遠山正道の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

遠山正道のプロフィール

遠山正道、とおやま・まさみち。日本の経営者。スープ専門店「Soup Stock Tokyo」などを展開するスマイルズ社長。東京都出身。慶應義塾大学商学部卒業後、三菱商事に入社。建設部、情報化推進室、日本ケンタッキーフライドチキン出向などを経て、38歳で三菱商事初の社内ベンチャーとして「Soup Stock Tokyo」を設立し社長に就任。その後、MBO(経営陣による自社株購入)を行った。著書に『スープで、いきます 商社マンがSoup Stock Tokyoを作る』『成功することを決めた 商社マンがスープで広げた共感ビジネス』ほか。

商売が生活者に受け入れられるかどうかは、とにかくやってみないと分かりません。それをリスクがあると表現するなら、何もできなくなってしまう。


行きたくて行くべき先がちゃんとあれば、うまくいかなくても手を変え品を変えて、前へ進んでいける。


世の中に愛され続けるお店を1つずつ丁寧に作り、長く愛されるスタンダードになりたい。


自分が「やりたいこと」を事業にすることが大切。


社内にベンチャー推進室を立ち上げました。社員にも私と同じように、「やりたいこと」にこだわってほしいと願うからです。


他人の真似ではプライドを持てませんし、自信を持って先に進めません。何か問題が起きた時には、他人に責任転嫁をしてしまいます。


個人的な必然性がなければ、苦しい時に踏ん張れません。私の場合は「サラリーマンでは終わらず、社長になってみたかった」でした。


自分のやりたいことを事業にしていくのは容易ではありません。しかし、自分の人生と仕事が重なる生き方は、本当に素晴らしい。


私は社員に対して、新規事業を立ち上げる際には、次の4つの視点を重視するように求めています。

  1. やりたいこと……ビジネスを目的とせず、自分がやりたいと思えること。
  2. 必然性……なぜそれをやりたいのか。ピンチのときに踏ん張れる「やらなければならない」理由。
  3. 意義……自分一人では事業は出来ない。仲間から共感される意義はあった方がいい。
  4. なかったという価値……モノマネでは苦しいときに責任転嫁してしまう。自分発だからプライドを持てる。

最も大切なのが、「やりたい」という強い想いです。スープストックトーキョーでも、「スープを軸に共感を広げる」というビジネスモデルをひらめき、それに自分自身がのめり込めたからこそ、走り出せました。


当社の事業はどれも大企業の新規事業案件として提案したら却下されるものばかりだと思います。それでも事業として成立したのは、「ビジネスの拡大や成長」を目的とせず、自分たちの「やりたいこと」を突き詰めれば、それに「共感」してくれる人たちが支えてくれると信じて続けてきたからです。実際、その通りになりました。


企画書を物語形式で作ったのは、やりたいことを的確に周囲に理解してもらうためでした。一般的な企画書には、市場調査の結果や事業計画などの数字が溢れています。私はそうした企画書よりも、具体的な想定顧客を主人公にした物語で事業計画を表現した方が、自分が「やりたいこと」を伝えやすく説得力が増すと考えました。


ある意味、ビジネスもアートと同じです。アートは、まずは「これを表現したい」という自分なりの想いがあって、それを世の中にぶつけます。とはいえ、独りよがりではダメです。世の中の文脈にそれを位置付け、評価されて初めて価値が生まれます。ビジネスも、まず自分の「やりたいこと」が最初にあって、それを周囲の人たちに評価されて初めてビジネスとして成立します。


スープストックはスープを売っている。しかし、スープ屋さんではない。スープは感度やコミュニケーションを共有し、共感するひとつのアイテムである。つまり私は、スープストックトーキョーのビジネスモデルを、「スープを売ること」ではなく、「スープを介して感度やコミュニケーションを共感すること」だと定義しました。


とにかくサイコロを振ってみる。サイコロにマイナスの目はないから、必ず前へ進める。


景気が悪い時ほど新しいことを始めるチャンス。不況下であれば仕入れはしやすいし、競合店が少なく、メディアの取材なども集中しやすい。


1店舗から始めるような小さな事業は景気の動向に左右されやすく、事業が立ち行かなくなって、撤退を迫られる可能性も高いと思います。しかしながら、あらゆる事業は「小さなこと」から始まっていくのも事実です。


これから社会に踏み出そうとする若い方々には、ひとつ理解しておいてほしいことがあります。それは、何事もオリジナルであればこそ人々を面白がらせることができるし、自分たちも堂々と楽しめるということです。人の意見を借りてきたり、物まねを続けたりしたら、いつまでたっても奥歯に物が挟まったような話し方しかできない大人になってしまいます。


新人をうまく育てるには、部下を信頼して判断を任せることと、上司が常に見守っていることのバランスが重要だと思います。例えば凧揚げの凧って、糸をちょんちょんと引っ張ってあげることで高く揚がっていきますよね。上司と部下もそんな関係になれば素敵だと思います。いずれにしても私は自分自身の経験からも、部下に対して「ああしろ」「こうしろ」と細かく指示してきたことはありません。


私は新人育成において、研修をそれほど重視していません。上司が新入社員に上から教えるよりも、社員が自らの力で学ぶ方が、より大きな成長につながると思うからです。


スマイルズでは現在、約200人の従業員の半数近くが新卒で入社しており、当社以外で社会人として働いた経験がない社員の割合が高まっています。中にはほかの会社をのぞいてみたいという社員もいるでしょう。こうした社員が当社を辞めることなく、ほかの会社で働くチャンスを得られるようにする。そのための仕組みとして、提携先企業と一定期間、社員を入れ替える「交換留職制度」を実施しています。


外食産業に就職を希望する人材は多かれ少なかれ、いずれ独立して自分の店を持ちたいという希望を持っています。だからこそ経営者の側も、社員を単に「サラリーマン」として雇うだけではなく、「自分もベンチャー企業を起こせるかもしれない」といった社員の思いを、組織の活力に変えていく努力が必要です。


私は設立当時からスマイルズを「株式会社Soup Stock Tokyo」にとどめようとは思っていませんでした。食べるスープの専門店という事業をひとつの核にして、そこに共感してくれる仲間や顧客の関係性ができれば、ファッションや物販、サービス業などにも事業を拡大したいと考えていました。


新人育成というのは上司と部下との関係だけに頼っていいほど単純なものではありません。特に組織が未成熟なベンチャー企業においては、意欲を持った社員が閉塞感を感じないように、様々なキャリアの道筋を示すことが重要です。


当社では「ファミリー制度」と呼ぶ人材育成の仕組みを取り入れました。1人の社員に対して、お父さん役、お母さん役、お兄さん役、お姉さん役となる社員を決めて、その社員の成長をサポートしようという活動です。当初は新卒が対象で、10人入社すれば10のファミリーを作っていました。ですが、新人ばかりが得をするのは不公平だという声が上がり、現在、ファミリー制度は全社員を対象としています。全社員が集まる会議のくじ引きによって6~7人単位のグループに分け、野球観戦や陶芸などのレクリエーション活動を通じて親睦を深める場にしています。昨年度は特に活動が活発だったグループを「最優秀ファミリー」と表彰し、箱根旅行をプレゼントしました。


当社にも社員がやらなければならない決まり事はたくさんあります。ときには上司が新人を厳しく指導する必要もあるでしょう。ただ、こうした基礎的な知識習得の先に、新人が自分で学ぶ喜びが用意されていることが理想だと思っています。


上司が新人よりも経験や知識があるのは当たり前で、研修だからといって何も上から教えるような態度をとる必要はありません。上司は新人を新たな発見へと導いて、その体験を2人で共有すればいいのではないでしょうか。


三菱商事本体に勤務した約10年間で今でも一番印象に残っている仕事は、「電子メールのある1日」という架空のストーリーを書いて社内に配ったことです。全社に電子メールシステムの導入を働きかけるのが目的でした。それが当時の社長のもとまで届き、直々に呼び出されて社長本人にご説明することになりました。こうした活動はもちろん、上司から指示されたわけではありません。パソコン通信に出会った感動を出発点に、自分で気づいて、自分で行動を起こしたものです。それを仕事と呼べるのかどうかはわかりませんが、私の自信を深める上でのプチ成功体験になったのは確かです。


自分で考えて、どんどんと行動することが大切。実際に行動に移してみると、やはりそこには責任がついて回るし、成果を上げたくなるから、やることが山積みになります。無意識に対応していることも含めて、そうやって自然と鍛えられて自分に自信もついてくる。


「どうやら儲かるらしい」と言って、自分がいいと思ってもないことをやる方が、よっぽど、いわゆるリスキーな生き方だと感じます。あえてリスクを言葉で定義すれば、私は「美意識がないこと」だと思います。


好況時は生活者のお金の使い道はあちこちに分散しますが、不況時は購買行動が慎重になって、いいものを選んで買おうという心理が高まります。ですから、生活者の目にかなう質の高い商品を厳選していけば、道は開けると信じています。


スマイルズの企業理念は、生活価値の拡充です。21世紀の生活者の日常を豊かにすることがミッション。これからは食にとどまらず、衣住の品質も見直し、「世の中の体温を少しあげる」事業を手がけてみたい。その結果、社名もスマイルズとしたように、世の中の笑顔を増やしていけたら嬉しいですね。


私は特に会社を経営する技術を持っていたわけではありません。「やりたいこと」も、「夢」というより「小さな企て」と表現した方がいいくらいささやかなものでした。その小さな企てをひとつひとつ実現していくには、周囲を巻き込む前に、まずは自分の気持ちがくじけないように自分自身を巻き込んでいかなければなりませんでした。


私たちが手掛ける事業は、決して「マス(大衆)」に幅広く訴えるビジネスではないかもしれない。しかし、消費者の中には私たちの「やりたいこと」に「共感」してくれる人たちがいて、その人たちとの間で事業が成立しています。


スープ専門店のアイデアを実現するためには、日本ケンタッキー・フライド・チキンの経営陣や三菱商事の幹部を説得しなければなりませんでした。そのためには、頭に浮かんだイメージの数々を効果的に伝える必要があります。そこで私は、企画書を物語にしました。それが、「スープのある1日」です。


あれこれと考えて悶々としていた時、女性が1人でスープをすすっている姿がふと頭に浮かびました。ひらめきとは、こういう瞬間を言うのでしょう。それから、次々とイメージが湧き上がってきました。「女性が1人で入れるお店」や「添加物に頼らない」といったアイデアです。気がつけばこれが、私自身の「やりたいこと」になっていました。


三菱商事の社員だった当時、会社の肩書で仕事をし、時には偉くなったように錯覚している自分に疑問を感じていました。そんな時、子供の頃から描き続けてきた絵の世界で自分を試してみたいと思い、仕事とは関係なくタイル画の個展を開きました。その個展は70点の作品がすべて売れるほど成功したのです。この丸裸の自分をさらけ出して勝負した経験が転機となりました。この時、私は「成功することを決めた」のです。


ビジネスの拡大を目的にしても、私たちはもう頑張れません。発想を大胆に転換する必要があります。これからの時代は、イス取りゲームに参加するのではなく、自分が提供する価値に「共感」してもらえる仲間たちが、自らイスを持参してくれるようなビジネスをする。そうしない限り、つらくなるばかりです。


20世紀は「経済の時代」でしたが、21世紀は「文化の時代」になりました。「経済価値の時代」から「生活価値の時代」へと変わったと言い換えてもいいでしょう。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ