関口康の名言 一覧

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関口康のプロフィール

関口康、せきぐち・こう。日本の経営者。製薬会社ヤンセンファーマ社長。東京出身。東京大学工学部(都市工学専攻)卒業後、三菱商事に入社し、同社在籍中にマサチューセッツ工科大学でMBAを取得。開発建設本部海外建設部、香港駐在を務めたのち退社。ボストン・コンサルティング・グループを経て、ジョンソン・エンド・ジョンソン・メディカルに入社し取締役ステラッド事業部長を務めた。その後、グループ内のヤンセン協和(のちのヤンセンファーマ)の社長に就任。主な著書に『ヤンセンファーマ驚異のビジョン経営 持続する成長を生み出す科学的マネジメントの型とは』など。

問題突破のオプションは必ずあると信じて、それを考え抜くことが成功に近づく第一歩です。


一見、遠回りに思えるかもしれませんが、蓋然性(がいぜんせい)に左右される成功要因を追い求めるより、失敗を分析したほうが早く着実にゴールにたどり着けるのです。


私は生来負けず嫌いということもあり、「可能性がゼロになるまであきらめない」「簡単に失敗と認めない」を信条にいままでやってきました。仕事というのは、往生際が悪いくらいでちょうどよい気がします。


失敗の原因を曖昧にしたまま次に進もうとすると、たいてい同じ失敗を繰り返してしまいがちです。仮に上手くいっても、それは運が良かっただけで、実力がついたわけではありません。行き詰ったときに、そこから何を学ぶかが大切です。


失敗を他人事だととらえて責任転嫁している限り、深い分析はできません。多少は生意気でも構わないので、自分の信念を強く持って、ベストを尽くすことが、成功につながるのだと思います。どうせ負けるだろうと途中で投げ出すから失敗になるのであり、諦めずにやりきれば、問題は必ず突破できるのです。


若い世代の人にぜひ心がけてほしいのが、常に全力で仕事をする意識です。


失敗から学ぶためのヒントは、過去の記録との比較です。失敗の分析は、仮説の前提条件やシナリオと現実の差を見つけるのがセオリーです。私も20~30代のころは、数日おきに日記を書いていました。メモ程度でいいから、仕事に取りかかる前に自分の考えや仮説を立てた経緯を書いておく習慣をつけると、原因分析がスムーズに進みます。


数年前、ある新薬の治験で、上手く結果が出なかったことがありました。これを挽回するために、社内からは「早く新しい治験に取りかかるべきだ」という声があがりました。しかし、私は失敗の原因を徹底的に追求するよう指示しました。その結果、原因がわかるまで1年かかりましたが、この1年が遠回りだったかというと、決してそうは思いません。あのまま新しい治験を始めていたら、おそらく同じ失敗をして、きっといま以上に時間を要していたでしょう。


BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)に転職したころは、本当に苦労しました。それまで商社に勤めてきてそれなりに自信があったのですが、それがまったく通用しなかったからです。担当案件の課題をA4にまとめて書きだすと、ダメ押しをされ、バサバサと半分以上切られてしまう。自信が揺らいでいた時期は、1年ぐらい続いたでしょうか。それでもなんとか踏んばっているうちに、問題を発見できる能力がレベルアップし、成果も徐々に出るようになりました。そのときの経験は、製薬業界に移ったいまも、非常に役立っています。


問題突破のオプションを考え出す方法は、失敗原因を突き止めることです。手っ取り早く他人の成功に学ぶというやり方もないわけではありませんが、仕事における成功は、ときの運に左右される要素が多分に含まれており、究極の成功要因が特定しづらいことが多いのです。一方、失敗は、きちんと分析すればかなり正確に原因が特定できます。


若いうちはどうしても、どこかに甘えがあって、小さな失敗をして上司に叱られると、すぐ臆病になって諦めてしまいがちです。しかし、たかがひとつやふたつの方法を試して失敗したくらいで、「全力を尽くしました」と結論付けてしまうのがそもそもの間違いという気がします。


私が仕事で「粘る」大切さを学んだのは、商社に勤めていた20代です。都市開発部門にいた私は、香港のマンション建設プロジェクトで、現場の所長を務めていました。当時、日本の企業は海外の建設工事に不慣れだったため、建築図面の表記の商習慣巡ってトラブルが続出していました。なかでも施主とのトラブル処理が熾烈を極めました。施主の要望に応じて施工した途端、「書面にしていないから」と支払いを拒否され訴訟に発展したのです。証拠書類がなく、ほとんど勝ち目がないといわれていましたが、私の手帳のメモと証言の一貫性が認められて、幸運にも勝訴しました。このときに学んだのは、どんなに困難な状況があっても、どこかに突破口があることを信じて考え抜けば、必ず道は開けるということでした。


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