樋口泰行の名言 一覧

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樋口泰行のプロフィール

樋口泰行、ひぐち・やすゆき。日本の経営者。日本マイクロソフト社長。兵庫県出身。大阪大学工学部卒業後、松下電器産業(のちのパナソニック)に入社。松下に9年間勤務したのち、ハーバード大学経営大学院に留学しMBA取得。MBA取得後、米国の大手コンサルティング会社ボストンコンサルティンググループ、米アップルを経て、コンパックコンピュータ(のちにヒューレット・パッカードに吸収合併)に入社。その後、日本ヒューレットパッカード社長、ダイエー社長などを経て、日本マイクロソフト社長、米国本社副社長。主な著書に『愚直論』『変人力』など。

社長が暗い顔をしているようでは、社員のモチベーションは高められない。元気を演じられるのもリーダーの資質。


問題のあるカルチャーを作り出し、容認していた人を代えない限り、新しい文化を築けない。


この人となら一緒に働ける、一肌脱ごうと思ってもらうことが大事。


陽の当たらない場所でも、腐らずに乗り切ってほしい。これからは本流ではなく、傍流の時代。


トップの在任期間が長くなればなるほど、企業というのはセクショナリズムになりがちです。これはどこの会社でもあることです。


やはりオーナー系の会社は実行力がある。情報システム戦略もグローバル目線で見ています。


外資系である我々は、ローカルの顧客との間でいかに信頼を構築できるかが重要。


たとえ会社の業績がよくても、将来のために改革を続けなければならない。


どの会社も常に改革が必要です。昨日と同じことを今日も明日もやっていては成長できません。


社長は廊下を歩くとき、下を向いていてはいけません。背筋をぴんと伸ばして、社員の目を見て、「がんばってるか」と声をかけ、皆に元気を与えなければいけない。


私の座右の銘は「解決しない問題はない」です。


目指すのは、悪い情報が早くトップの耳に届く組織です。


個人も企業も、過去に成功体験があると、それにしがみついてしまう。順調な時ほど長期的展望に立ち、最適化モデルをアップデートして挑戦を続けることが、次の成長につながる。


私自身がもともと口下手なエンジニアでした。実力ではなく口のうまさで競争に負けた時の悔しさが、「誰にとってもフェアな職場を作りたい」というバネになっているのかもしれません。


正直、タブレットの競争の第一幕では出遅れました。でもマイクロソフトが出遅れるのは今に始まったことではない。「後出しじゃんけん」と呼ぶのであればその通りですが、後で何とかつじつまを合わせにいくのがマイクロソフトの強さでもあります。


お客様の微妙な動向は、現場の人間が一番わかっていますが、その声が届かなくなったら、会社はおかしくなります。


データ主義に陥らないように注意しました。POSのデータだけ見てもわからないことはたくさんあります。たとえば最初に10個あったおにぎりが最後の1個になると、残り物なので急に売れなくなります。本当は15個くらい売れる可能性があるのに、POSデータだけで判断すると、需要自体が9個しかないのだと勘違いすることもあるのです。


小売業は現場のモチベーションが生命線です。店に足を踏み入れた瞬間に元気がある店かどうかわかってしまいます。活気がなければ、お客様が一人去り、二人去り……。逆に活気があるとお客様は増えていくものです。


法人向けビジネスでは、基幹系のように会社の重要な部分に弊社製品を使っていただくわけですから、何かあったときにちゃんと話が通じなければなりません。顔が見えていても、この人がいるから信用できるのだと思われなければ上手くいきません。


能力主義とか年功序列崩壊とか言われていますが、能力で見るのは当たり前だと思います。ただ、会社が能力主義の点数表に書かれている項目しか見なくなると、社員も点数稼ぎに走ります。そのうち組織がバラバラになり、お客様と話していても「その件は私の担当じゃありませんから」みたいなことを平気で口に出す人も出てくる。これでは会社全体としての力が上がりません。そこを補完するような包容力のある評価を心がけたいです。


ハーバードに留学していたころにも感じたのですが、米国の経営者は、財務的にはすごく成功しているのに、非常に質素に頑張る人が多いのです。過去に成功した会社の多くは、成功体験にしばられ、発想の転換が難しいものです。不祥事を起こすなど、行くところまで行ってしまわないと変わらない会社も少なくありません。その点、マイクロソフトは成功をおさめ、財務体質もいいのに、さらに変わらなければという意識を忘れていません。変革に真剣に取り組んでいる会社なので、そこに自分の経験が生きるのではないかと思ったのです。
【覚書き|マイクロソフトにヘッドハンティングされたきっかけについて語った言葉】


法人向けと消費者向けの両方をやっている会社は、それぞれに求められる文化が違うので、ひとつの会社の中でどう共存させるか。これはひとつの大きなチャレンジです。


マイクロソフトはパソコン向けに数を売るビジネスから始まったため、なるべく人を少なくして、製品開発にできる限り投資し、マーケティング力で需要を喚起する考え方でした。しかし、法人向けは、お客様にきちんと説明し、ニーズに合った製品をお届けしたうえで、保守していくというビジネスモデルですから、まだまだ人は足りないと思います。


インターネット、ゲーム、法人向けビジネスは競争が非常に激しくなっています。従来と同じようなビジネスを続けていたら、生き残れません。そのためにも顧客視点の浸透がもっとも重要な課題です。


会社も大きくなれば、ミーティングしていても、自社のビジネスが一直線にお客様のためになっているのかといったこととは別の議論に終始してしまうことがあります。マイクロソフトは非常に俊敏な会社なので、そのような傾向は小さいでしょうが、それでもパソコンのOSなどでは、すでに大きなシェアを持ってて、ともすればお客様の気持ちを忘れがちな部分があるのではないかという心配があります。そのような慢心はしっかりチェックしていきます。


経営の視点で、いま押すべきボタンはどれなのか、常に考えています。同時に、ビジネスは社員と一心同体になってやりたい。まだ、ソフトウェアという切り口から、マイクロソフトの現場を十分に分かっているわけではありません。そういう意味では、社員の苦しみや嬉しさを、現場の一員として共有したいという気持ちが強いです。
【覚書き|日本マイクロソフトのCOOになったときの発言】


私に与えられた使命は、ダイエー単体としての競争力を回復することでした。かつては(中内功氏による)強力なトップダウン型の会社でしたから、現場が自分自身の頭で考えなくなっていたし、部門間の提携もあまりありませんでした。
【覚書き|ダイエー社長として再建をしていたころを振り返っての発言】


産業再生機構の支援を受けていたダイエーと、業績好調な外資系企業の日本マイクロソフト。両極端の2社で社長を経験しましたが、やってきたことは意外と共通しています。企業文化の改革です。


経営は「サイエンス」ではありません。2つとして同じ条件はないし、教科書が通用するわけでもない。人という生き物をマネージする「アート」に近いと思います。


企業で何かを実行するには組織力が重要です。その基になるのは一人ひとりの社員。彼ら彼女らが自ら考え、「腹落ち」したうえで仕事に取り組める環境を作るのが、社長時代のテーマでした。


私は米ハーバード大学のビジネススクールで、多くのケーススタディーから戦略を学びました。しかし、人心をつかんで腹落ちさせる方法は、決して教えてもらえません。それは、実際の修羅場でしか身につかないのでしょう。


社員には常々、「何かあれば直接メールをください」と伝えています。私も空いている時間があると、オンライン上で在席中の社員をチェックし、「あの件はどうなっていますか」といったメッセージを直接送ります。怖い? 案外、皆、喜んでいるなというイメージです。案件が成立したときなどもメールを送ります。必ずしも全員に対して同じように対応はできていませんが、それでもメールを受け取った人が「社長からメールが来た」などと周囲に話す。その波及効果も考えると、コミュニケーションの活性化につながっているのではと思います。


オフィスを品川に引っ越しました。働きがいを高めるうえで、この効果はとても大きかったと思います。IT化が進んでいるとはいえ、一番大切にすべきはフェース・トゥ・フェースのやり取りです。固定席を廃したフリーアドレス制を導入すると同時に、部署を問わずいつでも集まれるスペースを増やしました。そこで様々な化学反応が起こって物事が進んでいくのです。


私自身、この1年は特に社員と直接ランチをする機会を増やしました。忙しい中、時間をつくるのは容易ではありません。しかし、社員は年次が上がるほど、会社への貢献を認めてもらうことへの欲求が高まります。自分の活躍を常に気に留め、見てくれている人がいるとの感覚が重要になるのです。故に、トップ自ら「きちんと見ていますよ」と伝えることに最大限の努力を払うことが欠かせないのです。


時折、「楽な会社イコール働きやすい会社」と考える人がいます。しかし、そういう人たちが会社に集まってくるとよろしくない。あくまでも、我々は前向きなモチベーションを重視しています。少々厳しい面もあるかもしれませんが、自己成長でき、会社も成長し、それらが相乗効果を生み出すことを価値観としているのです。


企業は世のため人のために存在するものです。人材を育成し、世の中に貢献するという社会的使命もあります。自分を高めようとの思いから生まれた行為が会社の成長につながる。それがさらに世のため人のためにもなるというのが「働きがい」であり、最も理想的な姿です。従って、社員に働きがいを持ってもらうことは、やはり大事なのです。


従業員の働きがいを高めることにトップが力を注ぐべき理由は、最終目的は会社の業績を上げることにあります。売上を伸ばして株主の価値を最大化するのはもちろんですが、働きがいが向上することで長期的な企業価値を高められれば、それも株価に反映されます。


設計や製造工程で匠の技術を持った人に頼るというのは、日本ではよくある話です。匠の知識を自身の存在意義そのものとしている技術者が数多くいるからです。ですが、そうした技術者の技と知恵をセンサーに置き換え知見を束ねていけば、長期的に見て、これまでにない効率的な工程を進めることができると考えます。


マイクロソフトは多様な製品を持っているので、製品を個別で考えるのではなく顧客にとって全体最適の戦略を考えていかなければなりません。単体サービスを組み合わせ、いかに他社よりも付加価値を高められるか。この点が競争環境の厳しいクラウド市場で明暗が分かれる点でしょう。


遅れを取り戻すには莫大なエネルギーを消費する。そこで、他社を先に行かせて追いつくのではなく、自ら先行する会社に変革しようと意識を変えています。


新体制になってから、今まで2カ月くらいかかっていた意思決定が2~3日に短縮されました。スピード経営は今後、ますます重要になるでしょう。


会社でスポットライトを浴びず、幹部候補生でもなく、日の当たらない部署で苦労に苦労を重ねてきた人が、実は一番育っている人材。近年活躍されている経営者には、海外経験で苦労した人や、本流ではなく傍流から抜擢された人が少なくありません。


自分のコア(専門)部分ができて初めて、その人の魅力が出る。その魅力によって、人脈が築かれる。


20~30代は、専門性を身につけ、自分の強みとなる領域を作ることが大切です。1つのことを深く理解することで洞察力が身につくだけでなく、深く理解した領域との比較によって、他の領域を理解しやすくなる。


20~30代では、知識やスキルを身につけ、キャリア形成することがビジネスパーソンの本分だと思っていました。しかし、部下を持ち、マネジメントする立場になるキャリアの後半戦では、知識やスキルだけでなく、人としての器や徳、いわゆる「EQ(心の知能指数)」が重要になってきます。


正直に言うと、辞めたいと思った時期もあったし、腐った時期もあった。でも、「1つの場所で続かなかったら、どこに行ってもダメだ」と、気持ちを切り換えた。


コンシューママーケティングは、消費者の嗜好分析、価格決定、タイミングなど、いくつもの要素がすべてうまくいかないと成功しない。そして何よりも、よい製品でなければならない。


外資系企業の日本法人トップは、本社の力を最大限に活用しつつ、いかに日本のお客様・パートナー様のお役に立てるか、そして従業員にそのミッションを浸透させるかが使命。例えるならメッセージソングを歌い上げるようなものです。


会社というものは財務的にどれだけ余力があるかによって、そのあとどれくらいの期間続いていくかが決まります。ただ、悪い情報がトップに上がらない文化、正しいことを言いたくても口に出して言えない文化のもとでは、遅かれ早かれ確実に悪化していきます。取引先を見ていても、ミーティングに覇気がない、意思決定者が誰か分からないような会社は、やはりダメになっています。


職を転々とすることが決していいこととは思いませんが、いろいろな経験の中で多様性と多面性を知ることは大事です。


さまざまなことに目を向けていないと、知らないうちに新しいビジネスモデルが出てきて、世の中のスタンダードが変わってしまう。まして日本は言語的にも文化的にも隔絶されやすい環境です。国際競争が激化するなか、今後、日本はどのような付加価値をつけていくのか、世界目線で考えていかないといけません。


企業合併の際には特にオフィスの統一は重要です。合併しても働く場所が異なると、意識はいつまでも別会社のままです。組織も混ぜて、どちらの会社の出身か分からないようにする、これはとても大事なことです。


物理には慣性という性質がありますね。石を動かすときの力と時間の関係でよく説明されますが、石が大きくなると、力を与えても動き始めるまでに時間がかかる。これと同じで、小さな組織で可能な朝令暮改が、大きな組織ではまったく機能しない。組織階層が増えれば増えるほど、哲学がしみ渡るのに時間を要するわけです。


コンパックコンピュータで私は初めてPL(損益)責任を担うことになります。数字の責任を負うのは大変なプレッシャーですが、数字を持つことがどれだけ成長を加速させるかを身にしみて感じました。


外資系コンサルティング会社には「アップ・オア・アウト」という言葉があります。昇進するか辞めるか、という意味です。成長してポジションが上がらなければ辞めて出ていくという選択肢しかない。震え上がるような競争社会で、何度も心が折れそうになった。でも、自分の力でがんばっていくしかないと心に決めたときでもありました。


最近は留学したいと思う人が減っているそうです。確かに日本は居心地がいい。同質化した文化の中で、あうんの呼吸で分かりあえる。食べ物もおいしいし、平和です。しかし、これからは日本人も世界の中で積極的に表現していくことが求められます。そうしないと日本の競争力はどんどん低下していく。多少居心地の悪さを感じても、世界に出ていきビジネスで打ち勝っていくことが大きな課題になっています。


我々には従来のビジネスで顧客との接点を持っている強みがあります。日本企業はアップルの営業マンに会ったことはないでしょうし、アマゾンの営業マンにも会ったことはないでしょう? 名刺すら見たことがない。我々はきっちりと顧客を最後まで責任を持ってサポートできる。これこそが我々の信頼感を生んでいます。


日本はシステム投資に対して非常に保守的な企業が多い。様々な基幹系のシステムがWindowsXPの上で稼働していますので、OSを変更するとなるとその検証コストだけでもかなりの費用がかかります。一方、欧米の企業は常に新しく更新していく傾向があります。新しいものは生産性が上がり、管理コストが下がるという考え方が根強いんですね。ジェット機のようなものです。技術的なリスクはありますが、導入して燃費を下げて全体的な経営効率を高めるという考え方が一般的です。


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