加藤俊徳の名言

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加藤俊徳のプロフィール

加藤俊徳、かとう・としのり。日本の医師、医学博士。脳画像診断医、小児科専門医。新潟県出身。昭和大学医学部卒業、同大学大学院修了。国立精神・神経センター、米国ミネソタ大学放射線科MR研究センター、慶應義塾大学、東京大学などで脳の研究を行った。株式会社「脳の学校」代表、加藤プラチナクリニック院長。著書に『脳の強化書』『美人のための脳アンチエイジング』『100歳まで成長する脳の鍛え方』『脳番地を鍛える』『脳はこの1冊で鍛えなさい』『脳は自分で育てられる』ほか。


加藤俊徳の名言 一覧

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記憶力を復活させるには、積極的に新しい体験や思考をし、新しい人に出会うこと。そうすれば脳が若返り、記憶力も向上していく。


脳に伝わるメッセージは、その人が本当に得たいことが伝わってくる。良い情報を得る準備をしていなければ脳に伝わりにくい性質を持っている。


脳は見たいものを選んで見る。相手に勝てるわけがないと考えたら、勝てない情報を相手から受け取りやすくなり、勝てる情報は受け取りにくい。


昨日と同じことをしないことがマンネリ化を打破し、脳に刺激を与えます。


脳を鍛えるとは、欲求を達成するために自分の脳を組み換えていくプロセスです。その第一歩となるのが、「自分の欲求に気づく」ことなのです。


脳は緩やかに右肩上がりの成長を続けるのが本来の姿。常に新しい情報や経験を求めており、それがなければ成長は止まってしまいます。


他人はそう簡単に褒めてくれません。それなら自分で自分を褒めるしかない。今の時代、自分で自分を褒める能力がなければストレスに負けてしまいます。



脳が肝臓や腎臓などと異なるのは、未完の臓器であり生涯成長し続けるという点です。


いくら脳が刺激によって成長するといっても、刺激そのものがマンネリ化すると効果が落ちます。


常に部長やベテラン課長の目線で物事を考えていると、過去の経験値が邪魔して、改革するという目線が持てません。若手社員になったつもりで周囲を見渡すと、知らないことに挑むという新しい刺激が得られ、脳がさらに成長しようとするエネルギーが旺盛になります。


脳は他の臓器と同じで、使わなければ劣化する。「いまのままでいい」と思った瞬間から脳は劣化する。


経験の蓄積でしか脳力は伸びない。でも裏を返せば、経験すれば脳の力は何歳からでも上げることができる。


デキる経営者に共通するのは、聞く耳を持っていること。周りから意見を吸収したり、変化を聞き逃さない。金持ち脳になるには、この脳番地は重要。


脳の使い方によってお金は増えたり、減ったりする。脳がきちんと働かないと、無駄遣いなどが起きやすくなる。


経営者の多くは、怒りがよく抑えられています。実際に怒りをあらわにすることにメリットはなく、それどころかデメリットだらけなので、怒る必要はないのです。


記憶に関わる脳の機能を働かせる機会が減れば、記憶力はどんどん衰える。


私は、「努力は才能に勝る」と考えています。努力によって、脳の中に才能が築かれるからです。その努力には時間が必要です。


決められたレジュメのどおりに忠実に物ごとを実行しているだけでは飛び抜けることはできない。


人は、興味がないものはなかなか覚えられませんが、一方で興味がある対象についてはすぐに覚えられるものです。ですから、覚えたいことは、脳が興味を持つかたちにアレンジするといいでしょう。


脳は年と共に劣化すると思われていましたが、他の臓器と同じで、使わなければ劣化します、脳を満遍なく使って鍛えれば、100歳まで成長し続けることも可能だと思います。



「脳科学から見てどんな人を採用したらよいか」。先日、ある会社の社長から相談を受けました。私は、「朝から元気な社員を積極的に登用すべきだと思います」と迷うことなく答えました。社員の脳が、朝から活発に働くようになれば、自然と会社もイキイキして発展していく組織になると考えています。


寝ぼけた状態で勉強や仕事をしても、脳が覚醒していなければ、なかなかはかどりません。仕事の効率を上げるためには、まずは脳覚醒を上げること。軽い筋トレやラジオ体操も効果的。脳覚醒がアップすることでもやもやした悩みが消えやすくなるのです。


人は、とか前方にだけ意識を向けがちです。何かに悩んでいる人の視線を見ていて気が付くのは、視線を前方にしか向けていないということです。視野が狭まり、眼球もまっすぐしか見なくなる。朝の時間、家族の顔や道行く人々の顔の表情や様子にも目配りしてみましょう。


やはり人間は地球に住む動物ですから、地球の動きに合わせて生活することが無理のない生き方。夕方は夕日をしっかり拝んで、翌朝は、朝日を拝む生活パターンを繰り返すことが、脳に負担を与えず、最大限の力を発揮させることにつながる。


朝から元気になる秘訣は、脳を覚醒させる習慣づくり。脳を覚醒させるには、毎朝、決まった時間に起きて、太陽光を浴びる。朝日で視覚系能番地が刺激されて、一気にスイッチが入る。


50歳を過ぎると、それまでのその人の生き方や人生観が強烈に脳に反映されるようになり、脳の個人差が大きくなっていきます。脳は何歳からでも鍛えられますが、できれば早いほうがいい。とくに30代や40代のうちは積極的にチャレンジすべきです。


30代から40代は、脳が自分らしく個性化していく時期です。その一方で、仕事に慣れ、徐々に新鮮味がなくなってくる時期でもあります。この大事な時期に、いかにいろいろな経験を積み、脳を鍛えられるかが、その後の人生を決めます。


「仕事が速い」人ほど、脳が退化する恐れもあるのです。というのも、「仕事が速い」ということは、ある仕事に習熟しているということ、すなわち「頭を使わなくてもできる状態」です。こうした仕事ばかりでは、脳には刺激が与えられないのです。毎日同じようにこなすルーチンワークこそ、ときには順序や手法を変えてみたりすべきなのです。単に迅速に処理しようとせず、あえて丁寧に取り組むことで、脳のあらゆる部分を使うことを意識してみましょう。


定年を迎えて会社に毎日通勤しなくなった人は、急速に記憶力が衰えていくとよく言われます。それは、会社に行かなくてよくなったことで、「時間を意識しなくなる」ことが大きな要因なのです。逆に言えば、リタイアした後も毎日の予定をしっかり立て、時間を意識して日々を過ごすことは、ボケ防止に大いに役立ちます。


脳細胞は胎児期から赤ちゃんの時期が最も多く、その後、年齢を重ねるにつれて減少していくことから、「歳をとるにつれて脳は衰えていく一方だ」と一般的には考えられていますが、これも誤解です。確かに脳細胞は歳とともに減少しますが、成人後も、脳内には未熟な細胞が豊富にあります。アミノ酸などの身体にとっての栄養成分が供給され続ける限り、脳の未熟な細胞は死ぬまで成長し続けるのです。


「地頭のいい人」は生まれつき、と考える人は多いと思います。ですが、頭のよさとはあくまで後天的なものだと私は考えています。


「歳をとると忘れっぽくなる」とよく言われますが、これは歳をとるから記憶力が低下するのではなく、年齢を重ねることで新しいことを覚える必要性が低下し、その結果、頭を使わなくなるから、記憶力が低下するのです。つまり、脳を成長させるためには、脳を常に働かせる必要があるのです。いろいろな人と交流したり、新しいことにチャレンジしたりして、脳にできるだけ多くの刺激を与えることが大切です。


東京の株式市場が開いているのは9時から15時まで。ちょうど脳が覚醒している時間帯なので、昼間のスキマ時間に株取引をやるのには適しています。注意したいのは夜。眠くなるにしたがって脳の思考回路が働かなくなっていくため、そのリスクを認識しましょう。


サラリーマンのアフター5は、脳が疲れて眠くなっている状態。覚醒するために刺激を欲しがり、ムダ遣いの衝動にかられます。だから金遣いが荒くなるのです。そこでお酒を飲むと覚醒するどころか、逆に脳が働かなくなっていく。2、3軒とハシゴ酒となるのはそのためですね。


脳は経験していないことを「ないもの」と考えます。たとえば、飛行機でビジネスクラスに乗ったことがなければ、それをないものと判断し、エコノミークラス以上を望みません。逆に一度ビジネスクラスを体験すると、常に乗るようになりたいと思い、さらにファーストクラスを望むようになる。


記憶する時には意味のない言葉の羅列よりも、思考系部位を刺激する「ストーリーとして理解できる情報」や、感情系部位を刺激する「これは面白い、共感できるといった感情を伴う情報」が定着しやすい。覚えた内容を人に話すなど、コミュニケーションを伴うアウトプットができればなおいい。


記憶力を効率的に高めるには、記憶に関わる脳のメカニズムを知ることが不可欠。


仕事で活きるのは、「記憶する力」より「記憶を使う力」。アウトプット力を鍛えれば記憶を使う力が高まり、仕事のパフォーマンスは格段に上がる。


記憶力を高めることは、仕事力全般のアップに不可欠。記憶力を鍛えると、周囲の場面変化に気づく力や先を読んで行動する力、未来に向けての目標をイメージする力も高まる。ビジネスパーソンとしての現役時代に記憶力を鍛えておくと、将来の認知症予防にもなる。


朝顔などを見ていればわかりますが、植物も日々刻々と変化しています。よく観察して心に留めていると、「昨日は花が5つだったが、今日は7つ咲いた」というように変化に気付けるようになってくる。これが右脳の視覚系と記憶系の脳番地の強化につながる。


体を動かすことが脳のコンディションを整えることになる。家が駅から遠いとぼやく人は多いですが、本当はそういう人はラッキーなんです。駅から徒歩15分の人は、徒歩5分の人に比べて間違いなく脳の状態がいいはずです。


だるくて何もかも面倒臭いようなとき、普通は疲れて運動能力が落ちているのだと思いますよね。でも、本当は運動に関する脳番地を使っていないからだるくなるのです。


うれしい出来事やハッピーな気持ちだけを綴る「楽しかった日記」をつけるのもいい。楽しかったことを思い出すとワクワクしてくるでしょう。するとさらにほかの楽しかった思い出が芋づる式に引っ張り出されてきます。これは記憶系脳番地を刺激するトレーニングになる。


飽きっぽいというのは、自分で楽しみやワクワクする気持ちを見つけられない状態。自分から動くのが面倒臭いと、他人への依頼心が強くなってくる。重症になると、レジャーの計画を他人がお膳立てしてくれても、「それ、面白くないよ」などと言うようになります。


些細なことでイライラしてしまう人は、性格うんぬんというより、まずは寝不足ではないか、食事のバランスが崩れていないかどうかをチェックしてみてください。


言葉でなく、行為で自分を褒める方法もあります。それは人が見ていないところで善行をすること。陰徳を積むと、「俺ってなんていい人間なんだろう」と自信がつくでしょう。つまりそれが自分で自分を褒めるということなんです。


普通に生活していると、目の前のことで精一杯。昔のことを思い出す余裕はありません。定期的に懐かしい曲を聴いて、脳のコンディションを整えるようにしてください。たとえば高校生のころに好きだった曲を聴くと、当時の楽しかった記憶がありありとよみがえるでしょう。これが記憶系脳番地を刺激するのです。


偏った脳のバランスを回復するためには、まずは着なくなった服を処分しましょう。捨てるのは抵抗があるなら、誰かにあげてもいい。服にはそれを着ていたころの思い出が詰まっている。そんな服を一着ずつ眺めては取捨選択していると、否応なしに過去を思い出すことになりますから、普段あまり使っていない記憶系脳番地を刺激することになります。


一番危険なのが、いわゆる「いい奥さん」と結婚している男性です。身の回りのことをなんでもやってもらえるので、自分は毎日仕事しかしていない。ということは、脳のほんの一部しか使っていないことになります。


今までMRIを用いて1万人の脳の画像を診断してきましたが、その結果わかったのは、現代人は8つの脳番地のうち特定の番地ばかり使っているため、使わない脳番地が衰えているということ。


右利きの人は、右手の脳番地が左手の脳番地よりも大きい。生後5カ月になると、手を使って物に触ろうとします。この頃から手の脳番地の成長が、左脳と右脳で差が生まれます。つまり、手を使う頻度によって、脳の形まで変わるのです。すなわち、両手は使えば使うほど脳が成長するのです。


脳の中には、感情系脳番地があります。この感情系の働きによって、人は人の気持ちを感じ取ったり、自分の気持ちを生み出すと考えられています。ですから、人と接することだけで、人は会話による伝達系脳番地だけでなく、感情系脳番地も鍛えていることになる。


脳は年齢を重ねても成長できる――それは、脳は変幻自在な柔軟な器官ということ。すなわち、環境や生活習慣いかんでは衰えていくスピードも驚くほど早いのです。


もう若くないから脳を鍛えるのも限界があると思っているとしたら、それは単なる「思い込み」にすぎません。確かに脳細胞は年齢とともに減少しますが、成人後も脳内には未熟な細胞が豊富にあります。必要な栄養成分が供給されるかぎり、脳の未熟な細胞は成長し続けるのです。


脳は単純かつ不器用なので、一つの欲求を止めると他の欲求もセーブしてしまいます。欲求を呼び起こすには、自分の時間を持ち、心と向き合うことが大切です。それだけで眠っていた欲求は目を覚ます。


脳を鍛えたいと思ったら、まず自分の欲求のビジョンを明確に描くことから始まります。脳を最も進化させる原動力――それは「今より成長したい」「何かを成し遂げたい」という強い願望にほかならないからです。


思考や理解が伴うことで頭の中で情報が反復され、記憶として深く刻まれる。情報をあらゆる角度で捉えることで、情報の登場頻度が高くなり、それが多いほど記憶に残る。様々な視点を持つ訓練をすれば、物覚えはよくなるでしょう。


脳は年齢や成長時期によって、より活発に成長する部分が移り変わっていきます。つまり、育ちの「旬」の時期があるのです。人間の脳は幼少期から青年期にかけて基礎を作り、青年期以降は3つの超脳野で応用力や人間力を伸ばしていくように設計されている。


脳は番地ごとの役割分担はありますが、常に脳内ネットワークを通じて連携しながら記憶する作業をしている。脳は記憶に関する器官だけが単純に覚えているわけではなく、いろいろな器官が複合して作動し記憶している。まさに脳全体が「記憶装置」なのです。


一般的に、40代半ばを過ぎると、海馬の細胞が衰えて物忘れが多くなると言われています。しかし、それは加齢ではなく「人生のマンネリ化」に原因があると私は考えます。積極的に新しいことを覚えない、つまり海馬をあまり使わないのですから、その機能が衰え記憶力が低下してくるのは当然なのです。


記憶系に限らず、脳は死ぬまで成長し続けます。ですから、トレーニングによって脳を自分流にデザインし直せば、今からでも「なりたい自分」になれると思っています。


脳を刺激するために新しい飲み屋を開拓するのもいいでしょう。見知らぬ店に飛び込むのは勇気が要ります。金銭的不安、店内での人間関係の構築……等々。さまざまな感情や思考が頭を駆けめぐることになるでしょう。記憶系の脳番地は、感情系や思考系の脳番地と密接な関係があります。互いに連携することによって、枝ぶりがよりよくなります。感情系、思考系の脳番地を刺激することも大切なのです。


日常の中で私自身が実行していることですが、階段を下りるときに一段飛ばしで下りてみるといいでしょう。一段飛ばして上るのは案外難しくはありませんが、下りるとなると、まったく新しい注意力や動作、筋肉の使い方が必要なので、脳にとって新しい刺激になります。年を重ねると、そういうことこそが脳の育成に繋がるのです。


時間を意識することによって刺激されるのが海馬です。その典型例がデッドラインの設定でしょう。タクシーや電車に乗っているとき、目的地に着くまでの間に「これを覚えよう」と決めて学ぶと、効果が上がります。毎日、通勤の電車内で英語の文例を、数を決めて覚えようと決めて実行すれば、成果も上がり記憶力もアップします。


仕事上、TOEICで一定以上の得点が求められるような場合は、自分をなるべく英語の情報に囲まれた環境に置くことが大切です。具体的には、自宅に「英語の部屋」をつくる。目や耳から入るものがみな英語となる空間をつくり、そこで勉強する。あるいは、書店に行った際は必ず最後に英語のコーナーに立ち寄ってから帰る。背表紙を眺めたり、何冊かを手に取ったりしてコーナーの環境に身を置く、等々がいいでしょう。脳番地はその役割と関連する情報に数多く出合うことで伸びるのです。


記憶には3種類あります。「言語による記憶」「視覚による記憶」「運動記憶」です。どれが得意でどれが苦手かは人によって異なります。脳そのものの特性に加え、自分のタイプを知ることで、効率よく記憶力の鍛錬ができます。


使わなかった脳細胞は死ぬ間際まで未熟なまま脳の中にあり続け、その人にとっての苦手な分野として未開の状態にあります。しかし、その未熟な脳細胞に効果的にアプローチすれば、脳はどんな年齢になっても伸びます。新たな刺激によって脳は変わりうるのです。


脳は使うことによって成長します。経験、刺激が加わることによって、脳の中身・質が変わるのです。ですから、脳をどんなふうに使ってきたか、脳に対してどんな経験、刺激を与えてきたかによって、人それぞれ臓器としての脳の中身・質は大きく異なっています。脳は、いわば個性のある臓器なのです。


脳覚醒を上げるのに最適なのは、早起きをして仕事に出掛ける前に散歩に出掛けてみることです。朝はどうしても時間が取れないという人は、出勤する際に駅もしくは仕事場まで歩くようにしてください。駅まで10分歩くだけでも、脳は確実に覚醒されていきます。毎日の通勤が面倒だと感じている人は多いと思いますが、脳のことを考えると悪いことばかりではないのです。


孫(正義)さんだって、いきなり億単位のお金を動かせるようになったわけではないと思います。最初は100万円、次は1千万円、そして1億円といった感じで、ビジネスに投じる金額を少しずつ増やしていったはずです。徐々に大きなお金を動かす経験をして、それを脳も経験してきた。つまり、経験することによって脳やお金のキャパシティを多くしてきたのでしょう。


怒らない人は理性に基づいた「(損得)勘定」で行動するのに対し、怒る人というのは本能に根ざした「感情」で行動する。「損得勘定を行いながら生きていく」というと、計算高いとか、人間味がないというふうに思えますが、「人と仲良くやっていきたい」と考える人ほど、実際は計算高くなることが必要。結局の所、それが物事を解決する最も早い方法であり、被害を最小限に抑えるコツ。


最近は、脳科学者のクセかもしれないが、テレビのニュースやスポーツを観戦していてもすべてが脳の働きに見えてくる。サッカーの試合を見ていて、イレブンが11か所の脳番地に見えてくる。脳は、1つの脳番地だけでは、日常生活に不自由する。脳番地同士が相互に協力し合って、脳は機能している。1つの脳番地が最強であったとしても、ほかの脳番地が協力しなければ、無力になる場合さえある。


子供たちがやるべきことは、「学校の成績をあげるために、勉強しなさい!」に従うのではなく、「自分の夢や目標を達成するためにその時の脳で精いっぱい考えて、自分で自分の脳を成長させること」ではないかと思う。周りの大人からのアドバイスや教育が子供の成長には欠かせません。これらのアドバイスの中に、「自分の脳の育て方」が入ることは早過ぎることではない。


私は「未来の記憶力」を伸ばすことこそが、何歳になっても脳の成長を引き出す秘訣ではないかと考えています。未来の記憶とは、今日をどう過ごそう、次の休日は何をしよう、十年後はどんな自分になろう、などのイマジネーションから生まれるもの。未来の目標が「記憶」として脳に刻まれることで、脳はプランニングを始めます。そこから脳が活性化し、目標に向かうための行動が生み出されるのです。


脳はストーリー性があるものを好みます。「83416544」という数列を覚えるとしたら、語呂合わせで「83416544(やさしいむこようし)」と覚えると、そこにストーリー性が生まれてすんなり頭に入ります。このように情報をストーリー化して思考系脳番地に訴えるようにしたり、替え歌にして聴覚系脳番地を刺激するなど自分の好きなアレンジを加えると脳に定着しやすくなります。


目で見て、耳で聞いて覚えるというやり方は、いわば「受け身のインプット」です。記憶の定着率をより高めるには、脳が主体的になれる「能動的アウトプット」を意識するのが効果的です。脳の能動的アウトプットとは、主に「伝達、運動、思考」の3つの脳番地を使ったものです。「誰かに話してみる」「書き出す」「自分の身近なことに置き換えてみる」などです。


記憶に残らない日々は人生そのものも単調にして、ますます脳を衰えさせてしまう。この状態を脱するには、一日の終わりにその日一日を振り返る習慣を持つこと。その日起きたことや感じたことを思い返すことで「物事を覚える・思い出す」力が刺激され、記憶として定着します。また、一日の価値や自分の変化の確認もでき、人生の充実度が高まることで記憶力がアップする効果もあります。


加藤俊徳の経歴・略歴

加藤俊徳、かとう・としのり。日本の医師、医学博士。脳画像診断医、小児科専門医。新潟県出身。昭和大学医学部卒業、同大学大学院修了。国立精神・神経センター、米国ミネソタ大学放射線科MR研究センター、慶應義塾大学、東京大学などで脳の研究を行った。株式会社「脳の学校」代表、加藤プラチナクリニック院長。著書に『脳の強化書』『美人のための脳アンチエイジング』『100歳まで成長する脳の鍛え方』『脳番地を鍛える』『脳はこの1冊で鍛えなさい』『脳は自分で育てられる』ほか。

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