大西賢の名言

大西賢のプロフィール

大西賢、おおにし・まさる。日本の経営者。日本航空(JAL)社長・会長。大阪出身。東京大学工学部卒業後、日本航空に入社。成田整備工場点検整備部に配属され、点検整備畑を歩む。成田整備事業部生産計画グループ長、整備企画室部長、整備本部副本部長、(株)JAL航空機整備成田社長、本社執行役員、日本エアコミューター社長などを経て、本社社長、JALグループCOO(最高執行責任者)、日本航空インターナショナル社長に就任。

大西賢の名言 一覧

仕事のやり方を常に見直す。安全も経営も慢心こそ最大の戒め。


昨日まで努力を重ねてきたからといって、それが明日の安全を保証することにはならない。


今は既に需要があるから飛ばすといった思考から脱却していて、需要を生み出すためにはどうするか、といった思考で動いています。


これからは、もはや単独で何かを生み出すのは難しい時代になってきた。


我々の商品は飛行機ではありません。空港や機内、その他の場所でお客様と接する社員こそがJALの商品そのものなんです。


ある強い思いをもってひとつの道を選択すると、それを実現するために必死になります。強い思いをもって取り組んだからこそ、あらゆる努力を惜しまなくなります。


どこかにブレイクスルーがあると信じられない人間には、リーダーは務まりません。諦めることなくブレイクスルーの瞬間を追い求め続ける存在こそ、リーダーであるということです。


邪心が入っていると、あとになって必ずブレます。やはり、最初の決断の段階で心底正しいと自分で納得していることが大切です。そうであれば、ブレることなく最後まで思いを貫くことができます。


チャレンジ精神は不可欠だと思います。ただそれが無闇なチャレンジであってはいけない本当に強い思いがあってのチャレンジであるかどうかが大切です。そして、諦めないことが大切です。


チャレンジが本当に成功に終わるまで諦めないことは、リーダーにとってとても大切なことです。


こうありたい、こうなりたい、こうあるべきだという強い思いを持っていないと、二者択一の中からひとつのものを選択することすらできません。


いまJALの社内では「トレードオフ(同時に成立しない二律背反の関係)」という言葉は禁句になっています。「AとBはトレードオフだから」と言った瞬間に、思考停止になってしまいますから。


自分のチームを世界一の存在にするという意識をもって、日々の仕事にあたることが必要です。部下たち一人一人を「余人をもって替え難い存在」に仕上げれば、彼らは世界中どこへ行っても食っていける。永久に雇用を確保したのと同じことになります。


組織の規模を常に考えなければなりません。業績が改善して仕事が忙しくなれば、当然、人手が欲しくなるわけですが、人を増やす手前で、本当にもう一人増やして食わせていけるのかを考え抜かなくてはなりません。


「我々は量を売るのではなく、質でお客様から支持を得られるエアラインを目指そう。JALのサービスってやっぱりすごいねと言っていただける存在を目指していこう」と、常に社員に言っています。


雇用を守るということはリーダーにとって非常に大きな責務だと思います。たとえば今後、10人の要員が8人に減るかもしれない。リーダーはそうしたことを見越したうえで、雇用を守っていかなくてはなりません。


今回の経営破たんによって、「JALの将来のため」という理由で会社を去っていった方が大勢いました。このことは、絶対に忘れてはならないと思います。彼らのためにもJALの再生をやりきることを約束しなければならない。


私はこれまでのサラリーマン人生の中でも、「この人のためなら死んでもいい」と思える上司が、数人ですが存在しました。この人のためだったらやろうとみんなが思える人、職場の原動力になる人です。私も「この人のためなら死んでもいい」と部下に思ってもらえるような、そんなマネジメントスタイルを貫きたいと思っています。


「Aを立てたらBは立たない」と言ってしまったら、それに続く言葉は、「仕方がないからどちらかを諦めよう」です。思考停止とはそういう状態です。ものごとはここで止まってしまう。しかし、「AとBの両方を立たせるにはどうすればいいか」という発想をすれば、必ずいい解決策が出てくるものなのです。


決断するときに、腹に落としてさあ行くぞと思ったときの重さというものが、とても大切だと思います。


リーダーにとって一番難しいことは決断することでしょう。リーダーの仕事は、決断することだといっても過言ではありません。データがすべて揃った状態なら、誰だって正しい判断を下せると思います。しかし、様々なものがベールに包まれた状況の下で決断を下すのは、容易なことではありません。それが一番難しいことではないでしょうか。


意識改革に対して最初はみんな疑心暗鬼です。どんなフィロソフィを持つかなんて、個人の自由だろう。思想統制でもするのかと。しかし、研修最終日になるとまったく顔つきが変わります。私自身も正直に言うと、人間ってそんなに簡単に変われるのだろうかと、最初は疑っていたのですが、最終的には完全にJALフィロソフィ(JALの在り方を40項目にわたって明文化したもの)の信奉者となっていました。


採用の際には、あなたはこのJALフィロソフィ(JALの在り方を40項目にわたって明文化したもの)の精神に賛同できますか、共感できますか、これに向かって全力投球できますかと問いかけています。漠然とした基準で採用するのではなく、今後はJALフィロソフィという明瞭なゲートをくぐって入社していただく。このゲートをくぐりたくないという人は、我々の仲間にふさわしくありません。


人材教育の在り方は、以前と同じということはありません。現在の我々は「JALフィロソフィ」というものを持っているからです。これは、我々がどういう集団であり、企業として何を目指すのかを、40項目にわたって簡潔なかたちで明文化した冊子であり、現在のJALの拠り所となっているものです。


一度倒産したという事実は、絶対に忘れてはならない。しつこくしつこく言い続ける必要があると思います。


対策を打っているのに再び不具合が起こったケースで、その原因を探っていくと、担当者が対策の意味を見失っている場合が非常に多いのです。ですから安全性の維持のためには、しつこくしつこく対策の意味をリマインドしていく以外にないのです。


何か不具合が起これば、当然、対策をとりますね。一定期間その対策は生きています。しかし、当初は新鮮だった対策がやがてルーティンになり、人間の身体の中で完全に消化されてしまうと、もはや対策としての意味をなさなくなってしまいます。そして、なぜこの対策をやるのかという意味が忘れられて作業だけが継続している場合、再び不具合が起こる危険性があります。


安全維持に重要なことは、「しつこさ」だと思います。安全を100%担保するのは、理論的に大変難しいことなのですが、それを100%に近づけていくのは、しつこさでしかありません。


我々は航空事業者であると同時に、サービス業者なのです。これはもう、口を酸っぱくして社員に言っていることですが、A地点からB地点にお客様を運べばOKではなく、もっと広くサービスというものを捉えていかなくてはなりません。機内でリラックスしていただくのは当然として、機内をビジネスの機会のための場としてと使いいただくにはどうすればよいかという課題もあります。空港だってまだまだストレスのかかる場所ですから、お客様目線で見ればサービス向上の余地はいくらでもあるのです。


我々が今後もフルサービスキャリア(従来型の高級感のあるサービスを提供する業者)として生きていくことは間違いありません。そういう意味では、チケットの価格に敏感なお客様ではなく、最高の品質とサービスに魅力を感じてくださるお客様にご支持をいただきたいというのが、JALの方向性だと思います。


我々JALグループには、「安全憲章」というものがありますが、安全は我々の存立基盤そのものだと考えています。安全の維持は、我々の社会的な責務である。これがJALの考え方です。安全性を毀損してまで利益を生み出そうということは、考え方として絶対にありえない。我々のトッププライオリティー(最優先事項)は常に安全です。


公共の使命を果たすことは重要ですが、収支の釣り合わない路線を維持するのは、現実的な議論ではありません。


JALは公的な航空運送事業者であるという意識が強すぎたため、民間企業として利益を生み出さなくてはならないという意識が乏しかった面があります。これからは、この両面をしっかりとにらんで経営をしていかなければなりません。


意識改革のプロジェクトをスタートさせています。このプロジェクトの根本にあるのは、我々の存在意義はどこにあるのかを問い直す作業です。我々はやはり、民間企業なのです。民間企業である以上、何としても利益を叩きださねばならない。これが、我々の第一番目の存在意義であると私は考えています。


心のどこかに「JALが潰れるわけはない」という気持ちが社内にあったのではないかと思います。しかも、経営が危機的な状況に陥っても、そういう誤解を続けていたのではないか。そこが、我々の最大の反省点だと思っています。この意識を変えていかない限り、また同じことが繰り返される危険性があると思います。


経営破綻の理由を外的要因に求めれば、いろいろな言い方ができます。しかし、いくら外的要因に原因を求めても、社員の意識は変わりません。赤字が続き、配当を出せないという事態について、一人一人の社員がどんな意識を抱いていたのか。そこに破綻の原因の根っこがあるのではないでしょうか。経営陣とこうした議論をずっと重ねてきました。


お客様には「この価格なら、こういうサービスを受けられる」という期待値があります。そのお客様の期待を毎回良い意味で裏切り続ける、これがサービス業なのだと思います。それができて、初めて生きていける。それが我々のビジネスの本質なのです。


企業がスポーツとスポンサーシップといったことで関わるのであれば、自分たちの事業に利益やブランド力向上といった良い影響がなければなりません。単純に社会貢献だけでは長く続けることは難しい。ですから、仕掛けをいかに作っていくかが極めて大事になります。


私も今年の走り方を「頑張る」から「楽しむ」に変えました。ホノルルマラソンには6回目の挑戦でしたが、「楽しむ」走りに変えたことで、これまでは苦痛でしかなかった後半に、風景を堪能する余裕が生まれ、ボランティアの応援を楽しみながら走れました。


マラソンは、私にとって自分の身体の調子を知るバロメーターです。42.195キロをどのように走りきることができるのか、また、そのためにどれだけ普段から準備できるのか、今ではホノルルマラソンに照準を合わせて体力づくりをしています。


ハードウエアはいつか追い越されます。一方、ソフトウエア、人間としての魅力やJALというブランドはマネができるものではない。ですから、生き残っていくためには、JALという名前を聞いたときに、お客様の心で感じていただくものを提供できる会社にならなければいけないのです。


JALグループは、「世界で一番お客様に選ばれ、愛される航空会社」を目指している。選ばれるということだけで言えば、サービスや価格の面で選ばれるかもしれません。それは株主価値を上げることにもなります。でも、我々はそれだけじゃない、「愛される」ということに意味があると思っている会社なわけです。


目の前の株主価値、例えば、冷静に株価を追う株主さまがいらっしゃれば、我々はそこに当然応えようとします。ただ、ステークホルダーには株主や社員、会社そのものはもちろん、同時に、お客様、地域住民、社会全体、といった我々をこれまで支えてくださった多くの関係者が含まれていると考えています。


整備の世界で言えば、「ミスを見つけるのが自分の仕事」という組織風土では進歩などありません。「ミスを確認する作業を通じて自分たちの仕事と仲間、そして顧客を守っていく」という意識に改めれば、もう一段高いレベルで仕事ができるようになる。


思考や行動に絶えずエネルギーを使っていない企業はおのずと成長の限界にぶつかってしまう。あれやこれやと、うまくいかない理由をこしらえては、それを社内のほかの部門のせいにしようとする。


人間は常にミスを犯す。よく現場でお互いにダブルチェックをすればミスは減ると言われますが、それは甘い。同じ確認作業を1万回、10万回とやって何も異常が起きなければ、人間は次第に注意力が希薄になっていくからです。


今回、ホノルルマラソン協会が、カラカウア・メリーマイルという、目抜き通りのカラカウア通りを早朝封鎖して、誰でも参加できるマイルレースを始めました。マラソンはもちろん、10キロレースでも参加するにはハードルが高い。でも、1マイル(1.6キロ)であれば気軽に参加できる。このように、新たな取り組みで変化しながら裾野を広げているのです。


稲盛(和夫)さんと初めてお会いした時に、いろいろな話をした中で、「社員のみんながありがたいとか、ありがとうと言える会社になったら、絶対に再生できるよ」と言われました。我々が圧倒的に変わったのは破綻した時でした。当時は搭乗手続きでモタモタしたら、100人中90人のお客様からは「だから潰れるんだ」とお叱りを受ける状況でした。でも、残り10人の方は「応援してるよ」と言ってくださる。すると、彼ら、彼女らはバックオフィスに駆け込んで泣き崩れるんですよ。そこで、感謝し、心の底からありがたいと思ったのです。サービス業であるからこそ、変わらなければならないと思えたし、「ありがたいことなんだ」と思えたのです。


大西賢の経歴・略歴

大西賢、おおにし・まさる。日本の経営者。日本航空(JAL)社長・会長。大阪出身。東京大学工学部卒業後、日本航空に入社。成田整備工場点検整備部に配属され、点検整備畑を歩む。成田整備事業部生産計画グループ長、整備企画室部長、整備本部副本部長、(株)JAL航空機整備成田社長、本社執行役員、日本エアコミューター社長などを経て、本社社長、JALグループCOO(最高執行責任者)、日本航空インターナショナル社長に就任。

他の記事も読んでみる

津田梅子

より気高い望み、より真剣な気持、少数の人たちに限らず、家庭の外の多くの人たちをも包容する、より広い思いやりの心を持てば、どんなに弱い者でも事を成し遂げることができるでしょう。


村田昭治

最近、日本人のもっていた一途な向上心、謙虚さ、がまん強さなどは一体どこへ行ってしまったのかと嘆かせる不祥事が次々と起きている。日本の社会全体を覆うこの「たるみ」の空気を一刻も早く取り除き、緊張感ある健全な社会を取り戻す必要がある。そのために大切なことは、外部から見た自社の姿をつねに重視し続ける習慣を身につけることだ。


朝倉千恵子

礼儀・礼節を身につける過程で大事なのは、「人によって態度を変えない」こと。


土屋敏男

コンテンツは、数値化されるものと数値化されないものの狭間で行きつ戻りつ漂うものである。そしてアナログからデジタルの時代に移る中で、この数値化される要素がどんどんと多くなっていき、自然と数値化されないものの比重が軽くなっているのではないのか。


出川哲朗

僕はひたすら前だけを見ます。テレ東さんで春からやらせてもらっている「電動バイクで旅をする番組」でも、僕は「前に進んでいれば、何か起きてもどうにかなる」と思っているから「行ける所まで、とにかく行っちゃおう!」というノリです。


殿村美樹

賛否両論をどんどん出してもらって、出来ることと出来ないことがはっきりしたら、企画書を作り直せばいいんです。修正のチャンスがもらえるのは、相手が自分と組みたいと思った証拠。企画自体は通ったようなもの。


レイ・クロック

私のようなタイプは、決して政治家にはなれない。政治家として生きていくためには、自分の信念さえも曲げなければならないことがある。それが私にはできなかった。


嶋田毅

質問をどんどん投げかけて抽象度を上げすぎてしまうのも好ましくないでしょう。実は、古代ギリシアのソクラテスの論法は、まさにこうした論法でした。ソクラテスは、人々に無知を悟らせる目的でこのような論法を使ったのです。どんどん抽象度を上げていけば、話があまりにも広くなって、きちんと答えられる人はまずいません。最後には、「すみません、私は何もわかっていませんでした」となります。政治の世界では、こうした論法であえて論点をズラしていくこともあります。しかし、ビジネスパーソンがそれをやってしまうと、結論も出ませんし、生産性も上がりません。言い負かされて自分たちが不利な状況になったり、だまされたりしないよう、このような論法があることは知っておかねばなりません。


ジェイ・エイブラハム

人間というのは基本的に同じですから、時空を超えて普遍的な真実があります。


緒川修治

越えなければならないハードルが多く、正直言ってかなりきつい。ですが、多くの仲間が支えてくれている。HISの澤田秀雄会長をはじめ、スポンサーも応援してくれている。ここで諦めるわけにはいきません。


ルイス・バークスデール

日本語の「勉強」というと緊張を強いられるイメージがありますが、英語の「ラーニング」には「わからないものを自然に理解していく」というニュアンスがあります。これを大切にしたい。


ロバート・キヨサキ

海軍の航空学校に入って私が最初に学んだ教えに、「必ず風に向かって離陸と着陸をする」というのがある。ビジネスを軌道に乗せたり、次の段階に上手く進めたりできない起業家が多いのは、常に機首を風に向けて(厳しい道に挑んで)いないからだ。


孫正義

近くを見るから船酔いするんです。100キロ先を見てれば景色は絶対にぶれない。ビジョンがあれば、少々の嵐にもへこたれません。苦しいときこそ、船と仲間を命がけで守れる人でなければ、大将になってはいかんのです。試練なんて黙っていてもやってくるものなんです。


辻野晃一郎

インターネットの世界では比較的低コストで新しいサービスを作っていけますが、思いついたらすぐに始めないと、他の誰かが始めてしまいます。「やるリスク」より「やらないリスク」の方が大きいのです。


日覺昭廣

最後まで言ってしまうと、おそらく言われたとおりにやる。そうではなく、自ら考え、自らやる方向に持っていくのが上司の務め。そうでないと失敗しても自分のせいではないと思ってしまう。


ページの先頭へ