関淳の名言 一覧

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関淳のプロフィール

関淳、せき・きよし。日本の経営者。松下政経塾塾長、松下電器貿易社長。新潟県出身。早稲田大学第一法学部卒業後、松下電器貿易に入社。松下電器貿易取締役、ブラジルナショナル社長、アメリカ松下電器社長、松下電器貿易常務取締役、松下電器産業取締役、松下電器貿易社長、松下電器産業代表取締役常務、専務、顧問、財団法人国際高等研究所専務理事、松下政経塾副理事長などを経て塾長に就任。

優れた経営者は、自分の間違いを認めると、すぐに改めて行動に移すものです。


私は、海外に赴任した場合、一年はその国について学ぶことに集中していました。中途半端な知識で提言しても、旅行者が思いつきでその国を批評するようなもので、何の意味もないからです。


まず海外では文化や風習の違いを強く認識し、現地の価値観や風習を理解するのは非常に骨が折れることだと覚悟しなければいけません。その一方で、同じ人間であり、本質的な部分では分かり合えるし、同じことを望んでいると信じることが大切です。


ブラジルは個人主義の国ですから、愛社精神を上から要求したり、規律を形式的に求めたりしても、無理だったのかもしれません。全社で盛大にシュラスコ(焼肉)パーティーを開催し、みんなで一体感を持ってもらうなどなど遊びを通じて会社に親しみを持ってもらう方法は、綱領や信条を唱和するより効果がありました。


松下電器はオランダのフィリップスと技術提携をしたことがあります。同僚から聞いた話ですが、当時はほとんどの社員がオランダ語が読めないので辞書を引きつつ書類を読み、少しずつ理解を深めていったとのこと。さらには実際にフィリップスの工場を見学し、宿舎に帰ってから記憶を頼りに設備の図面を描いたり、オランダ人技術者と個人的に親しくなったりして、あの手この手で技術を学び取っていったそうです。


我々はまず自分自身のために一所懸命働くべきだ。さらには家族のためにも、よい仕事をしていかないといけない。家族のために貢献できているならば、それは自分が住んでいる市をよくすることになる。よい市やよい地方が集まってできた国はよい国になる。だからよく働くとよい国づくりにつながる。
【覚書き|ブラジル松下社長時代、現地スタッフに「産業報国」の思想を噛み砕いて話した言葉】


海外で仕事するためにそれぞれの国を知るには、理想を言えば、妻や子供も連れてきて1年はそこで暮らしてみることです。習慣や文化、宗教の違いは、春夏秋冬をひと通り経験しないとなかなか理解できるようになりません。もちろん、1年も辛抱するのは大変で、時間もかかってしまいますが、わずか数カ月でその国について理解した気になった人は、私が見てきたかぎり、みな事業に失敗していました。


私は人の話をよく聞くように心がけましたが、とくに創業者(松下幸之助)が言う「世間は正しい」という言葉は、台湾で何度もかみしめたものです。店回りをしていて「ナッチョラン電器(台湾でのナショナルをからかう呼び名)」と言われたら、それは謙虚に受け止めないといけない。買わないほうが悪いなどと思っていては、進歩はありません。世間の「ナッチョラン電器」という言葉を真摯に受け止めたことで、合弁と技術指導の必要性を痛感し、のちの台湾松下の発展に寄与できたのだと思います。


松下電器貿易の面接で、「外国語もできませんし、簿記もつけられず、貿易のことは分かりません」と述べたとき、国分(武彦専務)さんは、「人間は一生勉強だ。外国語や簿記は会社に入ってから勉強したらいい」と言ってくださいました。はっきりとものを言ったことで、かえって気に入っていただけたようです。


その国の文化や風習をよく理解し、その上でどうすれば経営哲学を理解、納得してもらえるか、慎重に方法を検討するべきです。しかし、理念の説き方や定着のさせ方が違っても、その基本的な内容は、それなりに理解してもらえるものだと思います。世のため、人のために尽くそうというミッションは、国柄に合わせて得心してもらえるはずです。


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