橘フクシマ咲江の名言 一覧

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橘フクシマ咲江のプロフィール

橘フクシマ咲江、たちばな・ふくしま・さきえ。日本の女性経営者、ヘッドハンター。ヘッドハンティング会社のコーン・フェリー・インターナショナル日本法人社長。清泉女子大学文学部英文科卒業、国際基督教大学大学院日本語教授法研究課程修了、ハーバード大学大学院教育学修士課程修了、スタンフォード大学大学院経営修士課程修了。米国ブラックストン・インターナショナル、米国ベイン・アンド・カンパニーでコンサルティング活動を経験したのち、日本コーン・フェリー・インターナショナル社長に就任。G&S Global Advisorsを創業した。そのほか、ブリヂストン、パルコ、花王、ソニー、ベネッセなどで社外取締り、ハーバード大学東アジア言語学科日本語教師を務めた。米国のビジネス誌ビジネスウィークで「世界で最も影響力のあるヘッドハンター・トップ50人」に日本人で唯一選出された。

日本人は「言わなくてもわかるはず」と思う傾向がありますが、グローバル社会において、それは禁物。明確な説明が信頼関係の基礎を築くのです。


大切なのは、自ら選び取ること。どう振る舞うにせよ、「これで行こうと自分が判断したのだ」という自覚を持ちましょう。それは自由さでもあります。


相手との認識のズレを防ぐには、繰り返し伝えることと、言葉の定義を明確にすることが必要。


相手を知るための最も大事なポイントは、決めつけないことです。女性だから、外国人だから、といったラベルを貼って、先入観を持って対応すると、相手を知るうえで妨げとなります。


その都度自ら選択し、結果に責任を持つ。この姿勢をつねに保つことが、周囲の信頼へとつながるのではないでしょうか。


その場その場で一生懸命に積んだ経験というのは、どんなことでも無駄にはなりません。


「仕事」をすることは「上司の立場に立って仕事に取り組む」ことでもあります。


私の場合は「昨日の自分より賢くなりたい」。この思いがエネルギーかもしれません。それが私の唯一やってきたことですから。


目標が見つからなければ、昨日の自分と競争すればいいんです。どんな仕事でも、自分が関わった以上、何か自分が変えられることはあるはずです。そこを掘り下げて、「もっとこうしたら上手くいったはず」と反省材料を見つければ、少なくとも、「昨日の自分」より賢い自分になりますよ。本当にやりたいことが見つかるのは、そうした積み重ねのあとでも、遅くないはずです。努力は決して嘘をつきませんから。


よく「目標を設定して、それに向かって努力せよ」といわれます。もちろん、目標がある人はそれでいいと思うんです。ただ最近は、みんな目標を「見つけなきゃ、見つけなきゃ」って、私が「青い鳥症候群」って言うんですが、「これかな?これかな?」と、焦りながら会社を移ってしまう人が多いように思います。でも、ゴールが見えないと努力できないというのも、どこかおかしいと思うんです。


自分の仕事の全体像を把握して、どうすれば会社や部署が良くなるかを考えながら仕事をする。そうした習慣を身につけておくと、いざ自分が上司の立場に立ったときにも、慌てずに対応できますし、問題解決能力だって確実に上がるはずです。


「作業」は、ただ言われたことをこなすだけ。そこしか見えていないから、何のためにやっているかがわからないし、自分の力にもならない。それに対し、「仕事」は、何らかの目標を頭に入れて、そこに向けたプロセスを意識して取り組む。すると、もしかしたらほかの人のこういう仕事とつながるかも、などとアイデアが浮かんできます。そこで得られるノウハウの数は「作業」とは比較になりません。3か月も続ければ大きな差になります。


私はどんな仕事でも、「作業」ではなく「仕事」をしたいと考えて仕事をしています。たとえば上司から、プレゼンで使うデータ探しを頼まれたとします。そこで「面倒くさい」と思いながら、言われたとおりのデータを探し出すのは「作業」なんです。でも、何のための会議かを理解して、「他にも適当なデータがあるかな」「グラフがあれば、よりプレゼンに効果的かも」などと考えながらデータ探しをすると、それは「仕事」になります。そこには大きな違いがあります。


私は常にクライアントの一歩先を行く努力はしました。すると、次第にクライアントの方々の紹介で案件が増えていって、入社二年半後にパートナーに昇格。その二年後には「アジア1位の売り上げを記録した」と聞かされて、本社の取締役に選出されました。自分では目の前の案件に懸命に取り組んでいただけでしたから、ただただ驚きでした。同僚のサポートのおかげだと感謝しています。


コンサルティング会社時代は、土日がなく、夜中の2時ごろまでオフィスにいて、自宅に戻って仮眠をとって、朝の7時に出社という毎日でした。でも、こうやって「24時間働けますか?」という状況を経験することは、決して無駄ではないと思います。どんな仕事に向き合っても、当時を振り返ると「自分はここまで頑張れる」と自信を持って挑戦できますし、逆境でも踏ん張れますから。


相手を一人の人間として尊敬の念を持ち、その立場に立って考えることを心がければ、自ずと答えは明らかになるはずです。


メールには片道通行という弱点があります。直接会って話をするときのように、相手の反応を見ながらニュアンスや言葉を修正していくことができません。不適切な表現が入っていても、そのまま伝わってしまい、いつまでも残ります。もし少しでも「失礼だ」と思われたら、そこで関係者の入り口は閉ざされてしまいます。どんな読み手にも失礼にならないよう慎重に言葉を選ぶ必要があります。


自分の都合を押し付けるだけではビジネスは広がりません。客観的な事実を提示し、期待値の差を埋めることは、あらゆる局面で必要なスキルでしょう。


我々がヘッドハンティングで紹介するのはひとつの機会であって、最終的に決断するのは雇用主と候補者です。そこでできるベストの仕事は、お互いの期待値の差を最小限にすることです。だから絶対に嘘を書いてはいけません。交渉の過程では、報酬の詳細や経営課題について、問題を隠すのではなく事実を具体的に説明し、判断の役に立つ客観的な分析を加えるのです。この仕事は、同じクライアントからの仕事が7割を占めるリピートビジネスです。口当たりのいいことだけを伝えて入社していただいても、結果的に成功しなければ、お互いにとって悲劇になります。


初回の面談依頼メールで心がけているのは、「ぜひお会いしたい」という熱意が伝わるように、受け手の立場に立って書くことです。私も他の企業から、肉筆の依頼状を受け取ったことがあります。ただし、よく見ると「肉筆風」の印刷物で、不特定多数に送っている「マスメール」だとわかり、ガッカリした経験があります。相手に「自分でなくてもいいんじゃないか」と一瞬でも思われたら、その後の関係確立は難しくなります。


現在、ヘッドハンティングの仕事のやり取りは7から8割をメールで行っており、何より機密性には気を付けています。経営幹部の場合、秘書がメールを読んでいる可能性があるので、本人専用のアドレスであることを確認できるまで具体性のない文章を書いて慎重に進めます。


ヘッドハンティングはクライアント企業と候補者の間に入って、両者を結び付ける仕事です。だからコミュニケーションがすべての鍵を握るといっていいでしょう。


万一トラブルが発生しても即座に対応できるよう、想像力を最大限に発揮し、危機感をあらかじめ想定し、常に複数の代案を用意しておきます。予定通りビジネスがまとまった場合でも、このときに考えた次善策は、集めたデータとともに、別のケースで役立てることができますので、決して無駄にはなりません。


過去、コンサルティング会社に入社したばかりのころ、ひとつひとつの作業は精一杯やっていましたが、全体の枠組みが自分の中になかったので、仕事の効率も悪くずいぶん苦労しました。いったん枠組みができると、上司からバラバラに降りてきた仕事をいったん自分の中で咀嚼し、全体の流れと照らし合わせ、正しい優先順位通りに整えた後に仕事が行え、より効率的です。


エグゼクティブ・サーチ(ヘッドハント)のとき、候補者の方から、朝6時、あるいは22時といった時間帯を指定されることもありますが、極力先方の意向に合わせます。そのタイミングを逃してしまうと、次にいつアポがとれるかわからないからです。このような早朝、深夜のリクエストに対応するためにも、基本的には毎日4時間睡眠です。


多くのエグゼクティブに共通するのは、スピーチにしても、部下の指導にしても、同じことを何度も何度もしつこく話すことだと思います。「いつも同じことを繰り返す」というCEOは珍しくありません。なぜそうするかといえば、エグゼクティブは「人は相手の発言を、自分の都合のいいところだけ聞いて、都合のいいように解釈する」傾向があると理解しているからです。


大勢の人に自分の意見を理解してもらおうとすると、2~3回言っただけでは足りません。だから、優秀なCEOほど、社員の前で同じことを繰り返し話すのです。


人は、あなたが思うほど、あなたの話を正確に聞いてくれていないし、理解してくれてもいないものです。相手に自分の思いを伝えたいなら、わかってもらえるように努力することが不可欠です。


日本人は、文化的に「阿吽の呼吸で言葉の定義を曖昧にしたままでも話が通じる」と思っていることが多いのではないでしょうか。私もかつてはそうでしたが、欧米のエグゼクティブがよく「この言葉はこういう意味だよね?」と確認しているのを聞いて、言葉の定義を確認することの重要性に気づきました。


優れたエグゼクティブは、相手を見て、自分の引き出しの中から最適な話し方を選んでいます。スピーチに限らず、プレゼンにしても、部下への指導にしても、同じことが言えます。


コミュニケーションのコツのひとつは、誤解を避けるために「話の途中で、言葉の定義を確認する」ことです。それぞれの人が違う定義でとらえている言葉の例は、私たちの会話の中に山ほどあると思います。日本人同士でも、同僚や家族との会話で、言葉の定義が一致しないことはたくさんあります。定義を曖昧にしたまま話を進めると、話がかみ合わなくなります。意思の疎通をすることは困難です。


相手と自分の言葉の定義がずれていると感じたら、「この言葉はこういう意味ですか?」と、その都度、確認すればすれ違いが減り、意志の疎通がスムーズになります。


エグゼクティブのみんながみんな、流暢に話すわけではありません。中には訥々とした話し方をする方もいらっしゃいます。ただ、話術に個人差はあっても、優秀なエグゼクティブは一般的に「誰に対しても、自分の考えをしっかり伝える」ことに長けています。


誰に対しても自分の意志をしっかり伝えるポイントは、大きく分けて2つあります。

  1. 伝えたいメッセージを明確に持っていること。メッセージがあやふやでは、同僚や家族にだって「何を言っているのかわからない」と言われてしまいます。外国人が相手ならなおさらです。
  2. 相手やTPOに合わせて、表現の仕方や話し方を変えていること。例えばグローバルな会議などでCEOがスピーチのとき、ロジカルでダイナミックな欧米式のスピーチが良いとされています。しかし、日本では「論理的に整理されていて、聞きやすい」と感じる人もいれば、「ドライで人間味がない」と感じる人もいるでしょう。後者のタイプが多い場では、情緒に訴える日本式のスピーチの方が効果的な場合もあります。

その場で求められている服装、言動に倣うのが基本です。それは、周囲に流されることではありません。


強い主張が飛び交う場で自分の意見を表明するにはどうするか。周囲の外国人と同じように大声を出す必要はありません。私の英語力では対等に議論できないので、私は、白熱する議論を黙って聞きながら状況を把握し、意見が出尽くしたときに手を挙げて議論を整理して、自分の考えを述べる、という方法をとらざるを得ませんでした。しかし、このほうが、みんな一生懸命に耳を傾けてくれました。このように、「静かな日本人」でありつつ、意見を主張することは十分に可能だと思います。


「外柔内剛」という言葉があります。日本人が国際的な場で働く際は、この考え方が不可欠だと思います。海外の流儀に合わせつつ、内側に日本人としての「芯」を堅持することが大切なのです。


話すときに、相手によって態度を変えないことも重要です。目上の人には丁寧に接するのに、目下の人には横柄な物言いをする、といった振る舞いは、信頼を損なう元です。ポジションにかかわらず、どんな相手でも尊重する態度を持ちたいですね。


私はセレクティブ・ヒアリングと呼んでいますが、人は自分の聞きたいことを聞くものです。私も含めて誰でも、自分が重要だと思う部分だけを強く記憶したり、賛成しやすい部分だけを受け入れたりする傾向があります。


相手に理解してもらえる話し方をすることが非常に重要です。実は、これが一番難しいのです。社長をしているとき、この点でとても苦労しました。わかりやすく話しているつもりでも、部下がさらにその部下へと話を伝えるプロセスで、内容がどんどん変わっていくのです。


ヘッドハンティングは、その人が「優秀か否か」を判断・評価する仕事だと思われがちですが、実は違います。企業と人材とを引き合わせる際に考えるのはマッチングです。長所、短所、まだ発揮されていない能力といった、その人の適性をトータルに見て、顧客企業のニーズに合うかを考えます。「こういう学歴や職歴を持っているから、こういう人に違いない」という決めつけでは、真の適材適所のマッチングはできません。この視点は、すべてのコミュニケーションに不可欠です。勝手な判断や先入観を持たずに相手と向き合うことが、相手を尊重する態度の基盤と言えます。


自分がどう見られるかを気にしてオドオドしたり、少しでもアピールしようと自分のことばかり話したりすると、かえって印象を悪くします。


これまでさまざまな国籍の方々と仕事をしてきて感じるのは、「マナーには100%の正解はない」ということです。日本、欧米、アジア、それぞれに違った文化的背景があり、何をもって礼儀とするかも違います。しかし、共通して言えることは、相手への関心を示すことの大切さです。相手の話をよく聞き、「何か聞きたいことは?」と言われたら質問する。そうしたことが、相手への関心と敬意を伝えることにつながります。


これからの時代に世界で活躍できる人の共通項は“インテグリティ(一貫性)”にあると思います。グローバル企業で成功を収めるトップはみな、経営理念や会社のミッションを明確に描き、真摯にそれを目指します。その実現のためなら嫌われることも覚悟のうえ、ときには冷徹な判断を下すことも辞さない。ただの良い人ではなく、そうした厳しさや決断力をも併せ持つ良い人が、真に信頼される上司と言えるでしょう。


部下と接するときは感情的にならないこと。たとえば、延々と不満を言われてつい怒りが込み上げそうになったときは、不満を自分への批判ととるのではなく、意見だと考えましょう。この客観的な視点が冷静さを保つコツです。そのうえで、「あなたの意見はわかった。では、こうすれば解決するのでは?」と、ロジカルに歩み寄りを図りましよう。


従来の“適材適所”は、イチから人材を育て、合う場所に配置する手法です。しかし、これだけでは日々変化するグローバルなビジネスのスピードに追いつけません。ミッションに最適な人物を世界中から連れてくる“適所適材”が必要なのです。


柔らかな表現を重視しがちな日本人のチームが、ハッキリ物を言う外国籍人材に戸惑いを覚える、といったケースはよく見られます。こうした衝突は避けるべきものではありません。その物言いが起爆剤になり、それまでなかったアイデアが出てくることがあるからです。


企業における人材育成の目的は、結果を出してもらうことです。そのためには、一人ひとりのできる部分、足りない部分をしっかりと分析しなくてはなりません。できる部分をさらに伸ばし、足りない部分を補い、その人が最高のパフォーマンスを出せるしくみを整えるのが会社側の役割と言えるでしょう。


さまざまな国の人たちと仕事をするとき、まず必要なのは、カテゴリーで人を判断しないことです。「中国人だから」「米国人だから」という決めつけは無用な偏見や誤解を招くからです。個人と接するときには、国籍はその人の個性の一つにすぎない、と捉える視点が必要です。


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