酒巻久の名言 一覧

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酒巻久のプロフィール

酒巻久、さかまき・ひさし。日本の経営者。キヤノン電子社長。栃木県出身。芝浦工業大学工学部卒業後、キヤノンに入社。研究開発部門でVTR、コピー機、ファックス、ワープロ、PCなどの開発に携わり大きな実績を残す。その後、キヤノン電子社長に就任。経営改革でキヤノン電子の利益を5年で10倍にした経営者。主な著書に『椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる!』『キヤノンの仕事術』『会社のアカスリで利益10倍! 本当は儲かる環境経営』『最新 情報漏洩防止マニュアル』『企業情報漏洩防止マニュアル』など。

説得力を生むのは熱意。自分の成し遂げたいこと、それによって起こる良い結果、そしてその根拠を、情熱を持って語ること。


凡人の私たちが努力をしないのであれば、競争に負けて当然。


言い訳は人間をダメにします。どんなときも、自分を肯定しようとすれば、その時点で成長が止まってしまう。


ネットで見つかるのは、誰かが加工済みの死んだ情報です。生きた情報は生身の人間が持っているのです。だから、外へ出て、生身の人間を知る勉強をしなくてはいけない。


仕事で疲れるのは、「やらされ仕事」になっているから。


好きなことなら、睡眠時間を削ってやっても疲れないのが人間です。勉強するだけの体力や時間がないというのは言い訳で、本当は勉強するのが嫌なだけ。


迷いや悩みを抱きながら仕事をしていると、非常に疲れる。でも、「自分がやるべき仕事に邁進しているのだ」という確信があれば、全力で仕事をしても疲れはしない。


努力をしないで仕事も家庭もうまくやろうなんて不可能。


体調管理なんてしようとするから病気になるんじゃない? 好き勝手にやるのが健康には一番いいですよ(笑)。


上にいる者は、改革を行う者を守ってやらなければならない。


信念を持ってやり抜く。その結果うまくいかなかったら、そのときは自分が愚かだったなと思えばいい。そして、なぜ愚かだったのかを考えればいいのです。


大手の企業がよいアイデアを持っていても活かしきれないのは、成功体験者が年を取っていて、その人の長い時間軸で判断するからなんですね。


ムダを省き、能動的な人間を増やすことを追求していけば、たとえ今の利益が1パーセントでも会社は案外早く立ち直るものです。


投書というのはそれが真実でなくても、三回続けばそれを読む人は書いてあることを信じてしまう。


事業はコア技術を他のものと組み合わせてつくっていきます。コストがかからず安全なのは、やはり既存事業の川上と川下です。


ムダを省き、正しい取り組みを正しく評価して社員の才能を引き出す。そうすると間違いなく利益は出るようになります。


会社が倒産する危に陥るのは、たいてい新規事業に関わったときですが、コア技術を活かすことができる事業を行えば安全に伸びていける。生き残っている会社はだいたいそうしています。


初対面は、次回に向けて風穴を開ける機会。だからこそエネルギッシュな熱意が必要。


仕事を通して何がしたいか、世の中にどう貢献したいのか。そこにゆるぎない信念があれば、信頼の獲得と持続、その双方が可能となる。


相手の中である程度、こちらと同じ意識が醸成されていなければ協力は得られない。


アップルのスティーブ・ジョブズと初めて会ったとき、「キヤノンのプリンターがいいと聞いて見に来た」というので実際に商品を見せたら、「こんな大きいのは私の部屋の棚に載らない」とぴしゃりと言われました。「この人は、常に自分が使う立場で考えているんだな」と感じたのをよく覚えています。天才といわれたジョブズでしたが、彼のモノづくりの基本的な発想は、いつもそこにあったように思います。


記憶力や発想力の低下、時代に対する感性などは、放っておけば次第に低下していきます。40代以降のビジネスマンはそのことを自覚して、若手社員だったころの倍は勉強しなくてはなりません。


私はキヤノンの課長時代、観察ノートというものをつけていました。「3月3日、今日は朝からA部長の機嫌が悪い重要な会議がある日は、どうもA部長は心に余裕がなくなるようだ」といったように、上司や同僚や部下の様子を観察して、気が付いたことをメモしていたのです。これを続けていると、人間への観察力が高まるとともに、周りを巻き込んで仕事をする際に、どういう接し方をすれば彼らがその気になってくれるか、接し方の急所がつかめます。


どんなものでも、できない理由はたくさんあります。でもそれでは仕事は前に進みません。


会社が真に求めているのは、問題から逃げない人、後回しにしない人です。難問に臨まないことには、会社が抱えている経営課題を解決できないし、技術革新もできないからです。


判断力というのは、経験に比例するものです。ですから、それを高めるには、「不安を抱えながらも、スピーディに決断を下すこと」を日々意識して続けることが何よりも重要です。


「自分の判断基準」に自信を持っていれば、いま起きている問題だけでなく、これから起こるであろう問題にも素早く対処することができます。


部下から見れば「こんなつまらないものを」と思える仕事でも、上司からの視点では意外と重要な仕事であることが多いのです。また、部下の力を試したり、鍛えたりするために、あえて曖昧な指示を与えることもありますから。


仮に、上司に途中経過をまったく報告しないまま3か月後に結果を出した部下と、随時報告をしながら6か月後に結果を出した部下がいた場合、後者の方が「仕事が速い」と、上司は感じるものです。だから、上司からのどんな指示に対しても、「サッと気持ちを切り替えて、すぐ報告するクセ」は、絶対つけるべきです。


「なんでこんなつまらない仕事を、俺がやらなきゃいけないんだ」と上司の指示を無視して、ズルズルと先延ばしする。これは部下が一番避けなくてはいけないことです。指示を与えた上司は、できるだけ早いタイミングでの報告を期待しています。今日指示を出したら、本当は翌日にでも報告が欲しいぐらいです。すぐ成果を求めているわけではありません。上司は途中経過が知りたいんです。


もしその判断が間違っていたとしても、失敗から学んだことをまたメモ帳に書き込めばいい。こうしたことを繰り返すことで、問題に対する素早い決断と行動が可能になるのです。


自分が経験できることには限界があります。そこで、私が社会人になったばかりのころからずっと続けているのが、読書で得た学びをメモ帳に書きとめることです。本を読んだら特に重要だと思ったポイントを自分なりの言葉で4つか5つの法則にまとめて、メモ帳に書き込みます。読みっぱなしにしておかないで、そこで得たものを自分なりの言葉で整理・体系化しておくわけです。すると、メモ帳に書き込んだことが、自分の判断基準として蓄積されます。私は40年以上もこの習慣を続けています。


偏差値が高い大学を出ていて、「学校での勉強は、きっとできていたんだろうな」という人にかぎって、大事な仕事や決断を後回しにする傾向が強いように思います。


上司の方針が間違っているときもあるでしょう。でも、正しい方針のときは誰がやっても成果が出るんです。逆に悪い方針のときは部下次第で成果に大きな差が出る。だから上の方針が間違っているときこそ、すぐとりかかって成果を出さないといけません。そうやって頑張っていれば、直属の上司には評価されなくても、ほかの部署の上司が放っておくわけがありません。


「才能をなんとか伸ばしてあげよう」という気持ちで怒ると、意外と人はついてくるものです。


私はキヤノン電子に来てから売上のことなんか言ったことがありません。もちろん結果は大事ですが、人材育成はプロセスが大事です。目先の売上を問題にしても仕方がありません。


以前スティーブ・ジョブズさんと仕事をしたときは、褒め方が上手いなと感心しました。どうでもいいような部下の提案をニコニコしながら聞いて、どこかいいところを見つけて、「すごいじゃないか!」と褒める。ジョブズといったら、当時もいまもカリスマでしょう。褒められた部下は舞い上がって、家にも帰らず作業に没頭するわけです。すると1か月もせずに、本当にすごい成果が出てしまう。


こちらがいいたいことを言う分、部下にも「俺に文句があったらいつでも言え」と言ってあります。「言いづらかったらキヤノン本社に投書しろ。俺はすぐクビになるから」とか(笑)。すると、本当に皆、言いたい放題に言ってきます。


褒めるのは、私は下手です。持って生まれたキャラクターというものがありますから。だから私の場合、部下がいい提案をしたら、すぐに全員に回覧するようにしています。すると、その人は周りから「すごいですね」と言われる。本人に強みを自覚させるには、一番いい手段でしょう。


私は自分の夢を達成するために働いていて、部下はそのために自分に欠けているものを補完してくれる、いわば「手段」です。成果は部下に譲りますが。社員も「自分のため、家族のため」に働くべきだと思います。「俺は会社のために働いているんだ」なんて奴は一番信用できません。


若い人の提案を採用するときに決め手とするのは、数字や論理ではないんです。そもそも「数字や論理ではわからないこと」を決めたいときに、若い人の提案が必要になるわけですから。決め手は「自分はこの提案に命をかけている」という執念が相手から伝わってくることなんです。


若い人の提案に「よくわからんが、やってみろ」という幅の広い会社ほど、よい商品が出てくる可能性が高い。これはキヤノンに限らず、ソニーや東芝だって同じことだと思います。


「何とかこの提案を通したいんだ」とか、「この提案が採用されれば、会社がよくなるんだ」という気持ちが伝わってくれれば、「あれはいい発言だね」となります。


仮に会議でまったく同じ内容の発言をしたとしても、日ごろから光った仕事をしている社員であれば、「彼の着眼点はいつも鋭いね」と評価されますが、たるんだ仕事しかしていない社員に対しては、「偉そうなことを言っているけど、ありゃ口先だけだね」となります。だから、日ごろからきちんと仕事をして、「彼は見どころがある」という評価を周囲から受けることが、会議の場で発言が認められる前提となります。


人の言葉を聞かないで、自分の意見ばかり言う人間は致命傷ですね。会議の場でもよく「おまえ、いままでの議論の何を聞いていたんだ」と言いたくなる発言を平気でする人がいます。こういう人はバカに見えるし、意見が通ることもまずありません。逆に、相手の言葉を受け止めたうえで、自分の言葉を発することができる人は会議の中でも目立ちます。


自分が発言する機会がなかなか与えられない会議に、出席しなくてはいけないときがありますよね。でも、「こんな会議は、出席する意味がない」と思うようだったら、その人間は大成しません。会議というのは、誰がどんな考えを持っているか、自分の考えに近い人間は誰か、本当に発言力を持っているのはどの人物かといったことを、情報収集する場でもあるんです。自分の提案を通したいときにも、まずその人を抑えておくのがポイントになることが見えてくるわけです。


会議の場で、自分の提案ではなく、同僚の提案が通ったとします。なぜ上司がその提案を採用したのかを、自分なりに分析してみるんです。上司が心を動かされる提案と、そうでない提案の違いがどこにあるのか。どうしてもわからなければ、上司に聞けばいい。失敗を活かして、次の会議で出席しているメンバーの心を動かす提案をすればいいんです。


若いころ、会議の場で社長や副社長と怒鳴り合いの議論になることもしばしばありました(笑)。まだ私が平社員だったころ、ある提案を会議に持っていったときに、常務から何度もダメ出しされるといったことがありました。おそらく常務も、私がどれだけ本気なのかを試そうとしていたのだと思います。でも3回目も4回目も否定されるんで、こっちも頭に来て、「若い人間の意見を全否定するような会社では働けません。家に帰ります」といって、本当に翌日から会社に来なくなったんですね。そうしたら、一週間くらいして常務から電話があって、「あの案件、やらしてやるから会社に出てこい」と。


私が若いころ、キヤノンの研究開発部門にいたとき、上司から「よくわからんが、やってみろ」と言われてスタートした仕事が少なくありませんでした。そのなかから、いまのキヤノンの土台を支えている技術も生まれてきています。わからないものを部下にやらせてみたときに、失敗する可能性だってありますよ。だから会社は、ある程度の損は最初から想定しておかなくてはいけません。


たとえば、我々の世代はホリエモンのような「お金がすべて」という発想はできないんです。だけど時代の主流がホリエモンになっているとして、「そんな価値観は受け入れられない」と切り捨てていたら、企業は社会から乗り遅れてしまいます。


なぜ会社で会議が必要かというと、管理職もどうしていいかわからないことがあるから会議をするんです。結論がわかっていることだったら、部下にいちいち議論させないで、トップダウンで指示を出したほうが、よっぽど早くものごとが進みます。でも世の中には、管理職がわからないことがあります。そこで、若い人の発想が必要になる。「我々にはわからない。でも若い連中がそう言うんだったらやらせてみるか」というのがないと会社は駄目になってしまうんです。


一回の提案だけで企画がすんなり通ることはほとんどありません。上司はいろいろと問題点を指摘して、最初はその提案を突き返すものです。けれども、それでもめげずに指摘された点を改善したうえで、2回、3回と提案を持ってこられたら、「やってみたまえ」となるわけです。


部下の文句は抑えつけた方が安全は安全なんです。「文句が出ない=不満や問題がない」と周囲は見てくれる。昔から私のチームは部下が散々私の悪口を言うので、常に「酒巻のところは危ないんじゃないか」と言われていました(笑)。でも、言いたいことを言わせる方がいい発想が出るし、絶対に成果につながります。


私はただいいものをつくりたいだけなんです。それさえ達成できればいい。私が腹を括って仕事できる理由は、「もしも、いまの会社にいられなくなったら、よその会社に行ってでもやればいいや」と思えるからなんでしょう。


部下に強く言うためには、相手を知っておかないといけません。たとえば遅刻の多い部下がいるとすれば、もしかしたら奥さんが病気がちで、子供を保育園に送ってくるために遅れてしまうのかもしれない。そういう情報があったら、「お前の遅刻は仕方がないから、30分遅れるのは認める。その代わり、30分遅くまで働いて帰れ」と言ってあげる。もちろん、事情を知っているということは表に出さずにです。そういう情報に詳しい人が、社内には必ずいるはずです。本人に聞くとかえって委縮させてしまうこともあるので、周囲からそれとなく情報収集するのがコツです。私は初めて管理職になったころからやっています。


部下によく言うのは、儒教でいう「恕(じょ)」です。つまり、自分がされて嫌なことはするな、ということです。そこから一歩進んで、相手をどう助けるかを考える。これだけは守ってほしいと繰り返しています。別に生き方に干渉しようというのではないんです。会社を一歩出たら裸で歩いたっていい(笑)。ただ、仕事中だけは、業務として「恕」であってほしいのです。


素直じゃない考え方、色眼鏡をかけてものごとを見ていては駄目です。だから、「偏見を持たず、ものごとを素直に見なさい」と部下によく言っています。素直というのは、上司からの忠告をちゃんと受け入れるということもありますが、部下や後輩の意見だろうと、競合他社の製品だろうと、対象の粗探しをするのではなく、優れたところを見るようにしろということです。素直にものごとを見る姿勢は、ビジネスマンの一番の強みです。


ビジネスの現場でも、読書でも、セミナーでも、かぎられた自分の守備範囲だけではなく、その外からのアイデアや情報も入れること。それは必ず糧となります。


ビジネスの勉強はあくまで実践ありき、というのが私の持論です。座学は、実践で学んだことの確認として位置づけるべきでしょう。日常での仕事の進め方や判断で、自分としては正しいことができたと思っていても、それはあくまで自己評価です。「本当に間違っていなかったか?」「よりよい方法はないのか?」そういうことを座学で確認するわけです。


ある意味では、部下は先生なのです。彼らの話に耳を傾けること。それこそが、40代がすべき勉強だと思います。100人いれば100の意見があることを、身をもって理解すること。そして、彼らのアイデアを具現化するためには、自分がどのようにサポートすればいいのかを考える。自分のもっているスキルや人脈を改めて見直す。さらに、できれば自分のサポートが適切であったかどうかを部下に聞くのです。


自分の能力の中だけで仕事をしてきた人が重要なポストについたら、組織が硬直します。反対に、部下の意見に耳を傾ける力を身につけていれば、自身の技術力や営業力が衰えても、十分に戦えます。むしろ上に行けば行くほど、力を発揮できるはずです。


部下の提案のなかには、課長がダメだと思っても、やってみたらうまくいくものが多くあります。私自身のこれまでの経験でも、たとえば、複写機の技術的課題について、私が「ダメだろう」と思った部下のアイデアがうまくいって、キヤノンの複写機が市場に広まったということがありました。もちろん、やっぱりダメだった、というものもありますよ。しかし、まずはやらせてみる。そして、その結果をみて、自分の判断が正しかったか、間違っていたかを反省する。これを繰りとが重要です。


課長職の人は、それぞれが豊富な経験をもっています。それゆえに、若い部下からの提案を自分の判断で却下してしまいがちです。もちろん、部下からの提案のなかには稚拙なものもあるでしょう。ダメ出しをするほうがラクでしょう。でも、それではチームのなかから新しいものが何も生まれてこない。だから、弊社では課長職に部下の提案を却下する権限を与えていないのです。その代わり、課長の責任を問うこともしません。


40代で身につけるべきは、自分の考えを部下に押しつけるだけでなく、部下の意見をきちんと吸い上げて、チームとして力を発揮させることができる能力です。


若いころは優秀だった人が、40代になってから伸び悩む。そんな事例を私はたくさんみてきました。少し厳しい言葉になりますが、どんなに優秀な人でも、チームマネジメントができなくては使いものにならなくなってしまうのです。


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