名言DB

9419 人 / 110788 名言

南淵明宏の名言

twitter Facebook はてブ

南淵明宏のプロフィール

南淵明宏、なぶち・あきひろ。日本の心臓血管外科医、医学博士。奈良県出身。奈良県立医科大学医学部卒業後、奈良県立医科大学第三外科(心臓血管外科)に入局。国立循環器病センターで研修したのち、オーストラリアへ渡りセント・ビンセント病院で心臓血管外科の修行を積む。シンガポール国立大学病院、新東京病院、湘南鎌倉総合病院などで経験を積んだのち、大和成和病院に心臓病センターを開設。大崎病院東京ハートセンター・センター長などを務めた。著書に『僕が医者を辞めない理由』『心臓外科医の挑戦状』『心臓外科医 僕が医療現場をあえて世間にさらけ出す理由』『心臓は語る』など。

南淵明宏の名言 一覧

ネガティブな考えから目をそらしたら、平常心にはなれません。目をそらしたら、不安は見えないところでどんどん膨らんでいきます。


怠惰でいい加減で、信用できない、でたらめな自分をいかに奮起させるか。それは職業を問わず誰でも考えることだと思います。私の場合は、自分を追い込むという方法が向いていました。


どんな職業でも、いろんな経験をして、地獄の底を見ること。難局の最たるものは何なのか、その先にある破局までを実際に目で確かめるという経験は重要だと思います。


私は、人間の行動の基盤は不安だと思います。ネガティブな状態に落ちていく自分を嫌悪する心理です。12万年前、南アフリカの海岸べりの洞窟を出て歩き出したのが人類の繁栄の始まりでした。なぜ歩き出したかといえば、不安だったからでしょう。「ここにとどまっていたら、明日の食事がとれないんじゃないか」「子供が餓死してしまうんじゃないか」と。現代人が勉強して東大を目指したり、つらい仕事を頑張ったりするのも、不安だからでしょう。ですから、難局に当たっても、不安から目をそらしてはいけない。不安を正視するだけでなく、凝視すべきだと思います。


人間は緊張を捕食してエネルギーに変える動物です。


私は以前から、手術の様子を撮影し、すべてに患者さんにビデオをお渡ししています。医療の透明性を確保する、患者さんに安心していただくという意味はもちろんあるのですが、一番の目的は自分を追い込むということです。


私が本格的に心臓外科手術を始めたのは30代半ばのことです。当時、心臓外科手術といえば大学病院でやるもの、という認識が一般的でしたが、私がいたのは一般の民間病院です。つまり、権威の後ろ盾がまったくないところで、評判を聞いてやってくる患者さんたちを相手にするわけです。当然要求水準は高いし、失敗すれば守ってくれる組織もない。難局に徒手空拳で立ち向かわざるを得なかった。一見不利なポジションのようですが、反面、自分の立ち位置が極めて明確になりました。よくわからない不安ではなく「手術で失敗したらおしまい」というわかりやすい崖っぷち。草一本ない崖っぷちです。それがよかった。


不安との接し方は断崖絶壁を登っていくようなものです。落ちたら嫌だなと怯えながらも、登り切ってしまえば、見晴らしがよくて風が気持ちいい頂上にたどり着くものです。


手術中に不都合な事態が起きたらどうなるか、結果が思わしくなかったらどんな非難を浴びるか、もし失敗したら自分はどうなるのか。あらゆる不安を直視してみる。そして、思いっきり緊張して、思いっきり怯えるのです。すると、その先に「なんだ、最悪でもそんなことか」「全力を尽くしてダメだったら土下座して謝るしかない」という境地が訪れます。場合によっては「俺はここで死ぬことになるのか」と覚悟することもあります。しかし、もう自分の心に弄ばれることはなくなります。


難局においては、ネガティブな考えしか浮かんできません。「失敗したらどうしよう」とか「ご家族にどう説明しよう」とか。そういうことは考えない方が平常心を保てるでしょうが、考えまいとするほど考えてしまう。基本的に、人間の心はコントロールできるものではありません。そこで、私はあえて不安を直視し、状況をしっかり見据えます。ネガティブなことを考え抜くのです。


長い間、手術中に平常心を保つにはどうしたらいいか考えてきた挙句、達した結論は「思い切り緊張しろ。死ぬほど緊張しろ」ということでした。究極まで緊張感が高まると、次なるフェイズが見えてきます。「解脱」とでもいうべきでしょうか。


普通、現役で難しい手術をやっている外科医は、メディアには出られません。怖いからです。もし手術で失敗したら「テレビで偉そうなことを言っていたのに」と非難されますから。でも僕は出る。怖いからです。怖いからこそ、自分を追い込むために出るんです。


南淵明宏の経歴・略歴

南淵明宏、なぶち・あきひろ。日本の心臓血管外科医、医学博士。奈良県出身。奈良県立医科大学医学部卒業後、奈良県立医科大学第三外科(心臓血管外科)に入局。国立循環器病センターで研修したのち、オーストラリアへ渡りセント・ビンセント病院で心臓血管外科の修行を積む。シンガポール国立大学病院、新東京病院、湘南鎌倉総合病院などで経験を積んだのち、大和成和病院に心臓病センターを開設。大崎病院東京ハートセンター・センター長などを務めた。著書に『僕が医者を辞めない理由』『心臓外科医の挑戦状』『心臓外科医 僕が医療現場をあえて世間にさらけ出す理由』『心臓は語る』など。

他の記事も読んでみる

鈴木敏文

目指すものを実現する方法がなければ、自分たちで考えればいい。必要な条件がそろっていなければ、条件そのものを変えていく。それが挑戦するということ。


川俣喜昭

仕事というのは、困難なもの。楽な仕事はない。仕事は、言われたことをやるのではなく、自分で課題をはっきりさせ、それを解決することだ。


梅原勝彦

社長の私が自分のことばかり考えると社員の機嫌が悪くなる。逆に自分が社員のため、お客様のためを考えていれば、社員も理解して頑張ってくれる。


ドン・タプスコット

現在、企業の内と外を隔てる壁は風穴だらけで、人も情報も知恵も容易に出たり入ったりしてしまいます。優秀な頭脳と発想は組織内に抱え込んでいられないし、むしろその必要がなくなっています。


平本あきお

何事も諦めないことが美徳、諦めることは悪いこと、長くそう信じられてきました。しかし、人生がうまくいっていない人の話を聞くと、実は「諦められない」ことが、成功の妨げになっているケースが多い。


高田明(ジャパネットたかた)

明日を変えるのは今しかない。過去に起こったことはどんなに頑張っても変えられない。一方、未来も変化が早く、3年後や10年後のことを考えても空論にしか過ぎない。


中野裕哲

お金の失敗で一番多いのは、創業融資の失敗です。ここでつまずいて創業資金が足りなくなり、起業そのものが頓挫してしまう失敗ケースが後を絶ちません。これを避けるためには、創業融資の審査基準を知っておくこと、審査基準を満たすように行動すること、が大切です。


村上太一

事業を運営するうえでは、「ユーザー視点に立つ」ということを常に意識している。もし自分がサービスの利用者だったら、どういうサービスがあったらうれしいかを意識するのです。


堀公俊

会社によっては、前に出てペンを握るだけで「出しゃばり」と非難されてしまうこともあるでしょう。そんな場合は、「私が議事録を取りましょうか」と申し出ます。議事録は一般的に若手がとるものとされているので、重宝はされても反感を買うことはありません。そして、「議事録をとるためにひとつ確認させていただきたいのですが……」と、質問を差し挟んでいけば、進行をひそかに仕切ることができます。


三島幹雄

自分は経営していないのに経営者の相談に乗る、というのは違うだろうと。一度は同じ所に立って、同じ風景を見ないと経営者の方の話も聞けないし、同じ所に立つことで共感力が養われて、解決法も提案できるんじゃないでしょうか。