箭内道彦の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

箭内道彦のプロフィール

箭内道彦、やない・みちひこ。日本のクリエイティブディレクター。福島県出身。東京芸術大学美術学部デザイン科卒業後、大手広告代理店の博報堂に入社。その後独立し、CMプランナーとして広告代理店風とロックを設立。タワーレコード「NO MUSIC, NO LIFE.」、フジテレビ「きっかけは、フジテレビ」などのキャンペーンや、資生堂「uno」、リクルート「リクナビ NEXT」、任天堂「GAMEBOY micro」、POKKA「キレートレモン」などのCMを手掛けた。

露骨に大声で相手を批判したって伝わらない。チャーミングに反論する努力が日本全体で不足してきた気もします。


僕にとっては、手ぶらとか、引き出しがないという状態こそが大切。その方が新鮮にいろいろなことを考えられますから。


答えを用意した企画は必ずしも面白くならない。それより、何も起きなくても十分に面白いこともある。


周囲をびっくりさせれば、自分からも周囲からも、また違うアイデアが出てくるもの。


個性がないのが悩みだったけど、個性がないからこそできることがある。


先のことはあまり考えてはいません。それよりは、いま期待されている自分をやっていくこと、それをいい意味で裏切ること、その両極をやり続けている感じです。


自分がいいと感じることも、人から見たらよくないことかもしれない。


面白い仕事というのは数が限られていますから、手に入れたければ、積極的に自分で自分を推薦していかないといけません。照れずに声をあげなければ、社会は気づいてくれません。


世の中に飛び出るためには、どこかでしゃかりきになってチャンスをつかみ取りに行くことが、絶対必要です。


生まれつき「何にでも逆らいたい病」みたいのが自分の中にありました。この「何にでも逆らいたい病」だと、やりたいことがなくならないんですよ。まわりを見てそれと逆のことをしたくなってしまうので。言ってみれば、後出しジャンケンをし続けるということなのかもしれません。


方法論は人に話した時点で、古いものになります。そうすると自然と新しい有効な方法を見つけようと考えるようになります。1回手の内を全部なくすことで、自然と新しい手段を求めるように自分を誘導していくのです。


僕はどんな人間と何回会っていたとしても、毎回緊張してしまうんです。でも、その空気を交換し合うのがコミュニケーションの面白さでもあると気づいたんです。緊張というのは、目の前の相手とその場をとても大切に考えるからこそしてしまうものなわけですし、なにより、その誠実さが目に見える、「誠実指数」が伝わりやすいんです。


「なんでも自分の思い通りにしないと、個性を発揮できない」というのが表面的なプライドなら、「どんなに周りの意見を採りいれても、自分らしさはアウトプットに必ず出るんだ」というのが、密かなプライドなのだと思います。


仕事がつまらないというと、「自分を変えるか仕事を変えるか、そのどっちかだ」みたいなことがよく言われます。でも僕は、自分と仕事の配線の問題だと思うのです。その配線をいじらずに、自分革命だとか転職だとかいっても意味がない。自分と仕事の間に興味という線をいかに開通させるかが、すべてだと思います。


相手の目が見られない人はむしろ見ない方が重要なサインになるのです。そのサインを「繊細そうでいいな」と思うか、「どうもやる気が感じられないな」と思うかを、早い段階で判断してもらうことで、合わない人と無理して合わせながら仕事をするという不幸をお互い回避できるわけです。


僕は自分が失敗したと思ったら、なるべく素直に謝るようにしています。「ごめんなさい。オレのつくった広告のせいで売れなかったんですよね」と言ってみる。まずこちらから言ってみることで、「それだけが原因じゃないけど、確かにもっと商品名を大きくいうことは出来たかも」といった建設的な話がようやくできるようになるんです。


自分でつくったヴァーチャルな自分を最初は演じていたのですが、だんだん演じているのか地なのかわからなくなっていくんです(笑)。それでまた新たな役割を自分に与えて。そんなことの連続が、いまの自分をつくっているような気がします。


ギャップといってしまうとちょっとズルいのですが、ちゃんとした人がちゃんと考えていても驚かないじゃないですか。でも、こういう格好をしている人間がちょっといいことを言うと、「意外とよく考えているんだな」と一気に評価が上がります。モヒカンの男の子がちゃんと挨拶できたりすると、それだけで「いい奴だなぁ」と感じてしまうのと同じです。


自分をとにかく追いつめたかったんです。金髪にしたり、派手な格好をしたりするからには、「じゃあ、お手並み拝見」と言われたときに、能力が追い付くようにしておかないといけない。金髪で下手だと、めちゃくちゃカッコ悪いですから。でも、見た目の派手さに仕事に質がなかなか追いつかなかったんですよ。上司と廊下で会うと、「お前はつくっているものより、見た目の方が派手だなぁ」とずっと言われていました。そう言われなくなったのは、1、2年経ってからです。


金髪にしたのは10年くらい前です。広告の賞が全然取れなくて、どうしたらいいんだろうとずっと悩んでいたんです。でも、そのころになると、5つも6つも年下の後輩が取り始めて、さすがにもう無理だなと。それで別の方法で目立たなきゃと思い、金髪にしたり、業界誌のインタビューでわざと破壊的なことを言ってみたりするようにしたんです。そうしたら、「こいつ面白そうだから何かやらせてみるか」と仕事が来るようになったんです。


プライドを捨てるというのは、人間の自然な行為でいて、実はまったく逆です。言ってみれば整形手術のような、とても人為的な行いだと思うのです。よくプライドを持てといいますけど、放っておくと、プライドというものはとんでもなく大きくなっていっちゃうものなので、むしろどこかで無理やり減らしたり削ったりしなければいけません。


フジテレビの仕事のときは、競合他社がすでにかなり入り込んでいたので、「どんな小さな仕事でもいいので、ぜひやらせてください!」と、クライアントにアピールしました。相手も、「バカだけど、かわいい奴だな」と思ってくれたのかもしれません。ドラマのポスターの仕事をいただきました。それが数年後、「きっかけは、フジテレビ」のキャンペーンの仕事につながっていったんです。


博報堂時代、営業の部署に「何か仕事はないですか?」と聞いて回る営業パトロールを、同じ境遇の先輩と二人で始めました。普通、広告代理店のクリエイターはそんなことしないのですが、僕らは「クライアントの言うことを全部聞くから担当させてくれ」と頼み込んで回ったんです。そうしたら、運よくタワーレコードの仕事を手に入れることができました。


誰でも最初は、プライドという名の鎧をつけようとするものです。僕も鎧が重くて、窒息しそうなぐらいになっていました。でもあるとき、定年までの自分の会社人生が見えてしまったことがあるんです。このままいったら、会社からはちっとも評価されず、かといって辞めて独立することもできず、ずっと人の言うことだけ聞いて死んでいくんだな……と。それで鎧を脱ぐしかなくなりました。


自分を客観視できるようになったのは、美大受験のために通っていた予備校のおかげかもしれません。ひとつの絵を何時間もかけて描いて、自分では「いい感じ」と思っているわけですよ。ところが、いざ全員の絵を並べてみると、とんでもなくひどい。予備校時代は、そんな落差を散々味わったんです。


リセット力を高めるには、まず外見です。髪形でも服装でも、外見を変える。手っ取り早いことがいいのです。さっぱりと坊主頭にしてもいいし、渋めの好みを原色ベースの明るい服装に変えてもいい。周囲に宣言する意味が大きいんです。中身や性格や行動を変えるというのが日本人の精神性に合っているのかもしれませんけど、リセット力がない状態でいきなりやるのは難しいものです。


失敗というのはほとんどが自滅です。ダメだと思うからダメになるのです。リセットしてゼロからやり直せば、何らかの形で成功します。固執するよりも、リセット力を高める方が絶対に得です。20年勤めた会社をリストラされても、培った力があります。それまでのジャンルのエッセンスを別のジャンルに持ち込めて、新しいことを熱意を持ってできるのですから。


会社が倒産したり、リストラされてしまったとします。これはもう、カツラを被るビックチャンスです(笑)。「もったいない」もへちまもありません。強制的に周囲の環境が変わるわけですから。劇的にリセットしても誰からも文句が出ません。


リセットするチャンスは案外多いはずなのに、それをあまり自覚していないんですよ。小学校から中学、中学から高校、そして大学に進んで上京する際には、短いスパンでリセットのチャンスが訪れていた。就職するとチャンスが激減するようにも思えますが、異動だの長期休暇など、ちょこちょこあったはずなんです。チャンスをつかまえる自覚があれば、寝て起きるだけでリセットできます。


それまでの人生は尊いものだから、きっぱりリセットしにくいんでしょう。「ここまで頑張ってきたんだから、もったいない」なんて思ってしまいます。もったいないという言葉はリセットの大敵です。決して自分で言ってはいけません。他人に言わせるようにするのです。「博報堂に入ったのに、何で辞めちゃうの?もったいない」と驚かれるといい気分です。かなり思い切ったんだなと思えます。


何かを変えたいと思っている。でも、なかなかできない。自分の問題としてだけではなく、周囲を慮ってしまう優しさがあるからです。リセットすることは自分の過去を捨てることです。そのときに、周囲を裏切ったような気持ちを抱いてしまう。同窓会などで小学校時代の友人に会って、「おまえ、変わったな」と言われるのと「おまえ、変わらないな」と、どちらが褒め言葉に聞こえますか?たぶん変わらないのほうでしょう。変わらないことって安心感を与えるんですよね。僕はリセットが大好きで、昔の友達に会うのが苦手です。必ず「変わったな」と言われてしまう。


肝心なのが腰の低さと礼儀正しさです。「こんな外見なのに、案外、しっかりしているんだな」と思ってもらうことです。第一印象と第二印象のギャップですね。こういう場合もこの外見が役立つんです。


私がなぜサラリーマンをやってこられたか。仕事の成果を出さなければならないのはもちろんですが、それに加え、上司の上司である役員と親しかったのが功を奏しました。ちょうど『釣りバカ日誌』の社長とハマちゃんの関係です。そういう偉い人は本音で相手してくれる人がいなくて、寂しい思いをしているので、うまくそこに付け入ったんです(笑)。


会社の中で優等生にしていると、周囲から引っ張りだこで都合よく使われ、自分が本当にやりたい面白い仕事にありつけなくなります。それはどうしても避けたかった。


博報堂時代、頭を金髪にして、ど派手な服を着ていました。そんなふうにしたのは、弱い自分を隠すためです。金髪なのに、つくっているものがつまらなかったらカッコ悪いですよね。先に金髪にして、それに見合う面白いものをつくらなきゃ、と自分を追い込もうと思ったのです。


人と衝突するのは面倒くさいし体力がいります。そのうえ上手くいく仕事も、上手くいかなくなります。


アイデアを24時間泳がせておくと、いったん決めたアイデアより、もっと良いことを思いつくことは少なくない。「第2の飛躍」ができる余地をいかに残すかが、僕にとっては大事。


心がけているのは「最後まで物事を曖昧にしておく」こと。良いアイデアを思いついたからこの仕事は終えて次の仕事をしようと考えるのではなく、直前まで、もっと良いアイデアを思いつけるように努める。そのためには、直前に「案を差し替えたい」と言っても「OK」と言ってもらえるような信頼関係同時に作らないといけないのですが。


昔はゼロから何かを作り出すのがクリエーターと思っていました。だから、20代の頃は、その仕事が自分のアイデアかどうかにこだわっていた。でも、次第に、自分以外の誰かの考えたことでも面白ければそちらをやる方が楽しいと思えるようになりました。


アイデアは完成形でないと認められないと考えてはいけない。自分の思い込みでいいし、未完成形でいい。その方が思いつきやすいし、対話の中で良いアイデアが出てきます。


判断する時は「物差し」が大切になります。判定基準ですね。僕の場合の物差しは、まず「誰もまだやってない」。だから多分いいアイデアだと考えるわけです。


僕の場合、思いつきは口から、人とのコミュニケーションから、生まれます。話している間に、自然に言葉が、アイデアが出てきます。言い換えれば、思いつきをいろいろな人に引き出してもらっているんです。目の前に新しい人が現れる限り、アイデアや企画のネタには困りません。


アイデアというと、何か特別な完成されたものと思われがちですが、そんなことはない。言い方を変えて「思いつき」と言えば、誰にとってもハードルが下がるんじゃないですか。


メモを取らないことで不安がないわけではありませんが、一晩寝て忘れちゃうようなアイデアは、それはそれで惜しくないと割り切ればいい。それよりも、1つの考えに縛られる方が怖い。


アイデアのためのメモは取りません。テレビ番組などに台本とアドリブがあるでしょう。僕にとってメモは台本と同じなんです。台本があれば、どうしても「次はどうするんだつけ?」と考えてしまう。メモに縛られ、自分の予想した範囲を超えられなくなってしまうのが嫌だから、メモを取らないんです。


マジメにやっていれば認められるなんてことは、絶対ない。好きだと思っているだけで、相手がプロポーズしてくれるなんて、あり得ないでしょ。絶対ないです。


俺の才能をいつか誰かが見つけてくれるだろうと思っていても、見つける側はそんなにヒマじゃない。だから、チャンスが来たときにちゃんと手を挙げないと、絶対次の段階に行けない。


チャンスってそんなに頻繁にやってこないよ。でもまぐれは、1時間に1回、もしかしたら、10分に1回、3分に1回ぐらい起こっている。日常はまぐれだらけ。まぐれ=奇跡ですよ。チャンスより奇跡の方が確率が低いとみんな思いがちだけど、見つけられないだけなんです。


やりたいことや自分の個性がわからないっていう人に、世の中は「見つけろ」としか言わない。「見つからないのもアリなんだ」って誰も言ってくれない。だから僕は、それを使命として言い続けなければと思っています。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ