橋本孝之の名言 一覧

このエントリーをはてなブックマークに追加

橋本孝之のプロフィール

橋本孝之、はしもと・たかゆき。日本の経営者。日本IBM社長。愛知県出身。名古屋大学工学部応用物理学科卒業後、日本アイ・ビー・エムに入社。システム製品事業部AS/400製品事業部長、ゼネラル・ビジネス事業部長、取締役、常務執行役員、専務執行役員、などを経て社長に就任。

より本質的な問題は、これまでは頭を垂れて耐えていれば嵐は過ぎ去ってくれましたが、そうはいかなくなったということです。日本の人口が飽和化して日本市場自体が落ち込んでしまった。もはや嵐が過ぎ去るのを待っていても、どうにもならない状況になってしまったのです。


日本は流れ込んできたものをすべて吸収して日本のものにしてしまう文化を持っています。ライスとカレーという別のものをくっつけて、カレーライスにしてしまう。あんパンだってそうでしょう。そういったことは得意なのだけど、せっかくつくった新しいものを外に出そうとはしない。これからは、日本の特徴である新しいものをクリエーションする能力を外に出していかなければならない。


グローバル化のためには、文化や国教というものを超えたダイバーシティー(多様性)そのものを受け入れる素養が必要です。


時間は万人に平等に与えられていますから、勝負を決めるのは時間の使い方です。これからは、データをいかに上手く使いこなし、いかに時間を有効に使うかがビジネスの勝敗を決することになると思います。


米国の場合はCEOが一人いて、そこからドーンとトップダウンで指示を下して、社員は間違っていようが何だろうがCEOの指示に従ってやる。それでダメだったらCEOが替わるだけです。私は米国のやり方を100%日本に導入すべきだとは思いませんが、この構造改革待ったなしの状況の中で、米国から学ぶべきところは学んだ方がいいと思います。


外資系企業は議論の末にトップが決断を下して議事録に記載されたことは、必ず実行しなくてはなりません。議事録の内容に、確実な実効性があるのです。ここが日本企業との大きな違いです。逃げ道を断ち、退路を断って仕事をしているか、ある程度の逃げ道を残しておくかの違いといってもいいでしょう。


日本企業は仕事のスピードの問題、コスト構造の問題、海外進出の問題、人のスキルの問題など様々な問題が絡み合っていますが、こうした問題が置き去りにされてきた原因は悪しき合議制の文化にあるように思います。


常に自分はまだまだであることを自覚すること。「これでいいや」と思ってしまった瞬間に成長は止まってしまいます。


私の場合、要領よくやるということが不得意なので、悩んだら真正面からぶつかっていく以外にありません。人の3倍時間がかかるなら、3倍時間をかけてやり抜くしかない。正面から諦めずに取り組んでいると、どこかで必ずブレイクスルーする日が来るのです。


お互いを認め合うには対話が必要です。徹底的に対話をするということです。IBMには社長の私がしゃべっていてもどんどん反論してくる社員が大勢いますから、本当に自由な社風なのだと思います。


本人が自分の能力に関して知っていることは、意外と限られたものです。本人が気付いていない能力を引き出してやるのには、ときには谷に突き落としたり山を越えさせたりする必要もあります。つまり、上司が本人の適性をしっかり見てやることが重要です。


人事評価の仕組も重要ですが、より重要なのは「求める社員像」を明確にすること。しかもその社員像を5~6年ごとに描きなおしていることです。


IBMの社内のコミュニケーションは非常にフラットです。一番いい例は「さん」づけです。みんな僕のことを「橋本社長」と呼ぶ社員なんて一人もいません。外から見たら、誰が社長だかわかりません(笑)。


グローバル化とはイコール、ダイバーシティー(多様性)を受け入れることだと思います。どんな人ともフラットに向き合う姿勢が必要です。


常に10年後の自分の姿を思い描いて働くことが大切です。とくに若い人の場合、今日、明日のことだけを考えて仕事をしてしまいがちです。しかし、それでは成長しません。10年後の自分はどの国で、どんな立場で、どんな仲間たちと、どんな仕事をやっているのか。こうしたイメージを明確に持つことです。「自分はここまで行きたい」ということを、はっきりイメージすることです。


三日坊主で終わらせないためには、自分を高めたいという欲望を持ち続けることです。それには自分より目線の高い人、自分より優れた人と積極的に付き合っていく必要があると思います。


大学時代の話です。私は応用物理を専攻していましたが、ニュートン力学というものがよくわからない。そこで夏休みに一週間、大学の図書館に通い詰めて、1日8時間集中的にニュートン力学を勉強したのです。そうしたら、4日目ぐらいから本当に気持ちよくスパッと抜けて、1週間後にはすべての問題が難なく解けるようになっていました。


仕事のスキルは勉強した時間に比例して直線状に上がっていくものではないと考えています。勉強を継続していると、ある日突然グッと抜け出してステップが上がるのです。


常に自分は何ができるかを真正面からアピールしておいて、上司が選んでくれた仕事に邁進することが一番です。一番いけないのは自分で何ができるかがよくわからず、上司もその人材をどう使えばいいかわからない状態に陥ってしまうことです。こうなってしまうとちょっと厳しいですね。


IBMの場合、年に一回、キャリアパスに関する議論を徹底的に行って希望を吸い上げています。外資というと厳しいイメージがありますが、IBMは人に優しい会社でもあるのです。


IBMも社内で育てることのできない人材は、外部から採用します。ただしその場合も優れた人材だから採用するというのではなく、こういうビジネスがやりたいが、それにはこういうスキルを持った人材が必要だということを明確にしてから採用しています。日本企業の場合は先に人がいてその人に仕事をあてがおうとしますが、それとは反対のことをやっているわけです。


IBMでなぜ人材の育成が上手くいっているかというと、一番大きいのは、IBMの教育制度が確固としたフレームワーク(枠組み)のなかでつくられていることだと思います。たとえば、リーダーに求められるコンピテンシー(行動特性)は9項目にわたってはっきりと定義しています。この9項目について全社員を5段階で評価し、評価が低い部下は徹底的に教育をし、穴を埋めていくのです。


みなさん英語の勉強をなさっていると思いますが、なかなか英語力が上がったことを実感できないでしょう。しかし、集中的に努力しているとあるときスパッとステップがあがります。そういう瞬間を実感しながら努力を重ねていけばできないことなんてないのです。


IBMは自由な社風ですが、自由とは誰もが自分勝手に動いているということではありません。お互いにアイデンティティーを示し合い主張し合い、それをお互いに理解し合い受け入れ合える仕組み。それが自由な社風の実態です。国籍も男女も年齢も関係なしに、相手のアイデンティティーと主張を理解し受け入れる。ダイバーシティーを受け入れるとは、まさにこういうことを指すのだと思います。


世の中は進歩しているわけですから、同じ仕事をやるというのは、前進でも、そこにとどまっているわけでも、後退を意味します。社会のスピードよりも早く前進しなくては遅れることになるんです。


仕事を楽しくやれば、お客様に対する顔も明るくなります。仕事への自信も出てきます。顔の引きつった営業マンからモノを買う人はいません。楽しそうに仕事をしている人からモノを買いたいのです。だから、楽しくやる余裕が必要です。


私は岐阜で営業担当をしていたとき、お客様がほかのお客様を紹介してくれるようになり、いいスタートを切ることができました。しかし、これで満足していたら、私の成長は止まっていたでしょう。私はこれまでの仕事のやり方にマンネリを感じ、次の成長のために目標を立てました。5回の訪問で決めていた案件ならば、3回で決められないか。もっといい提案の方法はないか。効率的に新規顧客を獲得できないか。そういう工夫を重ねました。


営業時代、私は競合他社の有力ユーザーのもとに何度もお邪魔しました。どんなに粘っても、絶対にIBMにはひっくり返らないというお客様です。しかし、最初から買わないということがわかっていますから、相手も気を許して話をしてくれます。「競合のベンダーはあるユーザーとこんなトラブルを起こしている」といったユーザーならではの悩みや課題、ベンダーには直接言いづらい要望など、取引先からは聞けない情報が手に入ります。それを次の顧客開拓に役立てるのです。


営業の仕事を「売る」と定義したら苦行です。売れるのは結果です。しかし、「お客様に価値を提供する仕事」と思えれば、途端に楽しくて仕方なくなります。


どうやってお客様に価値を提供するのかを考え、それが実現すれば、お客さんに喜んでもらえ、自分も成長できます。結果として会社も成長し、それが収益につながります。そういうサイクルができるのです。


営業の数字が悪い社員はいます。その理由はいろいろとあるでしょう。経済環境もあるし、担当分野もあるし、上司との折り合いもある。だから、数字だけでは絶対に評価しません。数字が悪いから、いらない社員ということにはなりません。


ビジネスマンは、一日の半分以上を仕事の時間に費やしています。この時間を苦痛にせず、楽しまなくてはいけません。


私は「変化を楽しもう」と社員に言っています。ビジネスはどんどん変化していく。それに合わせて自分も変化していく。もちろん、変化することは苦しいことです。ですが、これが苦行になってはいけません。


進歩がないルーチンワーカーはいりません。自らが成長することに貪欲に取り組むスマートワーカーが欲しいのです。それが私の想いです。


いま、IBMが提供しているソリューションとは、ハードやソフトといった製品ではなくて、自らが変革してきた姿そのものなのです。つまり、自らの変革が止まれば、売るものがなくなってしまうのです。


IBMという会社は、変革を続けてきた会社です。1990年初頭に業績悪化に陥り、大規模なリストラを断行し、さらに、ハードメーカーからソリューションカンパニーへと脱皮してきました。変化することを余儀なくされた結果、いまでは変化が常態化しています。会社も人も変わることができるのです。IBMのDNAは何かと問われれば、常に変革を続けられることであると言い切ることができます。


必要な社員とは、どんな社員か。そう問われたとき、私はふたつの条件をあげます。ひとつは、自分の成長させることに意欲がある人、自らの成長に喜びを持てる人。もうひとつは、強いセンサーが備わっている人、わかりやすくいえば感性、感受性が強い人です。


私は営業に「お客様を光らせろ」と言っています。管理職ならば「部下を光らせろ」と。お客様に満足してもらうソリューションを提案する、あるいは部下が生き生きと活躍できる場を提供する。それが結果として、自分が光ることになります。


必死に勉強を重ね、お客様のことを熟知し、視点は高く、視野は広く持つ。自分のスキルを磨いてこそ、クライアントファースト(顧客第一)が実現できるのです。


コンピュータシステムを購入したいというお客様の倉庫を尋ねたときのことです。倉庫はまるで整頓されておらず、グチャクチャでした。システムを入れても、とても管理できないような状況です。一時の売上を考えれば、効果を十分に発揮できなくてもシステムを売ってしまった方がいい。でも将来、お互いに必ず後悔します。お客様には、「大変申し訳ないのですが、作業着ではなく、背広を着て作業できるような倉庫にしてから、コンピュータを入れましょう」と提案しました。


「お客様は神様です」というのは「クライアントファースト(顧客第一)」の考え方とは思えません。お客様から言われたことをそのままやるだけでは駄目です。顧客にとって最も価値がある提案はなにか、これこそがクライアントファーストです。


営業で自分のことしか考えなくなったら、結果的にいいことにはなりません。「売らなくちゃいけないから」とお客様に押し込むというのが最悪のケースです。それで数字を達成して、自分を一瞬光らせても意味がありません。


営業の工夫の仕方はいくらでもあります。これが感性なんです。感性を磨く努力を怠ると成長しません。


人名ランダムピックアップ


経営・ビジネス・投資・仕事・お金・経済的な分野で成功を収めた人たちの名言を収録しています。

ページの先頭へ