細谷功の名言 一覧

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細谷功のプロフィール

細谷功、ほそや・いさお。日本のコンサルタント。神奈川県出身。東京大学工学部卒業後、東芝を経て、アーンスト&ヤング・コンサルティングに入社。製造業を中心に、製品開発、マーケティング、営業、生産等の領域の戦略策定、業務改革プランの策定・実行・定着化、プロジェクト管理、ERP等のシステム導入などを行っている。主な著書に『地頭力を鍛える』『いま、すぐはじめる地頭力』『「WHY型思考」が仕事を変える』『象の鼻としっぽ』など。

自覚がなければ、成長はありません。


いままでまったく存在しなかった独創的なアイデアをゼロから生み出すのは非常に困難です。多くの革新的と言われる商品やアイデアも、他からヒントを得て生み出されたものが大半です。


一見関係がないように見えるものでも、「要するになんなの?」と単純化して考えることで、意外な共通点が見えてくるものです。


見えないものに意識を向けることこそが、考えるということです。目に見えたことや耳で聞いたことなど、五感で感じることだけで判断しているうちは、本当の意味で考えているとはいえません。


いつもの口癖をやめるということは、思考にも影響を与えます。「情報がない」「お金がない」という言い訳ができなくなれば、いまあるものに目を向けざるを得なくなります。すると自然に、「いまある情報でわかることは」「いまある予算でできることは」という思考へと変化していきます。


思考回転型の人は、「いまあるものでどうにかできないか」と考えます。どんな状況下でも、常に「いま自分ができることは何か」と自分に矛先を向けて考えるのです。それが「考え始める」という高い敷居を飛び越えるきっかけとなり、どんどん思考を回転させていくことができるわけです。


思考停止型人間の口癖を見てみると、他人や環境のせいにする他責の言葉が並んでいます。たとえば「情報がないのでわかりません」というのは、「情報が不足している」という状況のせいにして言い訳をしているにすぎません。他責の言葉を言った時点で、「私はもうこれ以上考えません」という思考停止宣言をしたようなものです。


仕事で成果を出せる人とそうでない人の違いは、頭の良さというよりも、じつは「考えているか、いないか」という点にあります。もっと厳密にいえば、「考える」という行為の前には「考え始める」という高いハードルがあり、多くの人はそれができず、思考停止状態に陥ってしまっているのです。


いったん呑み込んだあとに「なぜ?」と考えてみることも大切です。たとえば、仕事をしていると「あの人の言うことはコロコロ変わるんだから」と思わず言いたくなる場面があるでしょう。そんなとき、グッとその言葉を呑み込み「なぜ?」と自分に問いかけてみてください。目の前にある「発言がコロコロ変わる」という事実だけで判断するのではなく、その向こう側に隠された真因を読み取ろうとするのです。すると、「上司の方針が急に変わったのかもしれない」「顧客から何か言われたのかも」など、様々な可能性が思いつくはずです。つまり「なぜ?」と問いかけることで、それまでとは別の世界が見えてくるのです。


調べた数字やデータをそのまま報告する人も少なからずいますが、こういう人も思考が停止していると言わざるを得ません。今後は、「数字上ではこのような結果になりましたが、私はこう思います」というようにしましょう。そもそも、上司が本当に知りたいのは数字やデータそのものではなく、そこから何か読み取れるかということです。「私はこう思います」と自分なりの考察を付け加える癖をつければ、思考が働くようになるだけでなく、上司からの評価も高まります。


思考の後戻りや無駄を減らすには、「結論から考える」「全体から考える」「単純に考える」の3つを習得するのが一番でしょう。これができるようになると、仕事の生産性は圧倒的に上がります。


私はひとつひとつの意思決定のスピードは、普通の人よりむしろ遅いかもしれません。そのぶん、思考の後戻りをしないことと、思考の無駄を省くことはかなり強く意識しています。そのおかげで、仕事の生産性自体は高いのではないでしょうか。


全体から考えるというのは、自分の思い込みを極力排除し、課題を俯瞰して客観的に把握することでもあります。これができると、コミュニケーションの誤解や食い違いが激減し、仕事の効率も格段に上がります。


自分本位の思い込みを排除するための特効薬はないと思います。まず、人間というのはいかに自分勝手に思考するものか、ということをよく認識すること。そのうえで、自分を客観視することを愚直に続けるしかありません。


目的が「状態」ではなく、「行為」になっているときは、本来の目的・目標でないことが多いので、「それって本当に最終目的地か?」と自問するようにしています。


どんな仕事をするときでも、「この仕事の目的=ゴールは何だ?」「それって、本当に目的か?」と繰り返し自問するようにしています。たとえば会議のときでも、なんとなく始めないで、まず「今日の会議の目的は何か」と考える。それで、「今日は○○のレビューをすることだ」と思ったら、すかさず「それって本当に目的か?」と自問します。すると、「○○のレビューをする行為自体がゴールではない。メンバー全員の意思統一が図れた状態にすることこそが、今日の目標着地点だ」といったことに気づくのです。


単純に考えるというのは、ものごとをできる限りシンプルに捉えることで意思統一をしやすくし、仕事の効率を上げることです。せっかく仮説を立てても、それが複雑でわかりにくいものだと、効率は上がりません。とくにチームでやる仕事の場合はそれが顕著です。会議でも、議題が複雑でわかりにくいと、なかなか結論に達しませんよね。


何らかの報告書を作成する仕事を頼まれたとき、「結論から考える」ことができない人は、とりあえず参考になりそうなデータを片っ端から集めようとします。しかし、こうやって無目的にデータを集めていくと、最終報告には何の役に立たないデータをたくさん集めてしまう可能性が高い。


目標は最初に全体を見通して、最終的にはこうしたいという長期目標を決定し、次にそれに沿って短期目標を決める。短期目標は最初から完璧に詰めてしまう必要はありません。空欄があってもとりあえず手を付け、できるところから潰していくという発想でよいのです。


判断材料がそろわないから揃うまで結論は出せないと考えていると、いつまでたっても結論は出ません。10の情報で答えが出せない人は、100の情報があっても答えが出せないでしょう。なぜなら情報が増えれば、判断を迷わせるネガティブな情報も増えるからです。


完ぺきを求めるのは悪いことではありませんが、必要以上の作業は貴重な時間の無駄遣いといえるでしょう。


顧客など相手のある仕事の場合は、目標設定を行う際に、相手の期待値を確認しておく必要があります。100点を目指すのはいいとして、自分が100点と思っているレベルが、相手にとって20点であったり、300点であったりするのは珍しいことではありません。方向性のベクトルが間違ってしまっているケースも少なくないでしょう。


上司と部下の間で、お互いの期待値と方向性を確認するという習慣を持つようにすれば、日常的な仕事の無駄も切り捨てることができるでしょう。


会議を活性化させるには、何をおいてもまず目的を明確にすることです。それに尽きるといっても過言ではないでしょう。ところがほとんどの会議では、その当たり前のことが実践されていません。


実測値などの根拠に基づいて結論を出すべき場合は、いったん仮の数値を使って推定値を概算し、あとから正しい数値に入れ替えて検証するという方法もおすすめです。拙速を恐れずに、とりあえず結論を出す。あとは検証を行って結論の精度を揚げる。それを実践すれば、結論への道のりは飛躍的に短縮されます。


睡眠時間が足りないのは、眠る時間を決めていないためについ夜更かしをするせいとも考えられます。睡眠時間を○時間確保すると決めてしまえば、そこからの逆算で床に就く時間も決まるので、スケジュールが押せ押せになることはないはずです。


会議を行う際には、WHY=なぜ(目的・目標)、WHAT=何を(協議事項)、HOW=どうやって(実施形式、参加者、場所など)の順に決定していくものですが、実際にはHOWしか決まっていない会議も多いのです。


完ぺきを求めるあまり作業時間がどんどんふくらんでいき、気が付いたらいつも締め切り直前という人もいるでしょう。このような人には、適切な時期が来るまで手を付けないことをお勧めします。時間に余裕があるとその仕事にかかりっきりになってしまい、他の仕事が回らなくなるからです。


ダメな会議でよくあるのは、「○○の報告」などの議題に代表されるように、そこで最終的に何がしたいのかという目的が共有されていないパターンです。合意をとりたいのか、単に状況を共有したいのかが明確になっていない。これでは時間ばかりが取られ、結局は何も決まらなかったということになりかねません。


会議がむやみに長引くのを防ぐには、開始時に終了時間を決めておき、それまでにざっくりとしたものでもいいので一度、結論を出してしまうことです。完ぺきな結論が出るまでは終えたくない気持ちはわかりますが、2時間の会議を3時間に延ばそうとしたところで85点が87点になる程度のことです。


アイデア出しのように全員が発言することが大事な会議もあれば、本当は落としどころが決まっていて、キーパーソンを説得して合意してもらうことが目的の会議もあります。あるいは、結論の方向性が明確で、それに向かって一気に収斂させて結論を出したいのか、ブレーンストーミングのように、そもそも脱線するのが前提で発散したまま終えてもいい会議なのか、明確にすることで出席者にベクトルは揃います。


会議では開始時に目的を明言してそれを全員で共有することを必ず行います。また、開始後は5分おきに目的に立ち返ります。


仕事の途中でも、目標に対する顧客などの相手の期待値と方向性を確認しながら、必要に応じて微調整を行っていくのが、失敗を回避するコツです。いったん未完成の状態で相手に見せ、反応を確かめてから最後の詰めを行えばよいのです。


目標の立て方は本の目次づくりに似ているかもしれません。長期的な目標が目次の大見出しにあたり、それを補うための短期目標が小見出しに相当するといえばよいでしょう。大切なのは「全体から」「結論から」決めていくことです。


同業者の手法や海外の最新知識をそのまま「パクる」やり方は、もはや通用しません。まったく別の業種や領域からも、アイデアを見出さねばならない。そのためには、一見違う分野のもの同士を類推し、共通点を探し出す必要が出てきます。それが「アナロジー思考」です。これができれば、新聞に載っている他業種の情報、他分野のヒット商品、あるいは、パーティでたまたま隣になった他業種の人との会話など、日常のあらゆるものからヒントが得られます。


従来の成功モデルが通用しなくなったことにより、新しいビジネスモデルやアイデアを生み出すことが求められています。ただ、こうしたアイデアがネット上に転がっているわけではありません。むしろ情報が不足している状態です。


ネットの発達により誰もが多くの情報を得られるようになりましたが、その情報があまりにも膨大なため、どう取捨選択していいかわからなくなる。結果、細かいところにこだわり、かえって「思考停止」に陥り、結論が出せなくなってしまう。


とりわけ、論理思考が求められているのは、大企業や海外とのやりとりの多い企業です。外国人が一定数在籍している、社員の男女比のバランスに偏りが少ない、様々な部門の意思決定者がディスカッションすることが多い、そんな社員構成の企業ほど、論理思考という共通の言語が仕事の前提になっています。


頭の中がもやもやしている時は、いま感じていることを書き出してみるといいですよ。「どうも上司と気が合わないなあ」ともやもやしているなら、その人の何が嫌なのかを徹底的に書き出してみる。それが具体的な解決策につながらなくても、自分がネガティブになっている原因が明確になれば、意外と気持ちがスッキリするものです。


私が意識しているのは、「失敗の反意語は成功である」とは考えないこと。普通は道が分かれた先に成功と失敗があり、成功に進めば○、失敗に進めば×と考えます。しかし、考え方を少し変えると、実は「成功・失敗」の分岐の前に、「チャレンジする・しない」という分岐があることに気づきます。今の自分がプレッシャーを感じる状況にいるということは、その時点で「チャレンジする」という道を選んだということです。そして失敗も成功も、チャレンジした先にしか存在しない。つまり、本当に×がつけられるべきは、「チャレンジしない」という選択をした場合であり、失敗の反意語は「何もしないこと」なのです。


プレッシャーというのは、「失敗したらどうしよう」という心理とほぼ同一です。ですから、上位目的が明確で、「今回のプレゼンが失敗しても、また別の手段があるさ」と考えられる人は、大事な場面でもそれほどプレッシャーを感じないでしょう。


不満もプレッシャーも感じない人は、ずっとゼロ地点で留まっているようなもの。思考停止状態に陥っていて、マイナスのエネルギーを発することもない代わりに、プラスのエネルギーを発することもありません。だから、不満やプレッシャーを感じている人は、自分はそれを前向きなエネルギーに変えていける可能性があるのだと自信を持っていい。


私も退屈な会議に出たときは、「この会議はなぜつまらないのか」をこっそり書き出してみることがあります(笑)。これが、やってみるとなかなか面白い。それに、つまらない理由がはっきりすると、「今の形式だと一人に与えられる発言時間が短すぎるから、出席者と時間を半分にして、二回に分けて会議をしたらどうだろう」といった改善策も見えて来るかもしれない。そうすれば、次の会議をより良いものにしようというモチベーションも生まれてきます。


モチベーションは、上位目的が明確なほど高まります。モチベーションが低い人の多くは、「目の前の仕事=手段」だけに気を取られがちです。


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