河合滉二の名言 一覧

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河合滉二のプロフィール

河合滉二、かわい・こうじ。日本の経営者。「サッポロビール」社長。東京帝国大学経済学部卒業後、サッポロビールの前身「大日本麦酒」に入社。途中軍役を経験したのち、九州支店長、大阪支店長、常務、専務などを経て社長就任。

サラリーマン人生を面白くしたいなら、与えられた持ち場ごとに、ひとつでもいいから、「あれは私がやったんだ」と言える仕事をやるように努力することだ。先例に従って、そつなく仕事をこなすだけでは後に何も残らない。振り返ったとき、さびしいと思うよ。


私の好きな豊臣秀吉も努力の人である。彼は自分に与えられた仕事の中で、常に最善を尽くして一歩一歩のし上がり、ついには天下人にまでなった。現代のサラリーマンは、自分は何も努力せずに上司が認めてくれないと嘆く。あるいは、給料や待遇といった目先のことばかり考えている若い人も多い。自分本位の甘ったれなのだ。総じて現代人は賢くなったようだ。そつのない平均点人間が多すぎる。だから人生も平板で、ひとたび乱があると動揺して対処できなくなる。


頭角を現す人は必ず人目につかないところで励んでいる。人生は努力の積み重ねてあり、その努力の源泉となるのは、常に進歩を求める心である。努力は必ず充実感へとつながってくる。日々平穏ではなく、日々充実感のある人生こそ本物ではないだろうか。そつのない平均点人間を今日の企業はもはや求めてはいないのである。


真の「人の和」は、努力する人間集団の中から生まれる。そして、言い古された言葉ではあるが、フェア・プレイ、ファイティング・スピリット、フレンド・シップのスリーFこそ、現代の若者たちに身に着けてほしいと思うのである。


私は「和」の正しい意味を旧制高校時代の柔道生活から学んだ。柔道は一対一で力と力をぶつけ合い、技を競い合うスポーツである。そこにはむき出しの闘志があるだけだ。馴れ合いでやっていたなら、それは柔道ではなく、他人にはダンスのように見えてしまうだろう。そして試合が終わった後に充実感。互いに相手の技量を認め、さらに切磋琢磨を誓う。あれだけ虚心坦懐に人間関係が発生し、「和」の生まれるスポーツはない。


和をもって貴しとなすという言葉をはき違えて、和とは人とぶつからないこと、事なかれ主義のことだと思っている人が多いのには困った。万事そつなくいったり、いさかいをしないことが人の和だと単純に考えている人もいるようだ。また、他人のミスを互いにカバーしあうことが、和であると思い込んでいる人もいる。和とはそうした表面的なものではない。


企業における人間集団の「和」とは、互いに過ちをかばいあうといった、うわべだけの優しさや甘えではないと思う。馴れ合いだけで仕事をしていると、各人の欠点が是正されないで過ぎてしまう。こうした人間が多くなると、企業の存亡にもかかわってくるのだ。


時には意見をぶつけ合い、徹底的に討論をする。あるいは、あるがままの自分をさらけ出して他人に見てもらう。個性と個性がぶつかり合って、やがて互いに胸襟を開いたところに、はじめて本当の「和」が生まれるのだ。見せかけだけの和はいらない。最初から馴れ合っている人間には発展はないのだ。


信念を持って仕事に向かい、失敗を恐れず実行するところに、人間としての前進や企業の発展が生まれる。皆の考えではない。これは自分の考えだと自信を持って言える仕事は必ず成功する。そしてそのような仕事こそ後世まで残るのである。


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