経営者・社長・会社経営の名言格言一覧

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市場経済のもとでは、経営トップのひとつの判断ミスで会社はつぶれてしまいかねません。経営者として最も大切なことは会社をつぶさないことです。危機意識を常に持っていないと、対策が後手にまわり本当の危機を招いてしまいます。会社はつぶれるものだということを意識するのが、経営者としての出発点ではないでしょうか。

いままでの日本社会で企業に求められてきたものは、企業本来の役割より大きな社会的責任です。その結果、バブル崩壊後の日本企業は、もともと企業に求められている役割も十分に果たせなくなってしまいました。これからの日本企業は、社会に対して本来の守備範囲に戻らなければ、収益の向上は望めなくなります。

誰かが勇気ある決断をしなければ、どんな事業も成功しないだろう。

マスコミなどから、よく「オリックスのライバル企業はどこか?」と聞かれます。私は「市場経済では具体的なライバルは存在しない」と答えているのですが、どうも答えをはぐらかしたように思われているようです。市場経済においては同業他社の動向を見ていてもどうしようもない面があります。それよりも顧客ニーズの変化をしっかりと把握することの方が大切です。

株主重視経営とは、株主から評価されることを最優先する経営のことです。どうしたら評価されるかと言えば、株主が望むことを実現すればいいわけです。しかし、ここでいう「株主」とはいったい誰のことを指しているのでしょうか。短期的に株価が上がることを喜ぶ株主もいれば、何年も株式を保有して中期的な利回りや値上がりを追求する株主もいます。重要なことは、あらゆる株主の要求にすべて応えることは不可能だということです。

世界の共通言語となりつつある新しい経営手法は導入せざるを得ませんが、個々の経営手法の関連性や、実際の運用上の本質を見失わないことが肝心です。アメリカ企業の経営手法には見習うべきものが多い一方で、必ずしも見習わない方がいいものもあります。

小が大を相手に戦って、勝たなければ生き残れない。しかし、小さな会社が規模という土俵の上で売り上げを武器に勝負を挑んでも、勝ち目はまずない。そこで考えたのがナンバーワンよりオンリーワンを目指すという明確なビジョンを掲げた経営方針である。オンリーワンが確立できれば、他社製品と差別化を図ることができ、同質競争や価格競争に巻き込まれずに済む。

いま世界は急激に変化しつつある。厳しい経済状況の中での舵取りはかなりの困難を伴うに違いない。しかし視点を変えれば、この状況は海外に存在感を示す大きなチャンスでもある。

お客さまからの苦情や意見をデータ化しただけでは、真の意味でのフィードバックはまだ完成ではない。データの裏にある悩みや怒りといった感情が伝わってこない。さっそく、各事業部の技術部長クラスが、交代で電話オペレーターをする制度を作った。技術部長たちは商品についての相談や苦情などをお客さまから直接伺い、部下に伝える。データでは伝わらなかった消費者の声を、次の商品に反映させるのだ。

中途半端は駄目です。やるなら徹底的にやらせてください。ブラウン管よ、さようならです。
【覚書き:社長就任後間もないころの重役会議での発言。ブラウン管を全廃し、当時まだ普及していなかった液晶テレビに全資源を投入すると宣言した時の言葉。】

終身雇用の弊害は忘れてはならない。終身雇用には、油断すると社員がぬるま湯に浸かってしまうという危険が潜んでいる。そのため成果主義、実力主義を導入して、給料やボーナスに大きな差がつく制度を確立した。生活は確保するが厳しさは必要である。

シャープとはどんな会社なのかと自問した時、ハッと気が付いた。他社に真似される独創的な商品を作るのが創業以来のシャープの遺伝子であり、企業風土ではなかったか。シャープには時間をかけて培った風土があるからこそ、独創性のある技術を育てることができるのだ。経験豊富な人間がリストラによって会社を去れば、積み重ねてきたものはゼロだ。人が風土を作り、風土によってふたたび人間が醸成され、独創性のある商品が生み出される。
【覚書き:98年の大不況時の経営危機に対し、人員整理を行わない決断をした時を振り返っての発言】

生産過程では採算性を高めるために1円、2円という厳しいコストダウンが強いられている。ところが、ブランド力の差によって失われる収益は、桁違いなものだった。このブランド力の差は、経営面でも大きく深刻なものだった。ブランド力を高めることがとにかく大事だ。一流ブランドといわれるものの値段が、どうして高いのか考えてほしい。

生産技術は現場で長年培った経験やコツ、ノウハウがものをいう世界。生産技術はいわば老舗うなぎ屋の秘伝のタレみたいなものだ。自前でコツコツ積み上げていくものである。しかし、モノをつくらなければ生産技術は進化しない。せっかくつくりあげた秘伝のタレは本来、門外不出だからこそ商売になるはずだ。安易な海外移転は秘伝のタレをやすやすと分け与えているようなものである。

シャープには創業者である早川徳次氏が提唱した「他社に真似される商品を作れ」という伝統と遺伝子が息づいている。駄目ならいっそのこと他社にないものをつくろうじゃないかという逆転の発想だ。

薄膜太陽電池の生産開始にあたって、私は液晶の技術者を投入した。液晶部隊は長い年月をかけて蓄積した生産技術を持っているので、彼らの技術は太陽電池の生産に応用できると考えたからだ。液晶と太陽電池はまったくの異分野といってよい。しかし、共通する部分はあるはずだ。液晶出身の技術者は「基盤に蒸着する技術は似たようなものですから。逆に液晶の技術にとってもいい勉強になります。新しい発想が生まれるかもしれません」と涼しい顔をしてさらりと言ってのけた。

スムーズに事が運ばないのが現実だ。とくに、組織の壁という目に見えない障害に阻まれる。組織の壁を低くすることが、独創的な製品開発をするためには必要不可欠となる。

シャープは創業以来、世界初、日本初の商品を生み出し続けてきたが、それはすべてシャープの風土があればこそであった。四代目社長となった私が「ナンバーワンよりオンリーワンを目指す」と、ためらうことなく宣言できたのも、代々受け継がれてきた市場の変化を先取りした需要創造型商品を創出する「創意の遺伝子」のおかげだと思っている。

車のハンドルは、車が止まった状態では重くて切れない。しかし、いったん動きはじめればハンドルは軽くなるから、方向転換は簡単にできるようになる。私はこれを車のハンドル理論と呼んでいるが、販売も同じだ。低迷している現状を最初に動かす原動力は、やはり販売台数だ。

系列販売店に日参した。すると、あることがわかってきた。販売店には積極的にモノを売ろうという発想が、あまりないのである。高度成長期は並べているだけで商品が売れたから、販売促進という考えは、メーカーにも販売店にもなかったのだ。いままではそれでよかったかもしれないが、モノが売れない時代は確実にやってくる。そこで私は、商品情報を販売店に提供しようと考えた。
【覚書き:係長として近畿営業部に配属された当時を振り返っての発言】

利益を上げるための方法は二つしかない。ひとつはオンリーワンの独創的な技術を生み出すこと。もうひとつは、トータルコストをどう最小化するかだ。

株価を上げるために人員整理を行うのは会社経営ではない。メーカーの価値は生み出される商品で判断されるべきだ。私には、リストラを実行した会社の株価が上がるようなら、日本の製造業に未来はないという確信があった。株主を大切にすることに異論はない。企業にとって人材は最も重要な財産である。従業員もまた、株主と同等に大切にされるべきなのだ。

個々の商品の違いがわかりにくくなり、お客様は商品をブランドで選ぶ、あるいは価格で選ぶといった傾向が強まってきたように思います。この変化の中で、当社としてはより明快な特長を持つ商品を創出すること、そしてその良さを正しく評価して買っていただけるようにブランド価値を高めることが不可欠となってきました。さもなければ、韓国や中国などの強靭なコスト力を持つメーカー相手に「価格のみで勝負」をせざるを得なくなります。

それまでシャープの製品はブランド力が低いがゆえに、たとえ性能が優れていても、トップブランド品よりも安く売られていた。一年間通してその売価差を積み上げてみると、衝撃的な結果が出た。私はこの金額の大きさに愕然とした。一段下の価格で販売されるということは、ひとつの商品につき10%程度の売り上げ減にあたる。これが全商品に及ぶわけだから、全社で取り損ねた収益は莫大な金額になって当然だ。

ブランドは無形の財産だ。開発技術や生産技術、デザイン、知的財産、特許などと同様、バランスシートには載ってこない。だが、この無形の財産の価値を高めなければ企業価値を高められない。強いブランド力を持たない企業は、生き残っていくことが難しい。

亀山工場では、生産技術のブラックボックス化を行った。かねてより生産技術が海外流出していることに懸念を抱いていた私は、亀山工場を建設するにあたり、生産技術の要となる部分を、外からでは見えないようにした。

加速し続ける海外生産にストップをかけなければ、いずれ日本の生産技術は消滅してしまうという危機感が、私の中でだんだん大きくなっていった。日本で育てた最先端の生産技術が海外に流出する懸念だ。中国をはじめアジア各国のハイテク技術がどんどん向上していく中、安易な海外移転を繰り返せば、日本が長年かかってつくりあげてきた生産技術は、彼らに習得されてしまう。そうなれば、製造立国・工業立国日本そのものが危うくなってしまう。

半導体で重要なのは研究開発と設計だ。生産は優秀な製造企業に委託すればいい。君たちには、世界一流のファブレス(生産部門を持たない半導体メーカー)になって最先端の半導体を開発してほしい。
【覚書き:半導体事業を縮小し、液晶テレビに経営資源を集中させた際の発言。半導体事業は廃止するのではなく、生産部門は廃止しつつも開発のみに特化させることによって経営合理化と同時に技術の蓄積を可能にさせた】

オンリーワン経営の要諦は「選択と集中」である。二兎を追う者は一兎をも得ずと言います。今後は選択と集中を徹底しなければ会社はやっていけません。小が大に勝つためには効果的な選択と集中をする必要があります。

当社の経営理念は「いたずらに規模のみを追わず、誠意と独自の技術を持って」という一文から始まっています。これからのシャープの目指すべき姿は、ナンバーワン企業ではなく、オンリーワン企業であると考えます。つまり、世界の中で、独自の特長がきらりと光る企業です。

金なんかなくたって、心が豊かで、誰にも迷惑をかけずに、好きなことをやっていけたら、これが一番幸せな人生なんだろうな。俺は若いころから好きなこととなると無我夢中になった。だって、嫌いなことを無理してやったって仕方がないだろう。人間「得手に帆あげて」生きるのが一番良いからね。ただし、俺が好きなことばかりやってこれたのも、会社でも家庭でもいいパートナーがいたからなんだ。

輸入規制などはとんでもない。オートバイを輸入しろ。輸入して外国製品と競争していくと日本のオートバイ・メーカーがちゃんとしたものを作れるようになる。

息子や親せきでないと社長にしないとか、東大出でないといかんとか、企業に関係のない条件で社長を選んでいるところがある。みんなが見ているというのに、それでいいと思っているんですかね。会社は大勢が飯を食うところ、大勢の生命の源泉です。そこを忘れたら会社は潰れますよ。
【覚書き:ホンダの社長は2代目以降も能力重視で現場たたき上げの人間が多数を占めている】

(写ルンですのCMキャラクターを)デーモン小暮さんに決めたあと、たまたま経営者の集まりがあって、皆さんにデーモン小暮さんの名前を出したらほとんど誰も知らなかった。しかし、その会食の席で料理を運んでくる仲居さんたちが目を輝かせているのです。デーモン小暮は相撲好きだとか、実に詳しい。やはり、お客さまの意見が一番重要です。おじさんたちが頭をいくらひねっても、自分の経験だけでやろうとすると大きく間違う。

経営者としては事故を起こさないように用心をするというのは当然のことだと思っています。私どもが気を付けるべきは、クリーンと順法の精神です。これしかありません。要塞の中に閉じこもっていたのでは仕事になりませんから。

グローバルスタンダードということについて考えさせられました。協調するところは協調しつつ、争うべきところは争うという姿勢が大切なのではないでしょうか。コダック社とは、フィルム戦争の真っただ中でさえ、デジタルカメラの統一規格を作るための話し合いを続けて言いました。言いたいことをいいながら論争していく中で、初めてお互いに相手を認識することができると思います。
【覚書き:フィルム戦争とは米コダックが米国通商代表部に「富士フィルムが日本政府と共謀してコダックの参入を阻んでいる」という報告書を提出したことで発生した貿易摩擦問題。事実無根な内容だったため富士側は500ページにも及ぶ反論書とメディア戦略でコダックを退けた】

戦後育ててきた経済の仕組みを立て直す時期に来ているのではないかと思います。戦後50年の成長と発展というのは、悪く言えば、同時に老化であり硬直化が進んだということでもあります。現在のようにグローバルな競争が激しくなってくれば、行き詰まりが目立ってくるのも当然です。やはりここは一回バラバラにして、いろんな点で仕組みの立て直しをしないといけない時期に来ていると思います。

終身雇用とか年功序列とか、これは日本型というよりも戦後日本型と言った方がより正確かと思います。これまで通りで許される時代ではないのは確かです。役員会についてはスピードとか効率とかいったアメリカ的な考え方を取り入れていくことが必要です。戦略的な役員会にするためには、とにかく人数を少なくする必要がありました。そうしないとまともな議論さえできないのです。

アメリカ的な経営方法と我々の方法とを比較すると、重点の置き方が少々違う。アメリカの場合は、圧倒的に株主重視です。株主にどれだけ多くの利益を還元できるかを最重要の営業課題だと考えている。しかし、会社運営の関係者というのは、株主だけでなく、従業員も取引先もさらには国家も含むと私は考えています。そういった様々な集団の利益を考えながら、企業は長期的に成長し発展を続けなければならない。

内部蓄積は株主資本ですから、本来株主のものなのです。会社というのは持続して成長していかなければならない。それによって株主の期待に応えるというのが筋だと思います。

我々のようにグローバルに投資する場合には一件で100億、200億すぐかかる。その意味では人間を含めた投資設備型の産業です。企業は成長と安定が大切です。そのためには次に必要なものが何かを常に考え、投資する必要がある。

うちの社業は地味で、長年にわたって努力を積み重ねても、なかなか利益が上がるものではない。そこへ、わずかの間に荒稼ぎする部門が出てきては、会社全体の空気がおかしくなると思ったのです。いったん動き出したものが完全に止まるまでには2年かかりました。
【覚書き:バブル景気真っただ中に財務部門での投資を全廃した理由を聞かれての言葉。この決断によってバブル崩壊で損害を受けずにすみ、クリタグループは堅実に業績を伸ばした】

お客様の声を聞いて、それに応えるということが大事です。またいかに速くそうした要望に応えるかが問題になってくる。結局、お客様を騙すことはできないんです。ニーズに合わなければ、車は売れないのですから。

常にお客様の視点で考える企業は元気です。現在苦しんでいるのは、官との結びつきで伸びてきたとか、規制に守られて仕事をしてきた企業だと思うんです。僕らは以前から世界中のお客様の目線に合わせて仕事をしてきたから、国に頼るという気持ちはありません。

GMは自動車では世界一の巨大企業です。しかし、だからといってGMの支配力がどんどん強まっているかというとそんなことは全然ない。GMのお膝元であるアメリカでもホンダやトヨタの車がどんどん売り上げを伸ばしています。お客様にアピールする商品を作ることが何よりも大事で、会社の規模はそれほど重要ではないんです。

巨大合併すると会社の個性、車の個性が失われかねません。クライスラーとベンツおのおのの個性はどうなるのでしょうか。個性がなければ車は売れない。僕らの商品の個性はもちろんのこと、企業自体の個性、そして企業で働いている人たちの個性も大事にしていきたいと考えています。大きければいいというものではないのです。

いやとんでもない、技術屋はそもそも入社するときからそういう発想がないんです。社長業などしているより、車を作っている方がよほど楽しいですから。
【覚書き:ホンダに入社当時、将来社長になると思っていたかと聞かれた時のコメント】

国によってお客様が求めるものが違います。アメリカではサイズが大きくてゆったりと快適で、しかも丈夫でないといけない。日本だと一年間で1万キロも乗ったら大したものですが、アメリカでは2万キロ以上乗ります。一方、日本のお客様はよりファッション性があり、小回りがきくものを求めます。基本部分はもちろん共通ですが、サイズだとか細かな味付けの部分を国によって作り変えているんです。

大型合併で失われかねないのがスピードです。世の中の変化が非常に早くなってきていますから、それに対応できるスピードが企業にとってなにより重要になってきています。しかし、企業が巨大化するとそのスピードも落ちる可能性が出てくる。ですから他社の合併を恐れることは全くない。

二輪と四輪に発電機や芝刈り機といった汎用エンジンも加えると、ホンダ製品の売り上げは一年間に合計1050万台にも達します。ホンダは一年間に一千万人ものお客さんと接触がある。これは大きな強みです。お客さんの声をそれだけ吸収できる。芝刈り機ひとつにしても製品に満足してもらえれば必ず次につながっていくはずです。

僕はそういう考え(大合併して大きな企業体にならないと今後生き残れないという考え)に与しません。マスコミの中にはそういうことを言う人もいますが、ワンパターンの考え方だと思います。自動車産業では今後大事なのは世界性と技術と個性です。
【覚書き:ベンツとクライスラーの大型合併について聞かれた時のコメント】

経営者が自分の後継者はいないと傲慢に言い出したら終わりです。いま私が直面している、大変だなと思うことを分析して、それを次の人がやさしくできるような仕組み作りをしたいと思っています。

私は経営をアメリカ型と日本型に簡単に分けられるものではないと思います。ソニーの場合、株主の45%は外国人。つまり45%の株主はアメリカ式の投資と同じ感覚でリターンを厳しく追及してきます。それに対し日本の株主の場合、銀行などの安定株主は、必ずしもリターンを厳しく追及してきません。これら二種類の株主の株主を同時に満足させる必要があるのです。アメリカ的経営と日本の企業としての在り方のふたつを共存させないといけない。

私は社長としての功績についてあまり考えないことにしています。社長というのは具体的に何もやらない。判断したり、会社の方向性とか空気を変えるということが仕事なんです。会社というのはひとつのことをやろうと思ったら組織で大勢の人が動くでしょう。うまくいったときは、みんなでよかったよかったと言って、心の中で俺がやったんだと思っていればいいんです。

ルールブレイカーというのは、アウトローという意味ではありません。古いルールを壊して、新しいルールをつくり上げるのが本当のルールブレイカーです。これはきちんと見分けないといけません。

社員が提言をしてくれないとがっかりですね。例えば会議をやっていまして、絶対自分はこのプロジェクトはまとまらないと思うのに、会社がやっているからしょうがないと黙って社員が聞いているとしたら、それはやっぱり企業としては非常に危険です。見えない部分でまずいなというところがあったら、それをこうしたらいいんじゃないかと体を張ることです。

Eメールというのは下手をすると直訴状合戦になってしまうのではないかと心配する声もありますが、それほど社員のインテリジェンスは低くありません。上司の悪口など一切なし、会社の改善点をはじめ、建設的なことを書いてきてくれています。
【覚書き:全社員から社長への直通メールアドレスを作ったことについて】

私は、松下と日本のマーケットで厳しい競争を繰り広げていることこそが、ソニーの強さの源泉だと思うんです。ソニーと松下は競争すればするほど、お互いに強くなります。

井深(大)さんをはじめとしてファウンダー(創業者)は会社の精神的支柱です。会社が生まれてきた素、DNAみたいなものですから、その精神に敬意を表さないと、会社がおかしくなってしまうと思います。

海外に一人で行かされると、禅問答をしないといけません。私も駐在中は本社の方針が伝わらないまま、たぶん本社の方針はこうだろうと自分で立てた仮説をもとに仕事を進めていました。何をすべきか、ソニーがどこを向いているのかを自分で考えざるを得なかったのです。
【覚書き:ソニー欧州駐在員時代について語った言葉】

企業には競争戦略と成長戦略の二つの戦略があります。競争戦略というのは、松下やフィリップスに対してどういう競争をしていくかを考えることです。成長戦略というのは、ソニー・グループ全体を運営しながら、会社全体としてこっちへ行くべきではないかというような将来の基本的な方向性を考えることです。

変化を歓迎しない会社全体を変えていくわけですから、社長の意見は社内ではマイノリティたらざるを得ない。社長に就任した三年前から、これだけの大きな会社に変化の必要性を浸透させ、方向性を示し、実際にそれに向かって舵を切りだすことに努力してきました。

私個人としては、やはり事業部長がいちばんやりがいがあって楽しかったですね。社長になると全体の責任を持たないといけないし、会社全体のムードを良くすることを考えなくてはいけませんから。

マネージメント(経営)にも様々なスタイルがありますが、私はオープンに自分の考えを打ち出して、みんなに共有してもらいたいと考えています。

かわいい社員のクビを切ってまで、自分は会社を存続させられない。社長を辞し、会社は解散する。社員を憂き目にあわせてまで、自分はもう、ものを言えない。残った人間で会社を続けてよいが、自分はタッチしない。
【覚書き:1950年代初頭、米国の財政金融引き締め政策ドッジ・ラインが引き金になって起こった世界不況時の発言。不況の煽りを受けシャープも経営危機に陥ったが、この発言を機に労組が自ら自主退社を募り始めるなど、経営再建の機運が社員全体から高まり、シャープは危機から脱した。以降、シャープでは首切りはしないという経営風土が作られた】

スピーディな対策は不可欠で重要な経営者の素質ですが、原因を突かない、性急で一方的、画一的ないわゆる合理化策というのは会社を疲れさせ、停滞させてしまいます。合理化、すなわち人員削減というのでは、優秀な人材から会社を去り、会社の戦力は一層下がります。会社の成績はいよいよ絶望的、やっぱり会社はつぶれることになるのです。

ご承知のように弁護士も種々の専門分野に分かれています。弁護士は専門性の合ったところで、適切なときに起用することが大切です。それには自社がある件に関してどんな問題を抱えているかという点を的確に知って選任するしかありません。

社長の事業上の判断以外にも、証券、金融の市場との対応という場面で会社をつぶすことがあります。いや、社長その人が会社をつぶす大きな原因になるのです。市場というのは貪欲でいろんな意味で短気ですから、自らの確信に基づいた辛抱強い説明が必要です。短気を起こして切れてはいけませんぞ。

成長しようとする会社は全体が大きくならねばなりません。そのためには、会社の全部の細胞がそれぞれ成長しなければ、全体も大きくなりません。大きくなれる細胞ばかりではなく、大きくなれない、また小さく萎える細胞もあります。最も弱い因子を引き抜く役割は社長、あなたです。これは社内では憎まれます。しかし、あなたがやらねば全体は助からない。

今日競争力がある強力な商品であっても、競合先の工夫によって知らない間に陳腐化しています。毎日、市場ニーズの変化という環境変化のリスクにさらされています。このリスクから会社を守って、大きな合理化の憂き目にあわぬためには商品に決して満足しないことです。

山に登ろうとしてどこが頂上なのか知らなければ、登る気にもなりません。頂上は知っていても、途中でいまはここまで来た、あと残りどれくらいかと知ることによって元気が出るものでしょう。改革も同じです。エネルギーを奮い立たせる標識が必要なのです。

合理化をやろうとするには、相当時間をかけて溜まった悪弊を一掃しようとするのだから、全員参加でやるしかありません。全員のエネルギーを使うしかない。社長がやらなければならないことは、独りよがりの命令を下すことではなく、全員をその気にさせ参加させるということに尽きます。合理化という非常に苦痛の伴う手段を、なぜ、どの程度、いつまで必要かを設定し、みんなに理解してもらうことが大切です。

社長はあらゆるリスク、危険を頭に入れ、次に起こる場面を想定しながら、いま何が一番危険な因子なのか、四六時中見張り続けなければなりません。財務的に弱いところはどこか、金融市場の変調に耐えうるのか、いまあるビジネスモデルが誰かにとってかわられないか、会社のエースに次ぐ第二第三の柱は育っているか、当社のビジネスモデルはグローバル市場で十分に闘えるか、気まぐれなマーケットは変化していないか、技術の陳腐化は当社のビジネスモデルを否定しないか、当社は社会的に有用か、違法性が出る部署はどこか、いまは違法ではなくとも社会的な指弾を受ける恐れはないか、会社内の不届きな人間が会社の評価を傷つけるようなことをしていないか。

突然予期せざる不慮の災厄。社長であるあなたは不慮と言ってはいけません。慮外、考えなかった、考えていなかったこと、想定しなかったそのことが、社長の罪と認識すべきです。本来こんな事象が起こることを予知する情報収集を怠っていたということにすぎません。百歩譲ってまったく予知することができないと客観的に証明されたとしても、リスク分散をせずに偏重しすぎて致命的な傷を負ったという責任は残ります。不断の努力の不足ということです。

どんなケースであったにせよ、つぶれたという結果の全責任を負うのが社長です。ですから、社長は今日も明日も次の日も、会社がつぶれることばかりを考えて、つぶれないように全神経を張りつめ、危険が迫っていないかを確かめながら、どんな危険の因子もこれを取り除いておかなければ安心して寝ることはできません。

一番大切なことは、メディアにどうやって、何を今日中に発表できるか決めることです。何が何でも今日のうちに発表しなければいけません。情報の材料が足りないとか、対応策が決まっていないとか、不足する事項はいっぱいありますが、今日中に発表すべきです。材料が足りなくてもいいんです。「社長が知っていて対応しようとしている」「社長が関与すべき問題だと会社は認識している」という二つのメッセージのおかげでメディアの反応はまるっきり変わってきます。

現場訪問はそれが予定された行事であっても、突然の訪問であっても、現場そのものであっても、社内食堂であっても、社長の方に意識するテーマが秘められ、またあらかじめ周到に用意された会話にならない限り、役に立ちません。社長の自己満足以上の何ものでもありません。

会社の成長の証は、売上高や利益という目に留まる形で表れる時期もありますが、会社の内実の充実という実力の蓄積を遂げている成長時期もあります。技術の醸成とか新しい商品の仕込みとか人材の充実とか、取引先との関係強化とか、無駄を省く仕組みの構成とか、組織が一体となって業務を積み重ねる力の育成とか、決して今期の決算書には表れないが、会社の成長としては評価されるものであって、来期、再来期には目に見える売り上げや利益となって表れるものです。

日本人の几帳面さ、日本人の完璧さ、日本人の求める保証、日本人の品質均一性、日本人の厳格な納期などなど、あなたの会社に課せられてきた課題、そしてこれらを解決してきたあなたの会社の商品とサービスは、グローバル市場で十二分に通用する資質を持っている。いや、グローバル市場での価値基準になるのだと理解してください。

大がかりな合理化に追い込まれないために、リスクの排除を常に心がけるのが社長の役目。合理化すべき事態のリスクについて言えば、毎日毎日、日頃から合理化に取り組むことによって社内のリスクや非合理なやり方が堆積し、大がかりな合理化を余儀なくされるような場面を回避することが大切です。

コンサルタントや金融機関の人たちは、会社の外形を見てすぐに整形をしたがる。内実の病巣や仕組みの不具合をじっくり根本から治すことなんか時間がかかってまだるっこしいと思うのでしょう。これは手術だからやったそのときは良く見えるが、根本治療ではないから必ずすぐほころぶ。

別の形で会社の存立を危うくする危険があります。風評のリスクはそのひとつで、会社の存在を否定されるケースです。ニュースや評論が事実に基づいていない場合もありますし、事実は正しくても著しく誇張され曲解して伝えられているケースもあります。正当に社会に貢献している会社でも、社会的規範に違反していると誤解、曲解されることによって圧死するケースもまれとは言えません。

会社の成長の前に、より良くする前に、まずこの会社をつぶさない。いささかも減衰させないということが出発点であるべきなのです。社長になった途端、これは忘れられがちです。

会社というものは、どの会社も、いつもつぶれかかっています。いや、毎日毎日つぶれています。正確に言うと今日突然つぶれることもありますし、昨日も今日もそしてまた明日も少しずつ少しずつ、部分的に傷んでいってその傷に耐えられなくなった日に破たんするということもあります。

一番大きな取引と利益の間にはたいてい、予測可能な相関関係がある。過去にさかのぼって顧客が顧客になったきっかけを分析し、それから次のことを予測してみよう。顧客が将来、最も購入しそうなもの。購入する頻度。購入し続ける期間。以上三つの答えを知ることで、顧客それぞれの短期的長期的価値、ひいてはどのグループが他と比べてより価値があるかを分析する助けになる。

中小企業と創業まもない企業の95%は業績目標を達成していない。それは、会社の事業計画が商品、市場、顧客移行、マーケティングという4つの要素にしっかりと根付いていないからだ。ほとんどの企業が具体的で明確な将来像を持っていない。

はなはだしく景気の悪化した市場でも、売り上げが完全に干上がるわけではない。人も企業も、物を買っている。商売は完全には停止しない。これに気付くことが極めて重要だ。ライバルが苦境のあまり周囲が見えなくなり、市場に対し意味ある働きかけができないでいるときこそがあなた自身を最も信用信頼できるソースとして確立する最高のチャンスだ。

経済危機において買い手の確信や動機の薄れとともに売り上げが落ち込むときには、たまらなく魅力的で、誰にもまねできない、断れないオファーをする必要がある。あなたのゴールは、景気のいい時も悪い時も、常に購買に対する彼らの抵抗を和らげること、初回購入のバリアを下げ、ハードルを低くする努力をすることだ。

自分のビジネスで意味のあること、ないことを把握するための10の質問

  1. いまどんなビジネスをしているのか?
  2. 現在の対象市場はどこか?
  3. その市場にどうアプローチしているか?
  4. その市場の拡大、または市場への接触、参入の方法は現実的に他にいくつあるか?
  5. あなたが売ることのできる商品やサービスは何か?
  6. 他にどんな商品やサービスを付け加えられるか、提供できるか?
  7. そのうち実際につくれるのはどれか?
  8. 制作、生産委託するとしたら、外注先をどのように見つけるか?
  9. 自社以外に同様の潜在顧客にアクセスできるのは誰か?
  10. 顧客に最初に販売する商品やサービスの限界純資産、または生涯価値はいくらか。その次の取引や、累積収益ではどうか?

景気が下り坂になると、経営者は一様にマーケティング予算を減らし始める。しかし、それはビジネスを拡大するための投資を減らすことであり、悪循環の種をまくことだ。

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