田村恵子の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

田村恵子のプロフィール

田村恵子、たむら・けいこ。日本のがん看護専門看護師。和歌山県出身。聖路加看護大学大学院前期博士課程修了、大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了。淀川キリスト教病院勤務。ホスピス主任看護婦長を務めた。現場でがん患者、家族の看護に精力的に取り組んでいる。著書に『余命18日をどう生きるか』ほか。

ある日、ポックリと死にたいと言う人がよくいますけれど、これは死を見たくないということの裏返しですよね。でも、やはり、生き抜いて、生き切るためにこそ、死について考える時間が必要なのではないか。ホスピスにいると、よくそんなことを思うんです。


生きた結果にあるものが「死」でしょう。死があるからこそいまが輝くという真実も、私はホスピスの現場でたくさん見て来ました。日本人は、そうした真実にあまりにも向きあわないできているのではないでしょうか。


時代錯誤もはなはだしいと言われるかもしれませんが、でも、寝ても覚めても患者さんのことを考えて、受け持ちの患者さんが亡くなられたら、夜中であろうとまず駆けつける、そういう中でしか仕事の本質について消化できないこと、看護師として前に進めないことが、私自身は多かったんです。


最近の若い看護師は、やりたいという気持ちは強いけれど、知識が乏しくてトレンドに振りまわされる傾向があります。しかし、日野原重明先生が指摘されたように、看護というのはサイエンスとアートの融合であって、やはりまずはサイエンスの部分を学んでもらわなければはじまらないところがあるわけです。


いまの教育は褒めて育てるのが主流ですけど、そればかりでは人間は育たないでしょう。


ホスピスでは、人間の知恵では及びもつかないことがたくさん起こります。そういった問題については「これは人間の領分ではなくて神様の領分なのだから」と保留しておいて、気持ちを引きずらないようにと心がけていますね。


常に緊張を強いられる仕事のため、生活には意識してメリハリをつけるようにしています。私はどこでも眠れる体質で、疲労をためこまずに済んでいますが、精神のコンディションを整えることも大事ですからね。


私たちの仕事は、答えは患者さんやご家族の数だけ存在しているというタイプのものです。だから、うまくいくことばかりでもないんです。どうしても答えが見つからないなんてこともよくあります。そういう時には、わからないことはわからないこととして、疑問を加工しないで持ち続けるようにしています。時間が経ってから取り出してみると、不意に答えが見つかることもありますので。


生き抜くというプロセスの中にそれぞれの方の死があるため、私たちがケアしているのはそれぞれの人生そのものと思っています。ここには、問いも答えも無限にあるので、やはり、やりがいも誇りもある仕事に就かせてもらっているなと思っていますね。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ