江幡哲也の名言 一覧

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江幡哲也のプロフィール

江幡哲也、えばた・てつや。日本の経営者。インターネットの情報サイトのオールアバウト社長。神奈川県出身。武蔵工業大学卒業後、リクルートに入社。早稲田大学ビジネススクールを修了。マーケティングデザイン室グループマネジャー、経営企画室マネジャーなど、マーケティングと経営企画部門を経験し、複数の新規事業立ち上げにかかわった。その後、オールアバウトを企画し、米国のアバウトドットコムとリクルートの合弁会社リクルート・アバウトドットコム・ジャパン設立に成功。その後、オールアバウトの社長に就任した。

アイデアそのものには何の価値もありません。アイデアは実現してこそ意味があります。ビジネスで求められるのは常に実現であって、構想ではありません。


社会には、10人が10人おかしいと感じていながら、そのままになっていることがたくさんあるじゃないですか。そういう不条理や不合理を見つけて解決策を考えたら、それこそビジネスのネタが尽きることなんてことはありません。なにせ、私のテーマは仕事を通じて「世直し」することですから。


ルーチンワークであっても、何のためにそれをやるのかわかっている人と、ただこなせばいいと思っている人とでは、生産性がまるで違ってくるからです。さらに、その先にある経営ビジョンまで見えているなら、ここをどういうふうに改善すると、もっとそのビジョンに貢献できるという考え方だってできるじゃないですか。


「やるべきこと」と「やりたいこと」がどうしても重ならないという人は、あれこれ考える前に、やるべきことをまず達成してみることです。やるべきことという、会社から与えられた課題に真剣に取り組むことは、いずれ自分で設定した課題を達成するときの訓練になるんじゃないですか。それに、たとえそれがやりたいこととは違っていても、成し遂げたときの喜びは、やりたいことをやったときと変わりません。


仕事というのは、「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」の3つの輪からできています。ビジネスマンが一番力を発揮できるのは、この3つの輪が重なっている状態なのです。だから目標を立てるときは、どうすれば3つの輪が重なるのかを、意識して立てるといいでしょう。


目標に向かって仕事を長続きさせるコツは、これだけは守ると宣言した最低限の約束は、絶対に果たすことです。それが周囲の信頼を集めることにもつながります。当社も、最初の2年間はなかなかお客様の支持を得られず、思うように収益があがりませんでしたが、3年目で収益化、5年以内に上場という、守らなければならない約束は、果たしてきました。計画というのは、最重要ポイントさえクリアしておけば、あとは多少外れようと、それほど気にすることはありません。


「これは世の中の役に立てる」と思える「筋のいい事業」なら、人の力を120%引き出せますから、あとは成功するまで絶対に諦めないという強い意志さえあれば、必ず実現できるはずです。


私の場合はリクルート時代に、新規事業を1年間に100本、企画書にして提出した経験が、結果として企画立案のいい基礎訓練になったと思います。


どうすればアイデアを実現するために動き出せるのか。まずは頭にあるアイデアを紙に書き出せばいいのです。文字にすると誤魔化しがきかないので、曖昧にしていた部分が見えてくるし、本当に自分はそれをやりたいのかという、意志確認にもなります。とにかく、「書く」ということが、企画に限らず目標達成の第一歩です。


部下に対して、自分がどのような視点で情報を集めているのかを伝えなくては、部下は与えられた仕事について、サービス精神を発揮しようがありません。情報収集のネット偏重の傾向は、必ずしも部下だけの責任とは言えないのではないでしょうか。上司の指示の出し方にも問題があるのかもしれないと私は考えています。


オールアバウトで情報提供を担当するガイド(特定のテーマについてコラムや記事を書くその道の専門家)は公募し、応募者を審査して決めます。その選定にあたって専門知識の深さやITリテラシー以上に重視するのが、サービス精神です。知識をひけらかすのではなく、読者視点に立って良質の情報を紹介できる人に限っています。


ブログなどから情報を集めることを否定はしません。しかし、実際に人と会って、目的に応じた質問を投げかけてみれば、相手も通り一辺倒の回答は返してこないでしょう。質問者の視点に立つことで、新たな考えを提示してくれるかもしれません。


オールアバウトでは「こんなテーマを追加したら利用者(読者)に受けそうだ」という仮説を立てるために、スタッフはサイトの読者から広告主まで、様々な立場の人と会います。彼らとのディスカッションを重ねる中で、仮説の内容をより具体的で深いものにしていきます。


漫然とパソコン画面に向かって検索を続けていても、良い仮説につながる情報を集めることは難しい。優れた仮説を生み出せるか否かは、月並みではあるが、どれだけ人と会うかにかかっている。「足で稼ぐ」ことの大切さはいまも昔も変わらない。


ビジネスに必要な情報は、その目的別に大きく2種類に分けられる。ひとつは仮説を立てるための情報。もうひとつは仮説を検証し、それを実現に結びつけるための補足情報である。


ネット上の情報は、すべてをカバーするわけではないため、情報の仕入れ先は目的に応じて変えなくてはならない。


ネットが普及する前は、どんな情報を集めるにも足を使わなければならなかった。指示が曖昧なために無駄な情報ばかりを集めてしまったから「手戻り」が頻繁に発生し、時間と労力の大きなロスになる。だからこそ、部下への指示も慎重に行われていた。ネットで簡単に調べ物ができ、便利になったはずのいまも、仕事の生産性が上がっていないのは、その使い方を勘違いしている人が多いからではないかと思う。


ネットで調べた「一般的な情報」だけを出してくる部下に不満を感じているなら、次のように頼んでみてはどうだろう。「こういう企画を進めるために、○○社について調べている。一緒に考えて欲しい」。指示の背景や意図を理解すれば、部下はいつまでも席に座ってパソコンの画面を見ていないはずだ。


「顧客の課題を解決したい」「あなたの役に立ちたい」という軸さえブレなければ、たいていの人はそれで口を開いてくれるものです。そうした努力と提案を繰り返していくことで、会話も人間関係も続いていくものではないでしょうか。


リクルート時代、エンジニアの仕事から営業に変わったときは、どう話したらいいかわからなくて戸惑いました。余計なことを話しすぎて、先輩から怒られたりもしました。でも、話すより聞くことに集中すると、自分が話すべき内容がハッキリとするということがわかってからは、会話が続かなくて困ることはなくなりました。


営業に慣れないうちは、話すのが怖いと感じる人もいるでしょう。とくに初対面の人に商談をお願いする際は、うっとうしいと思われるんじゃないか、嫌われるんじゃないかと考えがちです。でも、実際は必ずしもそうではない。ビジネスなのですから、有益な情報を持っていけば、初対面であってもきちんと話を聞いてくれるものです。


自分から持ちかけた商談なのだから、自分が話さなくてはいけないと思い込んでいる人もいるかもしれませんが、そんなことはないのです。私は、沈黙があってもいいと思います。会話が止まって気まずい雰囲気になってもいい。お客様の課題を解決するヒントは、お客様の話の中にしかないのですから、とにかく聞くことに集中すべきなのです。


商談で最初に仮説を提示すれば、後は質問を繰り返すことで、自然な形で会話を続けて、顧客の課題を明らかにできます。


仮説や事例が有効なのは、電話でアポイントをもらうときも同じです。「A社さんでもこのサービスを導入していただいた結果、こういう課題を快解決につながりましたので、ぜひ御社にもご紹介させてください」というメリットを提示すれば、ほとんど断られることはありません。


雑談に抜群の才能があるという人でもない限り、商談前の雑談はとくに必要ないと思います。それよりも、簡単に自己紹介をしたら、「今日はこういう目的で参りました」とその商談の目的をはっきり提示したほうがいいと思います。これをきちんとやっていない人が意外と多いのですが、その商談のゴールが見えなければ、相手も何を話していいかわからなくなってしまいますよね。


商談中に相手が話しやすいように持っていくためには、事前の準備が重要になります。私の場合は、お客様の業界や商品について情報収集をして、「おそらく、これが課題なのではないか」という自分なりの仮説を立ててから商談に臨むようにしていました。


営業とは非常にシンプルなもので、要は「この人と付き合って損はない」と思ってもらえるかどうかが勝負なのです。「この人なら、自分が抱えている課題を解決してくれるかもしれない」と相手に思ってもらえればいいわけです。そのための斬り口というのはいくつかあって、代表的なのは同業他社の事例です。自分がお客様にとって有益な人間であることを示すには、似通ったほかの会社で課題を解決した実績を示すのが一番です。


リクルート時代、営業に移って先輩からまず言われたのが、「話しすぎるな」ということでした。営業の基本はヒアリング、つまり相手の抱えている問題について聞くことだと。商談は自分が話すから続くのではなく、お客様にたくさん話してもらうから続くわけです。それは常に心がけるようにしていました。


私が新規事業を立ち上げていく中で学んだのは、事実と意見を分けることです。これができていないと、上司の説得やお客様への提案も難しくなります。事実と意見を別々に書くと、少なくとも事実については、お互いに共通の認識をつくることができます。しかし、事実と意見を混ぜてしまうと、意見と一緒に事実まで否定されかねません。


企画書や提案書を書くのに時間がかかる人は、自分なりのフレームワークをつくって、それに情報を流し込む方法をマスターするといいかもしれません。


フレームワークを利用するのは、効率化よりも情報を整理して発想の手助けをするためです。提案したい内容がぼんやりとしているときなど、フレームワークに沿って情報を整理していけば、言いたいことや論拠がクリアになって、説得力のある提案ができるようになります。


フレームワークをつくるには、やはり数場が必要でしょう。26歳のころ、私は新しく立ち上がったFAXネットワーク事業で、お客様に年間数百本の提案書を書くことを自分に課しました。これまでにないサービスなので、それまでの提案書はあまり参考になりません。またあらゆる業界が対象で、数十ページに及ぶ提案書が必要な業種もあれば、1~2枚の方が伝えやすい業種もありました。そのため最初は、提案書ひとつ書くことにも頭を悩ませましたが、数をこなすうちに自分のパターンが見えてきて、核心を衝く提案書を迅速につくれるようになりました。


ビジネス文書のフレームワークは、一朝一夕に出来上がるものではありません。最初から楽をしようと思うと、形だけを真似した中身のない文章しか書けなくなります。経験を積みながら、自分なりのフレームワークを見つけてください。


私は現在、1日700通のメールに目を通しています。メールは届くたびに読むのではなく、隙間時間などにある程度まとめて処理しますが、最初に要件と結論が書いてあれば、「いますぐ返事を書いた方がいい」「あとでじっくり読んで返信しよう」といった判断がその場でできます。しかし、一目で処理の判断ができないメールがあると、そこで仕事の流れが断ち切られてしまうのです。


読む人の負担を考えているかどうかは、アポイントをとるメールでもわかります。「都合の良い日を2~3日、教えてください」というメールを良くいただきますが、この質問の仕方では、自分のスケジュールをすべて洗い出さねばならず、以外に返信が面倒です。それよりは、イエス・ノーで答えられる「○月×日か、△日はいかがですか?」の方が親切です。細かなことですが、こういった心配りができるかどうかで、文章の印象も大きく変わると思います。


ビジネス文書で型通りの堅苦しい文章表現では、相手に冷たい印象を与えてしまうのではないかと心配する人も多いと思います。ただ、ビジネスマンとしては、やはり失礼にならない表現を身につけるべきです。くだけた文章表現は、あくまでも相手との関係性が確立されたあとで使うべきものです。いくら親しみを込めたり、わかりやすく伝えるつもりでも、いきなりくだけた表現を使うのは、社会人失格です。


どの段階でどのような表現を使うのか、その見極めは文章以外のコミュニケーションと同じです。早くからくだけた会話でやりとりしたほうが仕事をやりやすいと考える人もいれば、何度お会いしても一線を超えることは許さないという雰囲気を持つ人もいます。文章も同じで、相手との関係性によって変えていくしかありません。その意味では、文章力を高めるには、普段のコミュニケーション・スキルを磨くことが第一かもしれません。


ビジネス文書の書き方は、リクルート時代に先輩からきっちりと鍛えられました。新人の仕事は、まずOJTとして日報を書くことから始まります。ノートの左側に一日の報告や感想を書いて、先輩がそれをチェックして右側に返答を書く。日報の目的は報告・連絡・相談ですが、返答で文章を注意されることもあり、これがいいトレーニングになりました。弊社でもこのスタイルを採りいれています。紙ではなくメールですが基本は同じです。


弊社の新入社員は毎日、教育担当の先輩宛に、仕事の報告や相談したいこと、さらに宿題として『All About』の中で気になったコンテンツの感想などをメールで送ります。このメールは自分に関係のあるグループの社員にも同報で送るので、文章の書き方や表現におかしなところがあれば、必ず誰かから指摘を受けます。社内で叩かれているうちに、社外の人に出しても恥ずかしくない。最低限のレベルの文章力が身につくのです。


ビジネスの現場では、最初に要件と結論を伝えることが鉄則です。これは報告書や企画書をはじめとするビジネス文書全般に言えることですが、とくにメールは注意したほうがいいですね。というのも、最後まで読まないと内容がわからないメールは、相手の仕事リズムを乱してしまうからです。


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