藤森義明の名言 一覧

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藤森義明のプロフィール

藤森義明、ふじもり・よしあき。日本の経営者。日本GE(ゼネラル・エレクトリック)社長・会長、住生活グループ(LIXIL)社長。東京出身。東京大学工学部石油工学科卒業後、日商岩井(のちの双日)に入社。米国カーネギーメロン大学でMBAを取得。GEに移り、ゼネラル・エレクトリック・カンパニーカンパニー・オフィサー、GEメディカル・システムズ・アジアプレジデント兼CEO、ゼネラル・エレクトリック・カンパニーシニア・バイス・プレジデント、GEプラスチックスプレジデント兼CEO、GEアジアパシフィックプレジデント兼CEO、日本ゼネラル・エレクトリック株式会社取締役会長などを務めたのち、住生活グループに移り社長兼CEOに就任した。

コンフォタブル(快適)な状態になったら辞める。それがプロ経営者というもの。私はプロとしての信念とプライドで決めた。
【覚え書き:リクシル社長兼CEOから退いたときの発言】


会社を変えていくためには、まず自分が変わらなくてはいけない。


人間は無限の可能性と潜在力を持っています。それを引き出すために必要なのはチャンスを与えることです。


あらゆる人は必ず尖った部分を持っている。


リーダーの育成はリーダーが担うべき重要な役割の一つ。


リーダーの条件とは、変革を促すこと。


GEでは常に勝つことが求められる。5戦して5勝がマスト。4勝1敗では椅子がなくなる。


競争と敗北を味わえば、努力の必要性を認識する。


自分を大きくしてくれたのも競争であり、敗北の経験であり、そこから勝ち抜くための努力だった。


世界と戦う力は先天性の能力ではない。それらはあくまで、競争という環境によって培われるもの。


現状と向き合い、その時点でベストな判断を下すのが経営者だ。そのことに躊躇があってはならないと思う。


軸になる戦略を考え抜いていれば、日常の判断もスピーディに下すことができる。


私は、リーダーがするべき3大柱は、「ビジョン」「コミットメント」「実行」だと考えています。まずは会社がどの方向に向かっていくのかを社員に語り、理解はもちろん、共感してもらう。そこまでいって初めて、社員の心に「自分の力を最大限に発揮して、目標を達成しよう」というコミットメントが芽生えます。そして、実際に実行してもらう。ここまで持っていくのがリーダーの役目だと思っています。


10の実力を持っていたとしたら、20の目標を設定し、少しでも向上することが大切です。自分の中に限界をつくらず、常に上を目指さないといけません。これでいいと思った瞬間に、そこで成長は止まります。


成長したいなら、常に自分にストレッチを課すことです。ストレッチとは、現状の自分よりも高いものを求めて、実力よりもはるかに高い目標を掲げることです。たとえば、いまの実力で達成できる目標が10だとしたら、20の目標を設定するのです。


トップに就任して最初に社員の前で話したのは、社員一人一人がリーダーシップを持つことの大切さでした。変革を起こすためには、個人個人が改革に対して意欲的になる必要があります。そのためには、すべての社員がリーダーシップを持つことが不可欠だ、と。


ジャック・ウェルチは自分でつくった「GEバリュー(ゼネラル・エレクトリック社で働く人々が共有すべき価値観について明文化したもの)」を3~4年かけて浸透させたのですが、社員に直接語ることに時間をたっぷり割いていました。管理職から一般社員まであらゆる社員をつかまえては、GEバリューについて同じことを毎日何回も話していました。それを3~4年間繰り返したのです。


「自分を追い抜くような人材を育てることが、自分の一番の生きがいなんだ」。こういう考えを持つと、自分よりも実力のある部下を集めることが怖くなくなります。


謙虚であることはリーダーの大切な条件です。


部下が自分で限界をつくっているときは、どんな目標を立ててきても、絶対に承諾しません。上司としてもっと高いレベルに引き上げていきます。


部下は常に上司を見ている存在であることを忘れてはいけません。


ビジョンに合った新しいチームをつくるときに重要なのは、部下であってもリーダーの自分を追い越していけるほどの力を持ったメンバーを、どれだけ集められるかです。いいチームを持てば必ず成功します。自分の言うことを聞く人間ばかり集めても駄目です。


視線を高いところに置くと、自分よりも3倍も4倍もすごい人たちがいます。とくに20代、30代ではそうしたすごい人たちと自分を競争させながら、緊張感を持ち続けることが大切です。


いまのままでなんとか上手くいっているからと、新しいチームづくりを躊躇したときから後退が始まります。


緊張感に耐えられる人間がプロになれます。ビジネスにおいて、仕事上で一瞬も息を抜けない日々を耐え抜ける連中がトップ20%入って、上にあがっていくんです。


私ができないと思ったら、部下は絶対に目標達成などできません。自分が信じていないものを部下に納得させることはできないからです。そのまた部下も目標達成ができなくなり、組織はどんどん弱体化していきます。


視線を高く合わせて、「ハンブル&ハングリー(謙虚&貪欲)」に学び、刺激を受け続ける。これこそが人が成長を続けていくための基本です。


自分の何倍もすごい力を持ったロールモデル(お手本)から、謙虚に、そして貪欲に学んできました。ハウツー本を読むよりはるかに得るものがありました。


世の中には自分たちよりはるかに優れた取り組みをしている企業や組織が数多くあります。ならば、外に出て多くの人に会い、話を聞き、情報をインプットする。そこからアイデアがふと生まれるのです。


新しい部門に移ったら、まずビジネスの内容を短時間に徹底して学びます。マーケットを知り、顧客を知り、自分たちの強さを知る。その際大切なのは、顧客に直接会いに行き、謙虚に声を聞いてフィードバックをもらうことです。従業員からも謙虚に話を聞くのです。


「できない」と思っている部下に、頭ごなしに絶対できるはずだと押し付けても難しいです。とことん議論をします。なぜ、できないと思うのか。理由の半分以上は本人が考えている限界にすぎません。議論をしているうちに、相手もだんだんできるような気持ちに変わっていきます。


私はどんなに困難な目標でも、絶対できると自分で思えるまでは、部下には話しません。こうやればできるはずだというプランを持って初めて、部下と議論します。


困難な目標を達成するには、当然既存のやり方ではなく、想定しなかった方法を考えなくてはなりません。これまでは結びつかなかったもの同士をリンクさせ、こんなやり方をしてみようと新しいシナリオを生み出す。そのアイデアは社内に閉じこもっているだけでは絶対に出てきません。


優秀な選手であればあるほど、試合のないところで自分を高めようと練習しています。大リーガーのイチローが理想とするフォームを求めて、毎日、素振りをするのと同じです。試合が3時間としたら、残り21時間に何をするかで決まります。


重要なのは、目の前の仕事をするだけではなく、仕事とは直接関係のないところで、あるいは仕事をしている間に何を知り、どれだけ情報を探していくかです。そこに大きな差が生まれます。


高い目標を示した瞬間、中にはできませんと諦めてしまう部下がいます。一見、不可能に見える目標ですから、本当にできるかどうかわかりません。でも、やってみようとチャレンジする集団にしたい。だから、「できない」と瞬間的に言う部下には、「やってみないで、なんでできないってわかるんだ」と怒鳴ることもあります。


GEが世界で最も尊敬される企業であり続けるのは、常に変革を求める会社だからです。それを支える強いリーダーたちを育て上げる仕組みがつくられ、その仕組みも時代とともに変化させていく。そこに、GEという会社の強さの秘密があるのです。


GEでは、ほぼ3年ごとにより大きな仕事が与えられました。3年間で成果を出すのに必要なのは、ビジョン、チーム、エクセキューション(実行)の三本柱です。


ストレッチ・ゴール(GEの目標設定方法。現状では達成不可能な水準にあえて目標を置くこと)の特徴は、達成できなくても降格や減給など、ペナルティはないと保証されていることです。だから、不可能な目標に挑戦するのです。ストレッチとは、自分の、チームの可能性や潜在力を最大限に発揮するツールなのです。


GEでの評価軸は2つあって、ひとつは「GEバリュー」と呼ばれるDNA的な価値観を強く持っているかどうかです。コミットメントした目標を諦めずに達成する、常に革新を起こす、人から学ぶ、オープンな組織を目指す……といったGEバリューに関する項目について、上司、同僚、部下から360度評価を受けます。そしてもうひとつが、パフォーマンスです。ゴールをどのくらい達成できたかです。


日本で医療部門の仕事をしたのはわずか1年半なのに、医療のトップから電話があって、お前にリアルジョブをやると。5つある事業部のひとつ、核医学ビジネスをいきなり任されたんです。数人の部下しかいなかった私が、一気に何千人もマネージすることになりました。GEはこうやって人を育てるのかと、感激しました。
【覚書き|入社4年目、GEメディカルシステムズの事業本部長に抜擢された当時を振り返っての発言】


GEに移る前、天然ガスを輸入するプロジェクトで欧米系石油メジャーの一流ビジネスマン相手に交渉を担当させてもらった日商岩井に感謝しています。国際的な舞台で数場を踏んでいたから、ウェルチなんて大したことがないだろうなんて思ったわけです。
【覚書き|GE入社半年後、ジャック・ウェルチに対し大胆なプレゼンを行ったことについて語った言葉。このプレゼンをきっかけに藤森氏は米国本社に呼ばれることとなった】


GEではどこの国のどんな人間であろうと、すごい能力を持った人たちから刺激を得て、自分にストレッチをかけ、限界を突破していくことが求められます。私が以前、主要事業のひとつだったGEプラスチックで初の日本人CEOとなったときも、社員たちにとって、私は自分たちの事業を勝たせることのできるすごい人材であり続けることが求められました。


GEは世界各地で事業を展開するとき、中東人だろうと、中国人だろうと、ロシア人だろうと、GEバリュー(GEの価値観や行動基準をまとめたもの)を共有し、実践できる人材であれば、地域におけるリーダーとして採用し、能力を信じて権限を与えます。


GEでは、自分の可能性を引き出したいという気持ちがなくなった瞬間、後ろからヒュッと追い越されていく、ある種の競争原理が働いていることがあります。だから、誰も気を緩めない集団が出来上がっています。緩んだら会社を去るしかありません。


私が部下に高い目標を与えるときも、世の中にはこんなすごい人もいるんだぞと具体例を示しながら、自分の限界を引き上げさせていきます。


本人が視線をどこに合わせるかが重要です。視線が横向きや下向きになったりすると、自分はそこそこ競争で勝っているとか、この連中よりは上だとか、自己満足が始まります。あるいは、これ以上はもう上には行けないと、諦め感が生まれたりします。緊張感が続かなくなり、その時点で成長は止まります。


部下に対していつもきつく言っているのは、「自分で限界をつくるな」ということです。GEにはストレッチゴールという目標設定の仕方があります。達成の仕方がいまはわからない不可能な水準にあえて目標を置く。この目標を部下が一人で立てるとどうなるか。自分ではストレッチしたつもりでも、頭の中で無意識のうちに限界をつくり、その範囲内で考えてしまうことが多いのです。それでは可能性は引き出せません。


なぜ、ウェルチは自分の業績を否定するような人物をみすみす後継者に据えたのかといえば、それは「常に変革を起こすこと」がGEの伝統であると同時に、ジャック・ウェルチの信念の核心だったからです。私はここにGEという企業の奥の深さを見る。


ウェルチの信念の伝え方は中途半端なものではありませんでした。私はウェルチと1週間ほど一緒に旅したことがありますが、彼は本当に朝から晩まで自分の信念を語り続けるのです。旅の終わり頃には、彼の言葉を完璧に反復できるまでウェルチ・イズムを刷り込まれてしまい、ウェルチの言葉なのか自分の言葉なのか区別がつかなくなってしまう始末でした。ウェルチはそこまで徹底して自分のイズムを浸透させたうえで、自分がやってきたことをすべてひっくり返すような人物を後継者に選んでいるから、面白い。


私が見ていてつくづく大変だと思ったのは、GEの幹部候補たちは単に結果を出すだけではなく、同時に優れたリーダーシップを発揮することも要求されていたことです。いくらいい数字を出しても、部下がついてこない人物はCEO候補から外されてしまう。まして、自分がCEOになるために部下を踏み台にしているような人物は、その事実が露呈した瞬間にレースから排除されてしまうのです。


LIXILではすでに、未来のCEO選びの前哨戦として後継者候補約60人を社内からピックアップして、エグゼクティブ・トレーニングを施しています。これは、「リーダーシップとは何か」についての気づきを起こさせるトレーニングであり、今後は、トレーニングを受けた社員の成長ぶりをウォッチしていくことになる。


連結売上高3兆円の大目標を達成するためにまさに大きな変革が必要なわけですが、私はそれを「統合の基盤づくり」「成長の基盤づくり」「真のグローバル・カンパニー化」という3つのステップによって達成しようと考えています。


私の最終的なミッションは、LIXILを海外市場で1兆円稼ぐ本物のグローバル・カンパニーに育てあげたうえで、そのグローバル・カンパニーの舵取りができる人材にバトンタッチすることです。


グローバル化を進めていくには、文化の改革も必要です。多様性の尊重、機会均等、実力主義をキーワードとする文化を醸成し、世界中にいる8万人の社員が共通の価値観の下で行動できるようにするために、「LIXILバリュー」をつくりました。


リクシル・グループは国内の住宅設備関連メーカー5社が統合してできた会社ですが、3年前に大きな変革を起こしました。私が考えたのは、まず5社の壁をぶち壊して体力をつけること、それから海外に買収を仕掛けていくことです。


変革とは、組織や社会を現状よりも高いところに持っていくことです。そのためにリーダーは、自分たちはどこに向かっていくのかというビジョンを示し、組織のメンバーとコミュニケートして共感を生み出し、コミットメントを得て、全体を高いところへ持っていく。これが変革のプロセスであり、リーダーには、そうしたプロセスを作り出し、その中で人を育てていくことが求められる。


日本企業には本当の意味での競争がない。社員同士の勝負の基準が曖昧で、結局「仲が良い」「出身が同じ」など訳の分からない基準で人が評価される。これでは世界に通用しない。


当社のような製造業では、トップが現場を見に行くことで従業員の士気が高まるという効果がある。


社風や文化を変えるには長い時間が必要だ。社長の職は激務であり、本来なら外の時間、内の時間をこなすだけで精一杯かもしれない。しかし私は、次世代や次々世代のために、この会社の文化を変えていかなくてはならない。だから持ち時間の三分の一を社風を変えるためのコミュニケーションに充てるのは、当然のことなのだ。


一般の社員と触れ合い、会社の戦略や私自身の考え、もっと言うと私の人間性を知ってもらうための時間。実はこれこそが一番大事な部分と言っていい。というのは、いくら立派な戦略を立てたところで、実践する社員が自発的に動かなければ組織は変わらない。みんなが納得し、共感したうえで大きな目標に向けて突き進む。そのために必要なのが、時には膝を突き合わすような濃密な職場のコミュニケーションだ。


即断即決を実現するには、日ごろの周到な準備が必要だ。私はふだん、案件の処理に迷うことはほとんどない。それは常に自社の戦略を思い描き、その枠組みの中で何をどう判断すればいいかを考え抜いているからだ。その場で即興的に決めるのではなく、あらかじめ思考訓練を行っているのである。


外部環境は刻々と変わる。決断しないまま状況が変化すると、変化した状況に合わせて、また検討しなおすことになる。そこでもし「とりあえず様子を見よう」と先送りすれば、永遠に様子見をしたまま何もしないことになりかねない。


経営者としての私は「即断即決」を旨としている。M&Aのような重大案件の場合、実現までには相応の時間がかかる。しかし基本的な方針を固めたら、決断は速い。


今後、我々は一国単位ではなく「世界」という大きな経済共同体の中で戦っていかなければいけない。それには世界における拠点やブランド力が不可欠。したがって外国企業の買収とは、次世代や次々世代が活躍するために打っておかねばならない、大事な布石ということができるのだ。


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