鈴木泰信の名言 一覧

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鈴木泰信のプロフィール

鈴木泰信、すずき・やすのぶ。日本の経営者。ベアリングなどを主力とする精密機器メーカーNTN会長。岐阜県出身。名古屋工業大学金属工学科卒業後、東洋ベアリング製造(のちのNTN)に入社。カナダとドイツの工場に計8年勤務後、取締役、常務、専務、副社長、社長、NTN米国法人会長などを経て本社会長に就任。抜本的な改革を行い、経営危機だった同社をV字回復させた。

人間も動物も飛ぼうと思ったら、まず縮まなければなりません。しかし、際限のない縮み方は疲弊するだけです。短期間縮んで、飛び上がる挑戦をしようと考えました。
【覚書き|社員1割の人員削減と組織の抜本的改革を行ったときを振り返っての発言】


組織のあり方にベストはありません。環境の変化に合わせて、思い切って変えることも必要です。積極的に攻めるべき重要局面では、いかに機動的に動ける組織にするが成長のカギを握ります。


役員同士が対立したときは徹底的に議論させました。何が理由で対立しているのか、何度も衝突しながら議論することが組織の壁を取り払うことにつながるからです。実際、そうなっていきました。


成長のカギを握るのは、どれだけお客様に「集中する」ことでニーズを把握し、的確な製品開発に結び付けられるかです。


出前展示会(顧客の事業所や研究所で自社製品を展示説明する会)で説明するのは開発部門で設計を担当する20代から30代の若手と決めています。取引先のエンジニアや研究者に直接説明することは、人脈づくりのきっかけにもなるし、理解不足や研究不足から質問に答えられず、冷や汗をかくこともあります。若いときにこうした経験を積み重ねることが技術者育成には重要です。


提案力をさらに強化すべく、近年力を入れているのが出前展示会です。お客様の事業所や研究所にお邪魔して、当社の技術を展示説明する展示会を開催するのです。取引先の研究所の方々に、従来の取引製品だけでなく、当社が持つ他の技術を見ていただくことで、新たなニーズに応えるチャンスに結びつけるのが狙いです。


組織のあり方に正解がひとつということはあり得ません。常に状況に応じて、柔軟に対応することが大切で、その視点を失わず、これからも成長機会を追求していきたいと考えています。


担当者全員に新たな提案を毎週提出させ、アイデアなしの提案書には手書きで「バカもん!」と書き込んで返送し、「担当分野及び周辺からまず徹底的に勉強せよ」と檄を飛ばしました。このファックスは「ペーパー爆弾」の異名を頂戴しましたが、製品の用途別に集中すべき調査、研究範囲が明確になって生きました。


集中と選択には、まず集中するターゲットを決めることがカギだと考えています。集中すべき対象メーカーが明確になると、そのメーカーに特化して勉強、研究するので、対応力や提案力がついてきます。


それまで当社では、軸受と軸受以外の自動車製品は異なる事業部で扱っていました。しかし、お客様である完成車メーカーにとっては窓口がひとつの方がいいに決まっています。お客様に対して壁をつくらない組織に変えました。


社長就任当時、当社の最大の問題はセクショナリズム(縄張り意識)でした。営業と技術との間だけではなく、同じ営業でも国内営業と海外営業がそれぞれ互いを立ち入らせない、一種のマフィアと化し、交流もあまりなければ、情報共有もしない。この体質を変えるには、組織の壁を壊すことが何よりも不可欠でした。


当社の歴代社長は、銀行出身か経営企画畑出身で現場を知りませんでした。そのため人員削減に踏み切れずにいました。しかし、NTNで初めて技術系出身のトップとなった私は、ほぼ一貫して開発や生産部門を歩いてきたため、どの工場にどんな機械があるかまで現場を知り尽くしていました。また、常に組織の傍流を歩んできたため、当社の体質や問題点を客観視できていました。


「選択と集中」とよく言われますが、私は「集中と選択」と言っています。成長するにはまず集中すべきターゲットを定める。そして、集中できる組織に徹底的に再編していく。そうすればおのずと選択することになり、無駄を排した対応力の高い筋肉質の組織になっていきます。


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