むらかみかずこの名言

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むらかみかずこのプロフィール

むらかみかずこ。「手紙文化振興協会」代表理事。東京女子大学卒業。ライターとして独立。著書に『大切なあの人へ ラブレターを書こう!』『すぐ書ける 心がホッとやわらぐ手紙と言葉』『仕事がもっとうまくいく!ものの言い方300』『仕事がもっとうまくいく!書き添える言葉300』『一筆箋の書き方、楽しみ方』『できる大人の”一筆添える”技術』『お客の心をぎゅっとつかむ!小冊子作成講座』など。はなまる企画代表。

lTによるコミュニケーションが全盛の時代だからこそ、改めて手書きの良さが見直されています。特に感謝の気持ちを伝える礼状には最適です。


人付き合いにおいて大切なのは、手間を省くことではなく「ひと手間かける」ことです。手書きのメッセージというほんのちょっとのひと手間で好印象を得られ、かけた時間や労力の何十倍、何百倍もの価値となって返ってくることもあるのです。私もたった数分の手書きの手紙を添えることで、幾度も「ありがとう」と喜んでもらえた経験があります。


昨今、企業でもペーパーレス化が進み、簡単な用件であればメールで済ませるという人は増えていると思います。だからこそ、手書きのメッセージは人の心をとらえます。取引先や社内の人と書類や荷物のやり取りをする際は、手書きでひと言、書いた手紙を添えてみましょう。


年賀状について、送る時期をあえてずらすという方法もあります。とくに企業宛の場合、年明けにはたくさんの葉書が一斉に届くので、その中に埋もれてしまって存在感が薄くなりがちです。そこで、年賀状の代わりにクリスマスカードや御用納めのご挨拶ハガキを送ると相手の印象に残ります。


お礼状などはなるべく早めに送るとインパクトが大きく相手に非常に喜ばれます。会ってから3日以内、1週間以内など、自分なりのルールを決めておくと書きやすくなると思います。


手紙に苦手意識を持っている人が紙を選ぶときは、一筆箋かハガキにしましょう。一筆箋とは、縦18センチ×横8センチほどの、短冊形の細長い便箋のことです。B5サイズの便箋と比較すると、書くスペースは5分の1ほどです。手紙の形式に則った言葉が必要ないことも気軽に書けるポイントのひとつです。


礼状の個性は、内容よりも、便せんや封筒を工夫することで出します。文一房具店に行って、相手の喜ぶ顔を思い浮かべながら、自らも楽しんで選ぶのがコツです。


礼状を書く際に、難しい作法は必要ありません。長文を書く必要もなく、3~5行で十分。逆に、無理に長く書こうとすると、売り込みや言い訳めいた表現が増えがちです。デザインの観点からも、余白を残した方が美しく見えます。


気が利いた文面が書けない、自分の字が汚いという理由で躊躇して礼状を書かない人は多いですが、非常にもったいない。なぜなら、礼状は情報ではなく、気持ちを伝えるもの。書く内容や字の巧拙よりも、相手は自分のためにかけてくれた手間に喜ぶからです。


断わるのは「悪いこと」ではないのです。安請け合いの結果、期日に間に合わない……となると、かえって相手に迷惑をかけます。この場合、「断わったほうが相手のメリットになる」とも言えるのです。ですから、何かを依頼されたときは冷静に状況を分析し、断わらねばならない理由を自分の中で言語化することが大切です。


「引き受けると自分にも相手にもこういうデメリットが起こり得る」と判断できたら、勇気を出して断わりましょう。


一筆箋を書くとき気負いは禁物です。形式や作法に捉われず、おおらかに構えてOK。字を間違っても、最初から書き直す必要はありません。相手の名前や会社名を間違えてしまった場合は書き直さなければなりませんが、それ以外なら修正液で直すだけでも十分です。なぜなら相手は、「わざわざ手書きしてくれた」ということだけで十分に嬉しく思ってくれるからです。相手のためだけに手書きで思いを綴る、その気配りそのものが大事なのです。「手書きするだけで価値がある」と心得て、あとは気軽に楽しく、一筆菱のコミュニケーションを活用しましょう。


手紙を書く際は、表現をポジティブなものにするよう心がけることが大切です。気遣いのつもりで「お疲れのご様子ですね」などと書くと、相手の気持ちは沈んでしまいます。「どうぞ元気でお過ごしください」と、前向きになれる表現を選びましょう。


メールや書類が飛び交うビジネスシーン。デジタルが当たり前のコミュニケーションのなかに「手書き文字」があると、ハッと目を引くものです。手書きのひと言は人間関係に血を通わせ、コミュニケーションをスムーズにする方法だと、私は思っています。


字に苦手意識があると、どうしても小さな字を書きがち。そこで太字のペンを使えば、自然と大きく、読みやすい字が書けます。水性ボールペンならゲルインクのものが書きやすくてオススメ。また、書き味のいい万年筆を使うと、字がグッと上手になって楽しくなりますよ。なお、筆記用具は青いインクのものを選びましょう。黒より爽やかで、良い印象を与えられるのです。


手紙を受け取る側にとって、文章の内容より見た目の方が記憶に残ります。その第一印象を決めるのは、7割が便せん、2割が文字、1割が切手という比率。センスの良い便せんを使えば、それだけで印象はグッと良くなります。また、コンパクトな「一筆せん」なら、長い文章を書くプレッシャーからも解放されるでしょう。


誤字や言葉遣いの誤りも愛嬌のうち。最初のうちは小さなことにこだわらず、とにかく手紙を書きましょう。そのうち慣れて、すらすら書けるようになります。


私も営業トークが苦手で苦労しました。でも、手紙なら自分のペースで書けますし、後から書き直すことも可能です。話すことに苦手意識があっても、手紙なら自分の弱点を補い、お客さまや仕事仲間を広げていくことができるのではないでしょうか。


長い文章の手紙を書くと、かえって相手に心理的な負担をかけます。3行程度の短文がベストで、長い文章を書く必要はないのです。また、くせ字はやり方次第で「味のある字」に変えられます。そして何より、「わざわざ手紙をくれた」というインパクトが、文章や文字の巧拙をはるかに上回るのです。


最近もらった手書きの手紙を思い出してください。ご両親から手紙を受け取った人もいるでしょうし、旧友から届いた年賀状を挙げる人もいるでしょう。いずれにせよ、かなり前でも手書きの手紙は記憶に残っているものです。一方、同じ時期に受け取ったメールやLINEメッセージなどは、なかなか思い出せません。つまり手紙を送るだけで、相手に「この人はとても丁寧だな」「この企業は私を大切に考えてくれているな」と強い印象を残せるのです。


むらかみかずこの経歴・略歴

むらかみかずこ。「手紙文化振興協会」代表理事。東京女子大学卒業。ライターとして独立。著書に『大切なあの人へ ラブレターを書こう!』『すぐ書ける 心がホッとやわらぐ手紙と言葉』『仕事がもっとうまくいく!ものの言い方300』『仕事がもっとうまくいく!書き添える言葉300』『一筆箋の書き方、楽しみ方』『できる大人の”一筆添える”技術』『お客の心をぎゅっとつかむ!小冊子作成講座』など。はなまる企画代表。

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