谷原誠の名言 一覧

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谷原誠のプロフィール

谷原誠、たにはら・まこと。日本の弁護士。愛知出身。明治大学法学部卒業後、司法試験に合格。主に企業法務、事業再生、交通事故、不動産問題などを扱っている。みらい総合法律事務所共同経営者。テレビのニュース番組で解説としても活躍。主な著書に『人を動かす質問力』『思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術』『弁護士が教える気弱なあなたの交渉術』『するどい「質問力」』『同業の弁護士から「どうしてそんなに仕事ができるの」と言われる私の5つの仕事術』ほか。

人は自分の言いたいことを言い切った時、初めて相手の言い分を本当に聞ける準備が整う。


自分の言うことを相手に聞いてもらうために大切なのは、相手の言い分をよく聞くこと。


先送りした仕事は、後になるほど億劫になるものです。つまり、意思の弱い人こそ「すぐやる」ことが必要なのです。


自分の能力を客観的に見ること。自分の処理能力を把握できれば、「今始めないとマズイぞ」と、適切なタイミングで自分に指令を出せます。


思考のスピードが遅くても、気に病むことはありません。多面的に物事を考え続けていれば、よい結論にたどり着く確率も高まっていくはずです。


よい結論にたどり着くための基本は、なるべく多くの時間を使い、思考の幅を広げて考えてみることです。途中で考えるのを諦めてしまえば、それらに到達できないのは当然のことです。


着目すべきなのは、他業界での成功事例です。たとえばコンビニ、ホテル、企業でいえばアマゾンなど。成功している彼らには、何らかの成功の要因があるはずです。それを考えて、自分の業界に取り込めないかどうかを探ってみることです。


交渉に臨むすべての人に共通して言えることが、大きく分けて2つあります。

  1. 自分がいま交渉の場にいるのは「問題を解決する」という目的があってのことで、それを忘れないこと。
    交渉の途中でどんなことを言われようと、自分がどんな気持ちになろうと、最優先すべきは問題の解決です。それ以外のことにとらわれてはいけません。
  2. 人間関係と問題を分離すること。
    交渉によって相手と気まずくなったら嫌だなと思うかもしませんが、それと問題を解決することは別です。感情に流されると、まとまる話もまとまりません。

以上、2つを守るだけでも、交渉はこれまでとかなり違った展開を見せるはずです。


ところで、これを読んでいるあなたは、「質問の効用」をどんなときに実感しますか?
……いま私の質問を読んで、あなたはとっさに質問の答えを考えてしまったと思います。よほどひねくれた人でない限り、それが自然な反応です。じつは、これこそが質問の機能なのです。質問することは相手の思考を支配することです。


私もかつてはマイナス思考でしたが、司法試験の勉強中に「絶対に受かる。そのためにはどうすればいいか」とHOWの質問を習慣づけてきたことがきっかけで、プラス思考に切り替わりました。自分に対する適切な質問は人生を変える力もあるのです。


仕事が上手くいかないと「なぜ駄目なんだろう?」と自問する人は多いと思うのですが、WHYを問うと「あのとき努力しなかったから」「上司との相性が悪いから」といった不毛な思考に陥りがちです。そういう場合は、「どうやったら仕事が上手くいくか」とHOWの質問をするのが有効です。「これから何をしたらいいか」と、思考が前向きな方向に自然と向かっていきます。


質問による思考のコントロールは自分に対しても有効です。自分に適切な質問をすることで、自分の思考の方向を変えることもできます。


説得の場面で有能な営業マンがよくやっていることですが、自分の希望が受け入れられるという前提で質問するという方法があります。「うかがってもよろしいでしょうか?」ではなく、「いますぐうかがえるのですが、明日改めてうかがうのとどちらがよろしいですか?」と聞くと、相手は無意識のうちに「今日か明日か」と考えはじめ、「訪問を断る」という選択肢が浮かばなくなってしまいます。


質問をする際にはマナーを逸脱しないことに注意が必要です。質問したら相手の答えをちゃんと待ち、答えに対してコメントを返してから次の質問に移る、という「質問→回答→コメント→質問」のサイクルを守ること。そうしないと、相手は責められているなどと感じて、口をつぐんでしまう可能性があります。


私たち弁護士にとって、依頼人とのやり取りや法廷の尋問で質問することが欠かせません。いわば弁護士は質問のプロです。それはたくさんの質問をしているだけではなく、目的を明確にしたうえで訓練をしているからです。たとえば法廷での尋問には、「依頼人にとって有利な情報を引き出す」という明確な目的があります。この目的を意識して実践を繰り返すから質問力が磨かれるのです。ですから、質問力を高めるためにまずやるべきなのは、自分にとっての質問の目的をはっきりさせることです。


質問の際に「どういう目的で尋ねるのか」を意識している人は少数派です。質問力を身につけたいなら、目的が曖昧なまま質問することは非常に損なことです。


最近増えているのが「ちょっとしたことで傷つきやすい人」。部下がこのタイプだと、おちおち叱ることもできず、なかなかやっかいです。傷つきやすいのは、自信がなくて自己評価が低いためです。そこにさらに自己評価を落とすような言葉をぶつけてしまうと、深刻なダメージになり、こちらのいいたいことなど伝わらなくなってしまうのです。こういう人への対処法は、「評価」ととられないような言葉を使わないことです。「これからどうすればいいと思う?」といったフレーズで、自分で問題に気づかせるように促すのが効果的です。


「のらりくらりと話をそらす人」。このタイプへの対処法はシンプルです。話をそらすポイントが相手の弱点なのですから、こちらはそこに集中すればいい。


私の経験から思うに、強引に主張してくるタイプの人は、ひとつの物事に対して使えるエネルギー量が決まっています。ですから、話す機会を何回かに分けることで、こちらが耐えられる範囲でエネルギーを消費させることができるのです。


ビジネスの場で出会うやっかいな人の典型として「話が長い人」がいます。たとえば早く商談を進めたいとき、取引先の担当者がこのタイプだと苦労することでしょう。対処法としては、基本的には「長い話でも聞いてあげられる自分になる」ことを目指すのがいいと思います。


強引に主張してくるタイプには、相手がエネルギーを使い果たすのを待つのが有効です。待つ方法については、残念ながらじっと亀のように耐えるしかないでしょう。テレビゲームでいえば、ずっと「防御」のコマンドを選択してチャンスを狙って耐えるイメージです。しつこく要求を突きつけられると、つい譲歩をしたくなってしまうかもしれませんが、それでは相手の思うつぼ。このタイプに譲歩してしまうとさらに押し込まれて、もっと辛くなるだけです。とくに会話に苦手意識のある人は、へ夕にしゃべればつけこまれる可能性がありますから、無理に会話を膨らませる必要はありません。言葉少なに「応じられない」ということだけを伝え、相手のガス欠を待つことです。


ビジネスには交渉が伴うものですが、そこでは「強引に主張してくる人」が非常にやっかいな相手になるでしょう。このタイプは、自分に都合のいい同意を得るために話を組み立ててきます。要するに、自分のいうことを聞かせたい、自分の世界だけで生きていて、相手のことを思いやろうとしない。だから交渉でも強引で押しが強いわけです。とはいえ、このタイプにも弱点はあります。それは、交渉にエネルギーを集中するために、そのぶんエネルギーの消費が早いということ。それを頭に入れておけば、エネルギーを使い果たすのを待つことでラクに話を進めることができます。


弁護士の仕事でも、依頼者がダラダラと長話をすることはあります。たしかにムダな部分も多いのですが、じつはこの長話のなかに、訴訟で勝つ決め手になるような有益な情報が散らばっていることも多いのです。おそらく、こうしたことは商談の場合でもあるのではないでしょうか。一見ムダな話のなかに相手の本当のニーズが隠れている。いってみれば、長話のなかには「宝」が埋まっているのです。これを遮ってしまうのはもったいない話です。


「仕事を先延ばしにする人」は3日前、1週間前、ひと月前にできていたはずの仕事に追われ、仕事ぶりにも余裕がなくなります。対して、「すぐやる」人は、仕事が終わった時点で次のプラン、つまり未来に視点を向けることができます。結果、仕事の内容も生産的なものになるのです。


お断わりやお詫びなど、言いづらい内容のメールを書かなくてはならないときは、億劫になって先送りしがちです。この場合は「下書き」を活用するのがお勧めです。下書きなら比較的気楽な気持ちで、すぐ取りかかれるでしょう。簡単に返信文を書いておき、少し時間をおいて内容を確認し、適宜調整して送信すればOKです。このようにタスクを細分化すれば、心理的ハードルを上手に下げられます。


すぐ返せないメールとは、いわゆる「重い仕事」です。調べ物や考えごとが必要な内容であることが多いでしょう。それを前にしたときに「大変だから、あとに回そう」と漠然と考えるのが間違いのもと。「あと」をいつにするか、その場で決めることが不可欠です。調べ物にかける時間、返信を書く時間をスケジュールに組み込んでおけば、確実に処理できます。


受信したメールは、できるかぎりその場で返します。メールを溜め込む人は、「読む・考える」のあと、いったん停止して他の仕事をしているのではないでしょうか。すると思考が途切れてしまうので、再び取り掛かる際に「読む・考える」を最初から繰り返すことになります。この二度手間が、時間のロスを生むのです。


私が交渉において最も重視しているのは、「勝ち負けにこだわらない」という考え方です。交渉というと勝ち負けを意識しがちですが、そうすると目が曇って大切なことを見逃します。たとえば、弁護士の仕事は依頼者の問題を解決することです。問題が依頼者に最も有利な状態で解決すれば、裁判に勝とうが負けようが関係ありません。これは一般の交渉事にしても同じで、商談なりなんなり自分に有利に解決するためのひとつの方法として交渉があるわけで、交渉自体の勝ち負けには、さほど意味がないんです。


強気というのは一見、交渉事に有利に思えますが、かつての私のように強く押しすぎて相手を不機嫌にさせて交渉決裂、なんてことにもなりかねません。


いつも交渉に勝てないと悩んでいる人の多くは、自分の気弱な性格に問題があると考え、そんな自分を変えたいと思うのでしょう。けれど、私が声を大にして言いたいのは「自分を変える必要はない」ということです。ずっと強気な自分を演じ続けられるのならそれはそれでいいでしょう。しかし、多くの場合、本来の自分と演技している自分が矛盾しているとストレスが溜まります。ですから、心の健康のためにも性格は変えない方がいいと思います。また変える必要もありません。


司法試験に合格したころには、もう誰にどんなことを言われても勝てるような気がしていました。ところが、いざ交渉の場に臨むと、話が全然まとまらない。相手をやっつけることはできるのですが、強気で押せば押すほど結果は悪い方向へ進んでしまうのです。いま思えば、議論のテクニックばかりに走って人間の本質を見失っていたといえます。人間は感情の生き物なので、相手の感情に配慮し、コントロールすることが交渉事をまとめるカギになります。


強気な人は交渉でどうしても勝ち負けにこだわり、最終的に損をしていることが少なくありません。その点、気弱な人はいい。勝ち負けにこだわらないから変なプライドもなく、相手に譲歩すべきときはすんなり譲歩できます。また、気弱な人は周囲の状況に敏感なので、実はその場に適した対応ができます。交渉において「気弱な性格は武器になる」と私がいうのは、こうした理由からです。


異業種の成功事例を応用したいい例はフォード社です。昔、自動車業界では、静止した状態で置かれた自動車の周りを作業員が取り囲み、組み立てる方法が一般的でした。あるとき、創業者のヘンリー・フォードが食肉工場を見学に訪れた際、食肉がベルトコンベアで室内を移動しているのを目撃したのです。自動車を大量生産できる仕組みをずっと考えていた彼は、そこでひらめいたといいます。食肉工場の肉のように、車ごとベルトコンベアに載せて工場内を移動させればいいのではないかと。ライン生産を導入した結果、作業員はライン上を次々と運ばれてくる自動車の一部分を組み立てればいいということになり、作業効率が飛躍的にアップしました。大量生産が実現したというわけです。


やっかいな問題が目の前にあるとき、解決までのプロセスをいくつかにわけて、いまやるべきことを特定します。まずはそれを片づけて、残りは別の機会にやればいい。そうすれば、いまの段階で心を煩わせるものは消えるでしょう。


悩んでいることのプラス面とマイナス面を書き出すことをお勧めします。雑念とは、忘れたくないために頭の中にくすぶっているもののことですから、もしそれがあるなら、紙に書き出して忘れてしまいましょう。そうすれば、脳みそを煩わせる必要もありません。


どうしても悩みに気をとられ、目の前の仕事に集中できないのなら、いったん悩みに真正面から向き合うのもひとつの方法です。そこで一応の結論を出して、仕事に戻ってくればいいでしょう。


私はあまり雑念を抱かないほうです。なぜなら、やるべきことを片っ端から片づけていくので、「あれをやらなきゃ」と考える必要がないからです。


気づきが記憶に残るのも、普段から必死に考えるのも、裁判に絶対に負けたくないという強い気持ちがあるからです。そうでなければ悔しさも感じませんし、どすれば勝てるかを必死に考えることもないでしょう。仕事にれだけ真剣に向き合っているか。考えるという行為の源はそこにあるように思います。


短絡的に考えることは、法廷では失敗や敗訴につながります。失敗を繰り返さないためにはどうすればいいかを日々考えることが、多面的に物事を見る訓練になっていたと言えます。


これは新人の頃に多かったのですが、依頼者の話だけで物事を判断して裁判を闘おうとすると、相手側から思いもよらない主張が出てくることがありました。そうすると、自分が窮地に立たされるわけです。


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