深谷紘一の名言 一覧

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深谷紘一のプロフィール

深谷紘一、ふかや・こういち。日本の経営者。自動車部品、各種製品メーカーのデンソー社長。東京工業大学理工学部機械工学科卒業後、日本電装(現:デンソー)に入社。生産技術部長、米国デンソー副社長・社長、本社常務、専務を経て社長。

デンソーの塀の中に入ったとき、尊敬すべき立派な技能者(製造部門の人)がまずいて、こちらも尊敬の目で見るという感覚を技術者(開発・設計部門の人)は持っていると思います。立派な技能者と心の広い技術者とがおのずと交流し合う中から、素晴らしいコンセプトや構造の設計がきっちり出来上がっていくことになるのです。両者のまったく対等な関係を会社の中につくっていかなければなりません。


デンソーはトヨタから生まれた会社で、彼らは最大の開発パートナーというか、引き上げてくれるお客さんです。トヨタほどコストダウンに厳しい会社もありませんし、うちはそこでもまれることによって強くなっていると思います。


デジタル・エンジニアリング(DE)ですべてがすむなどということは、僕はあり得ないと思っています。画期的な技術をつくればつくるほど、コンピュータの中で試行錯誤はできませんから、新しいデジタル・エンジニアリングをまたつくらなければならなくなる。技能者の人でも、コンピュータで出てきた結果を見ながら議論できるし、イメージをめぐらしながらクリエーションする。つまり想像と創造は十分できます。コンピュータだけでモノができてしまうみたいな発想は、まったく間違いだと思っています。


パイプだけを作り続けていて、他には何もやっていないけれどパイプだったら世界を相手にしても負けない企業ってあるでしょう?そうした技術の深掘りをしている企業が今後、強さを発揮すると考えています。安さだけを求めて、きょろきょろしながら生産地を移していくようなモノづくりは長く続かないと思います。とくに自動車産業は高い品質が求められますし、常に新しい付加価値が求められますから、何かに特化し、深堀できる企業が強い。


部品メーカーが生み出す付加価値に利益がつくのは確かです。部品メーカーが自動車産業を支えていると言われることもその通りだと言えます。このことは100人、200人規模の中小企業でも、この分野なら負けないという技術を持っていれば大企業と組んで大きなプロジェクトを動かせることを意味しています。


間違いのないしっかりとしたモノづくりに対する現場の努力に常に気を遣い配慮して「ごくろうさん」「ありがとう」という言葉で報いることです。百万個をノーミスで作るのはすごいことです。その持続性に対して、ありがとうと言わなければならないと思います。所詮モノづくりの現場は地味ですし、光が当たらないことが多い。それに対して新製品開発などの部分はカッコいいし、注目を集めますよね。拍手を浴びることも多い。でも、けっして派手ではないモノづくりの現場にこそ、目を向けていかなければいけないと思うんです。


ミスは完全に防げません。だからミスが起きても小さく止めることです。もちろんノーミスを目指していますが、それでもミスがあったときは、いち早く手を上げて処置することです。我々が午前中に作って納入した部品は、午後には完成品となって自動車工場から出荷され、名古屋の埠頭から船に乗ってしまいます。いったん積載されたらもう手も足も出ません。サンフランシスコ、ニューヨーク、シドニーまで追いかけなければいけない。


きちんと反省し、現場のチェック体制などを見直していきたいと思います。基本の徹底ができているかどうか、採算改善を強く意識しすぎて現場が我慢しすぎている部分がないかどうか、それから、社外工の人たちに任せていい部分と、トレーニングを受けた社員がやらなければいけない部分とが混在していないかどうかなどです。そのあたりをしっかりと評価しなおさなければいけない。


モノづくりの現場力が低下していると言われています。日本は80年代の終わりまで「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われて、世界から見学者がいっぱいやってきた。そこでちょっと格好をつけちゃったんですかね。我々も、もう一度きちんと反省し、たとえば、現場のチェック体制などを見直していきたいと思います。


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