友野典男の名言

友野典男のプロフィール

友野典男、ともの・のりお。日本の経済学者。専門は行動経済学、ミクロ経済学。明治大学教授。埼玉県出身。早稲田大学商学部卒業、早稲田大学大学院経済学研究科博士後期課程退学。明治大学短期大学教授、明治大学教授などを務めた。著書に『行動経済学』『経済学の論理と数理(共著)』ほか。

友野典男の名言 一覧

「お互い様」で助け合うことで共同体は維持されるのですが、そこにお金を持ち込むと、市場原理の世界に変わってしまい、共同体という意識が吹っ飛んでしまう。


「人にはそういうくせがある」ということを知ることで、自分の直感に対して「待てよ」と疑えるようになる。意識を変え、知識を蓄えることで、変わるきっかけがつかめるはず。


楽観主義は資本主義の原動力でもあります。リスクを取ってビジネスを始める人が数多くいなければ、経済が回らず、人類は生きていけません。


人間にはさまざまなバイアス、つまり思考のクセがあり、常に合理的な選択をするわけではありません。


稼ぐこと自体が目的化すると、ストレスがたまったり、時間がなくなったり、人付き合いが悪くなったりと、マイナス要素がいっぱいあります。トータルで、稼いだ以上にマイナスが大きくなる危険性もある。だから、無理のない稼ぎ方、プラス「いい使い方」を身につけることが重要なのです。


「期間限定」という言葉は、強い強迫観念をもたらします。自分の目の前にあるものが、今は手に入るけど、時間がたつとなくなってしまう。そう感じたとき、どうしても手に入れなければ、と考えてしまうのが人間です。この衝動は空腹感と関係があります。


スポーツ選手には、競技の結果だけではなく、自分の行動や考えたことも記録している人がいます。それは、記録することでバイアスを自覚し、行動の改善につなげられるからです。


本能から脱して、仕事を溜め込まないようにするにはどうすればいいのか。まず、経験を通じて学習することです。自分の失敗体験をフィードバックし、次へ活かす。そして、知識を持つこと。人が持っているバイアスを自覚するだけでも、非合理な行動を減らせるでしょう。


やるしかない状況なら、悩むことはありません。禁煙をするには、ライターや灰皿など、タバコに関するものをすべて排除するのが良いと言われています。タバコを吸えない環境を作るのです。同じことが、仕事にも当てはまります。目の前のことに集中するしかない状況を作り出せば良いのです。


人は「なんとかなる」と考えがちなのです。その裏には自信過剰があります。「仕事が溜まっても、最後にはなんとかなる。今までも、なんとかなってきた」と思ってしまうものなのです。だから、仕事を溜め込んでしまう。


人は、自分の実力を過信する傾向にあります。米国での調査では、起業する人の81%が「自社が成功する確率は75%以上」と見積もり、さらに33%の人は「100%成功する」と考えていました。実際は、起業5年後に存続している企業はわずか35%なのにです。「自分だけは失敗しない」「酷い目に遭わない」と考える人が多いのです。


人には、将来の利益よりも、今、目の前にある利益を優先してしまう傾向が備わっています。自然な状態だと、飲み会やケーキのような目先の小さな利益を取ってしまうがゆえに、将来の大きな利益を逃すものなのです。つまり、人は「近視眼的」なものなのです。これは、サバンナで狩猟採集をしていた時代には必要不可欠なバイアスでした。食料が豊富にあるわけではありませんから、将来のことを考えるよりも、目の前にある食べ物を食べないと生き残れない。近視眼的な人が生き残り、進化してきたのです。


経験の積み重ねによって専門的直感が働くのは確かです。棋士はいつも長考するわけではありませんが、彼らの頭に短時間で次の一手が浮かぶのは、この手は失敗だった、成功だったというフィードバックを長年積み重ねているからです。しかし、ある分野について直感が磨かれた人はいても、どんなことにでも鋭い直感を持つ人はいないのです。


最近の学生は親の期待を裏切りたくないという気持ちが強くなっているように感じますが、親がすすめる大企業に就職するのと、たとえ有名でなくても自分で決めた企業に就職するのとでは、あとあとの幸福度に違いがある。不幸にも選んだ企業を間違えたと感じたとき、親の言いなりになって決めてしまっていたら、その後悔は非常に大きくなります。


人の経済行動は感情や本能を抜きには語れない。その考えは経済学における原点回帰でもあります。アダム・スミスやケインズなどの古典にも、行動経済学的な分析が見出せる。経済学は数式モデルを偏重した結果、現実離れしたものになってしまいました。くわえて、想定された「合理的経済人」のモデルにおいては、人の幸せも軽んじられ、金銭至上主義が支配的になった。しかし、経済学はそもそもの出発点が、どのような経済状態が幸福に結びつくかの考察だったはずです。


友野典男の経歴・略歴

友野典男、ともの・のりお。日本の経済学者。専門は行動経済学、ミクロ経済学。明治大学教授。埼玉県出身。早稲田大学商学部卒業、早稲田大学大学院経済学研究科博士後期課程退学。明治大学短期大学教授、明治大学教授などを務めた。著書に『行動経済学』『経済学の論理と数理(共著)』ほか。

ページの先頭へ