田中靖浩の名言 一覧

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田中靖浩のプロフィール

田中靖浩、たなか・やすひろ。日本の公認会計士、経営コンサルタント。三重県出身。早稲田大学商学部卒業後、外資系コンサルティング会社などを経て独立。田中公認会計士事務所を開業。新聞、雑誌、ラジオ、テレビなど活動の幅が広い。主な著書に、『右脳でわかる 会計力トレーニング』『実学入門 経営がみえる会計 目指せ!キャッシュフロー経営』『チームリーダーのための数字力アップ』『12日間プログラム 決算書トレーニング』『実学入門 儲けるための会計 強い経営をつくる管理会計入門』『はたらくみんなの会計力養成講座』など。東京都立産業技術大学院大学客員教授なども務めた。

多くの人が数字に強くなりたいと思いつつ、勉強に挫折してしまうのは、数字に興味が持てないからです。しかし、毎日の仕事に役立つとなれば、興味を持って勉強できるはずです。


ビジネスで本来重視されるべきなのは売上より利益です。日本中の営業マンが売上をあげる努力をしているわけですが、本当は「その売上が利益につながるかどうか」が一番大事なのです。その点をしっかり認識してください。


「黒字は善、赤字は悪」という図式はあまりに短絡的です。徹底的なコスト削減で現場の人材を疲弊させて黒字にしても、その会社はじきに潰れます。逆に、赤字であっても「ここを転換点にするため、利益を度外視して頑張ろう」というのは「いい赤字」です。


その分野の専門家ではない私が言うことではないのかもしれませんが、つくっている人が楽しくなかったら、魅力的な製品は絶対に生まれません。だからこそ井深大さん(ソニー創業者)は「自由闊達にして愉快なる理想工場」を目指したのだと思います。


行き詰っているときだからこそ、新しい企画が通りやすいはずです。やらされる新規事業の逆で若手が参加したくなるようなプロジェクトを中間管理職が率先して立ち上げる。これなら関わる社員は活き活きと働きます。日本企業の習性で、この中から成功例がひとつ生まれれば、あとはどんどん出てくるでしょう。このことで、より大きな挑戦が許される土壌もできてくるでしょう。


最近、企業から「新規事業立ち上げチームをつくったので、会計の研修をしてほしい」と頼まれることがよくあるのですが、行ってみると例外なくメンバーのテンションが低い(笑)。なぜなら彼らは「やらされている」からです。新規事業は「やりたくてやる」から楽しいのであって、無理やりやらされても意欲は湧きません。そもそも新規事業をやる前に会計を学ぶ、という発想が疑問です。お金のことなんて事業化の目途がついてから考えればいい。始める前から自由な発想が阻害されてしまうのです。


近年、規模の経済やシナジー効果を狙いとした多くの事業統合や買収・合併が行われました。しかし、事業統合や合併はむしろ失敗の方が多いように感じます。また日本では、規模を大きくして抱え込んだ人材をそう簡単にクビにできないので、この固定費が重荷になることも考慮しなくてはなりません。


シナジー効果は規模の経済の延長上にあります。しかも規模の経済よりはるかに成功が難しい。事業規模が大きくなれば売上と利益が増える。製品単価が下がるので利益率も高くなります。こうした規模の経済は、成長過程にあるマーケットではないと成立しづらいモデルです。同一事業で規模の経済の効果を享受するのも難しいのですから、複数事業をまたいで相乗効果を追求するシナジー効果はさらに成功が難しいのです。


100年に一度の危機といわれるが、私はむしろ100年に一度のチャンスだと思っています。こういう激動の時代だからこそ、現場からの新しい挑戦や改善案が求められています。いま、会社や日本経済全体を押し上げるのは、現場の底力しかありません。


撤退などの重大な問題を数字だけに頼って下すのは危険です。現状ではなく、将来を見る。これが事業撤退決断のキモです。数字は将来を予測するひとつの判断材料だが、すべてではありません。それを補うのが経営判断です。


事業撤退というと、経営サイドや経営企画部内の問題として片づけられやすいが、現場が数字で実態を認識することで、コスト意識の改善に目覚め、赤字是正のチャンスにつながる可能性があります。部門別貸借対照表で全員が実態を理解できれば、今後の売上とコストの見通しも立ちます。どの数字を改善すれば再生可能か、あるいは諦めるべきかを考えるベースになります。こうした数字の裏付けなしでは、議論は感情論に流されかねません。


会社の数字は、細かく落とし込むほど、厳しい現実を社員全員が目の当たりにすることになります。しかし、臭いものに蓋をしたまま、安易に不採算部門のカットを繰り返しているようでは、改善は見られないし、社員の納得も得られません。


製造現場に会計の数字を示す場合に大事なことは、「全体との結びつき」を理解させることです。製造工程で、発生するコストから、実際に製品が販売される単価まで、トータルで数字を理解することです。


経済が右肩上がりの時代と違って、値下げ戦略の有効性は薄れています。値下げをしてもいまさら新鮮さがないうえ、消費低迷下。量産で固定費を低くする量産効果が期待できないからです。むしろ、付加価値の高い商品を開発し、価格を高く設定する。そんなブランド戦略の方が、消費者にも新鮮で、社員の士気も上がるのではないだろうか。


もちろん、変動費率が低いだけでなく、値下げによって販売数量が大幅に増加するというシナリオが成立しない限り、値下げ戦略は成功しません。しかも、値下げをしても、すぐに他者に追随されることを考えれば、販売数量を伸ばすのは困難なことは容易に想像がつきます。


変動費率が低い商品の方が値下げ余力があります。以前、マクドナルドは210円から100円へとハンバーガーの値下げを敢行しましたが、それを可能にしたのは原材料費(変動費)の低さでした。


会社のコストは、大きく分けて2タイプあります。売上に比例して増える変動費と、売上に関わらず発生する固定費です。前者の代表選手は原材料費、後者には店舗賃貸料、人件費などがあります。もし、値下げをして売上が上がったとしても、販売量が増えた分、変動費もアップします。値下げをして儲けを出すには、変動費増加分のコストも考えあわせて、販売量を設定しなければなりません。


大前提として、会社が低価格戦略をとる背景には、販売単価を下げることで、販売数量を増やし儲けを高める狙いがあります。よって、値下げを敢行するには、いくら販売量を増やしたらもうけが出るのか。値下げ率と販売数量をめぐる損益分岐点をきちんと定めておかなければいけないのです。


会社の数字の勉強は簿記から。まずはそんな思い込みを捨てましょう。じつは、簿記の知識は、決算書をつくる経理の仕事に携わる人以外、ほとんど必要ありません。非経理部門に携わる人に最低限押さえて欲しいのは決算書を読む知識です。決算書というと、難しい印象を持つかもしれませんが心配いりません。ざっくりと図式イメージで決算書全体をとらえることからスタートすればOKです。


赤字と黒字の分かれ目である損益分岐点は、押さえておくべき数字です。しかし、分数や比率で伝えられても、仕事にどう結び付くのか、重大さを認識しにくいものです。そこで、ある会社では、損益分岐点を日付で表現しています。毎日、売上とコストを累積計算し、「今年は、本日○月×日でやっとコスト回収完了。去年より△か月も遅かった」などと公開するのです。子のように工夫すれば、一人一人がコストの重みを共有でき、改善の余地も増すに違いありません。


リストラなどをめぐる労使の対立構造を見ても感じることですが、労使間で危機感の共有ができていない理由は、会社の数字を現場が把握していないことが大きい。ROA、ROEといった経営指標や数値を示されても、多くのビジネスマンは実感がわかないでしょう。危機感の共有には、現場の仕事にブレイクダウンした数値の共有が必要です。


数字や会計に苦手意識を持っているビジネスマンは多くいます。いつまでも苦手のままでいるのは、会計を勉強するときのゴールが見えていないからです。一言で会計といっても、人それぞれ立場によって必要な知識は異なります。自分の仕事とつなげてゴールを考えることが大切です。


営業は人と接する仕事ですから、「ものを知っている」ということはとても大事です。商談の合間に世間話をするにしても、ニュースや新聞で伝えられる景気動向や企業の業績ぐらいは理解していないと、相手に「こいつはビジネスマンとしての知識や教養が足りない」と思われてしまうでしょう。そうなれば、顧客からの信頼を得るのも難しくなります。


少子高齢化で人口減少が進む現在は、「販売する数量を増やす」というのが、かつてよりも難しくなっています。世の中全体の消費が拡大し続けていた時代が終わったいま、売上だけにこだわって数字を読むのは非常に危険です。いまだに多くの会社が「前年比で何%売上をあげるか」という視点で経営計画を組んでいますが、売上達成のために値下げ競争に走れば、利益は減る一方です。


自分が取り組んでいる仕事は、コストがどのくらいかかるのか、売上げ&利益はどのくらい出ているのかを計算してみましょう。仕事内容を数値化=見える化することで、目の前の仕事に臨場感が出てきます。


仕事やプライベートで数字を意識する習慣が身についたら、さらにそこから何を読み解くのか、それぞれの情報を分析し、自分なりに数字の根拠となる仮説を立ててみましょう。数字から今後のビジネス予測を立てられるようになるということは、自分なりの仕事の型ができることにもつながるはずです。


プライベートで自分が使っているお金を、皮膚感覚で理解することができないと、ボーナスをもらったり、無駄な出費をしても、実感することができません。一度、銀行などからお金を引き出したり、借りるときに、実際にその札束を手でもってみましょう。


少額でいいので、競馬や麻雀などのギャンブルや株式投資を行なってみるといいでしょう。ギャンブルだから、株は危険だからと拒否反応を示す人もいるが、身近にあるリスクとリターンを学べる格好の教材なので、うまく活用してみましょう。


日々の仕事を数値化するというのは、中小・零細企業の経営者的な金銭感覚を身につけるのと似ているのかもしれません。実際に自分がお店を経営しているつもりで、仕事の数字をみるのです。そこで弾き出された数字が、自分が会社にもたらしている利益です。こうして数値化してみると、自分がビジネスパーソンとして取るべき行動が、明確にみえてきます。また同時に、経営者としての視点も養うことができます。経営者的な目線をもつためには、多少の勉強が必要となってきますが、それは資格を取得するためなどではなく、マネジメントに必要な数字の見方&視点を学ぶということです。


「ビジネスシーンの数字をイメージできる能力」を身につけるためには、日ごろから目や耳に飛び込んでくるビジネスの数字に敏感になることです。もし、あなたが、なかなか具体的に数字をイメージすることができないというのであれば、まずは自分に関わる数字に興味をもつことから始めましょう。たとえば、雑誌をつくる仕事に関わっているのなら、発売日からの売上や売れた冊数が気になりますね。それは、数字の興味を広げるチャンスです。「雑誌全体の売上はどうなのか?」「同分野の他誌はどうなのか?」「メディアはどうなのか?」「メディアにおける出版の割合は?」といったように、身近な数字から興味を広げていくことで、数字のセンスを磨くことができます。こういった感覚は、将来大きな仕事を任されたときに、とても大切になってきます。


「数字に強くならなきゃ。まずは簿記かな」。そういって、簿記の勉強から手をつける若手営業マンを多くみかけます。しかし、簿記で学ぶことができるのは、帳簿のつけ方が中心です。勉強しても損はないのですが、営業マンにとっては、それほど活用できる場面は多くありません。そもそも、営業マンに必要な数字力は、「ビジネスシーンの数字をイメージできること」「自分の仕事を数値化できること」のふたつです。簿記を習う前に、このふたつの力を身につけるべきでしよう。


大企業でも中小企業でも、組織に属しているのであれば、情報をすべて提示するのではなく、必要なときに必要なだけの情報を提示したほうがスマートです。ビジネスの現場の空気や人との距離感を読み取りながら、情報を活用する能力が求められる。


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