田崎正巳の名言 一覧

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田崎正巳のプロフィール

田崎正巳、たざき・まさみ。日本の経営コンサルタント。STRパートナーズ代表。一橋大学商学部卒業後、ヨーロッパでトップランクに入っているスイスのビジネススクールIMDでPED(Program for Executive Development)コース修了。その後、味の素、ボストン・コンサルティング・グループのマネジャー、欧州の投資会社アータル社の日本法人代表取締役、アメリカのコンサルティング会社A.T.カーニーを経て独立し、STRパートナーズを設立。

幸せの基準はひとりひとりみな違う。不要なものを捨てることによって、最も大切なことに気づく。それが自分の幸せを築くことにつながる。


遊牧民はモノという指標がないから、他人と比べることがなく、すべて自分軸で行動している。これこそ究極の自己満足といえないだろうか。自己満足とは決して悪い意味ではなく、自分軸で、自分なりの幸せを感じるということである。
【覚書き|田崎氏は一時期仕事でモンゴルに赴任していて遊牧民と交流したことがあった】


近年は資本主義の導入で競争原理が働くようになり、国民の半分近くが都市部に定住するようになった。その結果、モノを持つようになり、人々は物欲の塊のようになりつつある。都市部ではモノが幸せの指標となったので、他人が得たモノをうらやみ、それと比較して、自分もモノを得られないと不幸だと感じる人々が増えてしまった。他人軸を気にしはじめた途端、自分の幸せの基準がわからなくなってしまう。


50代以降は仕事を次世代に引き継いでいく時期。個人の手柄を捨てて、それらを部下に渡そう。この年代になると、部下がどれだけあなたを支持してくれるか、どれだけリーダーシップを発揮できるかがあなたの評価につながる。部下に仕事を少しずつ引き継ぎ、プライベートライフの比重を上げていく時期でもある。


40代はそれまでに培った強みを実践で生かし、いよいよ成果を出していく時期である。会社も顧客も、この年代に期待するのは素質や伸び代ではなく、きっちりと結果を出せる能力である。40代がビジネスパーソンにとって最も大変な時期といえるが、私欲を捨てて仕事にまい進すべきである。


30代は20代で経験したことや、自分の希望、実力などを鑑みて、得意分野、得意技を絞り込んでいくことが重要である。20代で経験したすべてのことを自分の強みにすることはできない。そこで一度、何が必要で、何が必要でないかを熟考してみる。そして、自分の仕事の意味合いを理解することも必要だ。20代のときのように目の前の仕事に没頭するだけでなく、自分の仕事のなかでどういう位置づけにあるのかを理解し、推し量る時期でもある。


20代は自分の力をつける時期なので、とにかく現場を経験することが大切である。好き嫌いに関係なく、何事にも貪欲にトライしてみる。先入観や既成概念を捨て、将来、それが仕事の役に立とうが立つまいが、自分の可能性を狭めずに仕事や興味の範囲を広げることが将来につながっていく。


新しい能力を開発して、思考力を身に付けていくためには、過去の経験を捨て、過去が通用しない世界に飛び込んでみることなのである。そのとき「自分はここでこういう能力を身に付けたい」という明確な目標を持つようにしよう。そうすることで、過去に経験したAでもBでもなく、新たなCという方法を見つけ出すことができるようになり、どこへ行っても通用する普遍的な能力を身に付けることができる。


積極的に過去を捨てるにはどうしたらよいのだろうか。そのためにいま勤めている会社を辞める必要はなくて、同じ会社でも、東京勤務から地方の営業所勤務を願い出てみるとか、あえて赤字部門に出向してみる。その会社の名前すらほとんど知られていない新興国などは、最も良い赴任先といえる。あるいは、開発担当から営業担当に異動してみるということだけでも、仕事内容は180度変わり、驚くほど目が見開かれるようになる。


どこにいっても通用するスキルとは問題解決能力である。まず、何が問題なのかを発見し、最も正しい解決策を見つけ出し、それを実行できる能力のことだ。


本質的なものに競争優位の源泉があるということは、それ以上はいらないということである。個人でいえば、人脈やインターネット検索などがそれにあたる。人脈は知り合った人数の数を競うのではなく、強い信頼関係に基づいた人との関係が、人脈になりうるのであり、それ以上は単なるネットワークでしかない。ネット検索で手に入る情報は特別な情報ではないから、むしろ「人」が頭の中に持っている情報にいかにアクセスするかが重要なのである。


長年同じ仕事を続けていると、人間はどこに問題の本質があるかを見極める能力が次第に低下してきてしまう。また、ひとつの経験が深くなってくればくるほど、新しいことを学ぶ能力も落ちてくる。そうしたことから、私は問題解決能力や学習能力、思考力を磨くためには、積極的に過去を捨てて、新しいことにチャレンジすることが一番良い方法であると思っている。


かつて就職はイコール就社だった。ところが、一流企業に入っただけで一生安泰という時代は終わり、自分の意志や願望とは関係なく、合併や買収などによってビジネス環境はめまぐるしく変化している。そうしたなかで大切なのは、社内における自分の地位や社内だけで通用する「うちのやり方」ではなく、会社という枠をすべて取り払ったとき、自分にどれだけスキルがあるか、ということだけである。


司馬遼太郎氏が著書の中でモンゴル人のことを「奇跡的なほど、物欲が少ない」と書いていたが、私自身も赴任中にモンゴルの田舎に行ったとき、遊牧民がいまもゲルと呼ばれる移動式住居に住んでいて、余計なモノは一切持たずに、年に数回移動しながら生活していることに驚いた。信じられないほど物欲がない彼らの関心は、家族や自然、家畜などに向き、モノではなく心を満たすことで幸せを感じているように見えた。


キャリア形成の「失敗」とは何かを考えてほしいですね。キャリアを選び間違えるというのは、自分で「失敗したな」と思ってしまうことですよ。それは一番悲しいことですよね。自分で納得して選んだ道なら、出た結果に関係なく、「この仕事を選んでよかった」と思えるはずです。だからこそ、徹底的に考え抜いて、「これだ!」という強みに気づくというプロセスが欠かせないわけです。


「その道を極めるなら、ほかのすべてを犠牲にしないと無理」というぐらい、プロになることは大変です。好きでなかったら続きません。ですから、価値を生み出せているかどうかという客観的基準と同じくらい、「自己満足」も大事なんですよ。


自分の強みを知るには客観的に見てくれそうな人と対話してみることです。先輩でも友達でもいいですから、遠慮なく意見をいってくれそうな人に、考えていることを話してみるんです。


キャリアを選択するときに重要なのが「好き」という要素でしょうね。最終的に選んだ仕事がうまくいくかどうかは、誰にもわかりません。でも、好きなことならうまくいかなくても続けられると思いませんか?


私の実感ですが、経験にムダはひとつもないんです。たとえば、コンサルタントという私の現職だけをみると、大学を出たらすぐにアメリカの大学でMBAを取って、大手のコンサル会社に就職するというのがもっとも効率的なキャリアかもしれません。でも、実際には味の素に就職して、九州のスーパーマーケットを回っていた経験が非常に役に立っているんですよ。店の倉庫整理を手伝ったり、ポスターを貼ったり。そういう経験を積んでいると、たとえばメーカーにコンサルティングをするときに「小売店のフォローが大事ですよ」といったときの重みが違う。「こいつはちゃんと裏づけがあっていっているな」と経営者の方が感じてくれるんです。これは、いわゆるエリート然としたコンサルタントにはない私の強みでしょうね。「いい経験をしてきたなあ」とつくづく思います。


自分の強みを考えるうえで大事なのは、「自分は顧客にどんな価値を与えられているのか?」という問いです。客観的に「強み」といえるのは、お客様に対して付加価値を提供できるということですから。ここでいう顧客には、エンドユーザーはもちろん、次の工程の担当者など、社内の「顧客」も含みます。


別に堅苦しく話す必要はありませんし、お酒が入る場で話してもいいのですが、とにかく「情報をすべて報告し、意見を聞く」という姿勢だけは忘れないようにしましょう。もちろん、相手は「正解」をアドバイスしてくれるとはかぎりません。でも、それでいいんです。自分の勘違いとか、考えの偏りは、他人の目からみれば明らかです。そこに気づいて修正してくれるだけでも、十分参考になるでしょう。


30代からは「選択と集中」の時期ですね。ほかのことは捨てて、自分の強みを集中的に強化していきます。


現在の会社や業界で自分を活かそうと思うなら、どんな仕事を振られても、それは意味のある経験だと考えること。希望と違う部署に配属されても腐ることはありません。


経験していないことにはどうしても心が残ってしまいますからね。「俺、本当はこれをやりたかったんだよな……」というように。


「どうやってキャリアを積んでいくか」を考え過ぎると動けなくなりますから、どんどんいろんな所に首をつっこんで、がむしゃらにやってみればいいんです。それが20代にやるべきことでしょうね。


大学院などで指導していて思うのですが、キャリアに悩み、「あれも、これも」と手を広げ過ぎて、結局、自分の強みを見失っている人が多いように思います。自分の強みを活かせる分野に力を集中させ、それ以外は捨てる。「選択と集中」は、ビジネスパーソンにとって非常に重要です。


自分の強みがわからない若いうちは、むしろいろいろなことに手を出したほうがいい。私が見るかぎり、成功する人は20代でさまざまな仕事にチャレンジしています。そのなかで自分の強みを見つけているわけですね。たとえばメーカーに勤めているなら、営業、開発、マーケティングと、さまざまな職種に携わるチャンスがあるはず。それが自分のやりたかった仕事でなくても、積極的に手を挙げて挑戦してみるべきです。


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