夏野剛の名言

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夏野剛のプロフィール

夏野剛、なつの・たけし。日本の実業家。神奈川出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、東京ガスに入社。同社退社後、ペンシルベニア大学経営大学院ウォートンスクールに留学しMBAを取得。インターネットサービスプロバイダのハイパーネットの社外ブレーンとして参加し、のちに副社長に就任。ハイパーネット破綻後、NTTドコモに転職。マルチメディアサービス部長としてiモード、おサイフケータイ、モバイル広告会社設立、そのほか数多くの新規サービス立ち上げに尽力。ドコモ執行役員を務めた。母校ペンシルベニア大学経営大学院からウォートン・インフォシスビジネス改革大賞Technology Change Leader賞受賞、『ビジネスウィーク誌』世界のeビジネスリーダー25人選出。そのほか数多くの企業の役員や顧問などを務めた。

イノベーションは、和からは生まれるものではなく、摩擦や、異論から生まれるもの。


自分を表現するには好きなことをするのが一番いい。無理をするのではなくて、自分をそのまま出していく。それが個性になる。


今までの日本人は「能ある鷹は爪を隠す」だった。でも、爪は隠していると尖らないんだよ。爪を尖らすためには使わないと。


社会に対して何らかのプラスの貢献ができれば、おカネが回ってくる確率が高い。


人生には自分ではコントロールできないこともある。だからこそ、いま全力投球することしか、不安を解消する糸口はない。


新しいアイデアはコミュニケーションの相手が多いほど浮かぶ可能性が高くなる。


とにかく今、自分が関心のあるものに迷わず打ち込め。それが将来、必ず何かに生きてくる。


やりたい奴に機会を与えるほうが大事。そこから成功例が3つぐらい出てくれば自分もできるんじゃないかと思う人間がたくさん出てくる。


人材の底上げは無理。上を伸ばさないとダメ。


摩擦こそがイノベーションの源。


インパクトのある面白い意見には必ず、「これまで出てこなかった何か」がある。


過去に有効だった知識やノウハウを学ぶことにほとんど意味がなくなった。今は年齢や経験によるハンディやアドバンテージが少ない時代だ。


「英語」と「プログラミング」は、現代の読み書きそろばん。大学生たちにも、この2つだけはやっておくように言っている。


ゆったりと構えて細かいことは気にしないのが、人間関係を長く続けるコツ。


古い関係を失うことを恐れてはいけない。


人間関係において、自分でどうにかできる範囲は50%だ。あとの50%は相手次第。


何でもいいから、自分のなかで突き抜けられるモノを見つけて、それを磨くことが大切です。それを武器に転職してもいいし、起業してもいい。いまの会社でもその武器を活かせそうなら、そのまま残ってもいい。


どうすれば突き抜けた人材になれるかというと、僕は自分の好きなことで勝負するしかないと思う。世の中で突き抜けられている人って、みんな好きなことや、やりたいことを徹底した人たちです。僕の場合は、コンシューマーの気持ちを考えるのが大好きで、そういう仕事に携わったから突き抜けることができた。これがもし、何の興味もないBtoBビジネスをやっていたら、ずいぶん冴えないビジネス人生になっていただろう、と思う。


日本人は、すぐにジャンルで人を区別しようとしますよね。「私は技術屋です」とか、「あいつは事務屋だ」というふうに。でも、一人一人の能力は多種多様なわけで、どんな人だって、社会が定めた枠組みに自分の能力が収まりきるわけがありません。だったら「私は技術屋です」なんて、自分で自分の能力を限定しないほうがいい。


信長が鉄砲を有効に運用できたのは、彼自身が鉄砲の一番のユーザーだったので、その威力も弱点もよくわかっていた。だから、鉄砲の弱点を補い、長所を存分に活かせる戦法を思いつくことができたんです。けれどもほかの武将は、家臣には鉄砲を使わせたかもしれないけれど、自分で撃ってみることはしなかったのではないでしょうか。そのため、鉄砲の時代に合った新しい戦法を作り出せなかった。


文句を言う人がいても、120%の力を出せばいいだけです。「生意気な奴」と言われたこともありますが、褒め言葉と受け取りました。


上司に配慮しすぎて萎縮していてはダメです。自分の能力を抑える癖がついてしまいます。自分で考えて行動することこそが重要なのです。


部下には1から100まで指示は出しません。ひとつの仕事があるとき、何のためにするのかという意義や最終的な全体像などは説明しますが、細かな手順ややり方などは部下に任せています。


苦手な人ほど上手く付き合えなどと耳にしますが、僕はそうは思いません。気の合う人と深い関係を、社内外問わずに構築すればいいのです。気の合わない人を敵に回す必要はないですが、無理して付きあう必要はありません。適度な距離が有意義なのです。


人に対して何か働きかけるとか、ゴマをするとかいうのは、すごくつまらない。というのは、そういう人との関係はその会社限定のことだからです。


会社は単なるプラットフォーム(土台)に過ぎません。そのうえで、自分が能力を開花させるのが重要なのです。自分の能力が理解されないとき、あるいは力が余っていると思ったときは、自分の立つ土台を変えればいい。会社のためにではなく、自分のキャリアのために会社を移るのです。


上司嫌われてもいいじゃないですか。部下に好かれさえすれば。


人に尋ねて聞いた通りにやる、というのを繰り返すだけでは、問題を解決する力が育たないと思うんです。もちろん、ズルズルと先送りするよりは尋ねた方がいいですが、若いうちに自分で考えを出す方法を身につけておくことも必要でしょう。


雑談から仕事のヒントが得られることは多いんです。『ドラゴンクエスト』と『ファイナルファンタジー』というゲームの二大タイトルを携帯電話に移植してヒットさせたことがあるんですが、これもゲーム業界の人との雑談がきっかけでした。


何かを判断するときは、5分で結論を出す。これは徹底しています。人間の脳は、世界最高速のコンピュータなんですから、その能力を活かすには、5分間集中して考えた方が間違いなくいい。


一見余計と思われるものの中に、思わぬ可能性があるものなんです。ビジネスで時間と気持ちの余裕が必要なのは、そうした可能性を見逃さないためだと考えるべきだと思います。


身近な人でも、書物の中の人でも、できる人の思考をシミュレーションするのはどんどんやった方がいいと思います。それを積み重ねていくことで、自分の思考が成長して、問題を解決するスピードも上がってくるものです。


いつも余裕のない状態で仕事をしていると、それを見た上司から「スピードが上がるまでは、いまの仕事に専念してもらおう」と判断されます。そして新しい仕事がもらえなくなる。つまり、新しい経験を積むチャンスを失ってしまうのです。ですから、仕事に追われていると感じている人は、上司の力を借りてでも解決のスピードを上げた方がいいと思います。そうして数をこなせば、自分の実力も上がってくるはずですから。


いつも時間に追われている人、とくに若い人に、自分一人で仕事を抱え込んでしまう人が多いですね。解決すべき問題を先延ばしにするよりは、人に尋ねた方がよほどいい。かつての僕もそうでしたが、「自分一人の力で仕上げたい」「詳しい分野をつくって、一目置かれるようになりたい」という意識があるんでしょう。ただ、いつもそんなことをしていたら、間違いなく仕事が溢れます。


雑談についてはおしゃべりが好きなだけ、というのが大きな理由なんですけど、それだって、立派な情報収集になっているわけです。ネットサーフィンも雑談と同じで時間の無駄に思われるかもしれませんが、そうやって楽しみながら集めた情報がアイデアに結びつくことは実際多いんです。夢中になりすぎて、予定が狂ってはいけませんが、情報収集には極力時間を割くべきだと思います。


僕はどんな仕事も短時間で済ませればいいと考えているわけではありません。単純作業や判断はスピードが大事ですが、新しいアイデアを出す場合は思いきり時間をかけるべきです。「iモード」というネーミングもそこにたどり着くまで、ずいぶん時間をかけました。


これは経験からくる持論なんですが、人間は一度集中して考えたことを、それ以上に集中して考えることは難しいと思うんです。あれこれ考えたけれど、やっぱり最初の案に落ち着いた、なんて経験はあるでしょう?だから一度決めた判断については、状況が変化しない限り考え直さない方がいいと思います。それは時間の無駄になるし、不要なアイデアを混ぜ込んで改悪してしまうケースも少なくありませんから。


結論が出ない場合の理由って、じつは2つしかないんです。ひとつは情報の不足。もうひとつはタイミングの悪さ。前者なら情報収集に時間をかけるべきだし、後者なら先送りするしかありません。だから、5分で結論が出ないことを、1時間考えてもあまり意味はありません。それどころか、考えれば考えるほど思考がブレて、間違った答えを出してしまうこともあり得ます。


僕は20代のころ、かなりの量のビジネス書を読んでいました。そうして尊敬できる経営者やビジネスパーソンを見つけて、本などでその人の考えをより深く知っていけば、自分の中に有効な判断基準をつくれるのです。


若いうちは経験が少ないから、仕事で行き詰ってしまう場面が多いですよね。そこで立ち止まって考え続けるのは時間がもったいないし、精神的にもストレスになってしまう。そういう状態を抜け出すために僕がやっていたのは、尊敬する先輩や上司になりきってみる、という方法でした。「あの人なら、こういう場合どう行動するだろう?」と。それを使って考えてみると、すんなり答えにたどり着くことが多かったです。


たくさんのことをこなせているのは、仕事も子育ても友人と飲むことも、みんな楽しいからでしょう。仕事でもプライベートでも、いましかできないことってたくさんあるじゃないですか。それはできるだけやりたいと思っているんです。だから時間の使い方については、若いころからかなり意識してきたつもりです。


個人の能力を抑えていては、組織の力が出せない状況にあります。社員はITで武装しているのです。そんな中、先輩の真似をしても、上手く立ち行かない。もちろん、長幼の序としての尊敬の念はあるでしょうが、それと仕事とは別です。20年前のやり方を伝授されても正直しんどいだけです。


たとえば2人の部下を使って3年連続で目標を達成した。そのような成功を収めたときに初めて市場価値が高まります。だから30代は正念場です。人を使ってとにかく成果を出すことが大切です。


僕も上司に対して「僕の使い方を誤っている」と思ったことがあります。赤ペンを手にとり、一字一句に修正を入れるかのような指示だったのです。これは、マネジメントとしてはまったく的を得ていません。僕のやる気は、任せてもらったときにスイッチが入るのですから。細かく指示を出す上司は、ただ自分の地位を誇示したいだけなのです。


高度経済成長期は、誰が何をやっても、いわゆる波に乗ってそこそこの成果を出すことができました。でも、いまのような経済が縮小するデフレ社会に対応するのは、同じやり方では通用しません。


周りの評価を重要視している会社は少なくないでしょうが、落ち込む周りに合わせると、自分も一緒に落ち込んでしまうだけです。


定年が近づいた50歳くらいの社員の中には、自分がいるときだけ会社が難局を上手く切り抜けられればいい、その後のことは他人事だ、と考えているかもしれません。しかし、それは背信行為です。なぜならゴーイング・コンサーン(企業継続)がビジネスの基本だからです。私利私欲に走る年配者はいらないのです。


この15年間で、ITはいままでにない進化を遂げています。個人の情報収集能力と、個人の情報発信能力が、格段に高まった。そんな中、昔のような「和」を重要視して「個」を抑えるやり方は、もう通用しないと思います。


初めて管理職になったとき、いままでの延長線上で上役の顔色をうかがっていると、一生そういう生き方に落ち着いてしまいます。つまり、自分がリードできないのです。恐れることはありません。初級管理職は、失敗してもいいのです。自分のチームが120%の力を発揮できるような環境づくりに専念してください。


僕のところに上がってきた情報はすべて部下と共有します。NTTドコモの執行役員だったときは、450人の部下がいましたが、情報共有を心がけていました。「その件は聞いていません」といった「できない言い訳」をさせないようにしていたのです。


成果を出すことこそ、管理職に初めてなったとき気に留めるべき事柄です。そのためにはチームの総力をあげる必要があります。チームがいかに120%の力を出せるのか、が最重要なのです。


管理職は他人のマネジメントをすることになります。個人の仕事の何倍、何十倍、何百倍ものアウトプット(成果)を生み出せるだろうし、面白い機会を得ることができます。その人の人生を左右する重要なターニングポイントでもあります。


人を使うということは、その人数分だけのレバレッジが利きます。1人が2倍、3倍、10倍の力を発揮でき、そのような部下が2人、3人、10人存在する場合、チームのアウトプット(成果)は、自分1人がこなせる力量の何十倍、何百倍にもなります。人を使う実力の差は歴然で、一度差がつくとちょっとやそっとでは追いつけません。このスキルが歩かないかによって、中・上級の管理職となる40、50歳代の成果が大きく変わってきます。


仕事の数字を読むときに大事なのは、自分の哲学や主張です。それを貫くためにどう活用するかと考えることで初めて、仕事の数字は活きてくるのです。


ビジネスにおいて感覚やセンスというのは非常に大切です。ですから二者択一ではなく、数字を感覚やセンスを補完し証明する道具として使えばいいのです。


決算書の読み方はそれが仕事に必要なら勉強しておくべきですが、使わないなら別に読めなくても構わないと思います。それよりも、たとえば営業職なら自分の扱っている商品の需要が全国でどれくらいあって、そのうち自分の担当エリアは何%を占めるのか、自分の会社は市場でどれくらいのシェアを持っているのか、といった自分の仕事に関するデータを頭に入れておくべきです。そういった数字を覚えておくと、商談や営業戦略を組み立てる際に必ず役に立ちます。


ビジネスマンにとっての数字は、自分に仕事を有利に進めるための武器だと思えばいいのです。そう考えれば、不要な数字に振り回されることもないですし、自分がどんな数字を知っておくべきなのかも自ずとわかってくるはずです。


僕がドワンゴの取締役としてニコニコ動画の黒字化担当を引き受けた決め手は、「これだけのユーザーの支持があるのだから、黒字化できないわけがない」という直感でした。その直感を現実の戦略に落とし込む際に、数字を積み上げて考えていったのです。逆にいえば、直感を働かせずに数字だけ眺めていては何もわからないし、新しい何かが生まれることもないでしょう。


数字を使って論理的に考えたり表現したりすることは、ビジネスマンにとって大きなメリットがあります。たとえば、「このままでは売上目標の達成が厳しい。みんなであと一息頑張ろう!」と言うより、「現在のところ売上目標の85%までしか届いていない。各メンバーがあと3件成約できれば目標達成は可能だ」と言った方が、間違いなく効果が出ます。それは数字によって全員が同じイメージを共有できるからです。


数字を多用すればいいというわけではありません。グラフや表をたくさん使っているのに、それらが肝心の主張をサポートするのにまったく役立っていないという企画書をよく見かけます。大事なのは数字の活用であって、乱用ではないのです。


僕は自分のことを文系人間だとは思っていません。そもそも、文系と理系という分類すること自体意味のあることなのでしょうか。アメリカには文系理系という区別がありませんから、大学で数学を専攻した人が大学院で経営を学ぶといったことがごく当たり前に行われています。「自分は文系だから数字が苦手なんだ」という人も多いですが、それは思い込みや言い訳に過ぎません。逆にいえば、数字に強くなりたいならその苦手意識を払拭する必要があるでしょう。


インターネットの発達で、これまで単なる趣味にすぎなかったものがおカネになる例が出てきています。一生やりたいこと、死ぬまで働きたい仕事を見つけようというのが僕の提案。


僕はね、日本はそんなに捨てたもんじゃないと思っています。日本が駄目なのは、適材・適所をしなかったこと。よく考えたら同じ会社に30年勤めるなんて99%の人は合わない仕事をしてるってことですよ。雇用環境は厳しくなっていますが、昔に戻ることはできないし、戻る必要もない。


一般の人でも、ツイッターで1000人以上のフォロワーがいる人なんてざらですよね。組織に属さなくても、情報発信や情報収集ができるようになった状況を、個人がどう活かして生きていくか。すべては自分次第だと思います。


昔のサラリーマンは、「給料は我慢料」と割り切って我慢することが将来の安定に結びついたかもしれないけど、それは昔の話です。突き抜けたいのなら好きなことをやる。好きなことや得意なことであれば周りの人からも評価されやすいので、確率的にも食っていける可能性が高くなる。楽しみながら働くことが、一番の成功の近道なんです。


突き抜けたモノをもった社員であれば、会社も簡単には異動させにくいはずです。捨て駒として使われるようなことはなくなる。会社にぶら下がって生きていこうとしたところで、明るい未来はないはず。それなら、自分の能力を活かすための場として、会社を利用してやるくらいの意識をもつことが大事です。


社長や上司を反面教師にすることが大切です。これまでは「仕事のスキルは上司から盗め」といわれてきたけれども、いまは逆。上の人間の真似をしていると、鉄砲の時代に槍で戦わなくてはいけなくなります。社長や上司がいうことは礼儀のうえでは聞いてもいいでしょうが、心のなかでは「自分は絶対にあんなふうにはならない」と自分自身に言い聞かせることが大事ですね。


自分が勤めている会社が、10年後に存在しているかどうかさえわからないんだから。嫌な仕事をグッと我慢して、会社にぶら下がりながら生きていくという生き方は、いまは報われないどころかリスクでさえあります。


まずは米国がどうしてるかなんて考えずに、一番独創的なものをつくるために目線を高く置くべきです。世界のベンチマークになれれば、経済力以外でも日本は誇りを取り戻せるんじゃないですか。


日本人だけで日本向けのものを作るから、どこまでが基本原理でどこからが応用なのか区別がつかなくなってしまう。


日本の「特異性」を「先進性」と置き換えて、製品でも社会システムでも先進的なことをどんどん実験し、できた暁には海外に持っていくという方向に転換すべき。


携帯電話を海外で売ろうとした際に、日本メーカーはわざわざダウングレードしてしまった。でも、アップルは米国で売ってる商品をアフリカにも持って行って大ヒットさせています。自らをガラパゴスと卑下することによって、海外に持っていく商品のレベルを落とす日本メーカーとは対照的です。一番価値があるのは、新しい価値を創造し、広げていくことなのに、日本はわざわざ価値を落として、結局失敗してる。


大切なのは、自分の向き不向きを把握することです。「自分は気づき力にはさほど長けていない」と思うなら、下準備をしっかり行なって情報量を充実させればいい。その上でエッセンスを抽出して簡潔に語れば、中身の濃い、信頼性の高い発言ができるでしょう。


コメント力のポイントは、「独自性」と「短さ」の二つ。とくに、短くまとめるスキルは大企業のビジネスマンに必須と言えます。大きな組織では、大人数での会議に出る機会も増えます。そこでは各人の発言時間はごく限られたものになる。その中で簡潔・明確に言いたいことを伝えられる人は、一目置かれるでしょう。


生徒が1つのコミュニティーだけにしか参加できないと、そこでトラブルが起きた時に逃げ場がなくなって追い詰められてしまいます。複数のコミュニティーへの参加を可能にすることが、子どもを守る最良の手段ではないかと思うのです。


これからも経済成長をしていこうとすれば、今までと同じことをやっていては到底無理、経済はどんどん縮小していく一方です。どの産業においてもどの企業においても、新たな付加価値を継続的につくりだす仕組みをつくらなくてはなりません。


万人とうまくつきあうことなど不可能。古い関係の修復に腐心するよりは、そのエネルギーを新しい友人づくりに使ったほうがいい。地球上には70億人、日本だけでも1億2000万人の人間がいるのだから。


ケンカをしたわけでもないのに、友人から突然、連絡を絶たれてしまったとする。こんなときまず思うのは、「知らないうちに、何か信頼を失うようなことをしたかもしれない」ということだ。しかし何も思い当たる節がないのなら、それ以上気にしないほうがいい。馬鹿正直な人は、「何か気に障ったのならはっきり言ってくれ」と迫るかもしれないが、まず本当のことは言ってくれないだろう。


昔からの友情が何十年も続くケースは2つしかない。ひとつは自分と一緒に友人の信頼レベルも上がっていく場合。もうひとつは共通の趣味があって、社会的成功とは無縁のところでつながっている場合。そうでなければ、つきあい続けるのは難しい。


奥さんや夫、恋人、親、兄弟など、自分に対して遠慮なく意見を言えて、仕事に無関係の相手に、仕事に関する話をしてみてください。たいていは、「何を言っているのかわからない」という反応が返ってくるはずです。そこで「どうしてわからないんだ!」と逆ギレしてしまうのは、説明能力のない人。どうすれば相手が理解できるように説明できるのか、試行錯誤してください。親しい人なら練習につき合ってくれるでしょう。


年配の経営者に向けてITの重要性について話すとき、私がよく例に出すのが織田信長と鉄砲の話です。相手にとって親しみがあり、共感できる例を挙げると、理解が深まるのです。


私の知人に、最近、人前で話すことが上手くなったと感じる人がいます。以前と何が違うのか考えてみると、今の彼には余裕が感じられるのです。余裕は話の印象をガラリと変えてしまう要素なのです。


「自分の言葉で話す」とは、「自分が納得していることを話す」ということです。本来、相手に伝えたいことは、自分なりに納得しているはずです。ところが、納得せずに話をしている人が意外に多い。建て前を話したり、感謝してもいないのに感謝の言葉を並べたりしても、言葉に説得力が生まれないのは当然でしょう。


人を惹きつけるには原稿は作らないこと。原稿を作ると、無理に起承転結をつけたり、ストーリーを作ったりして、話があざとくなります。また、原稿どおりに話すことに関心が向いて、相手が自分の話に引き込まれているのかどうか、わからなくなってしまいます。


ヒット商品には必ず個が見えている。個人と組織の関係がうまくいった時にイノベーションやヒット商品が生まれる。逆に、個が見えないものは、あまり大きくならない。


ITの発展のおかげで情報を収集することにおいても、情報を発信することにおいても、組織と個人のパワーバランスが完全に変わった。個人がいくらでも好きなように才能を伸ばすことができる。情報を収集し、その情報を自分のフィルターを通して発信して、スターになれる時代になった。


社員が社内にいないことや、新しいITツールを使ってのコミュニケーションに抵抗を感じる経営層も少なくないようですが、こうした「20世紀型の労働観」を捨て去ることが、ワークスタイル変革を成功させるためには不可欠になります。


仕事が速い人の最大の条件は、時間を無駄にしないことです。時間を無駄にしないために、5分で即決し、いまやるべきことを後回しにしない。この2つの癖をつければ、誰でも「仕事が速い人」に変わることができるでしょう。


仕事は生ものなので、オーダーを受けたら早めに片づけることが重要です。そうすることでトラブルや二度手間が減り、仕事を速く進めることができます。


チームで作業を分担する場合でも、自分の担当作業はさっさと仕上げて、自分の手から放すのがいいでしょう。他のメンバーから先にアウトプットをシェアされてしまうと、その結果次第では自分の担当作業にも影響が出て、予定が狂ってしまうことにもなりかねません。


仕事が遅い人は、「15分では仕事が中途半端になるからやめよう」と言ってダラダラ過ごしてしまう傾向があります。15分では仕事が中途半端になるといいますが、仕事はそもそも短時間では終わらないものなので、途中で終わってもいいのです。15分でもいいから先に進めることが大事です。


仕事が速い人は、いまこの場でできることはこの場でやってしまいます。たとえば、次の会議までに15分の空き時間があるなら、メールの返信や顧客訪問のアポ入れなど、いまやるべきことにすぐに取りかかります。たとえ15分でも無駄にしません。


5分考えて答えが出ないなら、どちらを選んでも結果は同じでしょう。それ以上は迷う時間がもったいない。鉛筆を転がせばいいのです。さっさと決めて、動き出し、状況を見ながら軌道修正していくのが賢明です。


現場が議論を尽くしても結論の出ないことほど、経営者の価値観に基づいて5分で決めることが重要です。


日本のビジネスマンの多くは、情報を精査し、議論を尽くせば結論を導き出せると思っているのですが、いまの時代は、情報を精査し、議論を尽くせば結論は出なくなります。なぜなら、多様性と不確実性の時代だからです。もはや安くて良いものを作れば売れる時代ではなく、市場変化が激しく多様化も進むなかで、商品やサービスに込められた思想や哲学、メッセージが価値を持つようになっています。皆で議論を尽くせば尽くすほど、意見のつぶし合いになり、余計にいいものは生まれなくなります。


決めるのに時間をかけると、そのあいだは仕事が進まないどころか、もし決断が誤っていた場合に、修正する時間がなくなってしまいます。最初は間違ってもいいから、早めに決断して動くことが肝心。早く決めることで失うものはありませんが、決断が遅れることで時間を失うことになります。


AかBかで悩んでも、どちらが成功するかは、実際にやってみないとわからないことがあります。同時に両方は選べないので、どちらかに決めるしかありません。そこで早く決断して動けば、動いたことによって新たな状況がみえてくるので、たとえ判断が間違っていた場合でも、軌道修正ややり直しが可能です。


仕事の速い人は、あらゆる事柄を5分で判断し、結論を下します。一方で、5分で判断できることに5日もかけてしまうのが、仕事が遅い人です。5分間集中して考えれば、結論を下せないものはないというのが私の持論です。もし5分で決められないなら、それは判断材料が足りないときです。十分な情報を集めて、判断材料がそろったなら、5分で即決する。これが仕事を速く進めるためには一番重要です。


上手、下手ではなく好きなことを見つけるという考え方のほうがいい。無理に「これなら受けるかも」と考えて、好きでもないことを勉強しても身が入らないですから。


ずっと使える印象的なひと言も用意しておくといいですね。「○○の話をしていた人だな」「いつも○○の話をする子だな」と憶えてもらえる。これは、スポーツ選手の得意技と同じです。たとえば柔道の選手で、一本背負いが得意技だとする。一本背負いに持ち込めたときには当然勝てる。同時に、相手が一本背負いを警戒しているからこそ他の技を決めやすくなることもある。同じように、コミュニケーションにおいても得意技を準備しておきましょうということです。


夏野剛の経歴・略歴

夏野剛、なつの・たけし。日本の実業家。神奈川出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、東京ガスに入社。同社退社後、ペンシルベニア大学経営大学院ウォートンスクールに留学しMBAを取得。インターネットサービスプロバイダのハイパーネットの社外ブレーンとして参加し、のちに副社長に就任。ハイパーネット破綻後、NTTドコモに転職。マルチメディアサービス部長としてiモード、おサイフケータイ、モバイル広告会社設立、そのほか数多くの新規サービス立ち上げに尽力。ドコモ執行役員を務めた。母校ペンシルベニア大学経営大学院からウォートン・インフォシスビジネス改革大賞Technology Change Leader賞受賞、『ビジネスウィーク誌』世界のeビジネスリーダー25人選出。そのほか数多くの企業の役員や顧問などを務めた。

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