環境だとか、住宅、インテリア家具、不動産、金融ビジネスというように家電の周辺で事業が広がってきます。おそらく当社も家電だけのビジネスに留まっていたら、ここまで成長できていたか分かりません。家電だけの店づくりをしていては社会環境変化の中、来店客がどんどん減ってくるのは目に見えています。ですから、これからは店づくりにおいても、ネットとも融合していかなければならないし、住まいという一つの生活インフラを考えたビジネスモデルを構築していくことができれば、まだまだ成長の可能性はあると思っています。


アマゾンの動きには注意しなければなりませんが、ネットとリアルが融合していく中で、アマゾンはバーチャルの世界では強いけど、リアルな世界は弱いわけです。我々はその逆で、バーチャルは弱いかもしれないけど、リアルに強みを持つ会社なんです。でも、かつてのように洗濯機やテレビをお届けするために、巨大な集配センターを建てて、機械化したすごい設備をつくっても、これからの時代は十分ではない。これからの時代というのはお客様それぞれに住まいのお困りごとがあるわけですから、家電専門店の社員が行って洗濯機やテレビを配送する時にお困りごとを聞いてあげると、お客様は喜ぶんです。これがネット業者からの請負で商品を配達するだけの人であれば、お客様は誰も悩みを相談しませんよ。当社は社員が商品を配送するわけだから、コンサルタントの機能を持つこともできるし、これはネット専業ではできないことです。こういう強みはさらに磨きをかけていくべきだと思います。


間違いなく、これまで築き上げてきた店舗網は我々の強みです。ネット対応もやっていますけど、コスモス・ベリーズやベスト電器のようなFC(フランチャイズ)展開しているような店まで含めたら、我々には1万1066店舗の国内ネットワークがあるんです。さらに直営店舗はヤマダ電機だけで649あって、合計935店舗もあるわけです。だから、日本全国で大きい店から小さい町の電気屋さんまでのネットワークがあり、そこに配送能力もあるし、販売能力もあると。だから、これらの強みをより活かすことができるようなビジネスモデルを考えていくべきです。


当社と自動車メーカーとでは、明らかに切り口が違います。我々の切り口はあくまでも生活であり、住まいです。住まいという切り口一つをとっても、ハードを配送して設置するというだけでなく、商品を販売した後にも継続的にお客様とつながっていけるような新しいビジネスモデルをつくりたいと。ましてやEVや自動運転のように全く新しいビジネスが生まれようとしているわけですから、生活インフラをベースとした新しいビジネスモデルを是非ともつくっていきたいと考えています。


山田昇(ヤマダ電機)の経歴・略歴

山田昇、やまだ・のぼる。日本の経営者。ヤマダ電機創業者。宮崎県出身。日本ビクター入社。品質管理担当として実務経験を積んだのち独立し、群馬県前橋市でヤマダ電機の前身である山田電化センターを創業。同社を東京証券取引所市場第一部に上場させ家電量販店業界トップに成長させた経営者。

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