小倉広の名言

小倉広のプロフィール

小倉広、おぐら・ひろし。日本の経営コンサルタント、心理カウンセラー。新潟県出身。青山学院大学経済学部卒業後、リクルートに入社。企画・編集などの部署で働いたのち、組織人事コンサルティング室課長となる。その後、フェイスホールディングス、フェイス総研代表に就任。

小倉広の名言 一覧

縁のできた人に助言をもらったら、必ず言われた通りにやってみます。人からのアドバイスの内容は、たいてい自分一人では気づけないこと。自分の視野を広げてくれるものですから、有難く実行します。


お返しをするなら、相手がしてほしいことをしたほうがいい。そのほうが喜ばれる。自分のできる範囲で、相手の役に立つ返し方は何なのか、それを真剣に考え行動することが大事。


やってみた後で効果がない、もしくは逆効果ということがわかれば、即時戻れるようにしておくことも大切。


自分だけでなく誰かのための利益も同時に考えて、行動できる人は、うわべでない信頼を得られる。


意志決定のスピードは場数がモノをいう。たくさんの経験を積むことが大切。


多くの場合、他人は自分が思うほど自分のことに興味がない。みんな自分のことで精一杯。


部下を育てるためには、上司が明確な意図と覚悟をもって部下に仕事を任せなくてはならない。


ビジネス経験を少し積めば分かる通り、仕事に方程式などないのです。ヒット商品の開発秘話などを見ても、それは明らか。


やりがいは仕事をやり遂げて初めてわいてくる。やる前から、「つまらない仕事」と決めつけるのは間違い。やりがいは壁の向こうにある。


リーダーは作業を持ってはいけない。リーダーが本来やるべきなのは、他人を動かして作業をしてもらうこと。


大事なのは仕事を私物化しないこと。「この仕事は私のもの」と考えるから「他人に任せるのは申し訳ない」と思ってしまうのです。


自分のことばかり考えている人には、相手も「この人のために何かしよう」とは思いませんよね。相手の都合を考えているかどうかが重要。


小手先のテクニックを駆使しても人は助けてくれません。重要なのは、「助けてあげよう」と相手に思ってもらえるような、人間的な魅力があるかどうかなんです。


部下に任せながらも要所要所で経営者視点を加味していく。このバランスが重要。


家庭やプライベートの人付き合いに振り回されている場合、まず課題の所在をはっきりさせよう。


大切なのは、成功体験の大きさではなく回数。大きな成功体験でドーンとやる気が出ることは滅多にないそれよりは、小さな成功体験の数を積み重ねるほうがいい。


理想ばかり追い求めている人は、現実から逃げているということを直視すべき。


仕事がつまらないと思うのは、壁を乗り越えた経験がないからです。やりがいというのは「壁」の向こう側にしかないので、つまらない仕事を乗り越えた人だけが.それを手にすることができます。


ほかの人が「つまらない」といって手を抜く仕事を一生懸命にやっていれば、それだけで目立つし、評価も上がる。抜擢や昇進といったチャンスも増えるでしょう。転職を考えるとしても、そういう人なら誰かが声をかけてくれるし、いい縁にも恵まれる。結局、いまいる場所でベストを尽くすことが、人生を確かなものにする唯一の方法なのです。


お金を生むのは人を動かす仕事です。たとえば米俵を一人で一俵担げる人はすごいが、人を使って百俵担がせる人はもっとすごい。一人だけの作業と人を動かす仕事では、圧倒的なパフォーマンスの差が生じるし、当然ながら稼ぐ額も違ってきます。


自分の仕事を意味のある仕事、人とつながる仕事に変えることで、どんな仕事でもステップアップできます。


「人生でやりたいこと」とは、多くの場合、いますぐ手をつけなければならない緊急事項ではないでしょう。しかし、仕事で多忙を極めているはずの高年収者ほどそのための時間を意識して生み出し、努力してスケジュール化しています。


夢を掲げて幸福がやってくるのを口を開けて待っているだけでは奇跡は起きません。行動することが必要です。その第一歩となるのが「やることのリストアップ」です。夢がエンジンで、現実がタイヤだとすれば、やることリストはエンジンの動力をタイヤに伝えるシャフトの役割だといえます。


私は、集中力が最も発揮できる時間帯に締め切りのある仕事はしません。以前はこの時間帯にメルマガを書いていましたが、締切りのある仕事はどんな時間帯でも自分を追い込めばできます。この時間帯には、締め切りのない考える仕事をあてています。


人の役に立ち、人に感謝されるほどお金がついてきます。人にフォーカスするほど稼げるというのは、ひとつのセオリーだと思います。


自分の判断に自信を持ち、情熱をもってやり遂げていくためには、信念のようなものが必要になります。日頃から正しい行為を積み重ねていくことで、自らの信念を揺るぎないものにしていくことができます。ひいてはそれがビジネスを推し進める力となり、人を動かす力になっていくのだと思います。


人間という言葉に「間」という文字が入っているのは、いかにコミュニケーションが大切であるかを表していると思います。


フジゲンを世界一のギター会社に導いた横内祐一郎会長が「一流の人は皆、素直」と語っていたが、素直だから一流になれたと言い換えてもいいでしょう。


社会心理学では、ものごとの考え方や枠組みを変えるきっかけはコミュニケーションしかないと言われています。文字を読むのもひとつのコミュニケーションですが、やはり対面のコミュニケーションが一番有効です。


管理職に関するセミナーで、「どうやって自分をリフレッシュし、エネルギーを上げますか」という質問をよく受けますが、私は「人と会うこと」だと答えています。普段は落ち込むと人に会いたくなりますが、一人でいると不安が募り、ますます落ち込むのです。このネガティブスパイラルを止めるには、プラスのエネルギーを持ったポジティブな人に会うのがいいでしょう。


どうしてもしなければならない勉強をするには、アウトプットを先に決めるという方法があります。自ら勉強会の進行役を買ってでるなどして、本を読まなくてはならない状況に自分を追い込むのです。アウトプットを決めることで自然とインプットができるようになります。


地位が上がれば上がるほど、仕事とプライベートは切り離せなくなります。ストレスマネジメントは中間管理職ぐらいから意図的に心がけたい仕事のひとつです。


マーク・マットソンの言葉で「意識して良い習慣を身につけなければ、悪い習慣を無意識に身につけてしまう」とあります。体調管理のための良い習慣をつくらないと、知らないうちに悪癖に襲われてしまいます。何もしないことが、ゼロではなく、マイナスを呼び込んでしまうというリスクに気づくべきでしょう。


集中力を発揮できる時間は、最も効率が上がるレバレッジの利く時間であって、1日における聖域ともいうべき時間帯です。通常は午前中でしょうが、この聖域にどれだけ重要な仕事ができるかがポイントになります。


脳の働きには収束モードと拡散モードがあって、ものごとを整理していく収束モードにはデジタルツールが適していますが、想像力を膨らませてアイデアを出す拡散モードにはアナログが向いているような気がします。


やることには、やらなければならない受動的なニーズと、将来の目標に基づく能動的なウォンツがあります。人から言われたニーズだけをメモにした「やることリスト」は単なる備忘録にすぎません。夢の実現を目指すなら、ウォンツをよりリストアップしていくべきです。


ビジネスの場における緊急ではない重要事項には、業務改善、マニュアル化、社内外のコミュニケーション強化、人材育成、自己啓発などがあるでしょう。これらは「未来への投資活動」と「問題を未然に防ぐ予防活動」と言い換えることができます。


その会社で働くことを選んだのは誰でもない、自分自身です。まずは「いまここにいるのは自分の意思なのだ」と自覚すること。そうすれば、毎日の仕事が「やらされ仕事」ではなく「やりたい仕事」になるし、気持ちが晴れて漠然とした不安や苦しみから抜け出せます。


「会社の業績が悪化して、いつかリストラされるんじゃないか」という不安は、会社にぶら下がっているから生じるものです。日々の仕事に120%の力で取り組んでいる人は、自分で仕事をつかんでいる実感があるから不安になりません。


ビジネスマンにとっては、景気や業界動向などが「自分でコントロールできないこと」に当たるでしょうが、そのことばかり考えて不安に感じるという人は、目の前の仕事に全力投球していない証拠。余計なことを考えられるほど暇だということです。


青森県の大間町に、「日本一のマグロ釣り」といわれる漁師がいます。最高価格がつくマグロを毎年釣り上げ、なおかつ平均の4倍近い漁獲高を誇る人物です。彼はこういっています。「海に出れば、嵐や時化(しけ)でマグロが釣れないことはいくらでもある。天候という自分の力ではどうしようもないことに一喜一憂していたら心身がもたないので、自分はつねに船や漁具の手入れをしっかりして、毎日同じ時間に船を出すことだけを考えている」。つまり、自分でコントロールできないことに支配されると、不安や苦しみが生まれてしまう。だから、自分ができることを一生懸命やるしかないのだ、といっているわけです。


「俺は上司にこびたくない」などと妙な美意識を発揮する人は、組織より自分を優先しています。組織のパフォーマンスを下げれば、会社から認められないのは当然のこと。自分を認めてほしいのなら、なおさら「フォー・ザ・チーム」の精神で行動すべきです。


ときには、自分と他人を比較して、「どうしてあいつのほうが評価が高いんだ」と不満に思うこともあるでしょう。でも、その人の評価が高いのは、信頼を蓄積しているからです。上司に指示されたことは素直にやり、上司が困っていたら助け舟を出す。その積み重ねで上司の信頼を得ているのです。それを「上司にゴマをすっている」などと非難するのはお門違い。リーダーが仕事をしやすいように部下が動けば、組織の生産性は上がるのだから、会社員としてごく当たり前の行為です。


信頼は、約束を守ることによって高まります。提出物の期日を守る、会社の決めたルールを守る、与えられた数字を達成する。こうして約束を日々守ることでしか、仕事での信頼を蓄積することはできません。


人間というのは、「信頼」で動きます。信頼している相手がいうことなら、多少納得がいかなくても、「君がいうならやってみようか」と考える。逆に、信頼していない相手がどんなに正論をいっても、「君の話は聞きたくない」と思うものです。上司に認められたいなら、日ごろから信頼を蓄積することが必要です。


「会社が成果を認めてくれないから、仕事が面白くない」という考え方は、問題を他人のせいにしているだけです。そう考えているかぎり、自分が苦しむことになります。他人は変えられないからです。不可能なことをやり続けるのはつらいに決まっています。


高い望みをもって、やるだけのことはやるけれども、結論が出たら何も欲さず、こだわらない。この「望めど欲せずこだわらず」の精神こそが、自分を苦しめない秘訣です。


人間関係には「作用・反作用の法則」があるので、「俺を認めない部長が悪い」などとグチや悪口をいえば、必ず倍になって返ってきます。悪口が相手の耳に入れば、ますます上司から嫌われ、評価が下がるだけ。反対に、グチをいわずに上司に指示された仕事を一生懸命やっていれば、上司も「俺のためにこんなに頑張ってくれるなんて、いい部下だな」と思って、その人を可愛がるようになる。


いいことも悪いことも、結局は自分のしたことが回りまわって戻ってくるのです。


できることはたったひとつ。それは自分を変えることです。もちろん、自分だって簡単に変えられるわけではありませんが、少なくとも可能性がある以上、他人を変えようとするよりは、ずっとストレスが少ないはずです。


「他人を変えることなどできない」というのが私の持論です。家族や恋人とのあいだでさえ、相手が何でも自分のいうことを聞くなんてあり得ないのに、赤の他人である上司を思い通りに動かせるわけがありません。できるのは、上司が自分で変わろうと思うのを手助けすることだけです。だから上司の視点から見えるところにいろいろな意見を置くわけですが、それを採用するかどうかは上司次第だと割り切りましょう。


自分の意見を伝えたら、あとは上司に判断を委ねてください。組織に属する以上、上の人が決断するのは当然のこと。そこで「自分のほうが正しいのに」などと考えるから苦しくなるのです。


上司に意見を伝えるとき、コンテンツ(結論・メッセージ)だけでなく、コンテキスト(背景や経緯、文脈)も必ず伝えてください。「私はこのやり方がいいと思います」という結論を示したら、「なぜそう思うか」を伝えること。とくに「お客様からこんな意見をもらった」という顧客事例を伝えるのは有効です。上司は部下より現場を直接見る機会が少ない分、顧客の声を重視するので、納得してもらいやすいのです。


まずは上司と論点・視点を揃える必要があります。視点を揃えるには、「聞く」「話す」というコミュニケーションの基本を実践するしかありません。ただし順番が重要で、最初は相手の話を聞くこと。納得できない戦略を上司から示された場合でも、不満をそのまま上司にぶつけてはいけません。「この戦略だと効率が下がるように思うのですが、私の考え違いかもしれませんので、部長がどのような視点でこうお考えになるのか、教えてもらえませんか」と、まずは聞く姿勢を示すのです。


上司と部下の意見が異なるのは、それぞれが相手の論点・視点を理解していないからです。たとえば、上司が部署全体をみているのに対し、部下は自分が担当する範囲しかみていなければ、意見の違いが生まれるのは当然です。逆に、部下は現場でお客の反応を間近にみているが、現場から遠いところにいる上司には、それがみえていないこともある。つまり、互いにみている景色が違うから、意見の違いが生まれてしまうのです。


叱るときこそ未来志向が不可欠。「なぜこんなことになったんだ」と詰問するのは叱りの定番ですが、過去のことをあれこれ言っても仕方ありません。「改善のために今後何をしたらいい?」と問いかけていくことが大切。


部下を叱るとき「ここがダメ」ではなく、「こうすればもっと良くなる」という前向きな表現を。これは「ネガポジ反転」と呼ばれる手法で、やる気を損なわずに欠点解消を促す効果があります。


あくまでも一般論ですが、若いうちは弱点補強を優先するのがベターです。もし著しい弱点があると、長所まで埋もれてしまうからです。「スキルは高いが協調性に欠ける」といった弱点のある部下には小さなプロジェクトのチームリーダー役をさせる、といった方法を。こうして少なくとも弱点を「平均点」レベルにまで引き上げてから、次に、強みの強化に切り替えるのがいいでしょう。


24歳のとき、あるプロジェクトのリーダーを任されたのですが、周りが年上ばかりだったので、「自分の言うことなど聞いてもらえないだろう」と最初から弱気になっていたのです。ある日、それを見かねた先輩が「おまえは誰よりもこのプロジェクトを本気で考えている。だからおまえが正解を知っている。それを教えてやれよ」と、ハッパをかけられた。それからは年上や目上の人に対しても堂々と意見を言えるようになりました。初めから白旗をあげていてはダメ。


人に頼ってばかりいると、何も学べないまま年を重ねることになります。会社の中で年次が上なのに、何もできない人のままでいる。もう悲劇です。そんな人は自分が主体的にやっていないから、成功しても心の底から喜べないし、失敗したら人のせいにする。


「これくらいできて当然」と考え、何も反応しないのは論外。感謝の言葉を素早くかけることが、任せた相手にとって最大のフォローになることを知っておいてください。


任せた相手のプラスの行動に注目し、それに反応することが非常に重要。任せた仕事の進捗報告のメールが来たら、即座に「ありがとう」「速いね!」などと返信することで、相手はより速く、より良い仕事をしてくれるようになります。ポイントは、すぐに反応すること。3日後に褒められるより、ほんのひと言でもすぐに反応が返ってくるほうが何倍も嬉しいからです。


もしあなたの能力が足りないなら、上司や同僚の助けを借りてでも、組織としての責任を果たすことがクライアントのためになる。ですから、他人に仕事の手助けを頼むのは、悪いどころか会社やクライアントにとって良いことなのだと意識を切り替えてください。


会社として対応し、結果を出すことが何よりも重要。あなた一人で何とかしようとして、何の成果も出せなければ、それこそクライアントに迷惑がかかります。


仕事をうまく他人に任せられない理由はいくつか考えられます。「部下に任せるとクオリティや納期が心配」といった相手を信頼できないことが原因のこともありますが、意外と多いのが「嫌われたくないから」という理由です。他人に仕事を任せると迷惑をかけると考え、一人でなんでも抱え込む結果、仕事を溜め込んでしまうのです。


好んでミスする人はいませんよね。ミスは精一杯頑張った上でのもの。「君はベストを尽くした」と認めてあげるべき。そして一緒に考えようと促す。最近は、大丈夫だよ、僕がカバーするからという優しい上司も多いようですが、部下は上司に依存してしまい、よくないフォローの仕方だと思います。


ダメなのは、ミスをただすうちに、キミはいつもぼんやりしているな、ダメなヤツだなと部下の人格まで否定するケースです。人には2つの価値があります。存在価値と機能価値です。前者は仕事のできる。できないに関係なく、あらゆる人に価値があるということ。これを否定されたらツライでしょう。


上司の役割は、部下にスキルを伝え、自立してもらうこと。ミスをした部下を叱るときは、常にこの視点に立つ必要があります。しかし、実際は怒りの感情に任せて叱責したり、上司に言われた通りにしかできない部下を作っているケースが多いのです。


助けてあげたいと思わせる人は、弱みをさらけ出せる人。自分の弱みを素直に認め、「困っているんだけど、どうしたらいいかな」と謙虚に助けを求める。そんな人に対して、周囲の人も素直な姿勢に親近感を抱き、「仕方ないな」と手を差し伸べる。


「内発的動機づけ」は、自分で決めているという自己決定感や有能感など、自分の中からわき出るもので、これがある限り、人はモチベーションを保ち続けることができます。部下を褒めたり叱ったりするマネジメントは、その機会を奪ってしまうことになるのです。


外発的動機づけは、報酬・昇進・称賛などを得るために、あるいは減給・左遷・叱責などを避けるために頑張るといった、外から与えられる条件により起こるもの。しかし、外発的動機づけには限界があるため、上司などに依存する非自律的人間を生んでしまいます。


尊敬される上司になるには、「仕事」には「信用」。「人」には「信頼」。それぞれ異なるシステムで対応すること。「信用」とは、過去の実績があるからこそ、相手を信じる、という姿勢。「信頼」とは、相手を無条件に信じること。


尊敬されない上司のパターンのひとつは、「仕事にも人にも優しい」、つまり部下に甘いタイプ。部下が失敗しても「大丈夫だよ」といたわり、課題解決は先送り。部下は一時的には上司に好感を持ちますが、成果は上がらず、組織も立ち行かなくなります。部下も徐々に「この人はただ調子が良いだけなのでは?」と気づき、最終的にはナメられてしまうわけです。


アドラー心理学では、人を育てるには「上から評価して褒める」のではなく、「横から勇気づける」ことが有効だと考える。褒めることの正体は依存心を育て自律性を奪うという意味で「勇気くじき」にほかならないわけだが、では、人はどんなときに最も勇気が湧くかといえば、組織や共同体への貢献を「横から感謝された」ときである。


部下に仕事を任せるときには同時に、「何をやるか」「どのようにやるか」も確認しておかなくては、すれ違いが大きくなるばかりです。ただし、上司のやり方を押しつけてはいけません。上司と部下が二人でホワイトボードに向かいながら、共同作業で一緒に考えていくのです。


リーダーは部署を最も俯瞰的に見られる立場にいて、かつ決定権を持っています。その中では「現場の声」がなくとも、ムダと判断すれば切る、という必要性も出てきます。私自身も社長として、何度かこうした経験をしてきました。


あえて自慢話に耳を傾けてみましょう。相手を喜ばせることができるし、「自分はそういう話はしない」と心に決める訓練にもなります。自慢話の根っこにあるのは劣等感です。だからこそ、自慢された時、その心中を察して寛容になれれば、謙虚な心も鍛えられていきます。


仕事を手伝ってもらうと、その「借り」を返そうという気になります。実は、「借りを作り返そうとすること」こそが、相手とのつながりを深め、信頼関係を築き上げます。逆にいえば、仕事を頼まない人や借りを作らない人は、信頼関係作りを放棄しているのと同じなんです。


昔、ある社長に、「募金は自分の恵まれている状況に感謝し、人にお礼をすること」だと聞かされました。その習慣が身につけば、他人にも「何か役に立てることをしよう」という気持ちが自然と芽生えます。それが習慣化すれば打算なしに、行動できる人になります。コンビニのレジ前の募金箱に入れるだけでも十分ですよ。


メールの返信がないと、「何か不都合があったのでは?」などと相手に余計な気をつかわせてしまいます。込み入った内容のメールでも、自分が忙しくても、「届きました」の一言くらいは返信しましょう。それだけで、相手は「確実に連絡がある」「気遣いがある」という評価をするようになります。


自分に何の利益もないことを継続できる人は、自己中でなく他人のことを優先して考えられる人になれます。また、得のないことでも続けられれば、これもひとつの成功体験なので、自分に自信がついていくのです。


夜更かしが本当に好きなら、後ろめたく思わず、徹底して夜更かしを楽しむのもいい。一番良くないのが、「やめたいのにやめられない」と自分に嘘をつくこと。そうすると常に自己否定を続けることになり、どんどんやる気が損なわれていく。


人は心のガソリンがあれば失敗を恐れずチャレンジをするが、ガソリンが空になると、チャレンジをしなくなる。「頑張れ」と声をかけることは、ガソリンをつぎ足すことよりも、むしろ減らすことにつながる。


リクルートには「気に入らなければ自ら変えよ。さもなくば従え」という有名な格言がある。判断力や決断力を磨きたいなら、不満を言う暇があれば変えるか従うかしてみることだ。いずれも経験になる。


「借りを作りたくない」といって、人の手を借りずに、自分で何とかしようとする。そんな人は、非常に多いですね。しかし、一人でできることなんてたかがしれています。納期が遅れたり仕事の完成度が低かったりすれば、取引先や上司、同僚に迷惑をかけるだけです。この悪循環から抜け出したいなら、借りを作ることから逃れてはいけません。


コンサルティングを開始する前に、クライアントの「組織診断」を行ないます。従来は、定量的なアンケート調査と、定性的なインタビュー調査の二種類を行なっていました。その際に最も負担となっていたのは、前者です。回答をエクセルに入力・集計・分析する労力や時間が非常にかかっていたのです。しかし、その割にクライアントへの影響は僅少。そこでわかるほとんどはインタビュー調査ですでに明らかになっていたのです。それならば、アンケート調査をなくしてもいいのでは、と削減してみました。まずは一社で廃止して様子を見、支障がないことを確認して全面廃止に至りました。


ムダと指摘されることを「恐れる」メンバーもいます。自分の担当業務を不要だと言われることは、ある意味存在意義を否定されることにもつながるからです。そうしたメンバーは自衛に回ります。ムダを排した結果として「やることがなくなった」部下に対しては、本人の適性に合ったワンランク上の仕事を準備して担当させましょう。本人のスキルも上がり、チームの成果も向上するでしょう。


かねてから「この業務には意味がない」と感じているメンバーは意外と多いものです。しかし、いちプレイヤーには勝手に業務を停止させる権限はなく、我慢して「やらされ感」を覚えつつ行なっていることがよくあります。だからこそ、権限を持つ管理職がミーティングに参加し、思い切ってズバッと廃止することが非常に大事なのです。


標準化とは、発生する事象ごとに対応策の定型を考える、いわゆる「マニュアル化」です。しかし、作り上げるのはマニュアルだけとは限りません。たとえば営業なら、セールストーク集やケーススタディ、ヒアリングシートなどのひな型を作っておくこと。これも標準化の一種であり効率化、時間短縮が図れます。また、標準化でうまくいったら、それを横展開することも忘れてはなりません。他のチームにも展開するよう促すのは、チーム横断で目配りできる唯一の存在であるリーダーの重要な仕事です。


仕事のムダをなくし、チームの効率を上げるために何をすべきか。リーダーは具体的・戦略的な方策を取ることが必要です。それは、2つの方法によって実現できます。一つは業務体系を見直し、仕組みごと変えていく「プロジェクト」としての業務削減。もう一つは、部下それぞれの仕事を日々チェックし、助言することで効率化させていく「ルーティン」の業務量カットです。


自分の仕事だけでなく、手帳には「他人が喜ぶ事」もリストアップしましょう。例えば、「プレゼンで悩む同僚のロープレを手伝う」「送別会の幹事を買って出る」といったことでもいいです。そして、日程を決め、スケジュール欄に書き込む。続けていけば、他人のための行動が取れるようになるし、きっと他人の目は変わってきます。


まずは、自分が周囲から信頼される人間になることが大事ですね。結局のところ、それに尽きるんです。周囲から信頼されるためには、「自分のことだけでなく、相手やチームのことを考えて行動すること」「言うこととやることを一致させること」の2つが大切。ただ、それを実践するのはなかなか難しいことです。だから、小さな行動習慣から始めて、クセをつけましょう。


信頼される人になるための6つの習慣

  1. メールは「見ました」だけでいいから即レス。
  2. コンビニでおつりが出たら募金する。他人にも「何か役に立てることをしよう」という気持ちが自然と芽生える。
  3. 「得意な人」に仕事を頼んでみる。
  4. ささいなことを毎日続けていく。毎日続けていくとエゴが消えていく。
  5. 「他人を喜ばせる」行動を手帳にリストアップ。
  6. 上司や取引先の自慢話に付き合う。

どうすればよいメンターと出会えるのか。ひとつだけ心がけていることがあります。それは「アドバイスをされたら、自分の考え方と違うと思っていても、素直にやってみる」こと。社長として会社を経営していた時、「自分は正しい、部下が間違っている」と考え、仕事をしていく中で社員が離れていった経験があります。人を信じない限り、自分も信じてもらえないんです。だから、言われた通りにやってみて、その結果を報告する。相手は「言ったかいがあった」と思ってくれるから、そこに信頼が生まれます。他人のアドバイスを素直に聞けない人は多いですが、それは出会いを深めるチャンスだと思って、ぜひ、実行してみて下さい。


私がこれまでやってこられたのは、メンターともいうべき先輩方との出会いのおかげです。たとえば、5年前に始めた「人間塾」という勉強会は、今や全国規模となっていますが、きっかけは、コンサルタントの先輩・古川裕倫先生に勧められたからです。私が30代向けの本を多く出していたこともあり、「あなたは日本を変えなければならん! (若い人向けに)勉強会をやりなさい!」と。塾は大きくなり、いままでにない職種や多くの人と出会うことができ、私の人生は大きく変わりました。


部下に仕事を任せるとき、最終期限までにいくつかの期限を区切って、点検する機会を設ける。砕いた小さなタスクを、最終期限日までに順番に並べ、「一里塚」「二里塚」を設定するのです。マイルストーンごとにチェックをして改善点があれば途中段階で調整。それが終われば次のマイルストーンへ進み、またチェックして改善。このように進めれば、期限も守られるし、高いクオリティの資料ができあがります。


部下に「資料を作成せよ」と頼んでおいて、そのまま期限日まで放置するという誤った任せ方が多く見られます。ここで起こりがちなことは、部下が期限を守れないか、守れたとしても質的に難ありで「全面的にやり直し」となること。結果として、多大な時間と手間の無駄が発生します。その予防策として不可欠なのが、「タスク・ブレーク」を手伝うこと。指示した仕事を「どのように」進めるべきかを部下と一緒に考え決めていくのです。


毎日継続的に行ないたいのが、部下が行なう「ルーティン」のムダ削除です。部下のPDCAサイクルを意識することが重要です。部下の仕事のムダをなくすには、上司は積極的に部下の仕事の「P」と「C」と「A」に関わり、「D」部下自身に任せる、というやり方がベストです。中でもキーになるのは「P」、計画の部分です。残業を発生させるムダの大半は、計画の立て方の段階のズレに起因すると言っても過言ではありません。


小倉広の経歴・略歴

小倉広、おぐら・ひろし。日本の経営コンサルタント、心理カウンセラー。新潟県出身。青山学院大学経済学部卒業後、リクルートに入社。企画・編集などの部署で働いたのち、組織人事コンサルティング室課長となる。その後、フェイスホールディングス、フェイス総研代表に就任。

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