福島文二郎の名言 一覧

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福島文二郎のプロフィール

福島文二郎、ふくしま・ぶんじろう。日本の人材育成コンサルタント。東京ディズニーランドオープンの年にオリエンタルランドに入社。人事部ユニバーシティ課、イクスピアリ(東京ディズニーリゾート併設のテーマ型ショッピングセンター)の総務部人事課、商品企画室などでスタッフ訓練と研修プログラム開発の業務に携わる。24年間ディズニーの仕事に携わったのち、独立して研修プランニングやコンサルティングを行っている。著書に『9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方』『9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーのホスピタリティ』ほか。

仕組みが現場に根づくまでには、時間と忍耐が必要です。社員に高いモチベーションを根づかせるというのは、組織の風土改革に近い作業ですから、すぐに結果が出なくても、諦めず続けることが大事です。


人材育成には時間がかかり、変化がなかなかみえないかもしれません。しかし、上司や先輩の方は、自信を持って続けてください。それが、後輩はもちろん、上司や先輩をも成長させると同時に、強い組織をつくりあげることになります。


「このようにやればいいのか」と日々仕事の中で学び、その体験に基づき、自分で判断できるようになる。それが問題解決につながるのです。また、もし判断できないなら、先輩に協力を求め、「どうすればできるのか」と相談することも、問題解決に不可欠な能力だと思います。


私は、問題解決力は誰もが持っているものだと思います。ただ、それが開花するかどうかは、周りの先輩の行動次第です。後輩のモデルとなり、その問題解決力を開花させる先輩キャストたちが、ディズニーの財産なのです。


行動指針があっても、優先順位がはっきりしないと、判断を誤ることになりかねません。ですから、優先順位をつけておくことも大事です。


多くの企業ではCS(顧客満足)に関するミッションが掲げられていると思います。ただ、それが社員に浸透しない会社が多いようです。ディズニーでは上司や先輩が、ミッションをしっかり理解したうえで、繰り返し、粘り強く、後輩に伝えています。その結果、後輩はミッション実現のために行動するようになるのです。


東京ディズニーリゾートでも先輩と後輩の関係が上手くいかないこともあり、キャスト(スタッフ)のモチベーションが下がることもあります。ただ、そのようなときでも「内輪でもめていては、ゲストをもてなすことなどできない」というように、「ちょっと違うぞ」と口に出す人が必ず現れます。それは、すべてのキャストに「すべてのゲスト(お客様)にハピネスを提供する」という遂行すべきミッションがしっかり意識づけられているからです。


東京ディズニーリゾートのキャスト(スタッフ)の問題解決力が高いのは、問題解決力のある人を選んで採用しているからではありません。彼らがそこまでできるのは、見習うべき先輩の存在が大きいのです。誰もが憧れる人の背中を見て育つのです。ディズニーの先輩キャストは、規範となるようなホスピタリティ・マインド(思いやり)をもって、後輩たちに接しています。その薫陶を受けた後輩は、「あの先輩のようになりたい」と思い、その先輩をモデルとして行動するように育つのです。


東日本大震災は未曽有の大災害でした。そのような緊急時にもかかわらず、ディズニーのキャスト(スタッフ)が適切な行動をとることができたのは、東京ディズニーリゾートの行動指針が、すべてのキャストに浸透していたことです。ディズニーの行動指針は、優先順位が高いものから順に「安全性」「礼儀正しさ」「ショー」「効率」の4つです。


ディズニーでは「人は経験で変わる・育つ」という考え方を基本としています。どんな人でも、周囲の人の指導・教育で変化し、成長することができる。そのためには、指導する上司や先輩の側も、熱意をもって接することが求められるし、自分の仕事に誇りをもっていることを示す必要があります。


目の前の仕事に手一杯で部下や後輩を育てる気力が持てないという方は、2つの視点をもっていただきたい。

  1. 人を育てると、自分はもっと育つということ。たとえば私も、ひとつの研修プログラムをつくる際は、その研修で教える内容の10倍以上の知識や情報を収集するので、人に教えるたびに自分のなかのストックが増えていきます。「人を成長させることが、自分の成長につながる」という意識をもてば、人を育てることを前向きに捉えられるはずです。
  2. 人を育てれば、自分は本来の仕事に集中できるということ。部下が成長すれば、上司のあなたがいちいち細かい指示出しや注意をする時間や手間がなくなり、自分は会社のビジョンや目標を達成するための施策を考えるといった重要な仕事に専念できます

東京ディズニーランドのオープン当初、園内の清掃を担当するカストーディアルという仕事は「きつい、きたない」と見なされて、配属された従業員のなかには泣いて嫌がる人もいるほどの不人気職種でした。これでは、とても高いモチベーションで働くことなどできません。ところが現在では、カストーディアルはアルバイトの採用募集に人が詰めかけるほどの人気職種です。なぜなら上司や先輩たちが、後輩たちにこの仕事の重要性を繰り返し伝えたからです。「カストーディアルはただの清掃担当ではない。パークを自由に歩き回れる立場を活かして、困っているゲストのお手伝いをしたり、パークを清潔に管理してゲストに喜んでもらうための大切な仕事なんだよ」と。自分の仕事の重要性を認識したことで、配属された人たちは誇りをもって働くようになり、当然モチベーションも高まりました。


東京ディズニーランドでは、「すべてのゲストにハピネスを提供する」というミッションを達成している人に、キャスト同士で投票するという表彰制度があります。つまり、キャストがキャストを褒める仕組みがあるのです。投票で名前を書かれた人は、朝礼などの場で「○○さんが投票されました!」と発表され、本人は「おめでとう!」という言葉と拍手で皆から祝福されます。こうして自分が認められ、褒められるという体験は、モチベーションを高める大きな動機づけになります。


モチベーションを維持するには、働きがいややりがいを実感できることが不可欠ですが、自分一人でそれを感じられる人は、じつは少ない。最初は会社や上司、先輩などが、働きがいを感じられる機会を与える必要があると思います。


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