浅田次郎の名言 一覧

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浅田次郎のプロフィール

浅田次郎、あさだ・じろう。日本の小説家。東京出身。中央大学杉並高等学校卒業後、自衛隊に入隊し陸上自衛隊第32普通科連隊に所属。その後除隊し、アパレル業界など様々な職に就きながら執筆活動を行い、『とられてたまるか!』でデビューする。主な受賞作に『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、『鉄道員』で直木賞。映画化、テレビ化された作品を多数執筆した。直木賞、吉川英治文学新人賞、山本周五郎賞選考委員、日本ペンクラブ会長なども務めた。

私の一番の幸福は脱稿の「了」の字を書いたとき。決して出版社からカネが振り込まれたときではない。ナルシストのせいだろうか、自分の本を読み返して笑ったり、誰が書いたんだよなどとひとりごちてみたりするのも、最高に幸せである。もっとも私のリタイアメントは当分先のこと。書くことは最大の道楽。まだまだ書き続けていきたい。


道楽とは、自分の好きなことをして、なおかつ消費すること。カネを使うことだ。道楽できっちりカネを使い果たして、そして死ぬ。それがハッピーリタイアメントへの近道である。


一生懸命に働いて、天下りをしてまでカネを稼いでどうするのか。子供に財産を残してもロクなことにはならない。美田を残された子供は大体失敗する。資産というのはゼロから築き上げるのが本物で、美田を残すのはかえって子孫の力を削ぐことになる。


仕事は一生懸命やるものだ。だが、人生それだけでは寂しい。休みのときは何もかも忘れて、ブチ切れて、人格が変わるぐらいの道楽をしないといけない。


人間は不景気になるとモノを考えるようになる。これまでイケイケドンドンで何も変えてこなかったツケがいま回ってきて、「天下りはおかしいんじゃないか」「憲法もおかしいんじゃないか」という議論が出てきた。「仕事バカ」という人生についてもきちんとモノを考えてみれば、その寂しさに気づけるはずだ。


不景気というのは案外、ありがたいものである。景気がいいときは「この好景気は何のせいだ!」とは誰も言わない。不景気だから「誰のせいだ?」と深く考える。日本社会には、いままで「いいや、いいや」で済ませてきたあやふやな部分がたくさんある。そうした矛盾に皆が気付き始めたのだろう。


不景気でジタバタするのは、甘やかされて育った人間だ。職がないなどと悲観的な論調が強いが、自分勝手な思い込みであることも多いのではないか。私が若かったころ、選べるほど仕事はなかった。実家は商家だったから、中学を卒業したばかりの若者を集団就職で何人もとった。無休で、休みは日曜日と盆と正月だけ。若い衆はいつも三畳一間に5、6人で暮らしていた。住み込みで飯は食わせてやる。給料がない代わりに、仕事を覚えさせてやるという奉公の時代である。私自身も貧苦に耐えた。9歳のとき家業が没落し、父母は失踪、離婚。あばら家で祖父と暮らすことになった。


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