石井淳蔵の名言 一覧

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石井淳蔵のプロフィール

石井淳蔵、いしい・じゅんぞう。日本の学者。専攻はマーケティングと流通システム論。流通科学大学学長。神戸大学大学院経営学科研究科博士課程修了後、神戸大学大学院経営学科研究科教授などを経て、流通科学大学学長。

実践者と理論家、両者を共に虜にするパラダイムが生まれる。両者が互いに強化しあい、共にそれに取り込まれる。「業界の常識」とは、そうしたものだ。経営者はそのことを自覚しないといけない。自分の考えがドグマ(教義)ではないか、イデオロギーになっていないかを常に顧みる姿勢、プラグマティズムの精神が必要とされる所以だ。


「理論」といわれると、私たちはつい、普遍的に正しいと思い込んでしまう。だが、物理や化学などの自然科学の理論はともかく、我々が生きている社会の理論となると、そうではない。社会の理論がいかに完璧に見えたとしても、時間がたつと相対化される。「これでしかない」と思ったことが、思い込みにすぎなかったことがわかってくる。そして、それは必ず起こる。


「安さ」はビジネスの大事な切り口だが、唯一ではない。それは、豊かな経済であることの証拠でもある。豊かな経済では、上流で生まれた「安さ」という価値をそのまま下流に伝えるやり方ではうまくいかない。その間で、多様な価値が創発する。コンビニやスーパーマーケットなど多様なビジネスが生まれていることを見れば、そのことは了解できるだろう。


セオリーは何であれ、自ずから限界があります。セオリーと言われると、「いつでも、どこでも通用する」と思われやすいですが、そうではありません。囲碁将棋や野球においても、支配的セオリーは時代とともに変わります。経営もそうです。


ビジネス世界にはセオリーがあります。これは、野球や囲碁将棋のそれと同じく、長い多様な経験と、ビジネス当事者の研ぎ澄まされた論理の精華に他なりません。セオリーを知ると知らないとでは大違いです。しかし、上級者同士の戦いとなると、そうはいきません。セオリーを遵守して勝ち続けることはできません。


ブランドづくりがないと、顔の見えない顧客相手のプロセス・マネジメントはできない。成熟期に対応したマーケティングをやるためには、まずもってブランド構築が必要なのだ。


コカコーラもネスレも、ソニーもアップルも、P&Gも花王もロレアルも、フォルクスワーゲンもホンダも、世界に名だたる消費財メーカーは、マーケティング努力の大半を顧客との交流の場(ブランド)をつくることに注力してきた。


成熟期に入った段階にあっては、マーケティング計画の全面改定ではなく、マーケティングの中の問題点をきちんと見定めて、そこにポイントを絞って改良し、再度市場に挑むというやり方が必要になる。


成功したトップメーカーには市場の変化が見えない、見えても小さい市場なので無視してしまう。こうして、世代ごとに活躍する企業が代わっていった。新しい技術にはそれにふさわしい顧客を求めないといけない。従来の固定した顧客関係の中では事業の成功はおぼつかない。


新商品・新技術であれ、改良商品であれ、既存商品であれ、顧客との関係を創造することが成功のカギを握る。ドラッカーが50年も前に言ったことだが、それはマーケティングの仕事なのである。皆さんの事業で、人気が出ずに困っている商品があるかもしれません。一度顧客関係の再構築を考えてみるというのは、いかがでしょうか。


イノベーションというとつい技術的革新をイメージしてしまうが、何か新しいものが、すなわちイノベーションであるわけではない。顧客との新しい関係づくり、コマーシャル・イノベーションもまた、ビジネスの世界では大事なイノベーションだ。新製品・新技術も、顧客との関係を新たに創造しないと事業として成功する可能性は小さい。


個人をターゲットに置くより、個人の特別な経験にまで絞ることが有効。消費者に「何が欲しいか」を直接質問するのではなく、消費者がどのようにみずからの問題を解決しているのかを調べることと、当の消費者さえ気がつかないような問題とその回答を見つけるためには観察という調査方法が重要だ。


リサーチさえきちんとやっておけば、計画が不成功に終わっても反省して次に生かせる。リサーチの予測が間違っていたせいか、リサーチの結果を無視してマーケッターがその商品の市場導入を行ったせいか。そこを見極めて次に結びつければよい。リサーチが拙かったのなら、改良されたリサーチを考える。マーケッターがリサーチ結果を無視して不成功に終わったなら、マーケッターとリサーチの関係を改めて考え直す。


発売を急ぐあまり、時間が惜しいという理由でリサーチをやらないのは主客転倒。商品の市場導入の時期は、逆に、リサーチの時間と費用をとって、そこから逆算してスケジュールや予算を決めるのが常識だ。


「探すものがはっきりしないのに、探し物を見つけることはできない」というのがリサーチの原則だ。もし、マーケッターのほうで「何を探したいのか」が明確でなければ、「何を探したいと考えているのか」をはっきりさせるよう、課題を差し戻し、再度案を練ってもらう。


石井淳蔵の名言・格言| リサーチ部門を持つ3つのメリット

  1. 仕組みとしてのリサーチ・プロセスの確立
  2. マーケッターとリサーチ担当との良い緊張関係
  3. リサーチ標準(手法、プロセス、基準)の維持

リサーチ専門部門がないと、やるべきリサーチをやらずにパスしてしまう。コンセプト、パッケージ、試作品、広告コピーなどなど、新商品が導入されるまでに多くのリサーチが行われるが、時間がない費用がないという理由でいくつかのリサーチをなしですますことが起こる。


カオスの状況を、秩序ある状態に変える。あるいは、そうすべく、手がかりを状況に埋め込む。それは、人が生まれつき持っている野生の思考(野生の知)である。その知は、ビジネス世界においては必須の知であるだろう。ビジネス世界とは、想定外のことがいつも起こる可能性を秘めていて、しかもそれがそのまま組織の生死につながってしまう世界であるからだ。


いつ何が起こるかわからないカオスの世界では、野生の知の感度を最大限研ぎ澄ませておかないといけない。だが、組織が大きくなり、権限が定められるにつれ、野生の知の居場所がなくなる。分析思考や管理思考が組織において強まるにつれ、野生の知が発現する場が奪われる。


野生の思考というと、未開の部族の非科学的な野蛮の思想と思われそうだ。だが、そうではない。それは、私たちが生きていくうえで持っている、最も基礎の部分にある知を指しているのだ。


対象に棲み込む(対象と深い深度で交流する)経験を積むことは、人がその人生を生きていくうえで大事なこ とだと思う。同時に、企業が生きていくうえでも大事な経験だと思う。


人は、いつも現実の延長線上に物事を考える習性を持っている。しかし、組織の経営者がそんなふうに考えていては、その組織は持たない。


なんでもいいから跳んでみろというのでは、部下も組織もついてはこない。自身で確信を持ち、説得できるような未来像を持って跳ばないといけない。


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