高岡浩三の名言 一覧

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高岡浩三のプロフィール

高岡浩三、たかおか・こうぞう。日本の経営者。ネスレ日本社長。大阪出身。神戸大学経済学部卒業後、ネスレ日本に入社。乳幼児栄養食品事業プロジェクトリーダー、ココア・ミルク&ニュートリションビジネスユニットマネジャー、子会社の製菓会社ネスレコンフェクショナリー(のちにネスレ日本に吸収)プロジェクトディレクター、同社マーケティング本部長、同社社長、ネスレ日本副社長飲料事業本部長などを経て、ネスレ日本社長兼CEO(最高経営責任者)に就任。

マーケティングとは、突き詰めれば、お客様の問題解決。


新たなセグメントが消費者に浸透するまでには、10年単位の時間が必要。しかし、焦っても仕方がない。


ロングセラーをつくる唯一の鉄則は、イノベーションで新しいセグメントを創造すること。なぜなら、ライバルが出てくるまで、そのセグメントを独占できるから。


ヒット商品作りの秘訣とは、解決すべき問題を探すこと。それを見つける経営の視点こそが全て。


経営者は、イノベーションの原石を見いだし、それを大きく育てる能力が求められる。


これまでのやり方では、従来のように売ることはできない。


経営者自身がマーケティングに興味を持ち取り組む必要がある。


いいマーケターというのは、極端な言い方をすると育てられないと思うんですよ。育てるよりも、育つ環境をどう作るかしかない。


大きな組織の中にいると、失敗は避けたいという力が働きます。経営者も含めてサラリーマンですから。


私にとっては、父の早い死そのものが「人生は有限なのだから全力で活きよ」という貴重な遺言だったんです。


他人より短い人生であるならば、他人の2倍の速さで人生を駆け抜けよう。
【覚書き|祖父、父がともに42歳で亡くなっており、遺伝的に短命なのではないかと思い至ったときに誓った言葉】


日本は少子高齢化と人口減少が同時に進む世界でも初の成熟市場になっていきます。そんなマーケットでも工夫次第で成長の余地があると証明したい。国内では高い利益率を確保できないという業界の常識を壊したい。


良くも悪くも、何事も思いついたら、とりあえずやってみるのが自分の信条です。人生はずっと42歳までと本気で思っていたから、「あとでやればいい」という選択肢がもともとないんです。


資格があるかはともかく、自分はリーダーとして人をまとめることが好きだと気づいたのはこのころからです。
【覚書き|大学生時代、大規模テニスサークルの幹部をしていた当時を振り返っての発言】


僕は最初、一番弱小の「マギー」というブイヨンを担当させられました。だから、社員にも、弱小で売りにくいと思われている商品を売ることができて初めて、一人前だと言い続けています。主力ブランドの担当だからエリートだという考えは違うよと。


「カフェ・イン・ショップ」はスーパーの中にネスレのコーヒーマシンを使ったカフェを作る取り組みです。最初に秋田県のスーパーに提案したのは、ある女性の契約社員です。買い物客の7割が70歳以上というスーパーで、買い物に来ると一回腰を下ろして休まないと帰れないという人が多かった。彼女はそこに着目。そのアイデアが今や全国1800店舗に広がっています。


僕が社長になった4年前から日本独自にイノベーションアワードというのを社内で実施してきました。アイデアだけではなくて、実際に何か行動を起こした人を表彰しています。徐々に、その中で出てきたアイデアが会社の売り上げにも貢献するようになってきました。


僕が何でうまくいったかというと、基本的には本社の承認を取らないで、まず小さなレベルで成功して実績を作り、後で認めさせているんです。「キットカット」も「きっと勝つ」なんていうマーケティングが通用するのは日本だけですし、(新しい技術で作った)「レギュラーソリュブルコーヒー」には本社は反対でした。ようするに「インスタントコーヒーをやめます」という話ですから、その事業で出世してきた人はプライドが許さない。だから、先に小さく始めて実績を作り、抵抗勢力が文句を言えないようにする必要がありました。


ネスレ日本では、売り上げに貢献した優れたアイデアを表彰する「イノベーションアワード」を実施しています。企業が大きくなると、イノベーションが起きにくくなる大企業病に陥ります。それを克服するには、ベンチャー精神が欠かせません。アワードへの参加を人事評価にも反映するようにしたことで、明らかにイノベーションが活性化しました。


消費者が気が付いている問題の解決と、そうではない潜在的な問題の解決の2つがありますが、どちらが重要かと言えば、後者です。前者は、市場調査をすれば誰もが気が付くもので、すぐにライバルにマネされてしまう。だから、私は市場調査が嫌いで、「コンシューマーインサイト」と称して市場調査の結果から分かった気にはなってはいけないと、社内で強く言っているのです。


期間に縛られない限定品は何だと考えて、主に土産物ショップなどで販売する地域限定商品を始めました。今では約20品目に拡大していますが、これが一番、利益率が高い。値引き販売はありませんから。そのため長続きしている。


新製品を出しても、コンビニの棚では3カ月とか半年しか持ちません。だから、キットカットは2000年に3カ月限定の商品を出しました。コンビニに切られた在庫の処分が利益を圧迫するので、それなら最初から期間を限定して「売り切れゴメン」という状態にしておけばよいと考えました。


発売当初に欠品するほどたくさん売れても、その時は広告などに多額の投資が必要でほとんど儲かりません。大きな利益を稼げるのは、そうした投資が必要なくなって、商品が十分に認知されてからです。つまり、ロングセラーになってから。そのため、ネスレ社内では、そうなるまで「ヒット商品」とは呼びません。


食品だけでは競合他社に必ず真似されますが、絶対に真似されないような仕組みを作ります。


高齢化社会では、日常生活を支障なく過こ守せる健康寿命をいかに延ばすかが大切です。ネスレはこれを独自のビジネスモデルでサポートしていきます。


広告は新興国ではまだ有効ですが、先進国では効かなくなってきています。日本でも高度経済成長期にはテレビ広告が有効でしたが、今はそうではない。「セレブ」を起用して商品の良さを伝えようとしても、何の説得力もない。


キットカットの立て直しをするとき期間限定商品を発売しました。きっかけは、コンビニエンスストアの台頭でした。コンビニでは売れなければすぐに販売を打ち切られてしまいます。それなら、切られる前に自ら販売期間を切ってしまえと考えたわけです。これによって、キットカットのプレミアム化が進みました。当時はデフレの真っ只中でしたが、ご当地ものや期間限定ものなど、比較的値段の高い商品をヒットさせることができました。


私がキットカット事業の立て直しを命じられたのは1999年のことです。当時、キットカット事業の利益率は2%程度しかありませんでした。それを5年以内に2ケタにしろと言うのです。本当に厳しいターゲットでした。まず、年間30億~50億円かけていた広告を一切やめました。既にキットカットの認知度は100%に達していたので、いまさら広告を打つ意味がないと判断したのです。その一方で、ニュースを作って記事として取り上げてもらう作戦を実行しました。


私たちはコーヒーを売っていますが、1杯の価値はコーヒーそのものだけではありません。そこには、リラックスできるなど様々な価値があります。成熟した先進国で稼ぐには、そうした潜在的な価値を見いだし、ビジネスとして提供する仕組みが欠かせません。


マーケティングは経営そのものです。経営で最も重要なことは、いかに新たな価値をイノベーションで創り出し、それをどのように顧客に届けるかを考えること。ですが日本はこれまでマーケティングが不在でした。言い換えれば、ずっと新興国モデルのままでした。「製品」を作って「広告」で売るモデルから抜け出せていなかったのです。


社内ではよく、「“マーケティング・マイオピア”にはなるな」と言っています。「マイオピア」とは目先のことばかりを考える近視眼的な状況を指します。


最近までグローバル企業の成長は新興国の伸びが牽引していました。しかし、この先20~30年を見据えると、新興国の成長は必ず鈍化して先進国のようになっていきます。今のうちに、先進国で圧倒的なパフォーマンスを出すビジネスモデルを作っておけば、今後も大きく成長できる。私はそれを日本で示したい。


CMO(最高マーケティング責任者)を任命するだけでは駄目だ。会社の事業の真ん中にマーケティングを置く必要がある。マーケティング出身者が経営トップになるような位置付けにしないといけない。


企業のマーケティング力を高めるには消費者が抱えている課題は何であるかを重要視することだ。消費者自身も認識していない課題を見つけ出し、解決するような製品やサービスを提供することができれば必ず求められる。のっとっている規格やブランド名は正直に言って関係ない。


製造業ほど圧倒的な競争力を持たない日本のサービス業を伸ばすには、マーケティングが最も重要な戦力になる。


日本企業のマーケティング力が弱い原因は、労働力の質が高く、国内市場の規模も大きかったからだ。日本のモノ作りの生産効率は世界で最も高く、製品のコスト競争力が十分にあった。高度経済成長期には人口が年平均100万人のペースで増えていた。これらのおかげで日本企業は、1945年の終戦からバブルの崩壊まで、特にマーケティングに力を入れなくても成長し続けることができた。


マーケティングとは何かと社員に尋ねられた時に、私はいつも「課題に対するソリューション(解決策)だ」と答えている。多くの企業はマーケティングの強化というと、商品の販売促進のことだけを考えてしまう。しかし、それでは全く意味がない。


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