樽見茂の名言 一覧

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樽見茂のプロフィール

樽見茂、たるみ・しげる。日本の経営者。上場した豆腐屋の篠崎屋創業者。東京出身。明星大学人文学部卒業後、篠崎屋を創業。スーパー向け食品製造卸販売を行う。天然にがり製法絹ごし豆富、よせ豆富、絹生揚げ、生食用がんもなど数多くのヒット商品を生み出す。その後、スーパーへの卸事業から撤退し、製造小売の業態に移行。豆腐業界初の東証マザーズ株式上場を果たした。主な著書に『豆冨バカが上場した!』『おいっ!豆腐屋』『茂蔵レシピ68』など。

考えの源泉にたどり着くまで、とことん考え抜けば、解決できない問題はないはずだと思います。


使える情報は、ありとあらゆるものを使う。今日見たものも、聞いたこと、人に話したこと、すべてが考えるための材料です。


僕は豆腐屋だから、豆腐がどうやったら売れるのか、そればかり考えています。もともと小学生のころから、そうやって常に疑問を抱く少年だったんです。


つくり手の論理で考えてしまうと、自己満足に陥る危険性があります。だからこそ消費者視点に立って、どういう商品が求められているのかを、それこそ集中して考え抜くわけです。


僕は何にでも疑問を抱く性格なんです。どんなことでも、「なぜだろう?」と考えるから、オンオフなく思考が働いています。よく「オンとオフを切り替える」という人が慰安すが、僕から見ればナンセンスですね。いわば、一度疑問を持ったら、答えが見つかるまでずっと集中して考えている。思考のスイッチは常にONの状態です。


一般消費者としての思考回路で考え抜くことが重要です。たとえば、最先端技術を搭載しても、なかなか売れない高機能カメラがあるでしょう。それと同じです。いくら、つくり手が最先端の技術を駆使しても、消費者が望むのは、もっと地味な「手ブレ補正機能」だったりするのです。


考えるときは、日常生活のあらゆる事象をヒントにします。たとえば以前、すべてのスーパーとの契約を打ち切って、自らの価格設定できる直販店のみでの販売に切り替えたことがありました。ここでは、ユニクロの活躍がヒントになっていたのです。当時、大手スーパーの販売手数料が急騰して、豆腐の店頭価格も軒並み上がりました。豆腐のような暮らしに身近な食品こそ、自分でつくって自分で値を決めたいと思ったのです。「話題のユニクロは直販で儲けている。うちの両親も、もともと商店街で直販でやってきた。事業規模が大きくなろうと小さかろうと、直販でも成功するはず」と考えたわけです。


よく、文章にまとめて考えを整理する人もいますが、僕は文章はほとんど書かないし、メールも一切しません。その時間があれば、人と話している時間の方が集中して頭が働きます。だから、取引先やバイヤーさんとも積極的に話します。すると思わぬアイデアが浮かんだりもします。人と話すことで、効率的に思考回路を働かせるというのはあります。


一人で考え込むより、誰かに話しかけることが大切です。人と話すことで、頭の中身を効率的に整理することができます。私の場合、会社では一人になれる時間は、ほとんどないんです。社員もどんどん話しかけてくるし、僕の方からも社員に話しかけます。だから、一人きりになって集中して考えてなどという時間の余裕はありません。そこで、いっそのこと社員に話しかけることで、その瞬間に自分の思考のスイッチを入れて、集中して考えるモードに切り替えるわけです。


なぜ天然にがり100%の絹ごし豆腐をつくり出したかというと、当時、スーパーのバイヤーがうちの豆腐を置いてくれず、我が社は倒産寸前の危機に陥っていたんです。それで、どうすればいいかと考え抜いたことがきっかけでした。普通なら倒産の危機に陥ったとき、スーパーのバイヤーさんにリベートやキックバックを渡して、もっと店頭に並べてもらおうと努力するはずです。僕はそうは考えず、自分がなぜいま困った状態になっているのか。そこを考え抜いたわけです。すると、自分が困っている原因は、スーパーに頼っているからだ。スーパーを頼る理由は、スーパーが売ってくれると思っているからだ。つまり、お客さんが買いたいものさえ作れば、スーパーでも売ってもらえるはずだと考えたのです。


小学生のとき、僕の実家は豆腐屋だったのですが、ある日、豆腐が売り切れ、店内には角が欠けた豆腐しか残っていなかった。そこにお客さんが来て、「豆腐を買いたい」と。すると僕の母親は、「角の欠けた豆腐なら、10円引きでいいわよ」と言った。そしたらお客さんが、「あら悪いわね」と言ったんです。不思議だと思いませんか?こっちは欠けた豆腐を売っているんですよ。なのにお客さんに買ってもらったうえに感謝される。なぜだろうとここで考え抜くわけです。すると、欠けた豆腐が喜ばれた理由は、10円引きにしたことで、お得感が出たからではないか、つまり、価格が価値を上回ったからではないかなどと、徐々に答えが見えてきます。


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