瀧本哲史の名言 一覧

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瀧本哲史のプロフィール

瀧本哲史、たきもと・てつふみ。日本のエンジェル投資家、経営コンサルタント。東京大学法学部卒業後、東京大学大学院法学政治学研究科助手となる。民法を専攻とし、助手の任期終了後、世界的コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。エレクトロニクス業界のコンサルティングを担当し、日本交通の経営再建などを手掛けた。その後、エンジェル投資家としてベンチャー企業に投資しながら、京都大学で意思決定論、企業論などを教えた。全日本ディベート連盟代表理事、全国教室ディベート連盟事務局長なども務めた。主な著書に『僕は君たちに武器を配りたい』『武器としての決断思考』など。

どんな教養を身につけるべきかは、個々人が置かれた状況によって違う。


何をどう学ぶべきかを、自分で考えるのが教養。


革新とは、覇気ある非エスタブリッシュメントが、エスタブリッシュメントから支援を引き出した時に起きる。例えば、明治維新の陰には、若い下級武士たちを引き立てた藩主たちの存在があったように。


私は人を惹きつけるにはストーリーが重要だと考えています。ビジョンと言ってもいい。国や自治体がひとつのプロジェクトだとすれば、そこに懸けてみたいと思えるようなストーリーが必要だと思うんです。


倫理性や社会性を伴わないような事業は、長続きしません。


自分の人的ネットワークが自分を規定する――。友人、仲間は選べ。


仲間つくりのポイントとは、「なぜあなたと仕事をしたいのか」を明確に説明できるかどうかです。


「異端視されることを恐れずに目標をぶち上げる」というリスクを取らなければ、よき仲間とは出会えません。誰からも必要とされない人材は、「コモディティ化」し、安く買い叩かれてしまう。そうした変化は目の前に迫っています。


人は影響されやすい。だから、まわりに成功している人が多ければ、成功することが当たり前だと思って努力します。ところが、まわりに成功者がいない場合には「成功するというイメージ」がもてないために、努力ができず、むしろまわりが成功に縁遠い人間ばかりだと、「成功すると人間関係が悪くなる」と考えて自滅的な行動に出てしまうことすらあるのです。


周りを巻き込むためには、大きいビジョンをぶち上げるしかありません。『三国志』の劉備玄徳が仲間を集められたのは、「漢王朝の復興」という無茶な目標を掲げて、それに人々が影響されたからです。そういう無茶なビジョンだからこそ、いろんな人が協力してくれます。


明治維新は若い世代が成し遂げたと思われがちですが、よく調べれば藩主が例外的に彼らを抜擢して、問題を起こしても守っています。上の世代の人たちには、会社なり組織なりを変えようとしている若手、中堅を守ってほしい。


生き残るためには、答えが分からないことに挑戦していかなければいけません。部署でも企業でも、既存の組織を横断するような形でリソースや知恵を集めないと解決できないような問題が増えていきます。プロジェクトごとに離合集散を繰り返す、目的志向で集まる集団が必要となっていきます。


決まった仕事をこなせばいいのであれば、必要なのは士気だけです。ところが、環境変化の速度はどんどん速くなっています。同じことをやっていれば、淘汰されてしまいます。


フェイスブックなどのSNSでつくるような人脈、つまり「友だち」はそれほど大事ではないのです。「友だち」ではなく、目的を共有する「仲間」や「戦友」が、必要なんです。


新しいことに挑戦するために仲間を集めるときは、それまでの尺度で能力を測っても意味がない。新しいことをやるのにどういう能力が必要かなんて誰にも分かりません。人の見抜き方があるなんて幻想で、初めはやらせてみるしかないんです。


どんな権威にも、もはや頼ることができません。そんな時代だからこそ、これからの時代を生き抜くために自分で考えて自分で決断することが、ますます重要になってきます。


今後、プロフェッショナルとして生き残れる日本人のタイプは4つに分類されるでしょう。

  1. 商品に付加価値をつけて、市場に合わせて売ることができるマーケッター。
  2. まったく新しい商品や仕組みをつくりだすことができるイノベーター。
  3. 起業家として事業を起こし部下を束ねるリーダー。
  4. 投資家として市場に参加するインベスター。

戦略コンサルタントや経営者あるいは投資家として、多くのビジネスリーダーを間近に見てきた私の経験からも、ビジネスで成功している人は、いずれもこの四分類やその組み合わせに当てはまります。


工業製品のように規格化された能力を求められるコモディティ人材は、突出せずに自分の弱点を正すことが求められます。だから、脱コモディティ化するためには、自分の持つ強みを活かして、何かに突出することが必要です。


「一生懸命やっているのに成果が出ない」という人は、努力の方向自体が間違っている可能性があります。それに気づかず「もっと効率的にやれば上手くいくのではないか」と考え、ライフハックやGTDといった仕事術に手を出したところで、効率化できるのはせいぜい1割か2割です。


業界全体を俯瞰的にとらえるということは、経営者だったらどう考えるかという起業家・投資家としての精神を持つことです。ビジネスでは、自分の判断が正しければ得をする、間違っていれば損をするという立場に身を置くことが大切です。そうすることで本気度が桁違いに上がります。


営業目標に対して普通の営業マンは「どうやって達成しよう」と考えます。ところがトップセールスの人々は「目標の二倍、三倍の売上を達成するにはどうすればいいか」と発想します。それだけ高い目標には、他の人の真似や、これまでと同じやり方を続けるだけでは絶対に到達できません。何かしらの根本的な革新が必要になります。そこで彼らは自分の商品のマーケットについて徹底的に研究し、他の誰もやっていないやり方を発明する。だからダントツの数字が出せるのです。


昨今では英語力のほかにも「地頭力」を鍛えたり、「ロジカルシンキング」を身につけたりする勉強法が流行していますが、学習自体が目的化しているように思います。相関関係と因果関係を取り違えてはいけません。「優秀な選手は足が速い」という相関は正しいでしょう。しかし「足が速ければ優秀な選手だ」という因果は断定できません。同様に、「高収入のビジネスマンは英語が堪能」とはいえますが、「英語が堪能ならば年収が高くなる」とは言い切れないでしょう。


結果を出し、自分の会社を成功させることにフォーカスしてみること、言われたことを単純にやるのではなくて、本質的に自社を成功させるためにはどうすればいいか、真剣に考えて行動することが重要です。その結果が、自分の成長と報酬に直結します。


投資先で人材採用を行うとき、面接で必ず聞く質問があります。「いままであなたがやってきた仕事の中で、最も会社を儲けさせた私語とは何ですか?チームで取り組んだ仕事の場合、あなたがそこで果たした役割は何ですか?」これに答えられない人は基本的に採用しません。逆にきちんと結果を出してきた人は、この質問に即答できるはずです。


サラリーマン意識で働いている人は、「結果を出さなくても別に関係ない」と思っています。それは自分が一生懸命働かずとも、毎月決まった額の給料がもらえるからです。しかしそのままではコモディティ人材からは抜け出せませんし、自分の生殺与奪の権限を会社に預けるという大きなリスクを負うことにもなります。


私がある会社に投資した際、その経営にかかわるメンバー全員から、数百万円から1億円程度の出資を集めます。そうすると週一回の経営会議で、練り込みの足りない案を出した人間に対しては、メンバーが本気で怒るようになります。「自分の金がかかってるんだぞ」という意識が共有され、日本企業にありがちな無責任体質が一切なくなります。そういう真剣さが、業績向上につながります。


個人の働き方において、非連続的な変化を起こせるかどうかがカギとなります。それはどんな職場でも可能で、あらゆる業界に「普通のやり方」と、圧倒的に生産性を高める「普通でないやり方」があるはずです。その方法を発見するために、最も効率の良いやり方は、自分の働く業界に関して、誰よりも詳しくなることです。それも狭い業界の枠組みを超えて、俯瞰的に業界全体をとらえてみる。その上で業界の中の非効率なところや、ユーザーに不便を強いているシステムを正すことを考える。これは誰にでもできて、なおかつ勝てる公算が大きいチャレンジとなります。


私はよく仕事に悩む若い人に「楽勝でできることを徹底的にやるといい」とアドバイスしています。10種類の仕事があるとすれば、なかにはひとつやふたつそれほど労力をかけずとも上手くできる仕事があるはずです。そこに時間を集中して投資するのです。それは自分の「強み」になります。


業界を問わずトップセールスの人々は平均的な営業マンに比べて10%や20%の差ではなく、何倍という段違いの数字をあげています。それは彼らが普通の営業マンとはまったく違うやり方をしているからです。


ユニクロや楽天などの企業では「英語公用語化」を進めています。そうした動きに影響を受けたのか、英語学習を始める人も増えているようです。しかし脱コモディティ化のために英語を勉強したり、会計やITなどの資格試験の取得を目指したりすることはあまり意味がありません。これらは不安解消マーケティングのひとつにすぎないのです。


日本の苦境の背景にある原因のひとつが、全産業のコモディティ化です。コモディティとは本来「日用品」を指す言葉ですが、経済学では産業の発展に伴い、企業間で製品に有意な差がなくなり、どの会社のどの商品を買っても同じとなった状況をそう呼びます。日本企業の多くが価格競争で疲弊し、利益がどんどん減っているのもコモディティ化が大きな原因です。そして深刻なのは、商品だけでなく、働く人材にもコモディティ化の潮流が押し寄せていることです。


グローバル化による「本物の資本主義」の世界の中で、日本人が生き抜くためには社会をより資本主義的なモデルに変えていく必要があります。大企業で働く30代、40代のエスタブリッシュメントが、リスクを恐れず変化することで、必ず日本はよくなるはずです。


教養には確かに威力があるが、即効性はない。米アップルの創業者スティーブ・ジョブズが「リベラルアーツとテクノロジーの交差点」との表現で示した通り、教養の有無で、アップルのような企業で創造的に働くか、その下請け工場で疲弊するか、人生が分かれる。


パラダイム論を提唱したトーマス・クーンの研究によれば、「天動説と地動説」のように支配的な学説が一気に変わる要因は、論争による勝利より、学者の世代交代です。


私もタクシー大手・日本交通の経営再建を手伝ったときに、逆風を味わいました。コンサル会社から転職してきたわけのわからないやつが、三代目と一緒に会社をかき回そうとしている。そんな反発があった一方で、再建が軌道に乗ると、今度は掌を返したように人が集まってきました。


ある考え方に縛られた人は、考え方を変えられない。明治維新で若い世代が活躍できたのは、上の世代か下の世代にチャンスを与えたからです。自分たちの考え方は変えられないから、若い人に任せてみようと決断した。たとえば伊藤博文は44歳で初代の総理大臣となっています。これは現在まで最年少の記録です。


コンサルタント時代、売上高が数兆円規模の日系企業を担当しました。私のクライアントだった常務は、「間違ってこの会社に入ってきたのだな」というぐらい浮いていました。非常に頭がキレるのですが、社内では「ノリが軽すぎる」と受け止められているようでした。私は「これだけ優秀な人でも、この会社では常務止まりか」と思っていましたが、それから社内で大きな変化が起こり、その常務は社長に抜擢されました。このケースでは、常務より上席にいた「主流のエリート」は、環境の変化で傍流に変わってしまいました。


「あいつは傍流だから、付き合わなくてもいいだろう」という考え方は危険です。ビジネスモデルの変化の激しい時代では、主流が壁にぶつかり、突然、傍流が主流となることがあります。


組織のなかで変革を起こそうとする場合には、社内のつながりも重要になります。そのときに有効なのが「同期」のつながりです。同期のなかには、部署が異なり、入社以来、まったく仕事で関わっていない人もいるでしょう。ところが、それぞれが年次を重ねて、責任ある立場につくようになると、仕事上でのやりとりが増えてきます。先輩や後輩とは違う同期の間柄はとても貴重です。あまり親しくない関係でも、後々、ネットワークとして機能することを意識したほうがいいでしょう。


ミッション達成を最優先に掲げると、組織が暴走し、モラルが損なわれる恐れがあります。カネのために何でもやる、というチームでは、持続的な成長は望めません。このため、チームにはいいビジョンが必要です。それは簡単にいえば、社会の誰もが応援したくなるようなものです。


成長するためには、優秀な人たちと、ゲゼルシャフト(目的志向型組織)的なチームをつくらなくてはなりません。そのためには「自分は○○という人間です」というラベリングをすることです。私の場合、メディアにでるときには「京都大学客員准教授」という肩書を使っています。私の本業は「エンジェル投資家」ですが、なぜその肩書を使わないことが多いかといえば、日本では「投資家」という職業のイメージがよくないからです。ラベリングの目的はあくまで、人に評価・判断してもらうことです。他人からそのラベルを見られたときにどう思われるか。その視点をもちましょう。


肥満は「伝染」します。ハーバード大学医学部のニコラス・クリスタキス教授は、1万2067人を対象に32年間におよぶ体重の遷移を、その人の配偶者、兄弟、親戚、友人関係などの社会関係とともに詳細に分析しています。調査の結果、「肥満の友人がいると、肥満になる確率は57%上がる」ということが明らかになりました。しかもこの傾向は、特に親しい友人が肥満である場合に加速する傾向が強い。肥満の友人が多いと、別に肥満でも問題ない、むしろ肥満でなければいけない、と思うようになる。これが「同調圧力」です。東京大学の合格者が多い「名門校」が生まれる構造も同じです。名門校に入ってきた生徒の学力はたしかに高いのですが、合格実績はそれだけでは説明がつきません。灘や開成、麻布といった名門校では「東大に行くことが当たり前」であるがゆえに、多くの生徒か東大に行くのだと考えられます。


自分の「仮説」が不確かなものでも、自分と似たリソースの人に相談すると、同じようなロジックから、同じような結論に至り、賛同ばかりを集めてしまう恐れがあります。年齢、性別、学歴、業種、趣味……。強度のある「仮説」とは、このようなリソースの異なる人々に意見を求めていくなかで、進化して最終的に導かれるものなのです。


「仮説思考」とは自らの立てた仮説を補強する材料を集めることではありません。仮説を否定する材料を探し、それがなければ仮説を正しいとする。あるいは仮説を覆す材料があれば、仮説自体を変えて、新しい仮説を考える。こうして仮説、実験、検証のサイクルを繰り返すやり方です。


本来の意味での「チームアプローチ」とは、あるミッションを達成するために、最適な能力をもつ人間を集めること。ミッションと役割が明確であれば、「なぜあなたと仕事をしたいのか」という問いにも即答できるはずです。その問いに「仲間だから」という答えでは失格なのです。


僕はフェイスブックよりツイッターのほうが「仲間づくり」には向いていると考えています。ツイッターは完全に分散されたネットワークです。偶然に発生するつながりが多く、グループが離合集散するサイクルも速い。ハッシュタグなどを通じて、趣味やテーマでグループができることも多く、そこから意外なつながりができることがあります。ツイッターのつながりは瞬間的なもので、やりとりの有無によってメンバーが絶えず入れ替わる構造になっているため、馴れ合いになりづらい。


フェイスブックのリスクは、自分の考えを再確認するだけのネットワークをつくってしまいがちである点です。システム上、決められたグループで固まりやすいため、居心地はいいのですが、メンバー間での「馴れ合い」が生じます。


マーク・グラノヴェッターという社会学者が282人のホワイトカラー労働者を対象に、就職活動中、どのような人とコミュニケーションしたかについて調べました。その結果、自分のもっているリソースやバックグラウンドとまったく異なる人とつながったほうが大きな価値が生まれる、ということがわかりました。グラノヴェッターはそのつながりを「ウィークタイズ(弱いつながり)」と名付けています。


グローバル資本主義が進展し、あらゆる業界で競争が激化、ビジネスモデルの耐用年数がどんどん短くなっています。このため商品だけでなく、「人材のコモディティ化」が進んでいます。特殊な能力をもった一部の人を除いて、ほとんどの人は、より給料の安い人に置き換えられてしまう。企業の業績はよくても、働く人々の生活は変わらない。こうした「人材のコモディティ化」を乗り越える方法として、私は「仲間づくり」を提唱しています。


現在の日本は、かつてなく「仲間づくり」が重要な時代となっています。仲間とは、SNSで絡んだり、「いいね!」をするだけの友だちではありません。共通の目標の下で、苦楽をともにできる仲間との「チームアプローチ」が求められているのです。


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