千本倖生の名言

千本倖生のプロフィール

千本倖生、せんもと・さちお。日本の経営者。イー・アクセス、イー・モバイル会長。奈良県出身。京都大学工学部電子工学科卒業後、日本電信電話公社(のちのNTT)に入社。フルブライト留学生としてフロリダ大学大学院修士課程に留学。同大学大学院博士課程を修了し工学博士号(電気工学)取得。近畿電気通信局技術調査部長などを経てNTTを退社し、第二電電(のちのKDDI)を共同創業し専務に就任。第二電電副社長、DDI東京ポケット電話社長などを務めたのち第二電電退社。慶應義塾大学経営大学院経営管理研究科教授を務めたのち、イー・アクセスを創業し、同社を約5年で東証一部に上場させた。そのほかカルフォルニア大学バークレー校経営大学院客員教授なども務めた経営者。

千本倖生の名言 一覧

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起業は9割が苦労。喜びは1割しかない。それでも、世のためになる事業であれば、挑戦する意義は非常に大きい。

千本倖生の名言|挑戦する意義は非常に大きい

不況を、長期成長戦略を練り直す好機ととらえ、そのために時代の大きな流れ、現実や変化を国際的な視野で迅速につかむ必要がある。

千本倖生の名言|不況は長期成長戦略を練り直す好機

競争を疲弊と恐れて内に篭ることなく、切磋琢磨して、より強くなることを目指すべき。

千本倖生の名言|切磋琢磨して、より強くなることを目指すべき

競争を回避したり、新しく出て来るフレッシュなチャレンジャーや新たなアイデアに背を向けた途端に、社会のニーズと離れていく。

千本倖生の名言|新たなアイデアに背を向けた途端に、社会のニーズと離れていく

常に意識すべきは消費者です。消費者にいかに近いところにいるか、現場をいかに大事にしているかが重要。

千本倖生の名言|常に意識すべきは消費者

決断するには心理的な突貫力、勇猛心というべきものが必要です。賢いだけではダメで、いい意味での無頼性のようなものがなければ、何事も起こせない。

千本倖生の名言|いい意味での無頼性のようなものがなければ、何事も起こせない。

自分の思いをアクションとして起こさない限り、世の中は変わらない。

千本倖生の名言|自分の思いをアクションとして起こさない限り、世の中は変わらない。

決断するにあたって最も大事なのは、頭がいいことでも見事な分析でも的を射た批判でもなく、アクションをとること。

千本倖生の名言|決断するにあたって最も大事なこと

経営者には何よりも強い思いと熱意が必要。

千本倖生の名言|経営者には何よりも強い思いと熱意が必要。

世間がどう言おうが、世間の常識に反してでも信念を持って決断を下さなければ、大きな事業はできない。

千本倖生の名言|世間がどう言おうが、世間の常識に反してでも信念を持って決断を下さなければ、大きな事業はできない

困難や危機に際して小手先の対策をとったり、右往左往したりしてはいけません。後退して原点に戻ることが非常に大事です。

千本倖生の名言|困難や危機に直面したときにすべきこと

松下(幸之助)さんや稲盛(和夫)さんに教えてもらったのは、「やめたときがプロジェクトの失敗だ」ということ。

千本倖生の名言|やめたときがプロジェクトの失敗だ

大きな経営判断を下すには、自分の周りや国の中ばかり見るのではなく、世界がどう動いているかを見ることが欠かせません。

千本倖生の名言|大きな経営判断を下すときに大切なこと

起業が日本の将来を決めます。世界にインパクトを与えるようなベンチャーが、日本から1社でも多く出てきてほしい。

千本倖生の名言|起業が日本の将来を決める

「千本さんだからできたのでは」と言われることもあります。ただ、大きな志と、世の中の常識にとらわれない心を持てば、必ず一歩を踏み出せます。

千本倖生の名言|一歩を踏み出すために必要なこと

認識しているだけではダメ、決断しアクションに結び付けないといけません。一歩を踏み出すか踏み出さないかは、天と地ほどの差があります。

千本倖生の名言|一歩を踏み出すか踏み出さないかは、天と地ほどの差がある

会社は誰がどう経営するかで決まる。もちろんビジネスプランも、周到にきちっとやることが大事ですが、誰がやるかが最も大切。

千本倖生の名言|会社は誰がどう経営するかで決まる

イー・モバイルは独立ベンチャーで、あるのはビジネスプランだけだった。

千本倖生の名言|あるのはビジネスプランだけだった

我々は真っ白なキャンバスに次世代用のネットワークを一番最適なやり方で創っている。完璧な後発のメリットです。

千本倖生の名言|真っ白なキャンバスが後発のメリット

企業というものは保護されればされるほど国際競争力を失ってしまう。

千本倖生の名言|企業というものは保護されればされるほど国際競争力を失ってしまう。

ベンチャーが立ち上がる過程には、大変な苦難が沢山あります。そういう時に心の支えになるのは、「自分の事業しているものが本当に世界のためになっている」という絶対の確信です。

千本倖生の名言|ベンチャーの心の支えになるもの

ベンチャーはかっこよくて、きらびやかなように見えますが、実際はより慎重に周到に準備をしなければなりません。そして並々ならぬ忍耐力が必要です。

千本倖生の名言|ベンチャーは並々ならぬ忍耐力が必要

良きパートナーを得て下さい。やはりチームワークがない会社は本当に長続きしません。

千本倖生の名言|チームワークがない会社は本当に長続きしません

勉強は何も学問だけではない。社会に出れば、人との交流も勉強だ。

千本倖生の名言|人との交流も勉強

いくら頭脳が優秀でも、勉強をしないと宝の持ち腐れになってしまう。とりわけ、若い時代は集中して、情熱を持って勉学に励むべきだろう。

千本倖生の名言|頭脳が優秀でも、勉強をしないと宝の持ち腐れ

今の日本に必要なのは、与えられた環境の中の矛盾に対して、おかしいと立ち上がる勇気。

千本倖生の名言|今の日本に必要なのは、与えられた環境の中の矛盾に対して、おかしいと立ち上がる勇気

起業は一種の麻薬ですね(笑)。大変だけれども、それ以上の見返りというか、精神的充足感が大きい。

千本倖生の名言|起業は一種の麻薬

DDIを立ち上げるというお話をしたとき、松下翁(パナソニック創業者・松下幸之助氏、当時90歳前後)は「やめたらあきまへんで」と言われました。やめたときに、事業は初めて失敗する。この言葉に支えられました。いったん始めたら、どんなにつまらないことであっても、目の前にあることをひとつひとつ確実にやっていくこと。それが、私が諦めることなくやってこられた理由です。

千本倖生の名言|やめたときに、事業は初めて失敗する

世の中には3種類の人がいます。

  1. 何が起こっているのかを「見る人」。半分くらいの人はこれです。
  2. 何が起こっているのかを「尋ねる人」。分析をしたりできる頭のいい人たちで、これが残りの大半です。
  3. 1%くらいの人たちが三つ目の「起こす」人です。これができる人は少ないのです。でも、これからの若い人は、この「起こす人」でなければなりません。

千本倖生の名言|「見る人」「尋ねる人」ではなく「起こす人」になれ

「言いだしっぺ」は基本的に楽観主義でないといけません。バラ色の夢を描き、周りを引き込むのです。

千本倖生の名言|ビジョンを語る人は楽観主義で

DDI設立当初、まるで暗闇の暴風雨の中を進んでいるような思いでした。初めての起業で、何もかもが手さぐりでした。それ以降の起業はDDIの経験があるので、「いま、このくらいまできているな」というのがわかりますが、DDIのときはそれがなかったのですから。

千本倖生の名言|大変な経験がのちに生きる

稲盛さんと出会ったころ、私は電電公社の部長でしたから、稲盛さんのような経営力がありませんでした。私のような「言いだしっぺ」も必要ですが、それだけでなく、稲盛さんのような強い経営力がある人が、成功するためには必要です。稲盛さんがいなかったら、いまの私はありません。もちろん、いまのKDDIもありません。

千本倖生の名言|「ビジョンを持つ人」が成功するには「強い経営力がある人」の協力が必要

私利私欲ではなく社会のためになることをやっていると思えば、いくら叩かれたって、そんなものはなんでもありません。

千本倖生の名言|私利私欲で事業を行う

リスクもとらず挑戦もしないという人生に、どれほどの意味がありますか。

千本倖生の名言|挑戦しない人生にどれほどの意味があるか

会社から言われたことを漫然とこなしているだけでは、たいした力はつきません。入社10年くらいまでの時期、必死になって努力したかしないかが、将来大きな差になって現れてきます。

千本倖生の名言|必死で努力したかしないかが、将来大きな差となる

最短距離とは本質を行くことです。つまり、経営者なら1円でも経費を節減し、1円でも売上をあげ、お客さんに「ありがとう」と言ってもらえるように汗を流す。少なくとも僕は、この方法以上に効率的なやり方を知りません。

千本倖生の名言|最短距離とは本質を行くこと

そのときは遠回りのように見えることほど、あとになって生きてくるのですから、すぐに結果を出そうなことだけ一生懸命にやって、後は手を抜くような努力が、実は一番効率が悪いともいえます。無駄な恋愛はしたくないから、一発で理想の人に巡り合って結婚したいと思っても、そんなのは無理じゃないですか。人生とはおしなべてそういうものなのです。

千本倖生の名言|遠回りのように見えることほど、あとになって生きてくる

僕の人生は山を越えればまた次の山の連続です。苦労が絶えることはありません。でも、ひとつの山を乗り越えれば、何ものにも代えがたい喜びが手に入ることも知っています。だからどんなに苦しくても、僕は山に登り続けるのです。
【覚書き|次々と会社を起こしていることについて語った言葉】

千本倖生の名言|どんなに苦しくてもやめない理由

正直言って、日々の努力は決して楽しいことではありません。だからこそ、夢や志、大義といったものが必要なのです。山登りと一緒です。富士山の頂上を見据えて、あそこに立つんだという強い意志を奮い立たせるからこそ、坂道を上る一歩一歩の苦しさに耐えられるんじゃないですか。

千本倖生の名言|夢や志の重要性

私も、2メートルは跳べるくせに1メートル95センチの目標を持ってきた部下を、「バカもん!」と何度怒鳴りつけたか知れません。

千本倖生の名言|部下が実力より低い目標を持って来たら

目標を設定することが重要です。ただし、2メートルの高さを跳べる人なら、バーの高さを2メートル50センチと、実力よりやや高めに設定するのです。日本のサラリーマンは、本当は2メートル跳べる人も1メートル80センチにしておこうというケチな発想になりがちですが、これでは目標は超えられても、成長は期待できません。何より、楽にこなせる程度では、日々の仕事に情熱が湧きません。できるかどうかわからないギリギリのところだからこそ、やる気も知恵も出るのです。

千本倖生の名言|目標は実力よりやや高めに設定する

なんの蓄積もなければ、たいした挑戦はできないし、結果だってたかがしれています。だから、入社10年くらいは将来を見据えて、仕事の知識や進め方といった基礎力を身につける期間だと考えればいいでしょう。僕自身、NTTで18年間かけて、通信のエキスパートとなるための基礎固めをじっくりやったからこそ、39歳で第二電電(のちのKDDI)設立という勝負に出られたのだと思います。

千本倖生の名言|入社10年くらいは勝負するための基礎力を身につける期間

僕は60年以上生きてきて、若いころ組織の中でリスクをとらなかったエリートが、どれだけみじめな晩年を送るかを実際に見てきました。これははっきり断言できます。いくら組織で偉くなっても、新たな価値を生み出せない人は、世の中から居場所がだんだんなくなるのです。

千本倖生の名言|リスクをとらないエリートの末路

僕はハーバード大学でも教えていましたが、クラスの学生の半分は起業家志望でした。新しい産業やサービスを起こすために必死で努力するのが真のエリートであり、リスクを恐れないからこそ尊敬されるのがアングロサクソンの伝統です。ところが、日本の場合は、狩猟民族と農耕民族の違いなのかもしれませんが、頭のいい人ほどリスクを嫌って大企業に就職し、しかもそこに安住しようとする。これでは、イノベーションなど望むべくもありません。

千本倖生の名言|新しいことに必死で努力するのが真のエリート

第二電電(のちのKDDI)のときも、たった数名でNTTという国家企業に立ち向かう僕たちを、マスコミは皆、ドン・キホーテのように扱ったけど、僕は勝てると確信していました。当時、日本の市外電話料金は、いまの携帯電話と一緒で、世界と比較するとものすごく割高でした。でも僕は、周到に計算して、NTTの抱える無駄をそぎ落とせば、料金を必ず下げられるとわかっていたんです。

千本倖生の名言|無謀に見えても勝てる勝負をする

たしかにイー・アクセスは好調です。でも、固定ブロードバンドの市場規模が約1兆円なのに対し、モバイルには約10兆円の市場があります。しかも、世界標準からみれば通信料金は高いし、端末は使いにくいなど、まだまだ矛盾だらけです。これだけのビジネスチャンスを前にしたら、経営者としては挑戦しないわけにはいきません。
【覚書き|イー・モバイルを創業した経緯について語った言葉】

千本倖生の名言|ビジネスチャンスを前にしたら経営者として挑戦しないわけにはいかない

このまま電電公社(のちのNTT)にいても、本当に国を強くすることはできない。新しいベンチャー企業を興して、独占企業に対抗する。フェアに激しく競争してこそ、本当に産業は強くなる。その仕組みをつくらなければ、日本はよくならない。
【覚書き|DDIを設立した当時を振り返っての発言】

千本倖生の名言|フェアに激しく競争してこそ、本当に産業は強くなる

通信網は、今後、国民生活を支えるインフラになる。それが国家の独占であることは、国民にとってよくない。来たるべき(電電公社の)民営化を見据えて、競争相手が必要だ。
【覚書き|DDIを設立した当時の考えを語った言葉】

千本倖生の名言|国民生活を支えるインフラが国家の独占であることはよくない

京都商工会議所に呼ばれて通信自由化について講演をしたところ、聴衆の中に当時京セラ社長だった稲盛さんがたまたまいらっしゃったのです。それをきっかけにDDIの事業プランをお話しし共同創業することになりました。

千本倖生の名言|偶然の出会いの大切さ

電電公社が嫌いだから新しい会社をつくったわけではありません。むしろ、感謝しています。ただ、独占的にサービスを提供していては、日本の通信産業は世界に伍していけないものになってしまう。競争していく中で、電電公社もよくなると思ったのです。そこで私は新しい電電公社をつくろうと思いました。

千本倖生の名言|競争していく中で会社はよくなる

留学中に世界規模の仕事をしたいと思うようになり、世界展開している企業への入社も考えました。そのときもまだベンチャー志向ではなく、IBMやAT&Tなどの企業を考えていました。グリーンカードもとっていました。いくつかの企業からオファーももらったのですが、結局帰国することにしました。それは、当時の主任教授に「君の祖国が、いま世界を引っ張るような国になろうとしているのだから」と帰国を勧められたのもその理由のひとつです。

千本倖生の名言|祖国のために働くという選択

フェイスブックやツイッターといった企業を見て回りました。みんなエネルギーに満ち溢れています。日本では見られないほどの勢いを感じました。世の中の仕組みを変えるパワーを、アメリカは常に生み出せる。そのパワーが国を強くしているということを、改めて確認しました。

千本倖生の名言|勢いのある企業はエネルギーで満ち溢れている

米国留学時代、寮のルームメイトが法学を学んでいるエリートで、毎日のように彼と様々なことを議論しました。私は電電公社の社員でした。日本を支える大企業であり、そのことを誇らしく思っていました。そういう話をすると、彼は「そんな人生はつまらない」と言うのです。独占企業に勤めるなんて面白くない、と。「それまでにない新しいことを、リスクをとってつくりあげていくことが、価値ある人生だ」というわけです。当時の日本では、大企業に入って出世していくのが価値のある人生だとされていました。その価値観を否定されたのは衝撃的でした。でも半年後には、彼の考え方に共感するようになっていました。

千本倖生の名言|違う価値観の人と議論することの大切さ

日本には世界に誇る技術もあれば、優れた人材もいます。あとは戦略と志です。高い目標を掲げ、それを実行することによって、世界に評価される経営を目指すべき。

千本倖生の名言|高い目標を掲げ、それを実行することによって、世界に評価される経営を目指すべき

私たちのようなハイテクを扱っている会社の経営者として反省すべきは、商品の機能に重きを置きがちで、使い方から広がる潜在需要をあまり掘り起こしてこなかったということです。

千本倖生の名言|反省すべきは、使い方から広がる潜在需要をあまり掘り起こしてこなかったということ

第二電電(のちのKDDI)立ち上げのとき、稲盛(和夫)さんにはしかられっぱなしでした。「電電公社の考え方を捨てろ」と何度も怒鳴られながら経営者の思考を学びました。

千本倖生の名言|何度も怒鳴られながら経営者の思考を学んだ

私が第二電電をつくろうと思った根本的な動機には、キリスト教の精神に裏打ちされた社会のあり方があった。つまり社会はフェアでなければいけないという、不公正さに対する一種の憤りというんですかね。国民生活を支える通信網が、国家の独占であるのはよくないと思った。

千本倖生の名言|社会はフェアでなければいけない

英語のマネージメントは「管理」と訳すのが一般的ですが、それには違和感を覚えます。そうではなく、「そのままにしておくと危機に陥りそうな事態に際して、何としても隘路(あいろ)を探して成功に導くこと」がマネージメントだと私なりに解釈しています。

千本倖生の名言|マネージメントとは

神様ではないのだから、そんなに上手くいくはずがない。経営者にとって一番大事なことは、失敗の中に隘路(あいろ)を見つけて、いかに生き抜いていくかです。

千本倖生の名言|経営者にとって一番大事なこと

私の人生は成功の連続だと思われがちですが、それはとんでもない誤解で、実際にはトライしたことの9割が失敗です。うまくいったのは残りの1割にすぎません。

千本倖生の名言|成功したのは1割だけ

私の40代というのは、ともかく人の3倍は働きました。ですから、今の若手経営者の皆さんにも、自分が決断を下して目標を掲げたら、それに向かって人の3倍は働いてほしい。

千本倖生の名言|経営者は人の3倍働いてほしい

第二電電を立ち上げた際には、途方もない大きな問題ばかりで、それこそ毎日のように「もうやめよう」と思っていました。でも、「もう1日だけやろう」「もう1%だけやってみよう」と考え直しました。ずっとその繰り返しで、振り返ってみたら、えらく高い山に登っていたということです。

千本倖生の名言|もう1日だけ、もう1%だけやってみよう

私が、慶應義塾大学経営大学院の教授を辞め、「イー・アクセス」を創業した理由は、一つには巨大な流れとなるインターネットの魅力に抗することができなかったからですが、もう一つは、そうすることが必ず世の中のためになるという大義があったからです。

千本倖生の名言|教授を辞めて起業家に戻った理由

会社を立ち上げる前にはもちろん不安もあり、始めてからも困難だらけでした。しかし、この事業が完遂できないとは微塵も思いませんでした。多くの社員たちも、「千本さんについていけば、必ず目的地に着ける安心感があった」と言ってくれました。それは、私の中に大義にもとづく確信、絶対に完遂できるという思いが深く内在していたからだと思います。

千本倖生の名言|大義にもとづく確信、絶対に完遂できるという思いが大切

これまで私はいくつも会社をつくってきましたが、その決断を下すきっかけになったのは偉大な人物との遭遇です。松下(幸之助)さんや真藤(恒)さんといった巨人たちに触発され、私の中に大化学反応が起こった。人との縁には、それほど大きなものを生み出す力があるのです。

千本倖生の名言|人との縁には大きなものを生み出す力がある

日本でも優秀な起業家が増えています。私がかつて多くの先輩方にお世話になったように、失敗を含めて自らの体験を次の世代に伝えていくことが、最後の社会貢献だと思っております。

千本倖生の名言|失敗を含めて自らの体験を次の世代に伝えていくことが最後の社会貢献

私の精神の一番奥には、大学時代に出会ったキリスト教的価値観が根付いています。なぜ人々は生きるのか? 何か行動を起こすなら、社会に対して貢献できるような行動でなければならないという考え方です。

千本倖生の名言|何か行動を起こすなら、社会に対して貢献できるような行動でなければならない

ヤフーBBがイー・アクセスの原価を下回る価格でADSL市場に参入してきたとき、大いにあわてましたが、徹底したコスト削減で切り抜けました。

千本倖生の名言|ライバルが低価格で参入してきたら徹底したコスト削減で切り抜ける

稲盛和夫さんと一緒に仕事をして学んだことは、創業経営者の執念と集中力です。なにしろ夜中の1時、2時でも電話を掛けて来るんです。これには参りました。しかし、12年間稲盛さんに鍛えられたお陰で、イー・アクセスを創業した時は1円を大事にする経営を実践することが出来ました。

千本倖生の名言|学んだことは創業経営者の執念と集中力

私はいかに速く黒字を出すかに注力する。どうやったらよりスリムになるかに全精力を注いで、あらゆるところを全部見直した。社員も全部タクシーは禁止です。以来うちのネームタグは「一円の節約は一円の利益」で、標語にもしています。

千本倖生の名言|いかに速く黒字を出すかに注力する

日本の小さい視野だけではなくグローバルな動きに絶えず目を向けて、世界的視野の中から会社をつくり、経営していく必要があります。ファイナンスもガバナンスもそうです。世界に通じるベンチャーをつくるという気概がなければこれからは成功しません。

千本倖生の名言|世界的視野から経営することが大切

私がこれまで5つの会社をつくってきた経験からいうと、おそらく1000社起業したら生き残るのは数十社で、そのうちの5~6社がIPOするでしょう。どれほど優れたアイデアがあってもそれを事業として育成してIPOするのは極めて難しい。ですから、消費者や社会のために何としても役に立とうという姿勢がない限り、会社は生存できません。

千本倖生の名言|消費者や社会のために何としても役に立とうという姿勢がない限り、会社は生存できない

経営者は、どこかで必ずリスクを取って跳ばなくてはならない。周到に準備を重ね、熟考した上で、最後は跳躍して千尋の谷を越えなくてはならない。蛮勇に近いような勇気がないと跳べません。電電公社を辞める時も、ゼロからイー・アクセスをつくった時も、そしてイー・モバイルをつくるに当たって4千億円を集める時もそうでした。心を躍らせるような闘争心というのかな。でも、これはやっていて楽しいですよ。

千本倖生の名言|蛮勇に近いような勇気が必要

今後の私の役割は、メンターとして若い人たちの助言をし、励ましの兄貴役がいいですね。私が若き日に米国で教えてもらったチャレンジ精神、フロンティアスピリットを、日本の若い人たちに伝えていきたい。しかも日本だけでなく、世界に向けて挑戦して行ってもらいたいという意味のメンターです。そのベースとなるのは、人間としてどうあるべきかということ。

千本倖生の名言|若き日に米国で教えてもらったチャレンジ精神、フロンティアスピリットを、日本の若い人たちに伝えていきたい

米国留学中、同期の優秀な大学院生は、私のように巨大な企業に入るのではなく、自分でベンチャー企業を興し、新たな分野に果敢に挑戦していました。日本のように優秀な学生ほど大企業を志向するのとは正反対で、これがかの国のフロンティアスピリットなのかと。いろいろな場面でそういう事例に遭遇し、まさに魂の底から揺さぶられるような事件が何度もありました。

千本倖生の名言|米国留学中、魂の底から揺さぶられるような事件が何度もあった

聖書に「からし種」という話が出てきます。小さな種であっても、きちんと正しい場所に種が落ちて育っていけば、やがて大きな木になる。そうすれば、多くの社会に対して、強い日差しから人々を守るような影をつくるような存在になれる。だから、皆一人ひとり、世の中のためになるように生きなさいという教えがあるんですね。だから、第二電電をつくって母から「あんた、こんな苦労をよくするね」と言われましたけど、私の中には、これは世の中のためになるんだ。健全な競争を促すことで電話料金を下げ、使っている人たちの生活を楽にすることができるという確信があった。苦労はしたけど、そういう社会的な義というか、信念はありました。

千本倖生の名言|社会的な義、信念を大切に

イー・モバイルは、新しい領域を開拓して、ぐんぐん業績を伸ばしていきました。だが、会社の行く末を考えた時、5年先、10年先にどうなっているのだろうか。当面はこのまま成長を続けるだろうが、従業員は、株主の皆さんは、そしてお客様、ベンダーと言われる納入業者さんにとって、さらに市場にとっても、一番いい選択肢は何かと考えました。考えに考え抜いた結果、人間として何が正しいのかという問いの答えが、会社をソフトバンクに売却し、より大きなステージで活動するほうが、皆がハッピーになるという結論に達しました。経営が変わったことで退社する者もいたし、別のベンチャーに移る者もいました。でも大半は残って今も働いており、今でも多くの人が私の元を訪ねてくれます。彼らは一様にハッピーだったと言っているので、そのことからすると、あのM&Aは成功だったと思っています。

千本倖生の名言|5年先、10年先にどうなっているのか考える

ちょうど4人目の子供が生まれた時。企業年金もあと1年で受給資格になるので、上司や同僚はもちろん、母校の教授からも、気違い沙汰だと慰留されました。20年近くいた会社で愛着もあったのですが、日本の消費者のためになり、かつ自分の人生を内面から豊かにするには、壁を飛び越えるしかないと思い、決断しました。

【覚え書き|42歳で電電公社(NTT)を辞めたときを振り返って】

千本倖生の名言|日本の消費者のためになり、かつ自分の人生を内面から豊かにするには、壁を飛び越えるしかないと思い、決断した

千本倖生の経歴・略歴

千本倖生、せんもと・さちお。日本の経営者。イー・アクセス、イー・モバイル会長。奈良県出身。京都大学工学部電子工学科卒業後、日本電信電話公社(のちのNTT)に入社。フルブライト留学生としてフロリダ大学大学院修士課程に留学。同大学大学院博士課程を修了し工学博士号(電気工学)取得。近畿電気通信局技術調査部長などを経てNTTを退社し、第二電電(のちのKDDI)を共同創業し専務に就任。第二電電副社長、DDI東京ポケット電話社長などを務めたのち第二電電退社。慶應義塾大学経営大学院経営管理研究科教授を務めたのち、イー・アクセスを創業し、同社を約5年で東証一部に上場させた。そのほかカルフォルニア大学バークレー校経営大学院客員教授なども務めた経営者。

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