高橋興三(経営者)の名言 一覧

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高橋興三(経営者)のプロフィール

高橋興三、髙橋興三、たかはし・こうぞう。「シャープ」社長。大阪出身。静岡大学大学院修了後、シャープに入社。複写機の開発に従事。執行役員健康・環境システム事業本部長、常務執行役員米州本部長、副社長執行役員営業担当兼海外事業本部長などを経て社長に就任。

経営をやっていて、「これで大丈夫」というときなんて、一度もないと思う。


ちょっと酷い言い方になりますが、チャレンジしても、おカネに結びつかなければ「趣味」で終わってしまう。事業にするには、ビジネスとして成り立つことを考えなくてはならない。


大きな市場だけを狙いにいくのではなく、もっと顧客視点に基づいた、小さな市場を狙っていくことも必要。


けったいな文化を変える。
【覚え書き|シャープ社長就任時に社内の風土改革について語った言葉】


経営危機になって、ほんまに潰れそうになったから僕らは目を覚ますことができた。それで風土改革の行動を起こせるようになった。


大きな事業でなくていい。1事業で1兆円売り上げるよりも、100事業で100億円ずつ売り上げる方が強い。


1年目を乗り切っても2年目で潰れる会社は多い。気を付けよう。


文化を変えるというのはつくづく大変なことだと実感しています。はじめはショックだった社員たちも、1年経つとショックが薄らいできて、また先祖返りしつつあることが見受けられ始めたからです。人間って、「あっ、変わったかな」と思ったら、また戻ってしまう。


いまや、様々な通信の進化、新たな技術は、米国が先行しているのは確かです。そうした意味でも、米国市場への再参入は、当社の通信技術をどのように磨いていけるかの挑戦でもあります。最先端技術を持ち、市場競争が激しい米国で揉まれていくことで、すべての商品で世界と戦っていける通信技術を磨いていきたい。


なぜこの分野に挑戦するのか、ということを社員にしっかりと理解をしてもらい、それに対して、社長が責任を持つことが大切です。成長分野であれば、挑戦するということは理解しやすい。しかし、状況が決して良くない領域において、挑戦するマインドをどう維持するか。やはりその部分は、社長がしっかりと説明し、責任を持たなくてはならない。


いまはチャレンジする文化をどう植えつけるのかということに力を注いでいます。ただ、文化を変える取り組みというのは、きっと私の世代だけでは定着しないと思います。おかしなことを変えていくということに対して、これから三代先、四代先の社長まで、強い意志を持って取り組んで、初めて定着するのではないでしょうか。


就任してすぐに社内コミュニケーションの改革を行って、私の発信したメッセージに社員が直接意見を返せるようにしましたが、新年最初のメッセージには300通を超えるメールが来ました。言いたいことを直接、社長に言えるようになってきたというでは、文化は変わってきたと言えます。


会見ではよく「構造改革は何合目ですか」と聞かれますが、そんな目安はありません。だから、「リセットして、ゼロから再スタートです」と答えるのです。常に厳しい環境を意識して、そこに身を置いて取り組んでいかなくては、これから100年持つ企業にはなりません。


私が残したいのは事業や商品ではなく、時々変わっていく世の中で、新たなビジネス、新たな事業、新たな商品を生み出していくような会社。できれば、1000年続く会社にしたい。


スマホをやめない理由は通信技術。これがシャープからなくなったら終わりです。これから家電や自動車、インフラなどが通信でつながる時代が来る。今は無関係な白物家電事業ですら立ち行かなくなってしまいますわ。だから、通信技術の開発は絶対に続ける。


今後、社員に鍛えてもらいたいのは「瞬発力」です。正直、2年目の今年は業績面でも厳しい。じっくり考えてから計画を立てていくほどの余裕はない。だから、何か状況が変わった時に一瞬で動くための瞬発力を持たないとあかん。


液晶は強力な事業でした。テレビを含めれば、ピーク時にはシャープ全体の売上高の半分以上を占めていた。だからこそ、リーマンショック後に大打撃を受けてしまいましたが。それを考えれば、規模は小さくても様々な事業が会社の中にあれば、潰れる確率が低くなるのは間違いありません。さらに、そこに新陳代謝があって、ある事業が縮小していく前には新しい事業が立ち上がるようなサイクルが続けばシャープは潰れないでしょう。


幹部育成と言えば、社内にいる人材の能力を把握し、最終的に数人の社長候補としてから選ぶ方法が一般的でしょう。でも僕が考える人材育成は違う。文化を共有することで、社員全員を育てていこうと思っています。皆があるレベルの人材になって誰を社長にしても大丈夫になるのが理想です。きっと社長候補は50人、100人に膨らみます。日々議論していますわ。


シャープでは毎日、朝礼で創業者の「経営信条」を全社員が唱えているんですよ。理念自体は正しいんです。実際、稲盛さんにお会いした際に、「経営信条」と「経営理念」の書かれたカードを見ていただいたんですよ。しばらく見はってから、「正しいことばっかり書いてある。そやけど高橋さん、一番初めに書いてある『いたずらに規模のみを追わず』、これ守ってなかったよな」って言われた。「はい、守ってませんでした」。つまり、理念は正しくても、行動には何も結びついていなかった。これでは朝の唱和も意味のない念仏ですわ。


僕自身は、社長は駅伝のランナーやと思っています。1000年続く企業にするには、社長在任期間が平均5年としても200人の社長が必要になります。僕はシャープの7代目社長ですが、200人の7番目にすぎません。駅伝ランナーは個人記録より、タスキをつなぐのがミッション。そう考えると、僕が社長在任中に素晴らしい事業を起こして、光り輝きたいなんて思ったらダメになる。無理をしてタスキが途絶えかねません。僕の理想は、次の社長に譲って1年後に、社員のみんなが「あれ、前の社長って誰やったっけ?」と思う。それでええと思います。


目の前の事業構造改革だけではダメなんです。「けったいな(理屈に合わない)文化」を変えずに中期計画を乗り切れてしまえば、「変えんでもいけるやん」とみんなが思ってしまう。それこそシャープにとって一番の不幸だと考えています。


「けったい」とは、変やな、理屈に合わんなってことです。そんな文化、やめようやって何度も言ってるけどね。最近も、ある本部長が僕に「ご指導ください」と。「今度言うたら許さんからな」って言い返しましたよ。社内会議でも、「社長からの“ご下問”です」と今だに言う。「江戸時代か」とつっこみたくなる(笑)。


シャープにはお客様よりも社内を優先する文化もありました。口では、「大切なのはお客様」とみんな言います。でも、行動を見ると違う。僕が新入社員時代に、社内で複写機の試作依頼を外部の業者にお願いしている最中に先輩が来て、「課長が呼んでいる。すぐ来い」って当たり前のように言うんですよ。「何でお客様より課長の方が大事やねん」と普通は思いますよね。こんなけったいな文化が続いてきました。


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