染谷和巳の名言|叱る、話し合う、説得するはそれぞれまったく別物

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上司が叱ることができないから「話し合いましょう」「よく説得して」と別の手段を持ち出すことになるわけです。しかし、叱ることと話し合うことや説得することは、まったく違います。叱るというのは最後の手段です。その前に、「教える」「注意をする」というステップを踏んでいます。そのうえで、部下が何回注意されても直さない。たとえば、いくら言っても遅刻を繰り返す。そういうときに、上司は頭に来るわけです。感情を込めて「何やってるんだ、お前!」と怒るのです。本当はそうすることは自然です。


染谷和巳 の経歴

染谷和巳、そめや・かずみ。日本の幹部育成コンサルタント。東京都出身。東京教育大学(のちの筑波大学)卒業後、出版社、社員教育機関勤務などを経て独立。部下の指導法などを経営幹部に教えている。著書の『鬼とならねば部下は動かず』は50万部の大ヒットとなり、いまなおロングセラーとなっている。そのほかの著書に『統率力と指導力』『上司が鬼とならねば組織は動かず』『めざせ!仕事のプロ』『仕事のプロになるための成功法則99』など。

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上司が部下を気にかけ、「叱る」「褒める」の二つを適切に行っていれば、どんな会社でもお客様と末永い良好な関係を築く営業マンを育てることができると思います。

叱るときは遠回しな言い方をしないようにしています。駆け引きをするのは嫌ですし、回りくどいと、間違って伝わることもありますから。ただ、多少のフォローはしますよ。あとでネチネチ言わずに、その場で終わらせますし、叱ったあとはそのまま終わらずに、最後にちょっと笑いを入れたりします。

私が誰かを叱るときは、やってくれることを期待されていながら達成できなかったときと、その点を修正するときです。叱らなければならないときは、最終的に叱ったあとで、相手が抱えている問題を確実に理解して、それが二度と起こらないように修正することを、常に頭に置いています。決して個人的な叱責になってはいけません。

部下が目標を達成できないと、「お前ダメじゃないか」というように、上司はついその「結果」ばかりを叱ってしまいます。しかし、結果に対して上司が何を言っても、結果が良くなるわけではありません。スポーツ選手の成績が悪かったとき、優れたコーチは悪い「成績=結果」をつくった「フォーム=原因」を直そうとします。それは仕事でも同じです。できる上司は「結果」ではなく、それを引き起こした「原因」を叱るのです。

全社員は新年に書初めをして、それを目の届く自宅に飾っています。目標を意識づけるためです。したためる内容は、仕事だけでなく生き方の目標です。社長室にも全社員の書初めを飾っていますが、結果の追及はしません。会社全体ではなく、あくまでも個人の目標だからです。とはいえ、必要なときには、我が子を叱るように指導しています。

叱る側は、お互いに問題が共有できているという前提で叱るのでしょうが、実際には、叱っている上司と叱られている部下とで、見えている問題の絵が違っているケースが多いのです。「現状を変えなくては」という課題があっても、上司と部下では変えたいと思っている中身がまったく違っているということです。そのギャップを解消するには、コミュニケーションを増やすよりほかにないでしょう。

声を荒げるのが叱ることではありません。しばらく何も言わないのも立派な叱り方です。部下が失敗をしてしまった瞬間には何も言わず、1週間ほどたって「あのとき、こうしていればよかったね」とさりげなく指摘する。これは効きます。失敗を受け入れ、十分反省して立ち直ろうという瞬間に、グサッとやるのです。落ち込んでいる最中なら「わかっているよ!」と怒鳴りたくもなりますが、十分反省したタイミングでは反発できず、「おっしゃる通りです」と自然に頭が下がってしまいます。叱るというより、同じ失敗を繰り返さないために指針を与えるのです。

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