津賀一宏の名言 一覧

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津賀一宏のプロフィール

津賀一宏、つが・かずひろ。日本の経営者。パナソニック社長。大阪出身。大阪大学基礎工学部生物工学科卒業後、松下電器産業(のちのパナソニック)に入社。カリフォルニア大学サンタバーバラ校コンピュータサイエンス学科修士課程修了。松下電器マルチメディア開発センター所次長・所長、パナソニックAVC社AVネットワーク事業グループAVCモバイル・サーバ開発センター所長、役員デジタルネットワーク・ソフトウェア技術担当、海外研究所担当、デジタルネットワーク事業戦略室担当、常務役員、オートモーティブシステムズ社社長、パナソニック専務などを経て社長に就任。

どんな目標も信じないと始まらない。


大きな問題が解けない時は、小さな問題に分割して解決するのが基本。


赤字を出しているということは、つまり当社がやる必要のないことをやっているということ。


私たちは決して自動運転車をつくりたいわけでも、電気自動車をつくりたいわけでもありません。お客様が喜ぶ車は何かが一番のポイントになるのです。


「お客さまの役に立つ」ということを最も重視する会社こそ目指すべき姿。


会社というのは、小さな事業の積み重ねですから、それぞれの事業が主役だということを鮮明に打ち出す必要がある。


スピードを出すにはプライオリティの付け方が適切でなくてはいけない。そのためには、自分たちにとってなにが大事なのか、なにがチャンスにつながるのかといったことを頭のなかで整理しておく必要かある。


私たちが目指す経営は、「お客様へのお役立ちが最大化できる会社」であり、それがいい会社の定義です。


売上を維持するために製品を出すということはしない。お客様が、「本当にこれが欲しい」「これを使って仕事や暮らしぶりが変わった」と思ってもらえるものを作りたい。


我々にとって大切なのは、どの領域を伸ばすのかということを明確にすることです。


現場に行って話をすると、この事業部は明るいな、あるいは暗いな、なにか課題があるなということを直接感じます。


ミクロで見れば利益が出ている事業もあるが、全体、マクロで見れば赤字だ。我々はやはり、マクロで見て強くなければならない。でなければ、この大きな企業を維持する理由がない。


お客様の方向を向いている事業は収益が高い。お客様の要求を失った事業はおしなべて低収益です。


コアコンピタンス(競争力の中核となる得意分野)よりも、参入障壁の有無の方が大事だと思っています。パナソニックにコアコンピタンスがなかったとは言いませんし、技術は決して低いとは思いませんが、テレビなんて参入障壁がまったくない商品です。すぐに真似されてしまいます。


コア事業という意味は一体何なのか。これまでパナソニックは、テレビ事業に徹底的に選択と集中して、一本足で成長と収益を勝ち取ろうとしました。私は必ずしもこういう方法は採りません。あくまでもお客様が何を求めているか、ということから逆算したほうが、間違えることが少ないのではないでしょうか。


お客様が何を選ばれるかが一番大事です。プラズマテレビは昨年度の半分の250万台に設定しています。量を追うのではなく、お客様のニーズにフィットする良い商品だけを提供しようと腹を括っています。


自分たちの強みがなければ、何のために事業をやっているのかわからなくなる。


あくまでも顧客の視点でパナソニックの商品を再構築したい。


テレビはお客様からの要求が少ない商品になってしまいました。どこの製品でも映ればいいんだと言われてしまうと厳しい。要求の低い商品は我々は不得手ですから。


たとえば「レッツノート」や、とくに耐久性を高めた製品である「タフブック」がお客様から強い支持をいただいています。単なるノートパソコンを超えて、お客様のITツールになっているからです。お客様からの大きな要求のある商品を大事にしなければなりません。頑張れば頑張っただけ甲斐がある商品なんです。


コア事業にこだわっていては一本足打法になってしまいます。


参入障壁が高いということは逆にいえば、お客様に絶えず使い続けたいという気持ちを持っていただけるようにする商品だということです。


白物とかAVといった分け方ではなく、すべての商品がお客様にどう見えているかが大事です。


過去百年続いてきた会社だから、次の百年も安泰というわけではありません。むしろ全く逆です。過去の成功体験にとらわれずに、新しいパナソニックをつくるにはどうすればいいか。ここを考えることで、社員のやりがいにもつながると思います。


現在、37の事業部がありますが、そこには商品もあれば、技術もあり、モノづくり力もある。お客様もいます。そうした現在あるもの同士を掛け算することで、新しいお客様に新しい価値を提供できると考え、「クロスバリューイノベーション」と呼んで奨励しています。例えば、照明器具の技術が自動車の領域で活用されて、新しいヘッドライトが生まれるなど、様々なアウトプットが出始めています。


事業にも終わりがあります。その終わりを事業部がみずから判断するのは非常に難しい。そのために本社やカンパニーがあると考えています。これは、事業の立ち上げの時も同じですけれども。


意志決定をするために重要なのは情報です。そして情報を社長一人に集めてしまうのが、過去の当社の経営スタイルでした。社長に集まった情報で、社長が最終決断をする。しかし、社長が間違った判断をしてしまう可能性もあり、リスクが高かったのです。そこで、社長一人に集まっていた情報を、より多くの人が共有して、絶えず議論しながら判断をするスタイルに変えたかった。それがグループ戦略会議です。


現在、インドにおいて事業が順調なのは、インド人が経営しているからです。インド人がインド人を採用することで、優秀な人材が集まり、人材プールができています。こうした人たちが経営に参画することで事業が伸びているのです。


頑張って先を歩もうとした者にしか、新しい課題は見えてこない。新しい課題が見えて初めて、次の手もいち早く打てる。ただ黙って世の中を見ているだけで、次の手が読めるということはない。


マーケットなりお客様の価値観は変わっていくものです。将来にわたって、私どもが、どの地域でどの事業を一番長くやっていくかという決断こそ重要。


当社は業績が悪く、転換点に来ているのは事実ですが、逆に言えばパナソニックがどういう方向に向かっていくのか、我々のDNAはどこにあるのか、強みをどこにつくっていくのかをもう一度考え直して、社内外に発信する良い機会だと考えました。


我々の会社は家電メーカーであるという意識が過去から強いが、実態は必ずしもそうではありません。家電比率は3分の1。北米では10%を切っています。まず、社内外に対して何がパナソニックなのかということを正しく伝えます。


テレビやデジカメは当社では数少ないグローバル商品であり、比較的同じような商品が世界中で売れる傾向にあります。しかし、この傾向はもう終わるのではないかというのが仮説です。これからは、地域ごとに異なる商品作りをしなければ、買っていただけなくなる可能性が高い。


事業部であっても売上が数千億円規模に拡大すれば、内部は細分化されています。その中で成長性のある領域、そして将来が危うい領域を見極めて、今後どの領域に手を打っていくべきかを、事業部内で健全に議論することが望ましい姿です。


事業部というのは、商品があり、その商品を支える技術があり、モノ作り力があるのが基本の姿です。そしてお金と人がその中でうまく回ることが重要です。


本社人員が7000人いたとしても、会社全体を見渡せなければ「烏合の衆」になってしまいます。だから本社社員を150人に絞り見通しの良い組織にすることで、社員一人ひとりの役割も明確になってきます。結局は「見える化」なんですね。


人事、経理、財務、経営企画の部門が一緒に会議をするようにしたことで、事業計画を検討する際には、経理や財務の側面だけではなく人事の側面からも同時に検討できるようになりました。この点については間違いなくプラスに働いています。


7000人いた本社社員を150人に絞りました。一番大きいのは、絞り込んだ戦略本社の人員が「ヒト」「モノ」「カネ」を総合的に管理できるようになったことです。具体的には、人事と経理、財務、経営企画の部門がひとつの部屋にいて会議もすべて一緒に実施します。このため、改革しなければならない際の意思決定が速くなりました。


BtoB部門の社員には、Bの先の消費者を意識してほしいと言っています。それが我々のBtoBのお客様の期待でもあるんです。


当社は技術も商品も多くのものを持っています。それを生かしてどんなビジネスモデルを作れるかはもっと真剣に考えるべきなんです。いい商品を作ったら、従来の流通チャネルに任せておけば、それで儲かるという考えは、儲かっている時はいいですけど、儲からない時代には考え直すべきでしょう。


取締役は株主総会の承認を経ることになりますから、よっぽどのことがない限り、途中で代わるということはないでしょう。しかし、役員については取締役会の承認だけで代えることができます。より透明性を持ったプロセスを確立すれば、いつでも異動はありです。事業部長に関しても課題があれば、すぐに代えることは辞さない。これもスピードのひとつです。


私がアメリカの大学院留学時代に、米国西海岸に住んでいて感じたのは、「モノには正解がない」ということ。そして、「オリジナリティ、ユニークネスが一番の価値である」ということです。どれだけ自分のアイデンティティを発信できるのかが重要であり、私自身もそういうふうになりたいと思っています。


組織のスピードを上げるには、もっと「個人プレー」を重視しなくてはいけない。組織がスピードを上げるのは難しいが、個人がスピードを上げることで、ほかの個人のスピードにも影響を与え、組織のスピードが上がることになる。スピード感を実現するためには大切な要素だと思っています。


売上ばかりを追って、収益が赤字になってはまったく意味がない。利益は社会貢献の尺度です。一度、身を縮めて、利益ができる形にして、もう一度、どう立て直すのか、どう伸ばすのかを考える時期がいまです。


「いままでのパナソニックのマインドは捨てていい」「事業をやるのならば徹底的にやろう」というのが私の考え方です。私は、パナソニックのこれまでの価値観を、必ずしも良しとはしていません。とくにいまは改革の時期なので、そうした考え方が必要です。


かつて私がオートモーティブのビジネスを担当していたときには、カーナビやカーオーディオといった部分はパナソニックの領域だが、走行性や安全性に関わる部分には手を出してはいけないという不文律がありました。しかし、これは失礼な話です。我々がお付き合いしている相手は自動車メーカーであり、自動車メーカーは、走行性や安全性というところでリスクを冒しているわけです。しかし、パートナーであるべき我々がリスクを冒さないのはどうか。自動車メーカーを相手に、我々はリスクを取らずに、利益だけを取りにいくのか。それでは、自動車メーカーからソッポを向かれますよ。


これまでのパナソニックには、「立派な会社」「よい会社」という意識が強すぎ、その結果、自ら殻に閉じこもる部分があったのではないか、という反省があります。例えば、事業ひとつをとっても、「これは自分たちがやる領域ではない」と勝手に考えていた部分がありました。


一般的にアナリストの方々は、パナソニックは、どの産業のなかに置かれ、どこの企業とベンチマークすべきかという視点で評価していますが、経営や事業をやっている立場からすれば、これはまったく意味がない視点です。パナソニックは、車載事業をやり、住宅事業もやり、そして家電事業も、デバイス事業もやっている。これらが組み合わさることで、パナソニックでなくてはできない提案、商品、事業が生まれてくる。だから、こんなお役立ちができるというのが、パナソニックが目指す「ユニークな会社」です。


私の最大のメッセージは、49事業部はすべてが対等であるということです。これまでは松下電器産業があり、松下電工があり、三洋電機があり、パナホームがあるといったように、それぞれが異なる枠組みでスタートし、それをもとに「親子関係」がどうだ、といったことも言われていた。また、従来は陽の当たる事業部、陽の当たるドメインというところに重きが置かれていた傾向がありました。象徴的なものがデジタルテレビです。これからは決してそうではない。事業部のなかには、これらの企業体が混ざり合っており、そうした議論が出る余地がない。そして、事業部が対等に競い合い、連携し合う。そこで新たなモノを生みだしてほしいという期待を表明しています。


本社部門を改革し、今年からはドメイン制を廃止し、事業部制をスタートするとともに、カンパニーという枠組みへと再編しました。また、49事業部のすべての数字を月次で明らかにしています。これまではドメインという単位で数字を見ていたわけですが、このなかにはいい事業もあれば、悪い事業もある。それらをひっくるめて、ドメインという単位の「どんぶり」で数字を見ていたわけです。ドメインでは1兆円単位という「どんぶり」でしたが、事業部制に移行してからは、大きくても4000億円規模。その結果、いままでよりも早く課題が見え、改善に向けて早く取り組みはじめた。


域特化や特定市場にフォーカスし、よりお客様に近いところで事業を行うのがバーチカルソリューションであり、規模は小さくても、着実に収益を確保できればいいと考えています。すでに具現化している例が、堅牢型ノートPCのタフブックです。タフブックは、ガス会社や警察、軍隊にフォーカスし、その分野に最適化した商品に仕上げた。一般的なハードメーカーは、そんな発想はしません。しかし、パナソニックでは、お客様にお役立ちするためにはどうしたらいいかということを考えた結果、タフブックが生まれ、お客様との間に信頼関係を築き、次の製品へと進化させています。


私は、パナソニックが大きなポテンシャルを持っていると信じている。ポテンシャルを時代の要請にどうマッチングさせていくのか。どの分野で、どんな組織構成で、どう動けばよいのか。この答えを皆に示していくことが私の役割だ。


研究というのは、かなり頭が柔らかくないとできない。理論的なものに関しては特にそう。私の感覚では30歳くらいまでがピーク。私は30歳くらいからマネジメントへシフトした。優秀な若い技術者の方々をマネージするのが、自分としては一番楽しかった。


大きな転機になったのが、27歳での米国留学です。海外では会社という組織から離れ、すべて一人でやらなければならない。それも言葉が通じない。渡米した当初は英語をしゃべれなかったから。それでも苦労しながら大学院で修士号を取ったことは自信につながりました。


時代が変わる中で、社内だけでは人材育成ができない。新たな領域に乗り出すときには外部からの登用を真剣に考えなければならない。


今年、役員の選定プロセスを従前よりオープンなものにした。候補のリストを基に、私を含まない本社の役員で順番をつけてもらいました。最後の選択については、今年は年齢を必ずしも重視せずに実績で決めた。今後、選定プロセスのオープン化をさらに進めていく。私に近いからとか、私がよく知っているからということは避けたい。


役員の条件をひとつだけ挙げろと言われれば、皆から尊敬され、チームワークを生かして仕事ができる人。これが不可欠。頭がいい悪いではなかなか評価できない。


メーカーがイメージしているお客様が求めるものと、実際のニーズとがズレてきている。これは各社共通です。


今や各メーカーのテレビには差がなくなってきた。そういう意味では、人件費が安い、インフラコストが安い所で造れば安くなる。にもかかわらず、我々は日本で投資した。いいテレビを造ればそれなりに高い値段で売れるだろうと考えてきたわけです。しかし、日本でこそそういう傾向が残っているが、販売台数の多い地域、とりわけアメリカや中国は価格優先になっている。アメリカ人はコンテンッにはおカネを払うがハードウェアにはあまり払わない。


パナソニックは、まず大きな設備投資をし、工場の稼働率を上げて収益を上げていくというビジネスモデルを描いていた。しかし、価格低下が甚だしく、材料の調達コストもかかりすぎている。結果、売れば売るほど赤字が膨らむ、という構図になっていた。そこで、一方の軸にテレビセットとテレビ用パネル、もう一方の軸にプラズマと液晶を置いた2×2のマトリックスを設定し、それぞれの象限ごとに赤字が最も減るようにしようと考えた。全体最適とは逆の考え方です。プラズマテレビであれば、売らないというのが一番赤字が減る選択。そこで、「もう出荷するな」と言った。同時に、開発部門には、「出荷しても利益が出るようなテレビに設計し直せ」と。液晶もテレビ用以外の、おカネが取れるパネルを造ろうと。そうやって1年かけて転換していった結果、2100億円の赤字を860億円まで下げることができた。


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