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大澤孝征の名言

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大澤孝征のプロフィール

大澤孝征、おおさわ・たかゆき。日本の弁護士、コメンテーター。神奈川県出身。早稲田大学法学部卒業。司法試験合格後、検事を経て弁護士登録。東京家庭裁判所家事調停委員、第一東京弁護士会弁護士業務適正化委委員長、第一東京弁護士会副会長、同多摩支部長、同犯罪被害者保護委委員長、同文化研究委委員長、日本弁護士連合会司法改革実現本部委員などを務めた。また、テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍。

大澤孝征の名言 一覧

相手の本音を引き出すときに大事なのは、相手本位で話を聞く姿勢。つまり相手の立場になり、「君の言うことは理解できる」という態度をとること。


ラジオは自分がダイヤルを調節し、周波数を合わせないと聞こえませんよね。対面のコミュニケーションも、同様です。「自分は相手と同じ人間なのだから、周波数を合わせられるはずだ」という前提に立たなければ、相手から本音を引き出すことなどできません。


相手の本音を引き出す4つのポイント。

  1. 「自分本位」ではなく「相手本位」で聞く。
  2. 相手の価値観をいったん受け入れる。
  3. 相手に教えを請う姿勢をとる。
  4. 相手をじっくり観察する。

相手が正常であると理解することは、相手をきちんと罪に問えるということ。もし心神喪失と判断されれば、罪に問うことはできません。だから検事は、凶悪な犯罪であればあるほど相手の立場になり、「同じ人間として相手の理屈はわかる」と思えるかどうかを徹底して検証するのです。


「相手の口を割らせたい」と思うと、大抵の人は相手の話から矛盾点を発見し、それを追及することに夢中になります。しかし、人間とは不思議なもので、「俺はお前のことをなんでも知っているんだぞ」という態度を見せると、相手はかえって「こいつには絶対に話すものか」と反発心を強めます。こちらの指摘がいくら理論的で道義的に正しくても、それだけで相手の本音を引き出すのは難しいのです。


職場の上司や部下、家族に対して、「相手の気持ちがわからない」と悩むことがあると思います。でもそれは、自分の価値観で周波数を固定したまま、ラジオのダイヤルを回そうとしていないからではないでしょうか。失敗しながらでいいから、微調整を繰り返して、「この人の声はここが一番よく聞こえる」という周波数を手探りで見つけていくことが大事です。相手を知りたいと思う相手本位の姿勢を心がければ、他人の本音を知る技術が少しずつ身についていくはずです。


私が検事時代に取り調べた被疑者で、なかなか口を割らない女性がいました。聴取が二週間に及ぶ中、私はひたすら彼女の表情や動作を観察しました。そしてある日、取調室に入ってきた彼女を見て、「君、今日は前髪をちょっと変えたね」と言ったのです。相手が「なぜわかるんですか」と驚くので、私が「わかるよ、だって僕は毎日ずっと君のことばかり見てるんだから」と言ったら、彼女はワッと泣き出して、「全部お話しします」と、自白を始めたのです。どんな犯罪者といえども、隠しごとをするのはつらい。ギリギリの精神状態が続いたとき、小さな変化でも見逃さないほど自分に関心を持ってくれている人がいれば、その熱意は伝わります。「この人は自分を一番よく理解してくれている」と思わせること。それが相手との信頼関係を生み出し、本音を引き出す何よりの技術なのです。


私は同じ人間として、常に「相手を知りたい」という興味を持っています。だから時には、被疑者に教えを請うこともある。相手が泥棒や詐欺師でも、犯罪の手法やその世界のしきたりについて、「何それ? どういうことか教えて」と聞くわけです。相手にしてみれば、まさか犯罪のやり方について目を輝かせながら聞いてくれる検事がいるとは思っていませんから、嬉しくなってペラペラしゃべっちゃう(笑)。でも、私は別に演技しているわけではありません。検事として犯罪の情報や知識を得ることは必要ですから、本当に興味津々で聞いているだけ。被疑者も自分を守ろうと必死ですから、こちらが興味あるフリをしても見抜かれて、相手は心を閉ざしてしまいます。常に「相手のことを知りたい」という本気の好奇心を持つことが、相手の本音を引き出すための何よりのテクニックなのです。


どんなに凶悪な犯罪者でも、その人物なりの理屈があります。最近なら、神奈川県の障害者施設「津久井やまゆり園」を襲って19人を殺害した被疑者の言葉は、世間の誰もがとんでもないと思ったでしょう。彼は「障害者は周囲を不幸にする。だから自分がしたことは日本のためなのだ」と供述しています。もちろん私も、憤りを感じます。しかし、これが彼の理屈であり、論理なのです。だから私がもし検事としてこの被疑者を聴取するなら、「なるほど、これが彼の理屈なのだ」と受け止めます。そして、犯行当時はどんな心理状態だったか、どんな手口で行なったかなどを淡々と聞き出すでしょう。その善悪は、すべて聞き終わった後に総合して判断すればいいのです。


犯罪者に対し「たとえ同じ人間でも到底理解できない」というのは、一般の認識としてはそれが普通です。でも検事の使命は、犯行の事実と背景を明らかにすること。そのために重要なのは、相手の話を聞くときに自分の価値判断を差し挟まないことです。こちらが感情的になって「こいつは絶対に許せない」などとその場で相手を裁いたら、相手にそれが伝わって、本当のことは言わなくなります。でも、こちらが「自分の中にも相手と似た部分があるはずだ」という前提に立てば、相手は「この人は自分を受け入れてくれた」と感じて、真実を話そうとします。


大澤孝征の経歴・略歴

大澤孝征、おおさわ・たかゆき。日本の弁護士、コメンテーター。神奈川県出身。早稲田大学法学部卒業。司法試験合格後、検事を経て弁護士登録。東京家庭裁判所家事調停委員、第一東京弁護士会弁護士業務適正化委委員長、第一東京弁護士会副会長、同多摩支部長、同犯罪被害者保護委委員長、同文化研究委委員長、日本弁護士連合会司法改革実現本部委員などを務めた。また、テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍。

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